最強が異世界を爆走? 言葉にできないくらい”強い”コンビ、異世界で奔走せり!

沼津平成@25周年カップ参加中

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第1章 学校

第1話

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 図工の教師は観察眼が鋭いに違いないとため息をつく少年と、隣に座る少年がいた。
 公立小学校の6年1組。高橋純太と、千谷拓海は、小学校1年生から同じクラスで出席番号がいつも隣同士という、仕組まれたとしか思えないような衝撃の腐れ縁であった。
 いまは四時間目を半ばすぎたころ。国語のテストを終えた担任教師の安田が、黒板にチョークで文字を書く手をいったん休めて、テストを返し始めた。

「今回は、国・算で3枚。名前順でとりに来なさい」と先生は言った。間もなく、かすかな足音が教室に響き始める。足音にまじって、笑い声もあった。
 お調子者の吉山は、出席番号が二十七番である。「クラスを一周したら、ちょうどかなー?」などとふざけた無謀な試みに挑んでいた。
 高橋と千谷は、十三番と十四番である。二人は、列のちょうど中央のあたりに姿をみせた。
 十一番の女子が、テストを返されて、顔をしかめた。大親友の女子のもとへ駆け込んだ十一番は、「見てみてー、国語九〇点だったんだけどさ、『~こと』を付け忘れて……」とすぐにおしゃべりのモードに入る。
 十二番の女子は、テストを返されても無表情。涼しい顔で前から四番目の席に戻っていった。
 十三番の男子は、ため息をつき、勉強仲間に点数を伝えた。十三番の男子は成績が五本の指に入るほどの秀才だったが、会話の断片によれば、なにやら小数の掛け算でケアレスミスをして、あえなく80点台に転落したらしい。
 高橋純太はテストを渡された。国語は読解が30点。漢字が57点。冴えない点数だったが、もう慣れっこだから、さほど落ち込まない。
 席に戻ろうとする高橋の肩が、軽くはたかれた。優しい強さに、涙が出そうになる。
 振り返らなくても、千谷だとわかった。
「おまえはまた300点、マックスだろう」
 せいかーい。千谷は片方の唇を持ち上げて笑った。

           ◇

 6年1組、終業式。通知表を渡された。
 高橋純太は国語がC、算数がC、社会がB、理科がCだった。隣を見ると千谷が、驚愕の表情。
「……なに、A+って……?」
「知らね。成績1位通り越して0?」
「それは、喜んでいいのかな?」
 楽しい会話を挟みつつ、二人は成績の下のほうに目をやる。高橋はだんだん顔が明るく、千谷は顔がくらくなってくる。ここでも対照的だ。
「体育、C、図工、B……? あ、創造性でCは免除されたのか」となりの席で千谷がぼそぼそつぶやいている。
 高橋はというと、体育はAで、図工はCだった。
「何かイメージは沸くんだけど、やかんだと思ったのが犬だったり、ライオンだと思ったら床屋の立て看板だったり、わからない」と所見がまとめられていた。純太は、これは5本の指に入るぞ、と思った。
 彼の知る上手な所見のなかでは、特に素晴らしいものだ。
 図工の教師は観察眼が鋭いに違いない。
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