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29ザクロとシロガネの夜話
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ザクロとの訓練を終えた夜。
連日の特訓に、コハクは疲れが溜まっていた。瞬きが多くなり大きな欠伸をしている。
寝る時間にしては、いつもよりも少し早いがシロガネはコハクに眠るように促した。
「コハク、もう寝たらどうだい?」
「うーん。まだ、シロガネと一緒にいるぅ」
コハクは、眠たい目を細くして、手で擦っている。
訓練を頑張れば、シロガネと一緒にいる時間が少なくなる。
だから、コハクは寂しさを感じていた。
「おやおや、明日は出かける予定があるというのに、朝、起きれなくなるよ」
明日は、二人で町に行く約束をしていた。
久しぶりなので、コハクは楽しみしている。
「そうだよ、絶対に起こしてよね」
明日、起きられるように早く寝れば良いのに、我がままばかりをコハクが言う。
しかしそれは、シロガネにとって甘えられている喜びとなる。嬉しさで笑みがあふれた。
「なら、寝ないといけないね」
「ボクが寝た後に、また、ひとりでお酒呑むんでしょ」
「コハクは、寂しがり屋だね」
「シロガネは、寂しくないの」
コハクがシュンと寂しそうにする。
その様子は、シロガネに対する思慕の現れだとわかるので、シロガネは心地よくなる。
「それじゃ、私が酒を呑む隣りで、コハクは他の何かを飲めばいい」
「一緒にいてもいいの!」
「いいよ。さて、何を飲もうか」
シロガネが思案する。
コハクは、すっかり眠気は飛んだようで、嬉しそうに瞳を輝かせていた。
なぜなら、シロガネにとって、独酒を嗜む時間は大切であると、コハクはわかっていたからだ。その大切な時間に隣りにいられる。一緒に過ごすことを許されたことが嬉しかった。
それからしばらく。
晩酌を楽しむシロガネの膝の上でコハクは眠っていた。
あれから、シロガネはコハクに牛乳たっぷりの温かいココアを用意した。
二人は、訓練のことや明日の買い物の話しをしながら過ごした。
すると、コハクの体が静かに揺れている。それに気がついたシロガネは、そっとコハクの体を支えた。
トントンと背中を優しく撫でるように叩いた。すると、フニャリとコハクの力が抜けた。
そして、そのまま全てをシロガネに預けた。
そして、夢の中へ。
「おやすみ、コハク」
シロガネは、ゆっくりとコハクの頭を膝に乗せた。スヤスヤと穏やかに眠るコハクの寝顔を優しく見つめて髪を撫でた。
もうしばらく晩酌をした後で、コハクを部屋に連れていこうとシロガネは考えながら酒を呑む。
明日は起こさないといけないだろうか。
起きたらどんな顔をするのだろうか。
町ではコハクの欲しい物を買って、美味しい物を食べようか。
などなど、つらつらとコハクと過ごす楽しい時間に思い巡らせていた。
そろそろと終わりにしようかと思った頃に、シロガネに思念が届いた。
『シロガネ殿、お邪魔してもよろしいでしょうか』
「あぁ、構わん。来るがよい」
すると、シロガネの目の前に膝をついて首を垂れたザクロが現れた。
「御寛ぎのところ、申し訳ございません」
「いや、もうそろそろ終いにしようと思っていたところだ。お前から声をかけてくるなど、珍しいなぁ。コハクのことか」
「はい。コハク殿は眠っておいでなのですね。このまま話しをしてもよろしいのでしょうか」
「かまわん。起きはしないさ」
「本日の訓練にて、コハク殿から話しは聞かれているやと思いますが、私からご報告させて……」
「ザクロ」
「……頂きま」
全てを言い終える前にシロガネが声をかけた。
「そう、畏まるな。お前とは長い付き合いだ。昔と今、俺も変わったと思わぬか?」
ザクロが驚きの表情で瞬きを何度かする。
その様子に、シロガネは愉快そうに、ニッと口角を上げた。だから、ザクロも気負わない。
「仰る通り。コハク殿に出逢われてから、以前に比べて格段に、貴方は穏やかになられた。そして、魔を感じなくなった。これはコハク殿の影響なのか?」
「あぁ、そうだろうな」
「それは何より。貴方の具合がよろしいと、皆が喜んでおりまする」
「そうか」
シロガネが盃を持ってザクロに差し出す。ザクロは仰々しく受け取った。
次に銚子を手にしてザクロが持つ盃に酒を並々と注ぐ。
ザクロが、すっーぅと流れるように酒を飲み進めて、全てを呑んだ。
「貴方様から頂く酒は格別でございますな」
「なら、もっと呑みに付き合え」
「いやはや、そのように言って頂けるとは嬉しいですな。しかし、アヤメ殿の楽しみをとっては悪かろうに。だが、主からの誘いは有難く受けねばなるまい」
気さくなザクロに、シロガネは愉快で心地よさを感じる。
「コハクとの訓練はどうだ」
シロガネが本題をふれば、ザクロが軽く頷く。
「コハク殿は、人を惹きつけて統べる資質を持っている。何処ぞの御曹子、違うな皇子なのか」
「まぁ、その辺りだろうなぁ」
「やはりそうか」
コハクが自身と同じ者であることを知って、ザクロは嬉しそうな笑みを浮かべた。
「気でも合ったか」
「全てを存じているはずだ。それを聞かれるのか?」
シロガネが、ザクロを揶揄うような素振りをみせる。だから、ザクロも敢えて受けて立つ。
それは、コハクに敬称をつけずに名を呼ぶ事である。
「近視感を覚えたのは事実だな。コハクは貴方とよく似ている。今はまだ力は弱い。しかし、新たな考えで呪文を編み出して術式を構築した。その知識がある」
ザクロは一呼吸置いてから、シロガネの様子をうかがう。シロガネが何も言わないので、話しを続けた。
「コハクは、貴方の持つ知識と呪術の才が酷似している。コハクは……、貴方と同じ者なのか?」
「そう思うのか」
「そりゃ、貴方が惹かれるのだ。ゆえに俺も皆も然もあらんだろな」
ザクロのニヤリとした顔から面白がっているのがわかる。そして、その言葉にシロガネの表情が変わった。
「やはり、そうなのか。そうなんだな。困ったぞ」
「如何した?」
「誰もが、コハクに惹かれてしまう。どうにかして防ぎたいのだが、防ぎようがない。会えば、話せば、皆が気に入ってしまう。このままでは良いはずがない。何か良い方法を考えなければならぬな」
シロガネに仕えてから今まで、一度も見たことのない主の言動に、ザクロは驚きを超えた。
「ほんに、シロガネ殿は変わられた。コハクに逢われてから、人らしくなられた。毎日が楽しそうで、笑顔も増えて、なによりだ」
新たな発見は嬉しさになり、可笑しさが入り混じる。
大きな声で、ハハっとザクロが笑った。
思っていたよりも大きな声で笑ってしまったので、ザクロは口に手を当てた。
そして、シロガネの膝で眠るコハクを見て起きないかと気にした。
コハクは、先ほど変わらずに、シロガネの膝の上でスヤスヤと眠ってる。
ザクロは、ホッと胸を撫で下ろした。
「ザクロは、コハクを呼び捨てするほど仲が良くなったのだな」
シロガネは面白くなさげな表情で呟くので、してやったりな顔をザクロがした。
「心が狭いな、シロガネ殿よ。そのような姿をコハクに見せては幻滅されかねんぞ」
再び、今度は小さく。ハハっとザクロが笑った。
そんなことはあり得ないと、考えればわかりそうなものだが。
「……肝に銘じよう」
シロガネは深く溜め息をついた。
そして、シロガネが銚子を持ってザクロに盃を持つように促した。
ザクロが愉しそうに盃を持てば、シロガネが並々と酒を注いだ。
ザクロが嬉しそうに、酒を呑み干した。
連日の特訓に、コハクは疲れが溜まっていた。瞬きが多くなり大きな欠伸をしている。
寝る時間にしては、いつもよりも少し早いがシロガネはコハクに眠るように促した。
「コハク、もう寝たらどうだい?」
「うーん。まだ、シロガネと一緒にいるぅ」
コハクは、眠たい目を細くして、手で擦っている。
訓練を頑張れば、シロガネと一緒にいる時間が少なくなる。
だから、コハクは寂しさを感じていた。
「おやおや、明日は出かける予定があるというのに、朝、起きれなくなるよ」
明日は、二人で町に行く約束をしていた。
久しぶりなので、コハクは楽しみしている。
「そうだよ、絶対に起こしてよね」
明日、起きられるように早く寝れば良いのに、我がままばかりをコハクが言う。
しかしそれは、シロガネにとって甘えられている喜びとなる。嬉しさで笑みがあふれた。
「なら、寝ないといけないね」
「ボクが寝た後に、また、ひとりでお酒呑むんでしょ」
「コハクは、寂しがり屋だね」
「シロガネは、寂しくないの」
コハクがシュンと寂しそうにする。
その様子は、シロガネに対する思慕の現れだとわかるので、シロガネは心地よくなる。
「それじゃ、私が酒を呑む隣りで、コハクは他の何かを飲めばいい」
「一緒にいてもいいの!」
「いいよ。さて、何を飲もうか」
シロガネが思案する。
コハクは、すっかり眠気は飛んだようで、嬉しそうに瞳を輝かせていた。
なぜなら、シロガネにとって、独酒を嗜む時間は大切であると、コハクはわかっていたからだ。その大切な時間に隣りにいられる。一緒に過ごすことを許されたことが嬉しかった。
それからしばらく。
晩酌を楽しむシロガネの膝の上でコハクは眠っていた。
あれから、シロガネはコハクに牛乳たっぷりの温かいココアを用意した。
二人は、訓練のことや明日の買い物の話しをしながら過ごした。
すると、コハクの体が静かに揺れている。それに気がついたシロガネは、そっとコハクの体を支えた。
トントンと背中を優しく撫でるように叩いた。すると、フニャリとコハクの力が抜けた。
そして、そのまま全てをシロガネに預けた。
そして、夢の中へ。
「おやすみ、コハク」
シロガネは、ゆっくりとコハクの頭を膝に乗せた。スヤスヤと穏やかに眠るコハクの寝顔を優しく見つめて髪を撫でた。
もうしばらく晩酌をした後で、コハクを部屋に連れていこうとシロガネは考えながら酒を呑む。
明日は起こさないといけないだろうか。
起きたらどんな顔をするのだろうか。
町ではコハクの欲しい物を買って、美味しい物を食べようか。
などなど、つらつらとコハクと過ごす楽しい時間に思い巡らせていた。
そろそろと終わりにしようかと思った頃に、シロガネに思念が届いた。
『シロガネ殿、お邪魔してもよろしいでしょうか』
「あぁ、構わん。来るがよい」
すると、シロガネの目の前に膝をついて首を垂れたザクロが現れた。
「御寛ぎのところ、申し訳ございません」
「いや、もうそろそろ終いにしようと思っていたところだ。お前から声をかけてくるなど、珍しいなぁ。コハクのことか」
「はい。コハク殿は眠っておいでなのですね。このまま話しをしてもよろしいのでしょうか」
「かまわん。起きはしないさ」
「本日の訓練にて、コハク殿から話しは聞かれているやと思いますが、私からご報告させて……」
「ザクロ」
「……頂きま」
全てを言い終える前にシロガネが声をかけた。
「そう、畏まるな。お前とは長い付き合いだ。昔と今、俺も変わったと思わぬか?」
ザクロが驚きの表情で瞬きを何度かする。
その様子に、シロガネは愉快そうに、ニッと口角を上げた。だから、ザクロも気負わない。
「仰る通り。コハク殿に出逢われてから、以前に比べて格段に、貴方は穏やかになられた。そして、魔を感じなくなった。これはコハク殿の影響なのか?」
「あぁ、そうだろうな」
「それは何より。貴方の具合がよろしいと、皆が喜んでおりまする」
「そうか」
シロガネが盃を持ってザクロに差し出す。ザクロは仰々しく受け取った。
次に銚子を手にしてザクロが持つ盃に酒を並々と注ぐ。
ザクロが、すっーぅと流れるように酒を飲み進めて、全てを呑んだ。
「貴方様から頂く酒は格別でございますな」
「なら、もっと呑みに付き合え」
「いやはや、そのように言って頂けるとは嬉しいですな。しかし、アヤメ殿の楽しみをとっては悪かろうに。だが、主からの誘いは有難く受けねばなるまい」
気さくなザクロに、シロガネは愉快で心地よさを感じる。
「コハクとの訓練はどうだ」
シロガネが本題をふれば、ザクロが軽く頷く。
「コハク殿は、人を惹きつけて統べる資質を持っている。何処ぞの御曹子、違うな皇子なのか」
「まぁ、その辺りだろうなぁ」
「やはりそうか」
コハクが自身と同じ者であることを知って、ザクロは嬉しそうな笑みを浮かべた。
「気でも合ったか」
「全てを存じているはずだ。それを聞かれるのか?」
シロガネが、ザクロを揶揄うような素振りをみせる。だから、ザクロも敢えて受けて立つ。
それは、コハクに敬称をつけずに名を呼ぶ事である。
「近視感を覚えたのは事実だな。コハクは貴方とよく似ている。今はまだ力は弱い。しかし、新たな考えで呪文を編み出して術式を構築した。その知識がある」
ザクロは一呼吸置いてから、シロガネの様子をうかがう。シロガネが何も言わないので、話しを続けた。
「コハクは、貴方の持つ知識と呪術の才が酷似している。コハクは……、貴方と同じ者なのか?」
「そう思うのか」
「そりゃ、貴方が惹かれるのだ。ゆえに俺も皆も然もあらんだろな」
ザクロのニヤリとした顔から面白がっているのがわかる。そして、その言葉にシロガネの表情が変わった。
「やはり、そうなのか。そうなんだな。困ったぞ」
「如何した?」
「誰もが、コハクに惹かれてしまう。どうにかして防ぎたいのだが、防ぎようがない。会えば、話せば、皆が気に入ってしまう。このままでは良いはずがない。何か良い方法を考えなければならぬな」
シロガネに仕えてから今まで、一度も見たことのない主の言動に、ザクロは驚きを超えた。
「ほんに、シロガネ殿は変わられた。コハクに逢われてから、人らしくなられた。毎日が楽しそうで、笑顔も増えて、なによりだ」
新たな発見は嬉しさになり、可笑しさが入り混じる。
大きな声で、ハハっとザクロが笑った。
思っていたよりも大きな声で笑ってしまったので、ザクロは口に手を当てた。
そして、シロガネの膝で眠るコハクを見て起きないかと気にした。
コハクは、先ほど変わらずに、シロガネの膝の上でスヤスヤと眠ってる。
ザクロは、ホッと胸を撫で下ろした。
「ザクロは、コハクを呼び捨てするほど仲が良くなったのだな」
シロガネは面白くなさげな表情で呟くので、してやったりな顔をザクロがした。
「心が狭いな、シロガネ殿よ。そのような姿をコハクに見せては幻滅されかねんぞ」
再び、今度は小さく。ハハっとザクロが笑った。
そんなことはあり得ないと、考えればわかりそうなものだが。
「……肝に銘じよう」
シロガネは深く溜め息をついた。
そして、シロガネが銚子を持ってザクロに盃を持つように促した。
ザクロが愉しそうに盃を持てば、シロガネが並々と酒を注いだ。
ザクロが嬉しそうに、酒を呑み干した。
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