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袴田師匠編
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道場の前に立ち、一礼する。その気配だけで俺が挨拶するより速く振り向いた先生は嬉しそうに笑った。
「なんじゃ真竹、久しぶりじゃないか!」
袴田先生は俺たちの最初の剣道の先生だ。俺もみちるも永戸もお世話になった。こ のあたりの剣道少年は皆だ。三度のメダルを獲得して驕り高ぶらず、若い頃から隠 居のようにして自宅に併設された道場で剣道を教えている。
袴田先生はひと通り俺の来訪を喜んだ後、少しトーンを落として頭を下げた。
「みちるちゃんのことは、私も涙が止まらん」
俺もつられて頭を下げ、「いえ」とか「すみません」とかしばらく言葉にならない 相槌を打った後、思い切って手をついた。
「実はそのことで教えてほしいことがあり、お邪魔しました」
袴田先生が目を見張る。
「事故と、警察の方は断定されました。しかしみちるの様子を見ている俺からした ら納得がいかないのです。みちるの大学の先生――護堂さんに話をおうかがいした い。先生は護堂正規さんをご存じですね?」
うむ、と先生は考え深げに顎を撫でた。
知らないはずはない、と思う。袴田先生の道場はパラスポーツが脚光を浴びる前、 俺たちが物心ついた頃から道場はバリアフリー仕様だったし、最近では剣道用の義肢の貸し出しもしていることを知っている。そのメーカーは護堂医療器、そして護堂正規は東京出身の車いす剣道パラリンピアン――。
あごひげに艶が出てしまうのではないかというほどたっぷりと顎を撫でてから、先生は口を開いた。
「しかし最近の若いもんはすべて記録しておるのだろう、《マイストーリー》とやら言う……」
「みちるの《マイストーリー》は壊れていました。しかし残っていたとしてもあんな動画がみちるのすべてだとは思わない。俺は生きている頃、みちるのことを知らなすぎた。今更ですが、少しでも話を聞いて供養としたい」
先生はじっと俺の顔を見つめていた。
俺も目を逸らさずじっと見つめ返す。
袴田先生に睨まれると、まるで彼の剣先を向けられているようだ。剣道の強さは打ち合う前に判る。気迫だけでやられてしまう。踏み込めない圧が、袴田先生にはある。
長い沈黙を破ったのは袴田先生の哄笑だった。
「佳ッッ!!!」
突然の大声に身体をのけぞらせる。
毎度毎度「喝ッッ」と叱られたかのように聞こえて身をすくめてしまうが、むしろ 先生にとっては歓喜の表現だ。現にその表情ははちきれんばかりの笑顔に満ちている。
「良う言ったぞ、真竹。実はな、私もずっとお前を待っておったのだ。まさにその護堂から預かり物があってな」
胴着の懐から取り出したのは小さな女物の指輪である。
「これは……」
いいから上がっていけと茶を勧められる。うながされるまま俺は自宅にお邪魔することにした。
昔は我が家のようにやんちゃした先生の家だが、久しぶりに上がると緊張する。古き良き日本家屋の床は磨き込まれ、廊下から仏間までのあらゆるところにトロフィーと趣味の美術刀が飾られている。飾られているというよりは横溢している、と言おうか。よく見れば手入れもされていて決して雑に扱われているわけではないことが判るが、しかし一見山のようにそこにある。自分の取ったメダルも生徒の団体が取ったメダルも分け隔てなく我が誇りだというように積み重ねられている。
「茶でも淹れてくる。少し待っておれ」
俺を案内すると、先生はそう言って席を立った。
通されたのは応接用の和室だった。さすがにそこには机と座布団以外、ほとんど物が無く、床の間に美術刀がひと振りだけ掛けられていた。
静かに、座して待つ。
やがて顔を上げると、そこに袴田先生がいた。
あまりに気配が無く、唐突に廊下に現れた気がしたので驚いた。
「……袴田先生……?」
ゆらりと立ちつくす先生の姿に俺は驚く。こんなに姿勢に芯のない先生を俺は見たことがない。目は焦点が合っていないように見えた。そして淹れてくると言った茶はその手に無く、代わりに抜き身の刀が携えられている。
『真竹、真竹、見てくれ。こいつの刃紋はまったく本物だ』そう言っていつも喜んで新しいコレクションを見せてくれるときともまるで違う表情に、本能的に警戒が走る。
「ぐ……ッ!」
攻撃は突然だった。光が刺さるような突きをもんどり打って避け、突き飛ばすようにして卓袱台を盾にする。机を持つ手に断続的な衝撃がかかる。刀で机を殴り、欠けた破片が飛ぶのにぞっとする。しかしあちらはあちらで武器の故障を恐れたようで、今度は天板の中央を思い切り蹴ってきた。軋む手首に耐えながら俺は卓袱台の脚を両手で掴み、タックルをかます。
「はァ……ッ、はァ……ッ……」
そのまま先生を押さえ込んで様子を――息を継ぎながら考える間もなく、卓袱台を押し返される。
駄目だ。とにかく逃げろ逃げなければいけない。
まろび出る俺の背に刀が迫る。速さに逃げ切れず息も継げず、俺はとっさに床の間に転がり込んでそこに飾られていた刀を構えた。
速い。体勢が整えられない……そこまで嘆いてはッとした。
軽い。
凄まじく速いが、とても剣道を嗜んできた人間とは思えない軽さだ、ましてや袴田先生――。
なんで、構えずに立ったまま突っ込んでくる?
こんなのは剣道じゃない。瞬発力は老齢の師匠とも思えない凄まじさだが、ただ身体能力の高い人が素早く取り回っているだけにすぎない。
とにかく逃げなければ。
本当にこの速さ、まともな剣術では勝ち目がない。いや待て、この軽さ、逆に―― 。
今の袴田先生の構えにはいつものどっしりとした安定感がなく、前のめりになっている。あれでは速いが、伸びない。先生の恐ろしさは鈍重にも見える落ち着いた構えから瞬時に詰められる間合い、それを可能にする体幹と脚力だ。打ち込みで伸びないなら避けられる……。
息を吐き、脚を開く。ぐっと重心を落として迎え討つ。飛び込んでくる閃きを鍔で押しやり踏ん張って、相手の体勢が崩れた一瞬に夢中で斬り伏せる。
これで。
これで。
息を吐いた瞬間、襖に散った赤に全身が凍った。
「え……」
背筋を冷たい汗が伝う。嫌な予感を確かめる間もなく
「か……ッ……」
血を吐く咳にあわてて駆け寄り、抱き起こす。
斬られた服からたちまちに血がにじみ出し、滴り出している。
知っていたら斬らなかった。手が震える。刃を検める勇気がない。
馬鹿な。馬鹿な……とっさに取った刀が真剣だったなんて。そんなことがあるもんか。いやでもそんなことがあったから、こんな……こんな……。
袴田先生は一度だけ目を開き、俺の手を取って元の先生の瞳で笑った。
なぜ。なぜこんな失態をして斬ってしまった俺にそんな顔で笑う?
ぼうぜんとする間にも、口から血があふれ出してくる。
「今、救急車を、呼びますから」
とにもかくにも刀を放り出し、震える手で携帯電話を耳に押し当てる。
瞬間、耳朶に鋭い熱が走り、鋼の破片が頬を打った。突然爆発した携帯電話と顔の熱に見開いた目の前で、血の袋が爆ぜる。
「…………ッはかまだせんせい……っ……!」
腕の中の先生の頭が消し飛んでいた。崩れた頭蓋骨から脳漿がこぼれ落ちる。何が起こったのか、しばらくは理解ができなかった。
この腕からごとりと生命のかき消えた身体が落ち、それを見下ろしながら俺は呆然とつぶやく。
「……銃……?」
「なんじゃ真竹、久しぶりじゃないか!」
袴田先生は俺たちの最初の剣道の先生だ。俺もみちるも永戸もお世話になった。こ のあたりの剣道少年は皆だ。三度のメダルを獲得して驕り高ぶらず、若い頃から隠 居のようにして自宅に併設された道場で剣道を教えている。
袴田先生はひと通り俺の来訪を喜んだ後、少しトーンを落として頭を下げた。
「みちるちゃんのことは、私も涙が止まらん」
俺もつられて頭を下げ、「いえ」とか「すみません」とかしばらく言葉にならない 相槌を打った後、思い切って手をついた。
「実はそのことで教えてほしいことがあり、お邪魔しました」
袴田先生が目を見張る。
「事故と、警察の方は断定されました。しかしみちるの様子を見ている俺からした ら納得がいかないのです。みちるの大学の先生――護堂さんに話をおうかがいした い。先生は護堂正規さんをご存じですね?」
うむ、と先生は考え深げに顎を撫でた。
知らないはずはない、と思う。袴田先生の道場はパラスポーツが脚光を浴びる前、 俺たちが物心ついた頃から道場はバリアフリー仕様だったし、最近では剣道用の義肢の貸し出しもしていることを知っている。そのメーカーは護堂医療器、そして護堂正規は東京出身の車いす剣道パラリンピアン――。
あごひげに艶が出てしまうのではないかというほどたっぷりと顎を撫でてから、先生は口を開いた。
「しかし最近の若いもんはすべて記録しておるのだろう、《マイストーリー》とやら言う……」
「みちるの《マイストーリー》は壊れていました。しかし残っていたとしてもあんな動画がみちるのすべてだとは思わない。俺は生きている頃、みちるのことを知らなすぎた。今更ですが、少しでも話を聞いて供養としたい」
先生はじっと俺の顔を見つめていた。
俺も目を逸らさずじっと見つめ返す。
袴田先生に睨まれると、まるで彼の剣先を向けられているようだ。剣道の強さは打ち合う前に判る。気迫だけでやられてしまう。踏み込めない圧が、袴田先生にはある。
長い沈黙を破ったのは袴田先生の哄笑だった。
「佳ッッ!!!」
突然の大声に身体をのけぞらせる。
毎度毎度「喝ッッ」と叱られたかのように聞こえて身をすくめてしまうが、むしろ 先生にとっては歓喜の表現だ。現にその表情ははちきれんばかりの笑顔に満ちている。
「良う言ったぞ、真竹。実はな、私もずっとお前を待っておったのだ。まさにその護堂から預かり物があってな」
胴着の懐から取り出したのは小さな女物の指輪である。
「これは……」
いいから上がっていけと茶を勧められる。うながされるまま俺は自宅にお邪魔することにした。
昔は我が家のようにやんちゃした先生の家だが、久しぶりに上がると緊張する。古き良き日本家屋の床は磨き込まれ、廊下から仏間までのあらゆるところにトロフィーと趣味の美術刀が飾られている。飾られているというよりは横溢している、と言おうか。よく見れば手入れもされていて決して雑に扱われているわけではないことが判るが、しかし一見山のようにそこにある。自分の取ったメダルも生徒の団体が取ったメダルも分け隔てなく我が誇りだというように積み重ねられている。
「茶でも淹れてくる。少し待っておれ」
俺を案内すると、先生はそう言って席を立った。
通されたのは応接用の和室だった。さすがにそこには机と座布団以外、ほとんど物が無く、床の間に美術刀がひと振りだけ掛けられていた。
静かに、座して待つ。
やがて顔を上げると、そこに袴田先生がいた。
あまりに気配が無く、唐突に廊下に現れた気がしたので驚いた。
「……袴田先生……?」
ゆらりと立ちつくす先生の姿に俺は驚く。こんなに姿勢に芯のない先生を俺は見たことがない。目は焦点が合っていないように見えた。そして淹れてくると言った茶はその手に無く、代わりに抜き身の刀が携えられている。
『真竹、真竹、見てくれ。こいつの刃紋はまったく本物だ』そう言っていつも喜んで新しいコレクションを見せてくれるときともまるで違う表情に、本能的に警戒が走る。
「ぐ……ッ!」
攻撃は突然だった。光が刺さるような突きをもんどり打って避け、突き飛ばすようにして卓袱台を盾にする。机を持つ手に断続的な衝撃がかかる。刀で机を殴り、欠けた破片が飛ぶのにぞっとする。しかしあちらはあちらで武器の故障を恐れたようで、今度は天板の中央を思い切り蹴ってきた。軋む手首に耐えながら俺は卓袱台の脚を両手で掴み、タックルをかます。
「はァ……ッ、はァ……ッ……」
そのまま先生を押さえ込んで様子を――息を継ぎながら考える間もなく、卓袱台を押し返される。
駄目だ。とにかく逃げろ逃げなければいけない。
まろび出る俺の背に刀が迫る。速さに逃げ切れず息も継げず、俺はとっさに床の間に転がり込んでそこに飾られていた刀を構えた。
速い。体勢が整えられない……そこまで嘆いてはッとした。
軽い。
凄まじく速いが、とても剣道を嗜んできた人間とは思えない軽さだ、ましてや袴田先生――。
なんで、構えずに立ったまま突っ込んでくる?
こんなのは剣道じゃない。瞬発力は老齢の師匠とも思えない凄まじさだが、ただ身体能力の高い人が素早く取り回っているだけにすぎない。
とにかく逃げなければ。
本当にこの速さ、まともな剣術では勝ち目がない。いや待て、この軽さ、逆に―― 。
今の袴田先生の構えにはいつものどっしりとした安定感がなく、前のめりになっている。あれでは速いが、伸びない。先生の恐ろしさは鈍重にも見える落ち着いた構えから瞬時に詰められる間合い、それを可能にする体幹と脚力だ。打ち込みで伸びないなら避けられる……。
息を吐き、脚を開く。ぐっと重心を落として迎え討つ。飛び込んでくる閃きを鍔で押しやり踏ん張って、相手の体勢が崩れた一瞬に夢中で斬り伏せる。
これで。
これで。
息を吐いた瞬間、襖に散った赤に全身が凍った。
「え……」
背筋を冷たい汗が伝う。嫌な予感を確かめる間もなく
「か……ッ……」
血を吐く咳にあわてて駆け寄り、抱き起こす。
斬られた服からたちまちに血がにじみ出し、滴り出している。
知っていたら斬らなかった。手が震える。刃を検める勇気がない。
馬鹿な。馬鹿な……とっさに取った刀が真剣だったなんて。そんなことがあるもんか。いやでもそんなことがあったから、こんな……こんな……。
袴田先生は一度だけ目を開き、俺の手を取って元の先生の瞳で笑った。
なぜ。なぜこんな失態をして斬ってしまった俺にそんな顔で笑う?
ぼうぜんとする間にも、口から血があふれ出してくる。
「今、救急車を、呼びますから」
とにもかくにも刀を放り出し、震える手で携帯電話を耳に押し当てる。
瞬間、耳朶に鋭い熱が走り、鋼の破片が頬を打った。突然爆発した携帯電話と顔の熱に見開いた目の前で、血の袋が爆ぜる。
「…………ッはかまだせんせい……っ……!」
腕の中の先生の頭が消し飛んでいた。崩れた頭蓋骨から脳漿がこぼれ落ちる。何が起こったのか、しばらくは理解ができなかった。
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