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第二章 魔人どもの野望
回想の狂戦地ルドストン⑧
琥珀の闇に満たされたその空間は、僅かなスペースを残して、黒く塗られた大量の樽で埋め尽くされていた。
形は円筒形で、長さは1.6レクト(120cm)、直径は1.3レクト(約1m)に及び、一樽ずつ寝かせた状態で一面20×20で並べられ、高さは10段に及んでいる。
その異様な堆積を、肩を寄せ合う奇怪な4つの影が見上げていた。
彼らの体高はほぼ樽の蓋2つ分に達し、ぬめぬめとした光沢を放つ不気味な鱗状の皮膚はそれぞれ深緑、茶褐色、茄子紺、臙脂の各色に彩られている。
だが、そのアーモンド形の瞳はあの摩麾螺と同じく、全員共通の底光りする碧色であった…。
「…現在、ルドストンで無傷の狂魔酒はこれで全部だ…」
深緑色の龍坊主…陀幽巴が錆びた声で宣い、3匹が頷く。
「だが、もはや凱鱗領には必要ない…。
神牙教軍の手によって、“新拠点”として根本から生まれ変わる当教界にはな…」
茶褐色の鑼幽巴が誇らしげな口調で続く。
「ふぉっほほほ…。
それもそうだが、我が棘蟹群団によって教界中が焔に包まれている現在、逃げまどう教民どもに優雅に酔っ払っている余裕など端からなかろう…!」
他の面子より頭一つ抜きん出た巨体を揺すりながら愉快そうに嘯く茄子紺の巍幽巴の太鼓腹を、傍らの臙脂色…縻幽巴が小突きながら甲高い声音でたしなめる。
「相変わらず呑気だね…。
憎っくき絆獣聖団の暴威によって、既に群団の6分の1が喪われたというのに…!
まあ、あの忌まわしい限りの海龍党頭目の暗躍によってその戦力が半減した結果、面食らった残りの連中が攻撃を中断したおかげでこの損失で済んだんだから喜ぶのも癪だけど…。
いずれにせよ、あの3人の操獣師はこれから海龍党の“別働隊”として重宝されそうだな…」
「だが、果たしてそうか?
とどのつまり、操獣師などという代物は絆獣と組み合わさった場合のみ価値があるものだろう?
あれほどの失態を犯した以上、再び搭乗の機会が与えられるとは考えられん…。
結局、奴らは偉大なる教聖の《受躰の儀》の終了と同時に用済みとなるのが関の山なのではないか?」
疑問を呈する鑼幽巴に、一同のリーダー格らしき陀幽巴も頷く。
「確かにそうだが、あの抜け目ないワーズフのことだ。
せっかく意のままに操れる駒をそれだけで放棄するはずがない。
せいぜい鋼銃を乱射させるなり、或いは爆弾を抱かせて突撃させるなりして教軍の侵攻計画に…いや、己の邪悪な野心に奉仕させる魂胆だろう…。
とにかく今回の一件で海龍党はかなり教聖に恩を売ったつもりだろうから、今頃はさぞや歴史を陰から操る黒幕気分を満喫しておることだろうな」
「クソ虫が調子に乗りおって…!
“受躰”した教聖がルドストンに君臨すると同時に執教士長の任に就くこととなる我ら4兄弟が直ちに海龍党討伐に乗り出すとも知らず…!!」
怒りに巨体を更に膨らませつつ天に両拳を振り上げる巍幽巴に、普段は反目気味の臙脂色の末弟が腕組みしながら同意する。
「くくく、そこら辺が所詮虫ケラの悲しさだよね…。
どうカッコつけてみたところで、“大刃獣”魔王蛸が解き放たれると同時に凱鱗領の全てがリセットされちゃう訳だから、どさくさに紛れてワーズフをこっそり踏み潰しても、感謝されこそすれ誰も文句言わんでしょ?
この汚れ仕事、兄さんたちがイヤならボクが引き受けてもいいよ。
いい加減、そこらを穢らしい10本の肢で好き勝手に這い回るあの害虫にはアタマに来てるんで、ね!
それに、奴が何よりも頼りにしてる“底抜けカン違い野郎”の摩麾螺はあの滑稽な“はりきりボーイズ”が死物狂いで片付けてくれるだろうし…。
…ひょっとしたら、“死霊島
大爆破”なんて仰天サプライズがあるかもよ?」
4兄弟の知恵袋をもって任じる茶目小僧が描いた会心の絵図を想像した兄たちは、不気味な含み笑いを立てながら琥珀色の闇に不倶戴天の宿敵ともいえる海龍党の本拠地が火柱を噴き上げつつ海底に没するさまをまざまざと幻視した。
「まあさすがに、錬装者軍団にそこまでの戦果を期待するのは無理というものだろう…。
無論、“神牙教軍最強”などという謳い文句が戯言に過ぎんことは言うに及ばんが、摩麾螺に単体
で勝てる錬装者など皆無なのも厳然たる事実…。
とりあえず“本土”の状況が落ち着き次第、最終的には我々が直接乗り込んで海龍党の息の根を止めることになるだろうな」
長兄・陀幽巴が呟くと、次男坊の鑼幽巴が冷笑と共に続ける。
「…やれ哀しや、30有余年にわたり凱鱗領教民の安眠を妨げてきた犯罪結社に、遂に天響神の鉄槌下る、か…。
思えば、“永遠の半人前呪念士”ワーズフが無知なる凡夫の蛮勇の為せる業か、或いはその醜悪なる絶望の力を借りるかによって無謀にも飛び込んだ“砂漠都市の地獄穴”において、集められし数百もの流砂蜘蛛に己が身を骨の一片に至るまで啖わせることで天をも畏れぬ“人蟲一体化”を果たしたのみならず…。
あまつさえ、これこそが地獄の魔蟲の恩寵というものであるか、歴代の正統呪念士をも悪しき意味で凌駕する諸力を得たことを知ってからは昏き半生に復讐するかのごとく、いわば“暗黒の栄光”を求めて冥府魔道をひた走り…いや、カサコソと這いずり始めたるものなり…」
ここで聴者たちから残忍な嗤いが起き、詮索好きの末っ子からある質問が飛んだ。
「まあ、それであのジジイと流砂蜘蛛が“合体”したのはいいけどさ、残りの蜘蛛はどうなっちゃったの?
だって、想像するのも気色悪いけど、アイツの肉を啖ったのは地獄穴にいた蜘蛛全部のはずでしょ?
尤も互いに殺し合って一匹だけが生き残ったのかもしれないけど…。
…オレ、前から気になってるんだけど、もしかしてワーズフってアイツだけじゃないんじゃないの?」
4匹の龍坊主が佇む空間を奇妙な沈黙が支配し、陀幽巴は長兄の義務としてそれを破る必要があった。
「…尤もな疑問だが、それらも全て近々に明らかとなるはずだ。
何故なら、教聖が遥か以前より抱懐され、御自身の“受躰”とそれに続く凱鱗領完全制圧を期としてラージャーラ全域に向け直ちに打ち出される〘全界教軍化宣言〙において、海龍党や湾線統衛軍などもはや過去の遺物として僅かな痕跡をも残さず粉砕せよと教軍幹部に厳命されておられる以上、奴らなりに総力を傾けて我々の攻撃に抗わねばならんからだ…。
まあ、あのクソ虫がたとえ何千匹いようとも、本気となった神牙教軍を前にして一体何が出来るというのか…。
目下の所、血眼で取り組んでおるであろう私怨が動機の〘教率者暗殺計画〙における“実行者製造”が完成次第、奴が為すべきことは世界からの速やかな消滅以外にありはしない…!
…それはさておき、彼奴率いる海龍党の“歴史への貢献”を強いて挙げるとするならば…」
ここで改めて4兄弟は眼前の樽の山に意識を向けた。
「…それこそ無知無力な虫ケラたる一般教民どもを、辛うじて教軍超兵の手足として使用に耐える存在に改造進化させる狂魔酒を完成させたことであろう…」
だが、鑼幽巴の詠嘆に早速、皮肉屋の縻幽巴が茶々を入れた。
「でも、偉大なる教聖はこの“キチ○イ水”が大嫌いだって聞いたよ。
本当なら、ここにある“不良在庫”をぜーんぶザチェラの砂漠にぶちまけたいんだってさ…。
だから、当面は自分の目に触れないように、叛乱軍と海龍党に命じて今夜中にここから運び出して星心領、勇仙領、耀覇領に“密輸”するんでしょ?
でもまあ、ウビラスとパラメスはいいとして、笑っちゃうのはセシャークだよね…。
あの美味と健康がウリの〔ミピーハ〕の製造拠点で“究極の危険飲料”を流行らせようなんて、これこそまさに“戦慄の教聖ジョーク”ってヤツ?」
その“生誕時”より、創造主たる首領から不可思議な寵愛を蒙っていると教軍中から嫉視羨望される末弟が、ことある毎にひけらかす㊙情報をかき消さんと“三男”巍幽巴が巨体を揺すぶりつつ口を開いて鉄色の鋭牙を鈍く光らせたまさにその時、統衞軍から貸与された“秘密倉庫”の一角から蒼い光が差して武装した特守部隊員らしき人影が出現した。
「車輌が到着しました!
これより海底宮殿(教率者公邸)にお連れいたします!!」
4匹の龍坊主…その常人には到底耐え難き凶眼による注視を浴び、一般教民からすれば超人にも等しい精鋭中の精鋭たるエリート戦闘員といえども、必死に絞り出した声音に震えを帯びぬことはいかなる殺人的訓練の克服よりも困難であった。
それを察した幽巴兄弟特有の酷烈な嗤い声がまたもや空気を震わせ、長兄を先頭に怪物どもは決戦場への邪悪なる一歩を踏み出した。
形は円筒形で、長さは1.6レクト(120cm)、直径は1.3レクト(約1m)に及び、一樽ずつ寝かせた状態で一面20×20で並べられ、高さは10段に及んでいる。
その異様な堆積を、肩を寄せ合う奇怪な4つの影が見上げていた。
彼らの体高はほぼ樽の蓋2つ分に達し、ぬめぬめとした光沢を放つ不気味な鱗状の皮膚はそれぞれ深緑、茶褐色、茄子紺、臙脂の各色に彩られている。
だが、そのアーモンド形の瞳はあの摩麾螺と同じく、全員共通の底光りする碧色であった…。
「…現在、ルドストンで無傷の狂魔酒はこれで全部だ…」
深緑色の龍坊主…陀幽巴が錆びた声で宣い、3匹が頷く。
「だが、もはや凱鱗領には必要ない…。
神牙教軍の手によって、“新拠点”として根本から生まれ変わる当教界にはな…」
茶褐色の鑼幽巴が誇らしげな口調で続く。
「ふぉっほほほ…。
それもそうだが、我が棘蟹群団によって教界中が焔に包まれている現在、逃げまどう教民どもに優雅に酔っ払っている余裕など端からなかろう…!」
他の面子より頭一つ抜きん出た巨体を揺すりながら愉快そうに嘯く茄子紺の巍幽巴の太鼓腹を、傍らの臙脂色…縻幽巴が小突きながら甲高い声音でたしなめる。
「相変わらず呑気だね…。
憎っくき絆獣聖団の暴威によって、既に群団の6分の1が喪われたというのに…!
まあ、あの忌まわしい限りの海龍党頭目の暗躍によってその戦力が半減した結果、面食らった残りの連中が攻撃を中断したおかげでこの損失で済んだんだから喜ぶのも癪だけど…。
いずれにせよ、あの3人の操獣師はこれから海龍党の“別働隊”として重宝されそうだな…」
「だが、果たしてそうか?
とどのつまり、操獣師などという代物は絆獣と組み合わさった場合のみ価値があるものだろう?
あれほどの失態を犯した以上、再び搭乗の機会が与えられるとは考えられん…。
結局、奴らは偉大なる教聖の《受躰の儀》の終了と同時に用済みとなるのが関の山なのではないか?」
疑問を呈する鑼幽巴に、一同のリーダー格らしき陀幽巴も頷く。
「確かにそうだが、あの抜け目ないワーズフのことだ。
せっかく意のままに操れる駒をそれだけで放棄するはずがない。
せいぜい鋼銃を乱射させるなり、或いは爆弾を抱かせて突撃させるなりして教軍の侵攻計画に…いや、己の邪悪な野心に奉仕させる魂胆だろう…。
とにかく今回の一件で海龍党はかなり教聖に恩を売ったつもりだろうから、今頃はさぞや歴史を陰から操る黒幕気分を満喫しておることだろうな」
「クソ虫が調子に乗りおって…!
“受躰”した教聖がルドストンに君臨すると同時に執教士長の任に就くこととなる我ら4兄弟が直ちに海龍党討伐に乗り出すとも知らず…!!」
怒りに巨体を更に膨らませつつ天に両拳を振り上げる巍幽巴に、普段は反目気味の臙脂色の末弟が腕組みしながら同意する。
「くくく、そこら辺が所詮虫ケラの悲しさだよね…。
どうカッコつけてみたところで、“大刃獣”魔王蛸が解き放たれると同時に凱鱗領の全てがリセットされちゃう訳だから、どさくさに紛れてワーズフをこっそり踏み潰しても、感謝されこそすれ誰も文句言わんでしょ?
この汚れ仕事、兄さんたちがイヤならボクが引き受けてもいいよ。
いい加減、そこらを穢らしい10本の肢で好き勝手に這い回るあの害虫にはアタマに来てるんで、ね!
それに、奴が何よりも頼りにしてる“底抜けカン違い野郎”の摩麾螺はあの滑稽な“はりきりボーイズ”が死物狂いで片付けてくれるだろうし…。
…ひょっとしたら、“死霊島
大爆破”なんて仰天サプライズがあるかもよ?」
4兄弟の知恵袋をもって任じる茶目小僧が描いた会心の絵図を想像した兄たちは、不気味な含み笑いを立てながら琥珀色の闇に不倶戴天の宿敵ともいえる海龍党の本拠地が火柱を噴き上げつつ海底に没するさまをまざまざと幻視した。
「まあさすがに、錬装者軍団にそこまでの戦果を期待するのは無理というものだろう…。
無論、“神牙教軍最強”などという謳い文句が戯言に過ぎんことは言うに及ばんが、摩麾螺に単体
で勝てる錬装者など皆無なのも厳然たる事実…。
とりあえず“本土”の状況が落ち着き次第、最終的には我々が直接乗り込んで海龍党の息の根を止めることになるだろうな」
長兄・陀幽巴が呟くと、次男坊の鑼幽巴が冷笑と共に続ける。
「…やれ哀しや、30有余年にわたり凱鱗領教民の安眠を妨げてきた犯罪結社に、遂に天響神の鉄槌下る、か…。
思えば、“永遠の半人前呪念士”ワーズフが無知なる凡夫の蛮勇の為せる業か、或いはその醜悪なる絶望の力を借りるかによって無謀にも飛び込んだ“砂漠都市の地獄穴”において、集められし数百もの流砂蜘蛛に己が身を骨の一片に至るまで啖わせることで天をも畏れぬ“人蟲一体化”を果たしたのみならず…。
あまつさえ、これこそが地獄の魔蟲の恩寵というものであるか、歴代の正統呪念士をも悪しき意味で凌駕する諸力を得たことを知ってからは昏き半生に復讐するかのごとく、いわば“暗黒の栄光”を求めて冥府魔道をひた走り…いや、カサコソと這いずり始めたるものなり…」
ここで聴者たちから残忍な嗤いが起き、詮索好きの末っ子からある質問が飛んだ。
「まあ、それであのジジイと流砂蜘蛛が“合体”したのはいいけどさ、残りの蜘蛛はどうなっちゃったの?
だって、想像するのも気色悪いけど、アイツの肉を啖ったのは地獄穴にいた蜘蛛全部のはずでしょ?
尤も互いに殺し合って一匹だけが生き残ったのかもしれないけど…。
…オレ、前から気になってるんだけど、もしかしてワーズフってアイツだけじゃないんじゃないの?」
4匹の龍坊主が佇む空間を奇妙な沈黙が支配し、陀幽巴は長兄の義務としてそれを破る必要があった。
「…尤もな疑問だが、それらも全て近々に明らかとなるはずだ。
何故なら、教聖が遥か以前より抱懐され、御自身の“受躰”とそれに続く凱鱗領完全制圧を期としてラージャーラ全域に向け直ちに打ち出される〘全界教軍化宣言〙において、海龍党や湾線統衛軍などもはや過去の遺物として僅かな痕跡をも残さず粉砕せよと教軍幹部に厳命されておられる以上、奴らなりに総力を傾けて我々の攻撃に抗わねばならんからだ…。
まあ、あのクソ虫がたとえ何千匹いようとも、本気となった神牙教軍を前にして一体何が出来るというのか…。
目下の所、血眼で取り組んでおるであろう私怨が動機の〘教率者暗殺計画〙における“実行者製造”が完成次第、奴が為すべきことは世界からの速やかな消滅以外にありはしない…!
…それはさておき、彼奴率いる海龍党の“歴史への貢献”を強いて挙げるとするならば…」
ここで改めて4兄弟は眼前の樽の山に意識を向けた。
「…それこそ無知無力な虫ケラたる一般教民どもを、辛うじて教軍超兵の手足として使用に耐える存在に改造進化させる狂魔酒を完成させたことであろう…」
だが、鑼幽巴の詠嘆に早速、皮肉屋の縻幽巴が茶々を入れた。
「でも、偉大なる教聖はこの“キチ○イ水”が大嫌いだって聞いたよ。
本当なら、ここにある“不良在庫”をぜーんぶザチェラの砂漠にぶちまけたいんだってさ…。
だから、当面は自分の目に触れないように、叛乱軍と海龍党に命じて今夜中にここから運び出して星心領、勇仙領、耀覇領に“密輸”するんでしょ?
でもまあ、ウビラスとパラメスはいいとして、笑っちゃうのはセシャークだよね…。
あの美味と健康がウリの〔ミピーハ〕の製造拠点で“究極の危険飲料”を流行らせようなんて、これこそまさに“戦慄の教聖ジョーク”ってヤツ?」
その“生誕時”より、創造主たる首領から不可思議な寵愛を蒙っていると教軍中から嫉視羨望される末弟が、ことある毎にひけらかす㊙情報をかき消さんと“三男”巍幽巴が巨体を揺すぶりつつ口を開いて鉄色の鋭牙を鈍く光らせたまさにその時、統衞軍から貸与された“秘密倉庫”の一角から蒼い光が差して武装した特守部隊員らしき人影が出現した。
「車輌が到着しました!
これより海底宮殿(教率者公邸)にお連れいたします!!」
4匹の龍坊主…その常人には到底耐え難き凶眼による注視を浴び、一般教民からすれば超人にも等しい精鋭中の精鋭たるエリート戦闘員といえども、必死に絞り出した声音に震えを帯びぬことはいかなる殺人的訓練の克服よりも困難であった。
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