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神社で
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霊障と関わる仕事はこれで、二度目だが恐らく月一ペースであるはず。
こんな生活をしているといつか祟られるのではないかという気持ちが拭えることもなく、葵は仕事を終えた後、小久保神社に向かう。
ここに来ると敷き詰められた玉砂利をふむたけで、穢れが落ちて行くような不思議な感覚がある。そういえば。祖母も氏神様を大事にするように言ってた。
いつものように手水舎で清め、鈴を鳴らし賽銭を投げ入れた。
今日は特に念入りに拝む。
しかし、いつも社務所が開いていないのでお守りが買えないのだが残念だ。お参りが終わり石段をおり朱色の鳥居を過ぎる時、やはり前回と同じように何かの気配を感じて振り返る。しかそこには何もなく、ただ石燈篭の火影が揺れていた。不思議な感覚はあるが、霊障のように怖気が走るような感覚はない。
「水原さん」
出し抜けに声をかけられ、ビクッとする。振り返るとダークスーツ姿の瀧崎だ。
「社長?」
今帰りなのだろう。
「君は意外に信心深いんだね」
「いえ、そいうわけではないんですが、こういう仕事をしているといつか祟られるんじゃないかって思っちゃうんです」
いつわりのない本音だ。
「そう、ならばこれを持っているといい」
そう言って、結び紐を渡される。
「これは、ここの神社のお守りだ。君の身代わりになって守ってくれる。その紐がほどけることがあれば、僕のところに持ってくるといい」
「え? くれるんですか! ありがとうございます」
葵は慌てて、頭を下げる。裏家業の時は鬼の瀧崎が優しい。お守りならば喜んでもらう。
「それで君はここの神社が何を祀っているのかしっている?」
「何にって、神様?」
神様にいろいろあるのは知っているが、由緒書きなど読んだことはなかった。
きょとんとする葵を見て、瀧崎がふふと笑う。
「この神社は水神を祀っている。なにに祈っているのかきちんと知っておいた方がいいですよ。それではお疲れ様」
そういって瀧崎は神社にはいっていった。
彼もここでお参りをしてから帰るのだろうか。
葵はビルのはざまにある神社の石段の上に消えて行く、彼の背中を見送った。
そういえば、社長はこの近くに住んでいるだろうか? あのアパートのオーナーではあるが住んではいない。
つくづく謎の多い人だ。葵はそこで詮索を辞める。疲れてどうでもよくなった。
「今日は熱燗に焼き鳥、おでんの気分だな」
独り言ち、寒いビル風が吹く繁華街のなかをぬけ駅を目指した。
帰ったら、まずは温泉だ。
そして、次の給料日にもっと厚手のコートを買おう。
こんな生活をしているといつか祟られるのではないかという気持ちが拭えることもなく、葵は仕事を終えた後、小久保神社に向かう。
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今日は特に念入りに拝む。
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「水原さん」
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「いえ、そいうわけではないんですが、こういう仕事をしているといつか祟られるんじゃないかって思っちゃうんです」
いつわりのない本音だ。
「そう、ならばこれを持っているといい」
そう言って、結び紐を渡される。
「これは、ここの神社のお守りだ。君の身代わりになって守ってくれる。その紐がほどけることがあれば、僕のところに持ってくるといい」
「え? くれるんですか! ありがとうございます」
葵は慌てて、頭を下げる。裏家業の時は鬼の瀧崎が優しい。お守りならば喜んでもらう。
「それで君はここの神社が何を祀っているのかしっている?」
「何にって、神様?」
神様にいろいろあるのは知っているが、由緒書きなど読んだことはなかった。
きょとんとする葵を見て、瀧崎がふふと笑う。
「この神社は水神を祀っている。なにに祈っているのかきちんと知っておいた方がいいですよ。それではお疲れ様」
そういって瀧崎は神社にはいっていった。
彼もここでお参りをしてから帰るのだろうか。
葵はビルのはざまにある神社の石段の上に消えて行く、彼の背中を見送った。
そういえば、社長はこの近くに住んでいるだろうか? あのアパートのオーナーではあるが住んではいない。
つくづく謎の多い人だ。葵はそこで詮索を辞める。疲れてどうでもよくなった。
「今日は熱燗に焼き鳥、おでんの気分だな」
独り言ち、寒いビル風が吹く繁華街のなかをぬけ駅を目指した。
帰ったら、まずは温泉だ。
そして、次の給料日にもっと厚手のコートを買おう。
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