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第0章
魔王の正体とジェネオスとアギオスが死んだ訳
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物語を始める前に、この国の歴史をざっと振り返っておこうと思う。
魔王の正体とジェネオスとアギオスが死んだ訳は、国民には知らされることのないまま、秘密として扱われていた。
そもそも、世界の始まりとは混沌から始まったのであって、最初に大地が出来て天空が出来たのだった。この国に於いても2000年以上前から続いており、1000年前にガイア様とウラノス様を祀る神殿がモイズ市に建てられたのが始まりだった。
今から300年前にガイア様とウラノス様はゼウスとヘーラにこの国を譲り補佐する立場になられた。この国の首都はバリアポリ市が王都であって、ジェネオスとアギオスがパリアポリ市とこの国全体の安全を守っていたのだった。パリアポリ市の騎士団は聖なる騎士団と人々から呼ばれ、白い羽根の生えたペガサスに乗っていた。
ある時、魔王軍と国軍の戦争が起きてしまうのだが、国軍は魔王軍に敗れてしまったのだった。
当時の国王は占い師に占わせ、国軍が敗れた原因は風水にあるとして、王都を東のケトマス市へと一方的に遷都してしまったのだった。
「魔王とは一体何者だっただろうか? そして何処から来たのだろう?」
その答えを知るのは、王族の一部の者と当時の宰相のみであった。
国民にはジェネオスとアギオスが魔王決戦に勝って、イポニア国に再び平和をもたらしたと信じられているが、醜い宗教戦争の成れの果てに負けたのだった。
魔王とは、救世主・ソティラス・ランシンと呼ばれイポニアの人々から信仰されていた。ソティラス・ランシンの教えは、元は大陸から伝わった新興宗教であって、パラディソスに行くには道場に財施をし、救世主・ソティラス・ランシンを崇めよと言う、大胆な教えであった。人々はランシンが次々に起こす奇跡を見て、神が降臨したと思い信じ込んだのだった。やがてナニサカ市を中心に国土の西半分でランシン派の教えが広まり、道場と呼ばれる施設が次々と建てられていった。
1000年以上前から神を信じる人々からすれば、ランシンの教えは、異端教であって、悪魔の宗教と弾圧されるようになってしまった。ランシン派の人々は黒い騎士服で身を固め、人々からは黒い騎士団と呼ばれていたのだった。
地上での醜い争いと国王の勝手な遷都を見られたゼウスは激昂され、七日七晩の大嵐が国土を吹き荒れ、全ての宗教施設はゼウスが放ったリバースによって消滅し、神殿の中にいた神官も全てリバースに巻き込まれ、異世界へと飛ばされた。王都を勝手に遷都した王と占い師及び城の中にいた人々もゼウスの怒りに触れてリバースされてしまったのだった。
ジェネオスとアギオスはパリアポリ市の神殿の中で魔王・ソティラス・ランシンと最後の戦いを繰り広げていたが、ゼウスが放ったリバースで別の惑星に転生をさせられてしまったのだった。
ゼウスはこの事件以降、ジェネオスとアギオスを誤って飛ばしてしまった事を悔いて300年の謹慎に入られる事になった。オリンポスの神々は全て任務を解かれ、故郷の村や町に帰り、同じように300年の謹慎をするように命じられたのだった。
救世主・ソティラス・ランシンの死後も人々は密かにランシンを慕っていたので、全ての国民の記憶を消すことは神の規律に反するので、徐々に国民の記憶を無くしてしまう、スイーパーを発動したのだった。
以後、300年に渡って、イポニア国は表向きは鎖国を続けていたが、ロキシア国のナトホカとガリア国のパリシを結ぶ大陸横断鉄道が完成し、ロキシア国で造られたガレオン船が海上輸送を担うようになって、この国が再び目まぐるしく発展を遂げるようになってきたのでゼウスは神々達の謹慎を全て解かれたのであった。
300年前の失敗から、ゼウスは代表権を地方の神々に譲り、自身は国全体を統括する立場になられた。
代表に選ばれた神々は地域の統括を行うのであるが、新しい市の名前を決めるのと同時に宗教施設の建設が代表神の仕事始めであった。また、勇者と聖女を見つけて育成するのも代表の神々の大事な仕事であったのだ。
後世になって、パリアポリ市の外れに建てられた石碑にはジェネオス・マサキとアギオス・ユーミーと刻まれていた。元の名前はマサキとユミであって、後の勇者と聖女には日本人の名前だろうと容易に想像がついたのだった。
ゼウスから不老不死のスキルをもらって、新しい星に飛ばされたジェネオス・マサキとアギオス・ユーミーの話はいずれ機会が有れば書こう
続く──
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魔王の正体とジェネオスとアギオスが死んだ訳は、国民には知らされることのないまま、秘密として扱われていた。
そもそも、世界の始まりとは混沌から始まったのであって、最初に大地が出来て天空が出来たのだった。この国に於いても2000年以上前から続いており、1000年前にガイア様とウラノス様を祀る神殿がモイズ市に建てられたのが始まりだった。
今から300年前にガイア様とウラノス様はゼウスとヘーラにこの国を譲り補佐する立場になられた。この国の首都はバリアポリ市が王都であって、ジェネオスとアギオスがパリアポリ市とこの国全体の安全を守っていたのだった。パリアポリ市の騎士団は聖なる騎士団と人々から呼ばれ、白い羽根の生えたペガサスに乗っていた。
ある時、魔王軍と国軍の戦争が起きてしまうのだが、国軍は魔王軍に敗れてしまったのだった。
当時の国王は占い師に占わせ、国軍が敗れた原因は風水にあるとして、王都を東のケトマス市へと一方的に遷都してしまったのだった。
「魔王とは一体何者だっただろうか? そして何処から来たのだろう?」
その答えを知るのは、王族の一部の者と当時の宰相のみであった。
国民にはジェネオスとアギオスが魔王決戦に勝って、イポニア国に再び平和をもたらしたと信じられているが、醜い宗教戦争の成れの果てに負けたのだった。
魔王とは、救世主・ソティラス・ランシンと呼ばれイポニアの人々から信仰されていた。ソティラス・ランシンの教えは、元は大陸から伝わった新興宗教であって、パラディソスに行くには道場に財施をし、救世主・ソティラス・ランシンを崇めよと言う、大胆な教えであった。人々はランシンが次々に起こす奇跡を見て、神が降臨したと思い信じ込んだのだった。やがてナニサカ市を中心に国土の西半分でランシン派の教えが広まり、道場と呼ばれる施設が次々と建てられていった。
1000年以上前から神を信じる人々からすれば、ランシンの教えは、異端教であって、悪魔の宗教と弾圧されるようになってしまった。ランシン派の人々は黒い騎士服で身を固め、人々からは黒い騎士団と呼ばれていたのだった。
地上での醜い争いと国王の勝手な遷都を見られたゼウスは激昂され、七日七晩の大嵐が国土を吹き荒れ、全ての宗教施設はゼウスが放ったリバースによって消滅し、神殿の中にいた神官も全てリバースに巻き込まれ、異世界へと飛ばされた。王都を勝手に遷都した王と占い師及び城の中にいた人々もゼウスの怒りに触れてリバースされてしまったのだった。
ジェネオスとアギオスはパリアポリ市の神殿の中で魔王・ソティラス・ランシンと最後の戦いを繰り広げていたが、ゼウスが放ったリバースで別の惑星に転生をさせられてしまったのだった。
ゼウスはこの事件以降、ジェネオスとアギオスを誤って飛ばしてしまった事を悔いて300年の謹慎に入られる事になった。オリンポスの神々は全て任務を解かれ、故郷の村や町に帰り、同じように300年の謹慎をするように命じられたのだった。
救世主・ソティラス・ランシンの死後も人々は密かにランシンを慕っていたので、全ての国民の記憶を消すことは神の規律に反するので、徐々に国民の記憶を無くしてしまう、スイーパーを発動したのだった。
以後、300年に渡って、イポニア国は表向きは鎖国を続けていたが、ロキシア国のナトホカとガリア国のパリシを結ぶ大陸横断鉄道が完成し、ロキシア国で造られたガレオン船が海上輸送を担うようになって、この国が再び目まぐるしく発展を遂げるようになってきたのでゼウスは神々達の謹慎を全て解かれたのであった。
300年前の失敗から、ゼウスは代表権を地方の神々に譲り、自身は国全体を統括する立場になられた。
代表に選ばれた神々は地域の統括を行うのであるが、新しい市の名前を決めるのと同時に宗教施設の建設が代表神の仕事始めであった。また、勇者と聖女を見つけて育成するのも代表の神々の大事な仕事であったのだ。
後世になって、パリアポリ市の外れに建てられた石碑にはジェネオス・マサキとアギオス・ユーミーと刻まれていた。元の名前はマサキとユミであって、後の勇者と聖女には日本人の名前だろうと容易に想像がついたのだった。
ゼウスから不老不死のスキルをもらって、新しい星に飛ばされたジェネオス・マサキとアギオス・ユーミーの話はいずれ機会が有れば書こう
続く──
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