弱くてすみません~偽認定された夫婦の冒険記~

にしのみつてる

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第1章

冒険者中級講習とハラカシ町の洞窟~転移門の誕生~

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 マリオとリカコが転生して5日目、朝の鐘が鳴った……
 
「リカコおはよう」
「マリオさん、おはよう」
 二人は朝の口付けを交わしてから冒険者ギルドに向かったのだった。この家は大通りに面して建っているのでキッチンは元から無かった。その代わりに数百メートル歩けば屋台等が立ち並ぶ区画があったので人々は外食が当たり前だった。

 早朝の冒険者ギルドは多くの冒険者たちで賑わっていた。冒険者はダンジョンで稼ぐのだと赤毛のトビーから教えてもらったが、受付がひどく混雑していたので、先に食堂で朝食をとることにしたのだった。

 食堂でゆっくりと朝食を楽しんだ後、受付が少し空いてきたようなのでダンジョンの事を聞いてみることに事にしたのだった。

「すみません、ダンジョンの事を教えていただけませんか?」
「はい、ダンジョンの説明をする前にマリオ様とリカコ様の現在のステータスを確認させていただいてよろしいですか?」

「ハイ、構いませんので」

◇ ◇ ◇ ◇

【名前】マリオ・ナミキ
【種族】人族
【年齢】20
【称号】
【スキル】
 ****
【LV】13
【MP】****

【名前】リカコ・ナミキ
【種族】人族
【年齢】20
【称号】
【スキル】
 ****
【LV】13
【MP】****

◇ ◇ ◇ ◇

「マリオ様もリカコ様も昨日のゴブリン退治で既にレベル13になっておりますのでEランク冒険者としてダンジョンに潜る事は可能ですが、その前に冒険者中級講習を受けていただくことを強くお勧めします」

「はい」

「午前の鐘の後に別館で講習が始まりますが、どうされますか?」
「受講料は、お一人銀貨2枚になりますので、お二人で銀貨4枚です」
「よろしくお願いします」


 マリオとリカコはギルドの受付で講習料の銀貨4枚を払い、別館の講習室に来ていた。冒険者中級講習の受講生はマリオとリカコの二人だけらしく講習室は静かだった。

「それでは冒険者中級講習を始めます」
「私は講師を務めるナターシャです」

「「ナターシャ先生よろしくお願いします」」

 ナターシャ先生の挨拶で午前中の授業が始まった。冒険者中級講習とは、冒険者初級講習の上位バージョンで、午前中は主にダンジョンに潜る場合の生活方法などについての座学で講師のナターシャ先生から教わった。

 午前中の講習が終わり昼休みになったのでリカコと一緒に冒険者ギルド併設の食堂に移動した。今日のランチはドラゴン風ステーキと食堂のおばちゃんが言っていたが、味は普通に鶏肉のソテーだと思った。

「リカコ、このステーキは美味しいね」
「うん、ソースに工夫をしてると思うわ」

 午後からは戦闘魔法の実践訓練で、ここで不合格になってしまった場合は薬草採取等の簡単な仕事しか受けれないそうだ。

 マリオとリカコの二人は、ナターシャ先生から体内で魔力を意識しながら循環する魔力を練る練習から始めた。この世界では魔力は誰もが持っていることを最初に教わった。一般人の魔力数値は多くても1000程度で上級の魔導師の魔力量は5000程度だと教えられた。

 ナターシャ先生に見てもらったところ。マリオとリカコの魔力値はかなり多い方なので訓練次第でもっと増えると言われた。

 魔力を練る練習を続けた結果、マリオは火属性と雷属性の二種類が使える事が分かった。リカコは聖俗性魔法と水属性魔法に適正があるようで、リカコは直ぐに回復魔法が覚えたので講師のナターシャ先生が驚いていた。

 マリオの戦闘魔法の実践訓練は続いていた。魔物に見立てた案山子に向かって剣に雷魔法を付与して稲妻を放出するのだが、魔力を持っていかれるので連続では撃てなかった。リカコの回復魔法で魔力切れだけは抑えれたが、マリオは魔力切れを起こしそうになっていた。

「マリオ、全力で案山子に攻撃するのよ」
「サンダーボルト」
「ホーリーアロー」

 バシーン、キシャーン、マリオの青白い稲妻とリカコの白い光が攻撃案山子に当たって、点数は380点を表示していた。

「マリオ、リカコ、合格よ、二人共よく頑張ったわね」
「ナターシャ先生、ありがとうございました」
マリオとリカコは肩で息をしながら礼を言った。

「二人共、よく頑張ったわ」
「魔力切れは魔導ペンダントである程度は回復できるから帰りに購入するといいわ」
 上級魔女のナターシャ先生はマリオとリカコを激励してくれたのだった。

 ナターシャ先生が教えてくれた路地裏の魔道具店は直ぐに見つかった。

カランコロン、二人は古い木のドアを開けて薄暗い店内に入っていった。

「いらっしゃい」

「すみません、冒険者ギルドのナターシャ先生に聞いてきたのですが……魔力切れを防ぐ魔導ペンダントを2つ下さい」

「魔導ブースターの事だね」
「これは魔石を埋め込んで有るから魔力が補給されるのさ」

 女性店主は魔力を底上げする魔導ブースターを二人に勧めてくれたのだった。魔導ブースターは1つが金貨1枚とかなり高かったが、魔力量を最低でも500程底上げするので効果が有ると言っていた。

 金貨2枚を支払って、マリオとリカコは店主から魔導ペンダントを受け取ったのだった。

「マリオさん、私体がポカポカしてきたよ」
「ああ、俺も体がポカポカしているよ」

「あんたち、直ぐに動いては駄目だよ」
「魔力が馴染むまで二人ともそこのベンチで休んでいなさい」

 店主は10分ほどで体の異常は治まるので腰掛けて休むように勧めてくれた。店主が出してくれた薬草茶を飲んで体のポカポカが治まったので店主に礼を言って店を後にした。

 夕食は二人で「オタク焼き」の店に入って食事をした。お腹も膨れたし、エールとスパークリングワインで少し酔ったので家に帰ることにしたのだった。

 ベッドで恒例の瞑想を行なっていたら、部屋が光ってバッカス様とアリアドネ様が出てこられた。

「信心深き者たちよ」
「汝らが日々努力する姿を見て、我らはいたく感心しておるのじゃ。まだ二人共、基礎魔力が足りぬので魔力切れを起こしておるが、レベルが上がれば自然と解決するのである」

「明日の朝、ハラカシ町のラウレルの森に再び行き、最奥部の洞窟に行って魔石を拾ってくるのじゃ」
 そう言われて、神様たちは消えていかれた。

「マリオさん、私少し怖いけど」
「大丈夫だよリカコは僕が絶対に守るよ」
 再び口付けを交わして、二人は一つに交わっていたのだった。

◇ ◇ ◇ ◇

 翌朝、マリオとリカコはハラカシ町行きの乗り合い馬車に乗っていた。
 ラウレルの森に入っていくと、スライムが出てきたので、マリオとリカコは日本刀で突き刺したのだった。二人でスライムを30匹くらい倒したところでスライムはいなくなった。

「リカコ、またゴブリンが出てくるかも知れないね」
「ええ、気を付けましょうよ」

 言った矢先にゴブリンが茂みの中から飛び出してきたので、剣に雷魔法を付与して、大きく空を切ったら、稲光が走って5体のゴブリンは全て死んでしまった。

「マリオさん、魔力切れは大丈夫なの?」
「うん、魔道具店で買った魔導ペンダントのおかげで魔力切れは起きていないよ」

「マリオさん、ほら、正面に洞窟が有るわ」
「リカコ、入ってみようか」
「ええ」

 洞窟と言っても、浅い洞穴なので30メートルも進まない内に行き止まりになっていた。
「七色に光る魔石を拾えるだけ拾うのじゃ」
 神様の声が響いたので、マリオとリカコは魔石を全て回収したのだった。

「マリオは拾った魔石から魔力を抽出するので、首にかけた魔導ペンダントを意識するのじゃ」
「リカコはマリオの男根ペニスに手をあてて、魔力を送り続けるのじゃ」

 リカコの手がマリオのペニスに優しく添えられて、二人の体は虹色に輝き出した。

「まずは先に世界辞書のインストールからじゃ」

「リカコ、頭の中に膨大な知識が流れ込んできたよ」

「うわぁ、目が回って気持ち悪いよ」
「マリオさん、私も同じよ」

「ふぅ、ようやく落ち着いたね」
「本当に気持ち悪かったわ」

 洞窟の中は静まり返っていた。「ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン」と全部で8回音が鳴って、二人の意識が覚醒をした。

「二人ともステータスを見るのじゃ」

◇ ◇ ◇ ◇

【名前】マリオ・ナミキ
【種族】人族
【年齢】20
【称号】勇者
【スキル】
 バッカス神の加護
 創作・具現化 収納 転送 世界辞書
【LV】21
【MP】21000

【名前】リカコ・ナミキ
【種族】人族
【年齢】20
【称号】聖女
【スキル】
 アリアドネ神の加護
 創薬・具現化 鑑定 収納 世界辞書
【LV】21
【MP】21000

◇ ◇ ◇ ◇

「神さま、レベルが21に上がりました。ありがとうございます」
「ところで、『転送』とは何のことでしょうか?」

「汝らの世界のアニメで、青狸が持っておった何処にでも行けるドア転移門の事じゃ」
「世界辞書のインストールは終わっておるので具現化で直ぐに作れるのじゃ」

「ハイ」
 マリオが作った何処にでも行けるドア転移門は直ぐに出来たのだった。

「二階の寝室の壁を思い浮かべてからドアを開けるのじゃ」
「あっ、家の2階です」

「そうじゃ、二人でドアをくぐったら、転移門は直ぐに収納にしまうのじゃ」
「バッカス様ありがとうございました」

「マリオさん、凄いね」
「うん、さっきまでハラカシ町に居たけど、一瞬で帰ってこれるから転移門って便利だね」

続く──
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