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第一章 遠別
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しおりを挟む風呂から上がって、お互いの体を拭く。
そのままリビングに敷いた布団へ、キスしながら雪崩込んだ。
もう既に息が上がってる。
「はぁっ…ね、もう…」
「だめ…ちゃんと解してから…」
性急にねだる君は子供みたくて。
ローションを纏わせた指で、君の後口に触れる。
「は…やく…お願い…欲しい…」
「待って…いい子だから…」
駄々っ子みたいにねだる君は、潤んだ目で俺を見上げてくる。
指に力を入れて、襞の奥へ指を挿れた。
まだ湯上がりで温かいそこは、柔らかく俺の指を飲み込んでいく。
「っ…ぁ…もっと…奥…」
「ん…」
君の鎖骨から首筋を舌と唇で辿りながら、指をもっと奥へ沈めた。
ゆっくりとそこを押し広げるように指を動かすと、君の腰が揺れて。
もっと奥へとの俺の指を飲み込むように、蠢いてる。
君の耳たぶを唇で挟み込む。
「ん…っ…」
耳にキスすると、逃れようと身を捩って。
逃げないように首の下に腕を通して、肩を掴んだ。
こめかみにキスすると、ぎゅっと後口は俺の指を締め付ける。
「…愛してる…」
「ん…俺、も…あいし、てる…」
ますます指が飲み込まれていく。
君は、顔をこちらに向けると自分で、自身を握りしめた。
そして、妖艶な目で俺を誘い込む。
「来て…?」
君の足を開くと、俺自身にローションを垂らした。
塗り拡げる時間ももったいなくて。
そのまま君に覆いかぶさり、キスしながら。
君の中へ、ねじ込んだ。
「う…っ…ん…」
まだ充分じゃなかったけど…君の目に抗えなかった。
「ごめん…ちょっと、我慢、して…?」
「い…いい…から、もっと…奥…」
「待って…」
「あ…やめないで…そのまま…繋がりたい…」
腰の動きを止めようとしたけど、君の腰が俺を飲み込むように動く。
「あ…ああ…」
キツイ締め付けに、思わず吐息が漏れ出る。
「もっと…感じて…?」
「ん…気持ちいい…」
熱くて、焼け落ちてしまいそう
君の中は狭くて、どこまでも俺を包み込んで
根本まで君に埋まりこんだら、しばらく動けないほどの快感が来て。
ぎゅっと君を抱きしめて、落ち着かせた。
その間にも、君の腰は揺れ動いて。
ぐちゃりと音を立てて、もっともっととねだってくる。
「うっ…ぁっ…んっ…、うご、いてっ…」
こんな卑猥なことをしているのに。
君の声は、無垢で。
でもその表情は蕩けて…口元は極上の快感を求めて、唾液を垂れ流してる。
俺の頬を両手で包み込んだ。
「おねがい…うごいて…?」
「自分で…気持ちいいとこ、見つけな…?」
もっと、君の蕩ける顔が見たくて。
少し、意地悪したくなった。
そのまま君を見下ろしていると、もどかしいのか少し眉間にシワを寄せて。
「いじわるぅ…」
掠れた声で呟くと、さっきよりも大胆に腰を揺らし始めた。
「んっ…あっ…いっ…いいっ…」
「どこ…?どこがいいの…?」
「やっ…」
蕩けた顔で、卑猥なこと言わせたかったのに。
君はぷいと横を向いて。
それでも腰は揺れ動いたまま…
自分の快感の中に漂い始めた。
「はっ…あっ…い、っちゃう…もっと…ほし…い」
目を閉じたまま自分自身を握りしめると、恍惚の表情を見せつけるように俺に向けた。
「さわってぇ…」
君の手に、自分の手を重ねて激しく扱いた。
「ああっ…あーっ…やあっ…」
ぐっと君の中が狭まったかと思うと、俺の腰に君の足が絡んで。
より深く君の中にめり込んだ。
我慢できずに、腰をフルスイングでぶち当てた。
「ああっ…もっとっ…!」
ビクビクと小さく跳ねながらも、足で俺を捉えて…
蕩ける目で俺を捉えて…
もう、離れられない
互いの汗を弾き飛ばしながら、絶頂を目指して高まっていく。
「はっ…ああっ…も、出すよ…」
「来て…奥、いっぱい出してぇっ…」
「イク…っ…ああっ…」
「あっ…あーっ…」
手に温かい、君の精液が掛かった瞬間、俺もまた君の中にありったけの精液を注ぎ込んだ。
「愛してる…」
「愛してるよ…」
全部を君に包み込まれたまま、俺達は果てた。
二重サッシの窓の外…
すごい風の音が聞こえてくる。
また、今日は大荒れの天気になるようだ。
「…起きて…」
さっきまで繋がり続けていた俺達は、短い時間だけど眠っていたようで。
君の寝顔をいつまでも見ていたかったけど、もう時間がなかった。
細い肩を掴んで揺らすと、君は目を覚ました。
「ん…?」
「起きて…時間だよ…」
「もう…?」
寝ぼけた目を指で擦ると、少し顔をしかめた。
「精液臭い…」
「ぶっ…風呂、もう一回入ろうか…」
「うん…」
もう一度湯を落として。
ふたりで身体を洗って。
ゆっくりと身体を流すと、湯に浸かって。
その間、言葉を交わすことなく…
お互いを見つめて、ただ微笑んでいた
ただ、ただ…
しあわせで
満たされて
君を抱きしめると、涙が出た
風呂から上がると、身体を拭いて。
髪を乾かして。
服を着込んだら、荷物の整理をした。
もともと少ない荷物だから、そんな大きいものにはならなかった。
「もう、いいかな…食器とかは置いていこうか…」
「うん…そうだね…」
少しだけ、名残惜しそうに君は部屋を見渡した。
短い間だったけど、俺たちの住処で…
初めて君と暮らした、思い出の部屋。
ふたりで暫く、壁に凭れたまま座って手を握りあった。
「さあ…行こうか…」
ぎゅっと手を握ると、君は微笑んで…
「…うん…」
照れくさそうに俺を見ると、目を閉じて触れるだけのキスをくれた。
「行こう……」
外は、凄い吹雪で。
1メートル先も見えない程だった。
風の音と寒さで、顔も耳も凍りつきそうだった。
ニット帽の上にダウンのフードを被せて、玄関を出た。
両手に持てるだけの荷物を持って、庭に停めていたオンボロの中古車の後部座席に荷物を詰め込んだ。
サラサラの雪を払いながらなんとか車に乗り込むと、エンジンを掛けた。
「…無事…?」
「なんとか…」
「凄いね…この冬一番かも…」
「ね…ほら、見て…まつ毛、凍った…」
薄暗い中、君は俺に向かって目を瞬いている。
そのまぶたに、ちゅっとキスをする。
「なんでキス…」
「したいから」
「もお…」
照れて笑うと、俺の頬に冷たい唇を付けた。
「もう行けそう…?」
「まだ…もうちょっとエンジン温まらないと…」
その間にもワイパーを動かしてるけど、外は真っ白で。
なんにも見えない。
暫く手を繋いで。
エンジンが温まったら、出発した。
予め、ふたりで見つけておいた場所に向かう。
15分ほど、勘だけで運転して。
目的地に着く前に、もういよいよ動けなくなった。
完全なるホワイトアウト…
窓の外は真っ白で埋め尽くされて。
もう道路がどこにあるかも見えなかった。
「ここまでだな…」
「うん…」
エンジンを掛けたまま、車を停止させて。
そのまま車のライトを消した。
君はルームライトをつけると、足元のバッグからマグボトルを取り出して。
蓋を開けると、コクコクと飲んだ。
「はいどうぞ」
「ありがと」
微笑んでる君の息は白い。
俺に差し出したマグからも少し湯気が出てた。
中に入ってるコーヒーは、さっき淹れたものなのに、もうぬるくなってた。
「やっぱ寒いんだね…凄い…」
「うん…ね、凄いよね…」
マグが空になるまで、お互いに飲んで。
「ねえ…なんか曲、聴こうか…」
「そうだね…愛の夢がいい…」
「わかった…」
オンボロ車にただ一枚だけ積んでたCDを取り出す。
カーステレオの挿入口にCDを差し込むと、静かなピアノの旋律が聞こえてきた。
「ねえ、ずっとキスしてようよ…」
いたずらっ子みたいに笑うと、ダウンのフードを後ろに下ろして、ニット帽を脱いだ。
俺もフードを下ろして、ニット帽を脱いだ。
君の柔らかい猫っ毛を撫でると、唇を合わせて…
ダウンジャケットの腕を引いて、君の体を抱きよせ。
ふたりでひとつの生き物になったように
ずっとキスをし続けた
愛してるよ…
この世でただひとり…
君だけを愛してる…
君に出会えて…
君と暮らせて…
とてもしあわせだった
愛してる…
永遠に…愛してるよ…
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