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最終章 願わくば花の下にて恋死なむ
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なんだか肩を組んで慰めあってるみたいな二人を尻目に作業してたら、兼高教授が研究室に入ってきた。
「遠藤、ちょっと手伝ってくれ」
「あ、はい」
教授室までついていくと、教授は部屋のドアの鍵を締めた。
「兼高教授…?」
なんだか、様子がおかしい。
「どうしたんですか?」
「いや…」
恐る恐る近づいてきて、俺に手を伸ばしてきた。
俺の頬に手が触れると、眼鏡越しの瞳が揺れた気がした。
「なんかあったの…?」
教授はすぐにその手を外すと、俺に背を向けた。
「彼女…いたことあるんだ」
「えっ?」
「遠藤は…その、ストレート…っていうか、元々は…」
言いにくそうに、目を背けた。
「ゲイじゃ、なかったんだ?」
どう答えていいか、咄嗟にわからなくて。
確かにゲイじゃない。
俺がこんな気持ちになるのは、教授だけで…
触りたいとか挿れたいとか思うのは、教授だけ。
他の男には、そんなこと思いもしなかった。
多分元々ゲイである自覚のある教授に、どう説明したらいいのか、わからなかった。
どんな言い方をしても、納得してもらえない気がしたから。
黙り込んでしまったら、それが答えみたいになってしまった。
「その…俺のこと、無理しなくていいから…」
耐えられなかったのか、背中を向けてしまった。
「ちょ、ちょっと…」
無理やりこちらを向かせたら、泣きそうな顔をしてる。
「今はいないよ?彼女なんか…」
「嘘…」
「嘘じゃないよ…だって…」
そっと教授の身体を抱き寄せた。
「俺には、教授しか居ないよ…?」
他のことなんか、考えられない。
今の俺は、椎葉教授の身代わりをどうやったらちゃんとできるのか…そればっかり考えてた。
女のことなんて頭の片隅にもなかった。
「やっぱり…だめだ…」
「え?」
「遠藤、俺と居たらだめになる」
兼高教授は身体を離した。
「もう…やめよう…?」
離れていく腕を掴んだ。
「何言ってんだよ」
「遠藤は、未来がある。俺とこんなことしてたら…」
振りほどこうとする腕を、更に強く掴んだ。
「関係ないっ…俺は学業だってちゃんとやるし、あなたのことだってちゃんと支える」
「だから…だめなんだって…」
「なにが?年齢が離れてるから?教授と学生だから?」
「そうだよ…俺がおまえの道を曲げてる…」
「違うっ…」
「今だったら…!」
強い力で振り払われた。
「今だったら、まだ…間に合う…もう、やめよう?」
「教授…」
一歩、歩み寄った。
「俺じゃ…足りないってこと…?」
「違う!そんなことじゃない…」
「俺は椎葉教授の代わりにはなれないってこと?」
「違う!そういう事じゃない…」
泣きそうな顔を俺に向けてくる。
「身代わりだなんて…そんな…」
まるであの日の
「そんなつもりで、付き合ってるんじゃない」
泣き顔
「ちゃんと、俺は…遠藤を見てる」
同じ、顔
「…好きに…」
「え…?」
「好きになってもらおうなんて、思ってない」
「遠藤…だからっ…」
「あなたが誰を思っていてもいいっ。ただ、俺は…」
俺は、あなたが泣かなくなるまで…
あなたが一人で立てるようになるまで、傍に居られればいい。
「俺はあなたと一緒に居たい…」
使い捨てでもいいんだ。
「遠藤……」
あなたが笑ってくれるなら…
未来とか、将来とか関係ないんだ。
ただ、今、この瞬間を一緒に生きたい。
「あなたが必要としてくれるなら、傍に居たいだけなんだ…他には何も望んでない」
「遠藤、ちょっと手伝ってくれ」
「あ、はい」
教授室までついていくと、教授は部屋のドアの鍵を締めた。
「兼高教授…?」
なんだか、様子がおかしい。
「どうしたんですか?」
「いや…」
恐る恐る近づいてきて、俺に手を伸ばしてきた。
俺の頬に手が触れると、眼鏡越しの瞳が揺れた気がした。
「なんかあったの…?」
教授はすぐにその手を外すと、俺に背を向けた。
「彼女…いたことあるんだ」
「えっ?」
「遠藤は…その、ストレート…っていうか、元々は…」
言いにくそうに、目を背けた。
「ゲイじゃ、なかったんだ?」
どう答えていいか、咄嗟にわからなくて。
確かにゲイじゃない。
俺がこんな気持ちになるのは、教授だけで…
触りたいとか挿れたいとか思うのは、教授だけ。
他の男には、そんなこと思いもしなかった。
多分元々ゲイである自覚のある教授に、どう説明したらいいのか、わからなかった。
どんな言い方をしても、納得してもらえない気がしたから。
黙り込んでしまったら、それが答えみたいになってしまった。
「その…俺のこと、無理しなくていいから…」
耐えられなかったのか、背中を向けてしまった。
「ちょ、ちょっと…」
無理やりこちらを向かせたら、泣きそうな顔をしてる。
「今はいないよ?彼女なんか…」
「嘘…」
「嘘じゃないよ…だって…」
そっと教授の身体を抱き寄せた。
「俺には、教授しか居ないよ…?」
他のことなんか、考えられない。
今の俺は、椎葉教授の身代わりをどうやったらちゃんとできるのか…そればっかり考えてた。
女のことなんて頭の片隅にもなかった。
「やっぱり…だめだ…」
「え?」
「遠藤、俺と居たらだめになる」
兼高教授は身体を離した。
「もう…やめよう…?」
離れていく腕を掴んだ。
「何言ってんだよ」
「遠藤は、未来がある。俺とこんなことしてたら…」
振りほどこうとする腕を、更に強く掴んだ。
「関係ないっ…俺は学業だってちゃんとやるし、あなたのことだってちゃんと支える」
「だから…だめなんだって…」
「なにが?年齢が離れてるから?教授と学生だから?」
「そうだよ…俺がおまえの道を曲げてる…」
「違うっ…」
「今だったら…!」
強い力で振り払われた。
「今だったら、まだ…間に合う…もう、やめよう?」
「教授…」
一歩、歩み寄った。
「俺じゃ…足りないってこと…?」
「違う!そんなことじゃない…」
「俺は椎葉教授の代わりにはなれないってこと?」
「違う!そういう事じゃない…」
泣きそうな顔を俺に向けてくる。
「身代わりだなんて…そんな…」
まるであの日の
「そんなつもりで、付き合ってるんじゃない」
泣き顔
「ちゃんと、俺は…遠藤を見てる」
同じ、顔
「…好きに…」
「え…?」
「好きになってもらおうなんて、思ってない」
「遠藤…だからっ…」
「あなたが誰を思っていてもいいっ。ただ、俺は…」
俺は、あなたが泣かなくなるまで…
あなたが一人で立てるようになるまで、傍に居られればいい。
「俺はあなたと一緒に居たい…」
使い捨てでもいいんだ。
「遠藤……」
あなたが笑ってくれるなら…
未来とか、将来とか関係ないんだ。
ただ、今、この瞬間を一緒に生きたい。
「あなたが必要としてくれるなら、傍に居たいだけなんだ…他には何も望んでない」
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