悪役令嬢の断罪後は結構面白い

ゆうき鉄平

文字の大きさ
9 / 16

第9話  親の心子知らずもとい兄の心は妹が知るわけない

しおりを挟む
「いきなりだな......なんかメールとかで連絡してほしいわ」



買い物をして大量にビニール袋を引っ提げて3人で部屋に入ろうと鍵を取り出した瞬間、シャルロットに呼び出された



過がキーを突きだしてて間抜けだ





「先日ぶり、今日は領地にあるS級ダンジョンの攻略をしたくて呼び出したの......何か買い物の帰りでした?」



「御名答......まだ俺達これから荷物の整理しようとしてたんだよね......」



「お菓子持ってこれてよかった......」



シャルロットは3兄弟を還してから1日と半日が経っていたという、やはり5倍のスピードなんだろう。ここに来ていると、自分達も老いてしまうのじゃないかと寛太が気にしていたが、霊獣に呼び出された世界での時間の概念は無いものと考えられているらしい......でも多分



何処から召喚されているかわからないが、色んな星から呼ばれているのであれば、宇宙の謎に迫ることが出来そうだ!今度他の召喚獣に会ってみたいな!と思ったが、それはあまりヨロシクナイ状況なのでなんとも言えないとシャルロットは語った。



「にしても、シャルロット今日は勇ましいね」



「本当だね!勇ましく強調されてるね」



「なんだろうこの煽られてる感」



今日のシャルロットの装いは動きやすいパンツスタイルである

胸当てがついていて肩当ても着いているため少し重そうだが

それよりも胸当てがデカイ

仕方無いがデカイので目がいく



オーダーメイドの仕様なのだろう綺麗な紋章が入っている



がどうも目がいく
だって男の子だもん
真面目な眼鏡の奥でオッパイのことしか考えられないこともしばしばある



3兄弟はニコニコしているが、その目の奥は胸当てに釘付けだ





「シャルロットって剣はどのくらい持ってるの?」



「この長剣と脇差しですわ」



脇差しは軽そうだが、切れ味がよさげだ。長剣を背中に装備しているが抜刀して剣を一振りしてくれた。



「おおう、格好いいな!」



「なあ、俺達もなんか装備探さないと無いんだよな、一徳はそのS級ダンジョン知ってるの?なんか在庫あるかな?」



「寛ちゃん、在庫ってw......シャルロット、そのダンジョンってヒューゴってとこのダンジョンだよね?」



「そうですわ、良くご存じですのね......安心ですわ」



「僕達特にこの二人はこちらに来てまだ魔法も試し打ちもしてないし、武器も持ってないんだよね......俺はこれ持ってるけど」



そういって、持ち手がアレな鞭を取り出して見せた

シャルロットはフムと指を口にあてて言った



「では、お二人が持てる装備を用意しなくてはいけないということですね?」



「あーテニスはやってたんだけど、剣道とかやったことないしな......」



「射撃は得意なのにな......ゲームの」



「俺は乗馬クラブで鞭を使ってたから使えるのかな?」





シャルロットが心配になるような事を召喚獣達が言っているので、だんだんシャルロットの顔が青くなっていく



「良かったわ......先に呼び出していて......」



シャルロットの魔力は桁が違うらしく、1日召喚してても大丈夫なようだが

普通は皆戦闘時にしか呼び出さないらしい



そういや、そうだよな......召喚獣っていえば呼び出して、攻撃のパラメーターが溜まればこっちのターン攻撃の魔法をドカーンとやるよな......と3兄弟の間でゲームナイズされたお喋り



「とりあえずビニール袋の中身を自分達で仕分けするぞ、寛太にはほれ、お菓子、一人3食づつは食事を持っていよう」



「ふぉふぉふぉ、チョコレート素敵、ブラウニー買ってきて良かったわ......」



「可愛らしいお菓子の袋にシャルロットが釘付けになってるよ......」



「「え?」」



寛太とシャルロットは見つめあった



「今まで見たことのない袋でなにかと思いまして......不躾に見てしまって不快に思わせたかしら......」



「ううん、これ食べたいのかな?って思っただけ......その、ダンジョンとかでお腹空いたら一緒に食べようか?」



眼鏡のイケメンに微笑まれてシャルロットはまた頬を赤くした

どんだけ耐性がないねん



素直な優しさには耐性が0の様である



「えーとシャルロットのお兄ちゃんとか一緒に行くのかな?」



「兄には....家族には..内緒ですわ。」



「心配させちゃうんじゃない?大丈夫?」



「うっ」



第三者に言われると、少し冷静になったようだ

ゲームをクリアしている一徳にとって、シャルロットの性格は大体分かる

心配させまいと黙って行動して余計に心配させたり、やらかしてしまうのだ



「俺達も一緒だから、一緒に怒られに行こうか?心配させる方がよっぽど可哀想だよ」



「一緒に......怒られにですか?」



驚愕してる…

シャルロット驚愕してる



「......怒られに行かないと、いけませんか?」



もじもじ、怒られるのを怖がる子供みたいな素振りしはじめて

3兄弟の萌えゲージが上がった



「「「ダメだよ?」」」



3兄弟の笑顔が眩しい

素直な耐性が0とか思ってたが......どうやら、この召喚獣達ステータス確認したときに見た魅力って書いてたとこの数値がかなり高い様だ。シャルロットがはくはくしている。

3人ともイケメンなのだ。
声は…そう、あの人とあの人とあの人よ。
あのイケボよ。


「わ、わかりました」



「いいこだね」



過によしよししてもらって、りんご姫シャルロットが涙目になり始めた

また鼻水がでなけりゃいいけど。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

悪役令嬢は手加減無しに復讐する

田舎の沼
恋愛
公爵令嬢イザベラ・フォックストーンは、王太子アレクサンドルの婚約者として完璧な人生を送っていたはずだった。しかし、華やかな誕生日パーティーで突然の婚約破棄を宣告される。 理由は、聖女の力を持つ男爵令嬢エマ・リンドンへの愛。イザベラは「嫉妬深く陰険な悪役令嬢」として糾弾され、名誉を失う。 婚約破棄をされたことで彼女の心の中で何かが弾けた。彼女の心に燃え上がるのは、容赦のない復讐の炎。フォックストーン家の膨大なネットワークと経済力を武器に、裏切り者たちを次々と追い詰めていく。アレクサンドルとエマの秘密を暴き、貴族社会を揺るがす陰謀を巡らせ、手加減なしの報復を繰り広げる。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

処理中です...