Natsukoi

奥澤緩菜

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花火大会

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夏休みが始まって、すぐのこと…

「ねぇ。悠翔くん?」
 「ん~?」
 「一旦、アッチに行きたいんだけど?」

 菜緒は、アレから自分の家の事をアッチと言うようになった。

 「いつ?」
 「今日!」
 「…。」
 「ダメ?」
 「な事はないけど、あとちょっと待ってて。終わらすから。」

 俺は、たまたま補習生徒のテスト採点をしていた。

 「で、なんで?」
 「んと、浴衣。今週の土曜日に花火大会あるし…。」
 「行きたいの?」
 「うん。」
 「まぁ、非番だからいいよ~。」

で、車で出掛ける。

ガチャッ…


「締め切ってあるから、凄いね。」
 「窓、開けるか?」
 「ん~、お願い!」

ガタッ…ピシッ…

窓を開けると、少しだけ風が入る。

 俺らが、出掛けた時のままだ…。

この空間だけ、時間が止まってる。寂しいもんだな、やっぱ…

「あったよ~。」

 菜緒が、部屋から浴衣の入った袋を持ってきた。

 「去年のだけど、そう体型変わってないから、大丈夫。」
 「じゃさ、夜着て見せて?」
 「いいよ~。何もしない?」
 「しないって。つか、しようにも…ねぇ。」

キスすら、なんか怖くて…
告白する前にするのもどうかと…

告白…したら、どうなるかなぁ?ふ、不安だorz

で、窓を閉めて、俺んちに戻る。


その日の夜…

「どう?」
 「…。」

 紺色に朝顔の浴衣に赤の帯。
 横からみると、お尻のとこが…丸みがあって・・・

「似合わない?」
 「い、いや。可愛い!襲いたい!」
 「…。」
 「あっ、最後のは…その…忘れて?」
 「聞かなかった事にしてあげる。」

つい、本音が…

で、花火大会当日。

 車で、会場近くまで行って、歩いて向かう。

 「晴れてくれて、良かったなぁ。」
 「うん。」
 「髪あげた菜緒。綺麗だ。うん。」
 「あら、そうっ?!」

 菜緒が振り向いて、笑う。
こうゆう表情するから、凄いドキッとするんだよな。だから、ますます気になる。惹かれるってのが、正しいのかな?

 「今夜…」
 「ん?なんか、言った?」
 「いや。なぁんも。」
 「へぇんなのっ。いこいこ。」

 俺の腕に、菜緒の腕が絡まる。
 妙に緊張してきた…

露店で飲み物買って、飲みながら歩く。


階段みたいなとこに座って、花火見物。で、少し静かになった時に…

「な、菜緒ちゃん?」
 「ん?ちゃん?どしたの?」

 耳元で、

 「好きだよ。」

と言って、花火を見た。

 菜緒は、真っ直ぐ花火を見てた。俺の手を握った手に力が入った。

 成功したのかなぁ?

 花火大会を終えて、ゾロゾロと歩く。

 「悠翔くん?」
 「は、はい?」
 「私も好きだよ。」

 菜緒が笑って言う。
 菜緒が、初めての…って訳じゃないんだけど、それに近い。。。
家に帰ったら、改めて言うけど…


「さぁて、浴衣脱がなきゃ。」
 「えっ?もう脱いじゃうの?!」
 「う、うん。でも、なんで?」
 「お願いがあるんだけど…」
 「なに?」
 「膝枕されたい…」
 「なんだ、そんなこと!」

 菜緒に膝枕してもらって、俺、ご満悦~

「菜緒の太股、柔らかい。」

スリスリ触ると、叩かれた。

 「菜緒?」
 「ん?」
 「俺、お前のこと、好きだ。」
 「うん。ありがとう。私も、悠翔くん大好きだよ。」

 菜緒の膝、温かい…
身体、ポンポンと叩かれると…


「はっ!!寝てしまった!!」
 「うん。寝てた!寝言、言ってたよ?」
 「何て?」
 「菜緒、愛してるって!」
 「…。マジ?」
 「嘘~。」
 「おま、ズル。キスするぞ。」
 「いいよ!」

んぐっ…

¨あったけぇ。やわらけぇ。¨(俺)
¨ん?なんだろ?この温かいの…¨(菜緒)

 「ふふん。驚いた?」
 「うんっ。初キスで、舌は…」
 「初めてだったの?」
 「うん。」

 2度目のキスは、ごく普通に…

「大好き…」

その夜…何度もキスをした。

 何度もしたくなる…。


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