赤の魔女と青の魔導師 ~交わる運命と魔法の記憶~

にしのみつてる

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第2章

マブロス金山のアンデッド

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「ヨウスケ、転移門を出して湖に移動しよう」
「はい」
 4人はタルソス市の冒険者ギルドからコーリ山の近くの湖に転移門で移動してきた。 


「ザドキエル、マブロス金山へ飛んでくれ」
「了解しました」

「モトヤさん、坑道の入り口は口封じで殺された多くのアンデッドが徘徊していますので上空からアギオスヒーリを撃ちましょう」

「ザドキエル、アギオスヒーリは聖属性魔法の付与なのか?」
「はい、ヒナノさんとユカさんに手伝ってもらって下さい」


「ヨウスケ、対魔物ミサイルの準備だ」
「はい」

 ヨウスケはタブレットの画面を見ながらRPG-7ロケットランチャーを2本具現化した。ヒナノとユカは出来上がったミサイルにアギオスヒーリーを付与してくれたのだった。

バシューン、バシューン、

 モトヤとヨウスケは上空から対魔物ミサイル2本を撃ったので坑道の周りを徘徊していたアンデッドと瘴気は全て浄化されて消えていった。

「モトヤさん、坑道の入り口のアンデッドは全て浄化されました」
 タブレットの画面を見る限り赤い点は光っていなかったので着陸を試みたが、山の急斜面なのでモトヤがヒナノを抱えて先に降り、ヨウスケはユカを抱えて降りた。

「ヨウスケ、ゴーレムに坑道の中を探らせよう」
「サモンゴーレム」
「1号、2号、坑道を探ってくれ」

 ガコーン、ガコーン、

 2体のゴーレムを先頭に4人は坑道に入っていった。坑道内は暗いので4人はライトボールで坑道を照らしてながら進んだ。

 バサバサ、ゴン、ガキーン、ビッ、ビッ、ビッ、バサバサバサ、ゴン、ビッ、ビッ、ビッ、
 メガバットがゴーレムを襲ってきたが、短剣型魔道銃で全て撃ち落とされていった。

「サモンゴーレム」
「3号、4号、俺たちを守ってくれ」
 モトヤは追加のゴーレムを召喚した。

「ヒナノ、ユカ、魔物の反応はどうだ?」
「モトヤ、奥に赤い点が光っているけど、かなり大きな点よ」
「嫌な感じだな」

「ザドキエル、魔物の種類を教えてくれ」
「はい、洞窟の奥はサラマンダーが2体います」

「サラマンダーは氷魔法で討伐可能です」
「ヨウスケ、アイススピアだな」


「モトヤさん、先にドローンを飛ばしましょう」
「そうだな、偵察が先だな」

 ドローンはサラマンダーの映像を送信してきた。

「ヨウスケ、今だ撃て」
「アイスランス」

 モトヤの氷魔法は2体のサラマンダーを凍てつかせた。

「モトヤさん、洞窟全部が金鉱ですが、銀色に光った鉱石が有りますね」
「ヨウスケ、鑑定だ」
「鑑定」
 ヨウスケは銀色の鉱石を鑑定した。

「モトヤさん、ヒナノさん、銀色の鉱石はミスリル鉱石です」

「ギルドに届ける前にゴーレムの鎧に使うミスリル鉱石をもらっていこう」

「そうですね」

「ザドキエル、ゴーレムの鎧プレートアーマーをミスリル鉱石で作ってくれ」
「了解です」

 モトヤとヨウスケが作った4体のゴーレムはザドキエルがミスリル鉱石を使ってプレートアーマーに作り変えたので、全身が銀色に光っていた。ミスリル鉱石の残りはモトヤが収納にしまった。

「ヨウスケ、転移門で俺たちの家に帰ろう」
「その後でイチカ市の冒険者ギルドに金鉱石を提出しよう」
 4人はペトラ村のログハウスに戻ってきていた。

 翌日、午前の鐘の後で4人はイチカ市の冒険者ギルドに行った。受付でロッククリスタルの欠片と金鉱石を出して、直ぐに裏の倉庫に案内された。

「お前達、何処で採取してきたのだ」
「タルソス市のコーリ山とマブロス金山だ」

「タルソスのギルドには行かなかったのか?」

「ああ、あそこのギルドはまだチンピラを置いて襲ってきたのでのだ」
「それと、受付嬢の対応が悪かったのだ」

「そうだったのか、二度と冒険者を襲わせないようにタルソスのギルドマスターには厳重注意をしておくよ」

「ロッククリスタル5キロ500枚、金鉱石4樽、それからサラマンダー2体400枚だな」
「金鉱石の買い取りは王都の管轄になるので2週間後に来てくれ」

「ありがとう」
 モトヤは金貨9袋を受け取り収納にしまった。冒険者ギルドを後にして大通りを歩いていた。

「モトヤさん、ミスリルの武器は幾らするのですか?」
「そうだな、武器屋で実際の値段を確認するといいだろう」

 4人はイチカ市内の専門店街が立ち並ぶ武器屋に入って行った。

「モトヤさん、このミスリルの短剣が金貨500枚ですか?」
「そうだな、ミスリルだとそれくらいの価値はあるだろう」

「ヨウスケ、こっそり鑑定をして見るのだ、短剣に強化魔法がエンチャントされているだろう」
「そうみたいですね、攻撃+10と出ています」
 武器屋の店主は有名な魔導士がミスリルの短剣に強化魔法を付与したと教えてくれた。

 4人は転移門でログハウスに戻っていた。

「ヨウスケ、次の課題は武器の魔法付与エンチャントだな」

「モトヤさん、とりあえずミスリル鉱石を少し分けて下さい」
「エンチャントの練習か?」

「はい」

 ヨウスケは武器屋で見たミスリルの短剣を具現化で作りエンチャントを施してみようと思ったのだった。

「その前にゴーレムを出して、鎧に防御を付与しよう」

「エンチャント・ディフェンス」

 モトヤはゴーレム3号4号を出して防御魔法を付与して見せてくれた。

「モトヤさん、エンチャントはそれだけでいいのですか?」
「ああ、単純な防御魔法なら、唱えるだけで付与されるのだ」

「俺もやってみます」
「エンチャント・ディフェンス」

 ヨウスケはゴーレム1号と2号を出して防御魔法を付与した。鑑定を発動してモトヤのゴーレムと違いが無いことを確認したのだった。

「モトヤさん、防御のエンチャントが出来ました」

「ヒナノ、ヨウスケとユカの勉強を兼ねて今からケトマスの魔道具店に行ってみないか」
「そうね、行きましょうか?」

◇ ◇ ◇ ◇

 4人は転移門を出してイチカ市から王都ケトマスの港の倉庫裏に移動をしていた。

 ケトマスの市場は人で混んでおり、はぐれないように手をつないで歩いていた。昼前だったので食堂に入ってローミー料理のカルボナーラを注文した。

「ヒナノ、カルボナーラを食べるのは久しぶりだな」
「そうね、学生の時にローミー国のモトヤの実家に行った時に食べたわね」
「そうだな」

「モトヤさんはローミー国の生まれでしたよね」
「そうだよ」

 4人は昼食が終わって、大通りの裏にまわって専門店が並んでいる区画を歩いていた。

「ヒナノ、この店に入ろうか」
 小さな専門店の一角にアクセサリーを専門に扱う店があった。

「ヒナノさん、素敵なアクセサリーの店ですね」

「ユカ、気に入ったアクセサリーがあったら買いましょう」
「お金は気にしなくていいから、モトヤたちが代金を払ってくれるわ」

「そうですね」

「ヨウスケ、アクセサリーに使われている宝石素材を確認するのだ」
「はい」

 ヒナノとユカは琥珀の髪飾りを購入し、モトヤとヨウスケはオニキスの腕輪を買った。髪飾り2つと腕輪2つで金貨4枚を払った。4人は港の倉庫の裏で転移門を出して、ペトラ村の自宅に戻っていた。


「モトヤさん、店主は腕輪は魔法石と言っていましたが、元の世界のパワーストーンの事ですか」

「そうだ、この前のロッククリスタルもそうだが、他にも魔法を伝えやすい石があるからな」
「機会があれば素材の勉強だな」

「モトヤさん、この腕輪と髪飾りに魔法付与するのですか?」
「そうだ、攻撃から身を守る防御が良いだろう」

「他にもあるのですか?」
「毒の無効化だな」

「それと、空間魔法と言って、冒険者や商人はバッグなどに空間魔法が付与された物を使っている」
「そうなんですか」

 モトヤはヨウスケに魔法付与のやり方を詳しく説明をした。

「ヨウスケ、よく見ていろ、これがエンチャントだ」

「エンチャント・ディフェンス×3」
「エンチャント・ポイズン×3」

 モトヤは腕輪と髪飾りに防御と毒耐性の2つの魔法を付与した。

「ヨウスケ、鑑定をしてみてくれ」
「本当ですね、防御+3と毒耐性+3の2つの効果が付いています」

「ヨウスケも魔法付与をやってみろ」
「はい」

「エンチャント・ディフェンス×3」
「エンチャント・ポイズン×3」

 ヨウスケはモトヤから教えられたとおりに魔法付与を行った。

 ザドキエルの説明では、一般の魔術師が付与出来るのは1つだけで2つ以上の魔法付与が出来るのは高位の魔術師または錬金術師しか出来ないそうだ。

「モトヤさん、魔法付与もレベルに関係があるのですか?」

「そうだ、魔力量が少ないと魔法付与が出来ないからだ」

「そうなんですか」

(話終わり)
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