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27ザクロと訓練
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昼下がりの良い天気の下に、コハクともう一人が立っていた。
「今日は俺の番だ。コハク殿、よろしくなっ」
「よろしくお願いします。今日は予定の時間を変更してもらって、ごめんなさい」
「うむ、よい返事だ。謝る必要はないぞ。昨日の今日だろう。疲れていて当然だ。それでも、休まずに訓練をする気合い。褒めて進ぜよう」
「ありがとう」
「たった今から、俺と其方は教える者と学ぶ者。敬称をつけずに呼ぶが、かまわぬか」
「うん、それがいい。皆んな呼び捨てでいいのにさ」
「まぁ、そうもいかぬ。シロガネ殿の手前な。で、スイセンの修行はどうだった」
「えっとね、大変だった。だって、鬼だもん」
あははっと、ザクロが大声で笑った。
「アイツは根が真面目過ぎるのが難点だと思わぬか?」
うんうん、コハクは勢いよく頷いた。
「そうだよねぇー」
「とはいえ、アイツよりはマシだと思うが、俺もきっちりとしなければ、気がすまん性質だ。まぁ、心して付き合ってくれ」
コハクは目を大きくした。気さくなザクロからは、思いもしない宣言に驚いた。
「えっとぉ、お手柔らかにお願いします」
「うむ、では始めようか。コハク」
「グラネイ。ロデイ」
ザクロが発すると術式が発動した。そして右手に短剣、左手に脇差が現れた。
「カッコいいー」
「必要な時に呼び出す。うむ、便利だな」
「短剣と脇差の二本を使うんだ。やっぱり、名前はシロガネが付けたの」
「左様。愛着がある短剣と新たに賜った脇差。どちらにも相応しい名をつけるならば、我が主のシロガネ殿しかおるまい」
ザクロもスイセンと同じく、誇らしく思う気持ちが伝わる。
光属性を生かした戦い方をザクロが披露する。それは、素早い動き。
元々、ザクロの身体能力は高く速い動きを得意としている。それに加えて光の呪術を使って、さらに速く動けば、一瞬の瞬きにて移動が可能だ。
また、光を電気に変える術式を展開すれば、電撃を発生させた。
相手に打ち込み痺れさせて、素早く近いて短剣で急所を刺す。
コハクは流れるようなザクロの動きに感嘆した。
標的であった樹木は真っ二つに割れて丸焦げだ。
「これが俺の戦い方だ」
「すっごく速くて、目で追えなかった」
「まぁ、そうだろうな。こういう場合は目を使わずに呪力を使う。呪力で相手の動きを感じとる」
コハクは感心しきりだ。
「あとね、電撃の威力に驚いたよ。光を集めて電気に変える術式なんて凄い」
「これは、シロガネ殿から伝授された」
「そうなんだ……」
コハクが少し考え込む。
光属性の特徴は速さや清浄。そして、どんな属性にも有効だ。なので、魔物と戦う時は属性無視で、得意な武具に付与するのが一般的だ。
普通は、光を集約して電気に変える発想など思いつかない。だけど、シロガネは知っている。
電気は世に知れ渡っているが、人力で発電するのみで、少量を使える程度だ。
ただし国の中枢では、発電装置がある。国家を維持する為に、その電気を利用していた。そして、その一部を生活で使用しているのが皇族である。
発電装置の使用方法は、古い文献に書かれていた。コハクはその文献を読んで、使用方法を学び、光と電気を理解した。
しかし、数百年前に理解して使用した者がいる。それは、唯一の特級の称号を与えられた陰陽師だ。
コハクは一瞬の記憶の邂逅に驚いた。
今、思い考えたことは、忘れている記憶の一部だと知る。
その事実を受け入れて、知識を使うのみだ。
「いかがした? コハク」
「ザクロ……。シロガネは他に何か教えてくれた?」
「うむ、電気をもっと集めて、大きな電撃が作れるようになれば、一撃必中の必殺技になる的な話しはあったぞ」
「それで、ザクロは必殺技を作ったの?」
ザクロは首を振った。
「俺の呪力の量では必殺技には、およばん。そもそも、光属性は他の属性よりも呪力の必要量が多くなるからな」
あははっと戯けて笑うが、その表情からは残念に思っている様子がうかがえる。
ザクロの実力ならば、今のままでも魔物を退治するには充分だ。
だけど……、勿体無いとコハクは思う。
「ザクロの呪力だけじゃなくて、ここにある大気を利用すればいいんじゃないのかな?」
「それはどういうことだ?」
コハクは考えた事を話し始める。
大気には微量な呪力が含まれている。
それらを集めて、ザクロの呪力と合わせれば、呪力の量が増える。
一つに集めた呪力を使って、雷が起こる条件の術式の呪術を空に放つ。
その術式とは、上空の水滴を氷の粒に変化させる。氷の粒をぶつけ合い静電気が発生させる。雲の中で、プラスとマイナスの電荷を蓄積、放電させて雷にする。
「この雷は必殺技の電撃にならないかな?」
とても難しい話しをされている。
理解し難い内容だが、コハクが可能性を示している事実に、ザクロは驚いた表情を見せた。
「お主、何者だ」
「えっ、ボクはコハクだよ」
「いや、その知識だ。なぜ、そんなことを知っている」
「えっとね、多分。ボクの忘れている記憶の一部かなぁ」
「記憶が戻ったのか?!」
「ちがうよぉー。たまにね、シロガネと色んな話しをしてたりすると、ふと、知っているなぁって思うことがあったりして、何かを思い出すことがあるんだ」
「で、先の事を思い出したのか?」
「そうだけど、シロガネが考えたことをザクロが話しをしてくれたから思いついたんだ」
「もう少し、詳しく噛み砕いて、説明してくれぬか……」
「いいよぉー」
それからの二人は、それぞれがやるべき光の呪術の練習を重ねた。
コハクは素早く動けるように、ザクロは自身の呪力と大気の呪力を集められるようにだ。
コハクの指示通りに試みれば、ザクロの呪力の威力は上がった。
だが、雷を発生させるほどの呪力量が得られない。
それに理を知っても、その術式は難しい。電気と違って雷は集められない。
多くの呪力を割いて大きな雷を発生させてこその一撃必中となる。
ふと、コハクの脳裏に、雷を操る誰かの姿が浮かんだ。
「戦いながら、雷を発生させる条件を間違わずに操作して術式を構築する。何とも難しい。集中力が保たん」
ふぅーと、ザクロは汗を拭い息を吐く。
ザクロの戦い方は、常に素早い動きで相手を翻弄して傷を負わせる。最後に急所を突いて大きな致命傷を与える。
身体能力も必要だが、素早い動きをする為の呪力の量と操作が必要だ。
それらを行いながら、必殺技の雷の攻撃をするための呪力を割いて、術式の操作は至難の技は言うまでもない。
「少し休息をする。こういう時は、根を詰めても良いことはないからな」
「うん、そうだね」
二人は大きめの石に並んで座って、休息をとる。
すると、コハクが小さな袋から、何かを包んだモノと水筒を取り出した。
「おぉ、その袋はシロガネ殿が使っているのと一緒か」
「うん、ボクの分も作ってくれたんだ。これって、すごく便利だよね」
そういいながら、コハクは膝の上て包み紙を開いた。
表面は茶色でこんがりと良い焼き目がついて、薄い黄色の菓子だ。食べやすいサイズに切られていた。
そして、水筒には檸檬が入った冷たい炭酸水が入っている。コハクは用意していたコップに注いだ。
「はい、どうぞ」
「よいのか?」
「うん、休憩の時にザクロと一緒に食べたらいいよって、シロガネが用意してくれたんだ」
「さすがはシロガネ殿だな。ならば、遠慮なくいただこう」
二人はシュワとする檸檬の炭酸水をゴクゴクの飲んだ。
今度は大きな口を開けてパクリと菓子を食べた。
「おいしいー」
「ふむふむ。ふんわりとした食感に、焼いてあるところの違いがあって、美味い」
「やっぱり、シロガネってすごいよねー。料理や道具、なんでも作るのが上手なんだから」
「なんだと! これはシロガネ殿が作ったのか」
「うん、そうだよ。ザクロは知らないの」
「そうだな。シロガネ殿の人柄や陰陽師としての腕前。そういう事はよく知っているとは思う。だが確かに、どのような暮らしをしているか、他所で何をして、何に興味があるかなど、シロガネ殿個人については、知らんなぁ」
「それはどうして? スイセンなんて、シロガネの仕事や生活に関すること。何でもかんでも、口うるさいってぐらいに、色々言ってるよ」
「彼奴は、主と仰いだ者に対して尽くす。そういう性分なのだ。特にシロガネ殿は、主として申し分ない優れた御仁だからなぁ。主の振る舞い、あるべき姿などと考えての行動だろうよ」
「ふーん。じゃあ、ザクロは違うの?」
「いや、一緒だぞ。ただし、それぞれのやり方や接し方があるということだ。俺はシロガネ殿の考え方を尊重する。命を受ければ、己の全てをかけて尽くすだけだ。武芸以外は気がまわらんのだ」
コハクは、ザクロの考え方が自身と似ている気がした。
「ねえ、ザクロはどうしてシロガネの式神になったの?」
「シロガネ殿との出会いか……。知りたいか?」
コハクは大きく何度も頷いた。その無邪気な様子にザクロは楽しそうだ。
「なら、話してやろう。少々長くなるが良いか」
再び、コハクは瞳を輝かせながら大きく頷く。
すると、ザクロは遥かな刻の記憶を探るように少し遠くの景色を見つめた。
「今日は俺の番だ。コハク殿、よろしくなっ」
「よろしくお願いします。今日は予定の時間を変更してもらって、ごめんなさい」
「うむ、よい返事だ。謝る必要はないぞ。昨日の今日だろう。疲れていて当然だ。それでも、休まずに訓練をする気合い。褒めて進ぜよう」
「ありがとう」
「たった今から、俺と其方は教える者と学ぶ者。敬称をつけずに呼ぶが、かまわぬか」
「うん、それがいい。皆んな呼び捨てでいいのにさ」
「まぁ、そうもいかぬ。シロガネ殿の手前な。で、スイセンの修行はどうだった」
「えっとね、大変だった。だって、鬼だもん」
あははっと、ザクロが大声で笑った。
「アイツは根が真面目過ぎるのが難点だと思わぬか?」
うんうん、コハクは勢いよく頷いた。
「そうだよねぇー」
「とはいえ、アイツよりはマシだと思うが、俺もきっちりとしなければ、気がすまん性質だ。まぁ、心して付き合ってくれ」
コハクは目を大きくした。気さくなザクロからは、思いもしない宣言に驚いた。
「えっとぉ、お手柔らかにお願いします」
「うむ、では始めようか。コハク」
「グラネイ。ロデイ」
ザクロが発すると術式が発動した。そして右手に短剣、左手に脇差が現れた。
「カッコいいー」
「必要な時に呼び出す。うむ、便利だな」
「短剣と脇差の二本を使うんだ。やっぱり、名前はシロガネが付けたの」
「左様。愛着がある短剣と新たに賜った脇差。どちらにも相応しい名をつけるならば、我が主のシロガネ殿しかおるまい」
ザクロもスイセンと同じく、誇らしく思う気持ちが伝わる。
光属性を生かした戦い方をザクロが披露する。それは、素早い動き。
元々、ザクロの身体能力は高く速い動きを得意としている。それに加えて光の呪術を使って、さらに速く動けば、一瞬の瞬きにて移動が可能だ。
また、光を電気に変える術式を展開すれば、電撃を発生させた。
相手に打ち込み痺れさせて、素早く近いて短剣で急所を刺す。
コハクは流れるようなザクロの動きに感嘆した。
標的であった樹木は真っ二つに割れて丸焦げだ。
「これが俺の戦い方だ」
「すっごく速くて、目で追えなかった」
「まぁ、そうだろうな。こういう場合は目を使わずに呪力を使う。呪力で相手の動きを感じとる」
コハクは感心しきりだ。
「あとね、電撃の威力に驚いたよ。光を集めて電気に変える術式なんて凄い」
「これは、シロガネ殿から伝授された」
「そうなんだ……」
コハクが少し考え込む。
光属性の特徴は速さや清浄。そして、どんな属性にも有効だ。なので、魔物と戦う時は属性無視で、得意な武具に付与するのが一般的だ。
普通は、光を集約して電気に変える発想など思いつかない。だけど、シロガネは知っている。
電気は世に知れ渡っているが、人力で発電するのみで、少量を使える程度だ。
ただし国の中枢では、発電装置がある。国家を維持する為に、その電気を利用していた。そして、その一部を生活で使用しているのが皇族である。
発電装置の使用方法は、古い文献に書かれていた。コハクはその文献を読んで、使用方法を学び、光と電気を理解した。
しかし、数百年前に理解して使用した者がいる。それは、唯一の特級の称号を与えられた陰陽師だ。
コハクは一瞬の記憶の邂逅に驚いた。
今、思い考えたことは、忘れている記憶の一部だと知る。
その事実を受け入れて、知識を使うのみだ。
「いかがした? コハク」
「ザクロ……。シロガネは他に何か教えてくれた?」
「うむ、電気をもっと集めて、大きな電撃が作れるようになれば、一撃必中の必殺技になる的な話しはあったぞ」
「それで、ザクロは必殺技を作ったの?」
ザクロは首を振った。
「俺の呪力の量では必殺技には、およばん。そもそも、光属性は他の属性よりも呪力の必要量が多くなるからな」
あははっと戯けて笑うが、その表情からは残念に思っている様子がうかがえる。
ザクロの実力ならば、今のままでも魔物を退治するには充分だ。
だけど……、勿体無いとコハクは思う。
「ザクロの呪力だけじゃなくて、ここにある大気を利用すればいいんじゃないのかな?」
「それはどういうことだ?」
コハクは考えた事を話し始める。
大気には微量な呪力が含まれている。
それらを集めて、ザクロの呪力と合わせれば、呪力の量が増える。
一つに集めた呪力を使って、雷が起こる条件の術式の呪術を空に放つ。
その術式とは、上空の水滴を氷の粒に変化させる。氷の粒をぶつけ合い静電気が発生させる。雲の中で、プラスとマイナスの電荷を蓄積、放電させて雷にする。
「この雷は必殺技の電撃にならないかな?」
とても難しい話しをされている。
理解し難い内容だが、コハクが可能性を示している事実に、ザクロは驚いた表情を見せた。
「お主、何者だ」
「えっ、ボクはコハクだよ」
「いや、その知識だ。なぜ、そんなことを知っている」
「えっとね、多分。ボクの忘れている記憶の一部かなぁ」
「記憶が戻ったのか?!」
「ちがうよぉー。たまにね、シロガネと色んな話しをしてたりすると、ふと、知っているなぁって思うことがあったりして、何かを思い出すことがあるんだ」
「で、先の事を思い出したのか?」
「そうだけど、シロガネが考えたことをザクロが話しをしてくれたから思いついたんだ」
「もう少し、詳しく噛み砕いて、説明してくれぬか……」
「いいよぉー」
それからの二人は、それぞれがやるべき光の呪術の練習を重ねた。
コハクは素早く動けるように、ザクロは自身の呪力と大気の呪力を集められるようにだ。
コハクの指示通りに試みれば、ザクロの呪力の威力は上がった。
だが、雷を発生させるほどの呪力量が得られない。
それに理を知っても、その術式は難しい。電気と違って雷は集められない。
多くの呪力を割いて大きな雷を発生させてこその一撃必中となる。
ふと、コハクの脳裏に、雷を操る誰かの姿が浮かんだ。
「戦いながら、雷を発生させる条件を間違わずに操作して術式を構築する。何とも難しい。集中力が保たん」
ふぅーと、ザクロは汗を拭い息を吐く。
ザクロの戦い方は、常に素早い動きで相手を翻弄して傷を負わせる。最後に急所を突いて大きな致命傷を与える。
身体能力も必要だが、素早い動きをする為の呪力の量と操作が必要だ。
それらを行いながら、必殺技の雷の攻撃をするための呪力を割いて、術式の操作は至難の技は言うまでもない。
「少し休息をする。こういう時は、根を詰めても良いことはないからな」
「うん、そうだね」
二人は大きめの石に並んで座って、休息をとる。
すると、コハクが小さな袋から、何かを包んだモノと水筒を取り出した。
「おぉ、その袋はシロガネ殿が使っているのと一緒か」
「うん、ボクの分も作ってくれたんだ。これって、すごく便利だよね」
そういいながら、コハクは膝の上て包み紙を開いた。
表面は茶色でこんがりと良い焼き目がついて、薄い黄色の菓子だ。食べやすいサイズに切られていた。
そして、水筒には檸檬が入った冷たい炭酸水が入っている。コハクは用意していたコップに注いだ。
「はい、どうぞ」
「よいのか?」
「うん、休憩の時にザクロと一緒に食べたらいいよって、シロガネが用意してくれたんだ」
「さすがはシロガネ殿だな。ならば、遠慮なくいただこう」
二人はシュワとする檸檬の炭酸水をゴクゴクの飲んだ。
今度は大きな口を開けてパクリと菓子を食べた。
「おいしいー」
「ふむふむ。ふんわりとした食感に、焼いてあるところの違いがあって、美味い」
「やっぱり、シロガネってすごいよねー。料理や道具、なんでも作るのが上手なんだから」
「なんだと! これはシロガネ殿が作ったのか」
「うん、そうだよ。ザクロは知らないの」
「そうだな。シロガネ殿の人柄や陰陽師としての腕前。そういう事はよく知っているとは思う。だが確かに、どのような暮らしをしているか、他所で何をして、何に興味があるかなど、シロガネ殿個人については、知らんなぁ」
「それはどうして? スイセンなんて、シロガネの仕事や生活に関すること。何でもかんでも、口うるさいってぐらいに、色々言ってるよ」
「彼奴は、主と仰いだ者に対して尽くす。そういう性分なのだ。特にシロガネ殿は、主として申し分ない優れた御仁だからなぁ。主の振る舞い、あるべき姿などと考えての行動だろうよ」
「ふーん。じゃあ、ザクロは違うの?」
「いや、一緒だぞ。ただし、それぞれのやり方や接し方があるということだ。俺はシロガネ殿の考え方を尊重する。命を受ければ、己の全てをかけて尽くすだけだ。武芸以外は気がまわらんのだ」
コハクは、ザクロの考え方が自身と似ている気がした。
「ねえ、ザクロはどうしてシロガネの式神になったの?」
「シロガネ殿との出会いか……。知りたいか?」
コハクは大きく何度も頷いた。その無邪気な様子にザクロは楽しそうだ。
「なら、話してやろう。少々長くなるが良いか」
再び、コハクは瞳を輝かせながら大きく頷く。
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