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第8話  現実世界って今目の前に広がる景色

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「いやあ、シャルロットちゃん可愛かったな」



「だね、それにしても、この絵が実際にはあんな感じになるんだね」



「だなあ、生身の人間だったな、桁外れに美人で純粋だったけど、鼻水は無いわな」



余韻に浸る過達は家に帰ると収納に納めていた物を取り出せるか試した







結果









使えた





電車やバスはスマホをピッピッして帰ったので、みんなケツのポケットに入れてて良かったと思った。鞄を取り出せないのはキツかった。



「おお、まだ氷残ってるぞ」



「俺のチキンナゲット温かい......」



一徳が買っていた映画館の割高な食材はまだ温かかった



「食うか」



「うん」



帰って財布出したら、いつも行ってるラーメン屋に行こうかと思ったが止めた

充分な量だ



「この能力が急に使えなくなることを前提に貴重品は入れとかない方が良いな。後いつ呼び出されても良いように、食料入れてた方が良いな。弁当とか買って入れとくか。」



「一徳は鞭で魔物倒せてたけど、俺らはどうなんだ?」



「うん、それに関してなんだけど、断罪終わったにも関わらず鞭残ってたから、意外とあちこち装備残ってるかも、取りに行こうよ」



「じゃあ、お嬢ちゃんが呼び出したら相談するか」



「そうだね」



「さて、次は鞭出してみようぜ!出せるか?」



「うーん......リストに18禁って書いてて×がしてある。取り出せないみたい。」



「残念だ......持ち手がな......問題だな」



「向こうの世界のは出せないんじゃないか?」



「石とか出せるみたい」



一徳は鞭と一緒に宝箱に入っていた皮袋を取り出した

中には玩具のようにキラキラした宝石っぽいものが入っている





「うーん、硝子に色を着けて作ったみたいな感じだな」



「向こうだと宝石感半端なかったのに......よし、空き瓶を収納しとこう。宝石みたいな瓶になるかもよ?」

しかし、このあと向こうに呼び出され取り出してみたものの瓶はただの瓶でしかなかった。





「どうする?俺お菓子無いと無理なんだけど、車でみんなであそこに買いにいくか」



言わずと知れた、夜遅くまで営業してる色々売っているお店だ



「そうだな、ガスコンロとかも買っとこうか?食材はこっちでしか手に入れられないものを買っていこう」



殆どキャンプを楽しみにしている子供達のようだ



「あー結構向こうの魔法でなんとかなるかも知れないよ?確か調理みたいな魔法とかあったし」



「そうか、じゃあ、あんまり必要ないか、テントとかは?」



「なんか普通の屋敷出せるぞ?」



「何でもありだな」



「それより俺達ステータスとか見れないのかな?」



「見れると思うよ[能力値]」



一徳が自分のステータスを見て思った



「これ、なんか恥ずかしいな」



一徳達が見たいと思った以上に自分達のあれこれが数値化されていて、恥ずかしい

どんな数値化だよとか思ったが、18禁ゲームで、悪役令嬢に勝つために必要なパラメーターだったのだ



自分のをまさか見る日が来るとは思わなかった



「これ、強さとか体力とか魔力だけでも良いのにな......魅力とかなんだこの夜の技術とか......」



数値化の鬼である



「でも所々∞だな......」



「......俺達呼び出される方だからな......」



「強くないといけないもんな......」



え、俺達契約期間満了までもしかして クリ○ン地球人最強じゃね?とか思ったが、気を付けないと何処かの研究所に捕まると思ったので自重する。



「ほんと、こういうの力無くなった時、日常に戻れるか心配だわ」



「でもこっちが俺達の世界なんだから、今までと変わらず生活するだけだよ」



「逆に契約期間はこっちでも便利なんだよな?」



でも、収納とか魔法とか使わないようにしないとな......くっ今なら映画のヒーロー並みなのにとか思っているが自制心が保たれるか変な悩み事が増えた





3兄弟は過の運転する改造車「え?昭和49年式?これ箱っすか?走れんの?」っていう3兄弟の父親がいつも手入れをしていた車である現役で走れる。しかも最近はプレミアがつきそうなので大事に乗っている。

シートの張り替えも自分でやっている。父親の見よう見まねだが器用になったものだと感心する。



毎朝雨が降ろうが槍が降ろうが磨いてないと気になって仕事にいけないくらいには、好きな車だ



その箱に飛び乗り、お菓子を大量購入しに行こうとしている



夜の街を走り抜け、街の明かりに人々の生活を感じながら3兄弟は話していた



「親父も生きてたら毎朝磨いてたんだろうなこの車......んで一緒に召喚されたかもな......」



「一緒に行ってたら一番張り切ってそうだな」



「ハッスルするって言ってたよな!絶対」



今日は3兄弟の父親の命日で、墓参り後の映画だったのだ

彼らには男手一つで育ててくれた唯一の肉親であった父親へ、感謝を届けたのだった
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