偽り姫はもう逃げない

木野

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13話

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 久しぶりに制服に袖を通すと、自分が高校生だったことを思い出す。千代は特に自分が何もしなくていいはずなのにじわりと緊張で身が縮む。
 打ち合わせ通りなら、千代は不鬼に抱えられて大納言の別邸まで行く。晴定と充成は普段を装ってすでに牛車で出発していた。もう、きっとここに来ることはない。帰還は望んでいたはずなのに、体が震えるのは不安のせいだ。

 悠が連れ去られてから二週間、月食である今日まで錦からの襲撃はなかった。その間に悠に何かありはしないかとはらはらしたものだが、晴定の「腕の刻印があるなら悠は生きておる」という言葉だけを信じた。それに本当に千代の奪還をしようとするならもっと早く相手からの接触があるはずなのにそれもない。敵としてもこの月食に千代たちがあらわれるのを待っているのだろうという予測だった。

 千代はこの時代に呼ばれた時の衝撃を思い出す。あの、体を引っ張られてから打ち付けられるような感覚は、重力のない空間に放り出されてしまったような怖さがあった。今日も、そうなるのだろうか。

「さて千代殿、参ろうか」
「不鬼さん、いろいろありがとう」
「おや、まだ終わっておりませぬ」
「そうだけど、向こうについてから言えるとも思えないし……」
「私は皆の手伝いができて楽しい時でした。晴定殿は術封じが叶い、充成殿も言い伝えからは解放される。そして悠殿と千代殿は元の暮らしに戻る。すべてが丸く収まるという、素晴らしい機会。なかなか楽しゅう時でした」
「……そうかな」
「私は鬼にあって鬼にあらず。これほど人と共に何かを成したことなどなかった。いくら晴定殿が友と言えども、理が違うし暮らしが違う。だがこの出来事はそういったことを取り払ってくれたのだ。私の方こそ千代殿に感謝しておる」
「……もしかして、千年後でも会えるかもしれない?不鬼さんなら」
「おお。忘れていなければ会おうではないか」

 不鬼は小脇に千代を抱え、鬼火を使って空に舞い上がる。月は少しずつ欠け始めている。夜の闇が一層濃くなる気配に、千代はごくり、と唾をのみ込んだ。
 
 あの時、大烏から見下ろした都は今少しばかり松明の灯りがあるくらいだ。雪こそないものの、やはり土の道に区切られた街があった。あの時の絶望と比較して今の方がいくぶん気分はましだが、それでもどこか夢のような感覚は抜けきらない。

「見えてきましたぞ」

 充成の家の立派な牛車が見える。そのまま千代と不鬼は小さな坪庭のようなところに降り立つ。すぐに渡殿に上がり、悠と晴定、充成を探しに歩き出した。

(前よりもちょっと空気重いような……)

 千代がいたときよりも、家そのものが少しさびれているように思えた。ここを逃げ出したのが三月、今は八月とすれば五か月は経っているが、その間でこうも変わるのだろうかと千代は思う。
 千代は自分が過ごしていた部屋がどのあたりなのか間取りは分からない。そのために不鬼の後ろをついていくだけだ。ずんずん進むが、空気の重さはむしろ増している。キリキリとした緊張感に呼吸を忘れそうだった。
 
 だんだんと部屋の調度品が豪華になっていく。恐らく、最も格調高い部屋へと近づいたのだろう。見える庭も広々としてきた。
 その庭の中央で、悠がだいぶ消耗した様子で座り込んでいるのを不鬼と千代が見つけた。

「水無瀬、大丈夫なの」
「ああ、別に怪我とかはない」

 悠の隣では未だ操られたままの錦がいる。そしてその後ろにはこのすべての元凶とも言える橘が涼しい顔をして立っていた。錦は鞭で悠の腕を縛り上げ、堂々としている。予測通り、月食の今日、千代たちを待ち構えていたのだ。

「錦さんの、蠱物なんだが、腹に札で張り付けてある」

 悠がそう言うと、不鬼がひどく顔をゆがめる。

「なんと……!」

 いかにその様子が惨いことであるかは、鬼である不鬼の表情で分かる。

「無理矢理はがしてよいものか分からないし、力では敵わない。不鬼さんにお願いするしか」

 錦の腹部を見ると、ぼろぼろになった衣の隙間から血が滲み周辺は赤黒くなっており、それをかろうじてとめているのが怪しい言葉が書かれている呪符だ。やせ細った腹部にそれはあまりに痛々しく、もはや半人でもなければ元は精霊とも妖とも言えない。悪しきものになりつつあった。妖の魂魄がある場所は種により違う。しかし精霊たちはたいてい腹だ。その魂魄を侵している可能性が高かった。

「錦っ!!!」

 もはや傀儡のように物言わぬ錦に、千代は胸が張り裂けそうだった。もつれる足をなんとかいなして錦に駆け寄る。それも動じることなく、錦は鞭となる蔦を腕から伸ばし、それを使って千代を一度痛めつける。千代は簡単に悠の隣へと吹き飛ばされた。

「待たせてしまったか」

 正面からごく普通にこの屋敷に入って来た晴定と充成が庭にたどり着いた。そこには中将もいる。

「おや、中将殿は阿部殿にお味方されたのですか。……さて阿部殿、今宵の月食、何が起きるのか俺は見届けようと思う」
「大納言殿はいないのかな」

 充成は屋敷と庭を見渡して橘に言う。

「大納言様は入内がかなわないと悟ったようでもう興味はないと」
「まったく、あからさまというか……後で僕の方で調べておくよ晴定」
「その点は充成に任せる。さて橘という術師よ、これから起きることしかと見て行かれよ」

 晴定がただまっすぐに橘を見て言う。そこには術に長けた者の余裕の欠片などなく、張り詰めるほどの集中があった。

 千代が悠の隣で体を起こし、自身を痛めつけた錦の変わりように泣きそうになっていた。

「晴定さん、錦が……」
「大丈夫だ、千代殿」

 晴定がそう言うと、充成に合図をする。その合図で持っていた小さな袋から砂のようなものを取り出し、それが風に乗ってきらきらと舞う。

「時の砂、だと……!」

 金の砂がさらさらと消えていく様子を見て、橘はそれを一度だけ聞いたことがあった。信じられない思いである。
 望んだ場所へと時を超えることができる――それが叶うものだと。

 だがそういうものがある、ということ以上は知ることができなかった。それをどうしてこの男が知ってるのだろうか。いや、晴定なら当代最高術師という意味は驚きはない。むしろ術というところからはずっと遠い、蔵人頭である充成が持っているということが不思議でならないのだ。

「これは、時の神が我ら人の子に分けてくれたもの。術ではないのだよ」

 晴定はゆったりと話す。それと対照に、橘は自分の知りえないことがあったということが信じられないようだった。

「術では、ない……」
「ああそうだ」
「だが!それならなぜそれをお前が持っている!?」

 きりきりとした声が庭にこだまする。つんざくような鋭い声色に千代はびくりと体震えた。

「かつて召喚された未来の人を見た時の神がその人の子を憐れんだからだ。理不尽な術によりこちら側へ来てしまった者を戻す方法を我ら人の子に授けたのだ。それが、この時の砂。時の砂は金色の砂でな、対象者自身が身に纏ってこちらに来るのだ。」
「そんなのはおかしいじゃないか!じゃあなぜあの娘を呼んだ時にそんな、金の砂などどこにも」

 橘は自分が千代を召喚したときのことを思い出す。同じ月食の夜、おそらく召喚できたということは術式に間違いはなかったはずだ。だが、あの時金の砂など見た覚えなど全くない。

「当然だ。そなたのやった召喚術は中途半端。本来二人召喚される術で、その二人目だけに砂が纏うようになっている。ひとりだけ呼んで終わり、では術は完成しておらん。完成したときに初めて目に見えるものだ」

 橘はすうっと汗を一筋垂らした。不完全な術。それは呪術師にとって怖いものだ。一歩間違えれば死につながる。呪が術師に跳ね返ることもあるからだ。今こうして命があるのは単純に運が良かったとしか言いようがなかった。

「なぜそのタイミング分かるというのだ……俺が召喚した機をお前が知る術がなかろう……」
「それは私が担っておりました」
「……鬼?」
「正確には、私ではありませぬ。この羽多です」

 ちち、と小鳥が啼いて不鬼の肩にとまる。

「この小鳥は時の神の使い。時の神が時空を超えたものを察知すると常世に使わすのですよ。私はこの神の使いである羽多に気に入られただけの鬼」
「鬼に神の使いが懐くなど……ありえぬではないか」
「この不鬼はなあ、人に育てられた故、人を喰らった事がないのだ。そのため同胞から忌み嫌われ不鬼と呼ばれるようになったのだ」

 晴定が人でない友人をかばうように言う。

「我は気に入っているぞこの名は。同胞たちと相容れないことは確かだが、こうして人と関われる方が我には向いておる」

「それにありえぬ、ことはないとおぬしが一番知っておろう。なぜなら未来人をこちらに呼ぶことができるのだぞ?」

 橘はギリギリと歯を食いしばる。

「これは術でなく、千代殿たちの言葉だとちーむぷれいと言うらし。団体戦、共同作業ということだ」
「……ちーむ……ぷ?」
「金の砂と共に現れた者、時を渡りし者。その砂を集めその者を元の世界へと還す」

 充成が言う。

「僕も初めて聞かされた時は何かと思ったよ。だけど、確かに代々受け継いできたようで、その時々の当主の日記には必ず記述があった。僕も初めて聞かされた時に父に言われたように日記に書いたよ。まさか、自分の代でそれが起こるとは思ってなかったけど。まあ、そのかわりにうちの家系には時の神が『運』を授けてくださったそうで、めったなことでは没落しないらしいよ。逆に受け継がれなくなったらその『運』も遠ざかるとも聞いている。まあ、当然だろうね」

 充成の家に伝わっていた言葉と小さな袋がある。その袋は代々の当主の記録によると、すでに数百年この家に伝わっている、というものだったが、金糸で豪華に刺繍された手のひらほどの袋は軽く、また劣化が認められない不思議な袋だった。充成の父、内大臣が受け継いだ五十年前からもその袋は劣化しているように見えなかった、と充成は引き継いだ時に聞いている。その劣化しない、そして今の技術ではとうてい難しいであろう細やかな意匠は、言い伝えを信じるには十分だった。

「我の家には『秘術を封じる』ということが伝わっていた。これまで代々の当主により随分と封じてきたが、最後のひとつが残っていた」


 橘は全く歯が立たなかったのだと分かる。
 時空の乱れを察知する神、神の言葉を伝える神の使い、時の砂の言い伝えをしていく充成の家、術を知り尽くしている晴定の家――この四つがすべてわからなければたどり着けない答えである。

 橘がひとり文献にあたり、呪術師や僧、妖たちに聞きまわったところで欠片しか集められなかったのだ。秘術の完全再現など無理な話である。

「だがしかし、これでこの贄召喚の術の詳細も分かった。そして先ほど封じ終えた。これで当家にて秘術とされる術はすべて封じた。ようやっと、我が阿部家も充成の家も言い伝えからは解き放たれる」
「僕の家は、この先没落しそうだなあ。これで『運』がなくなってしまったもの」
「……充成さんは、運がなくなっても全うするの?奥さんも、子供もいるんでしょう?」

 残念そうな言い方をしつつもむしろさっぱりとした表情に悠は不思議に思った。一家の主が没落するというのは、この時代においてかなり大問題である。


「僕はね、悠。九年前に長男を失くしているんだ。子供が死ぬことはよくある。僕の兄弟も幼いころに死んでしまったのもいる。だけどね、僕と妻の初めての子供だったんだ。あんなに小さな我が子を亡くした時は本当に自分がどうにかなりそうだった……。言い換えると、僕の家は運があったからずっと残って来た。それは、その時代それぞれにたくさんの死者をみてきた、ということでもある。歴代当主の日記にもその悲痛が切々とあってね。実は父上もわりと参っているんだ。言い伝えがある限り家は残るが当主はずっと思い悩む日々が続くと。それを僕に引き継がせたことをひどく悩まれていた」


 そういう悲しみが減るのなら運のなさはなんとかなる、と笑った充成に、悠は充成の懐の広さを見た気がした。
 


「さあ、悠と千代殿は早々に戻られよ。ここから先は我らの仕事である」
「そんな急に!?」

 最後まで見届けられない可能性を察知した千代は慌てて悠に絡まった蔦を手で剥がしていく。千代は無我夢中だった。


「さて橘殿。そなたには呪をかけた」
「!?」
「錦殿に施したものと同じものよ。私に従うようになっている」
「な!、解け!術ができねば、俺は食っていくことすらできぬ!」
「何、術ができなくとも占いくらいはできよう。なぁに、どうにもならねば不鬼が適当な集落を見つけようぞ」
「おお。妖の中には人の占いに興味のある者が結構いるのじゃ。そなたに頼めるのならそれがよい」
「い、嫌だ!術が使えぬなど、俺は!」
「よいか橘。この世のほとんどの人間は術など使えぬのだ。あの偽り姫がまさにそうだろう。何もできぬ。だがそれが当たり前であり普通なのだ。我らのような者が異端なのであり、彼らの暮らしを、人生を変えてはならぬ。術を扱う者としてそれが最大の掟である」
「……」
「……そなたはかつて陰陽寮にいたと聞いている。ならば聞いたことがないとは言わせぬぞ。そして掟を破った際の懲罰もだ」
「……能力封じか……あんたの親父も同じことを言っていたな」
「父を知っているか……」
「あんたの親父は立派だ。規律に厳しく、理想が高い。だが、運が悪かった。まさか鬼が投げた短剣が突き刺さるなど」
「……最期を知っているのか」
「ああ。鬼から逃げる俺が投げた短剣を鬼が軽く受け止めた。その剣を、鬼は興味もなく後ろに振り投げたのだ……あんな、突き刺さるとは……」

 誰か人にやられたのかもしれない、とどこかで黒い恨みが募りつつあった晴定に、ひとつの回答がもたらされた。

「本当か……?」
「嘘ではない……が、信じるかどうかはお前が決めろ」

 橘は観念したように座り込んだ。

「父の話はあとだ。好奇心旺盛なそなたはまた自ら調べて封を破ってしまいそうだ。だから、二重にかけておく。私からは術封じを」
「私からは霊力封じを」
「鬼による霊力封じか……かけた鬼しか解けないらしいよな」
「よく知っている。その通りだ。我がかけた術封じだけでは我の方が先に死んでしまう場合もあろう。だが鬼は人より長命。霊力が使えねば術も使えまい。よって霊力封じを解く術はあるまい」

 がっくりと橘は項垂れた。
 あの日、ここにいる陰陽師の元服祝いの日に聞いた「秘術」という言葉に引っ張られ、ずいぶんと遠くまで来たものだと橘は思った。

 最初はただの好奇心だけだった。
 生霊となった姉を救い出せる方法があるのではないか、というわずかな期待もあった。
 だが術の闇深さに気づいた時、それは言い知れぬ恐怖と共に興奮すらあった。少しずつ実験として小さな術から試していくと、確かに伝承通りになることもあり、推察が当たった時の快感もあった。
 周りの人間に気味悪がられるほどに術へと傾倒していった自覚はあったが、それを諫めるような身近な者はすでにみな死んでしまっていた。
 術は橘の生きる術であり、糧であり、是であった。

「術が使えぬなど……」
「ただの人として生きることがそなたへの罰である」

 晴定がそう言うと、札が橘の体へと溶け込んでいく。

「あとは我らに任せよ」

 晴定が言うと同時にざあっと風が強く吹いたかと思うと千代と悠の刻印がふわりと浮き上がって座り込むふたりの頭上でぱん、と大きくなった。そこに充成がひとつの袋を投げた。その袋がひらりと消えると、はらはらと星屑のような金の砂が落ちて来る。不鬼が千代と悠の私物もその砂の落ちる範囲へと投げ入れた。

「時の砂に乗って元の世界へと帰還せよ」

 その時の砂が二人に降りそそぐと、すぐ側にいる錦の腹部もまたさらさらと砂のように光が落ちてゆく。茫然とする橘、穏やかに微笑む充成、さほど表情が変わらない晴定と、にこやかに手を振る不鬼。それを見て、思わず千代は錦、と叫んだ。すぐ隣にいるはずだ。
 だがしかし、こちらに来た時と同様に足元から引っ張られるようにして歪んだ空間の中に千代は吸い込まれていく。錦のあの蠱物をなんとかできなかった心残りが千代の手を伸ばした。一瞬、その手に錦が触れたような気がしたが、その手も悠にとられ、はっとして見れば、この音も温度もない空間に悠と二人だけだということが認識できた瞬間、どさり、と体を打ち付たのだった。
 
 
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