49 / 78
第5章
サキヒコとカナエ《後編》 レベル1の転生者
しおりを挟む
翌朝、シローとスミレさんはゼウス神から言われていたので朝早くに冒険者ギルドにやってきた。食堂から受付の様子を見ていると、受付の前でモジモジしている二人をスミレさんが見つけたので、やさしく声をかけるようしてみた。
「はじめまして、シローとスミレです」
「はじめまして、サキヒコとカナエです」
「サキヒコさん、カナエさん、受付に並んで先に冒険者登録を済ませましょう」
「シローさん、よろしくお願いします」
冒険者ギルド受付の女性はサキヒコとカナエに冒険者登録の記入方法を丁寧に教えてくれたのだった。
「こちらの申し込み用紙にお名前を書いてください」
「お名前はサキヒコ・ヤマダ様とカナエ・キタムラ様ですね」
「年齢はお二人とも17歳ですね」
「称号は無しですが……『薬師見習い』で登録しておきますね」
「では、こちらがお二人のFランク冒険者カードになります」
「ありがとうございます」
◇ ◇ ◇ ◇
【名前】サキヒコ・ヤマダ
【種族】人族
【年齢】18
【称号】薬師見習い
【スキル】
【LV】1
【MP】100
【名前】カナエ・キタムラ
【種族】人族
【年齢】18
【称号】薬師見習い
【スキル】
【LV】1
【MP】100
◇ ◇ ◇ ◇
受付の前でいつまでも立っている訳にもいかないのでシローたちは食堂へ移動してサンドイッチと紅茶を注文した。
「サキヒコさん、カナエさん、転生する時に神様に何もスキルをもらってこなかったのですか?」
「ええ、俺は元々引きこもりだったので、幼馴染のカナエにずっと面倒を見てもらっていたのです」
「1週間前の夜、腹が減ったのでカナエと二人でコンビニに行こうとしたら二人ともトラックにドーンされたのです。それで、訳が分からないままこっちの世界に来たのですが、神様が言われるには元々の基礎レベル低すぎてスキルがもらえなかったのです」
「それは大変だったね」
「サキヒコさん、カナエさん、お二人とも、朝食を食べる前にこのポーションを飲んでくださいね。体がスッキリして活力が湧いてきますよ」
「はい」
「サキヒコさん、甘くて飲みやすいね」
「ああ、そうだね」
「朝食が終わったら簡単な訓練をするので俺たちについて来てください」
「シローさん、よろしくお願いします」
ちょうどサンドイッチと紅茶が運ばてきたので美味しくいただいた。
(ミカエル、魔導ブースターで2人のレベルをLV5に上げられるか?)
(可能です。魔導ブースターは既に作成してあります」
(ありがとう)
シローはバッグからハートのペンダントを2つ取り出して2人に渡した。
「お二人はしばらくの間、このハートのペンダントを付けていただきます」
「サキヒコさん、何だかとても体が熱く感じるの」
「俺も体が熱くなってきた」
ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、どうやら、魔導ブースターが働いて正常にレベルが上がったようだ。
(魔力袋拡張完了、バイタル異常なし)
サキヒコとカナエは魔導ブースターを付けたことで、直ぐにレベル5まで上がったのだった。サキヒコとカナエの状態が落ち着いたのでシローは冒険者ギルド外に出ることにした。
(ミカエル、二人は外に出ても大丈夫か?)
(ハイ、最初はお決まりのスライム退治からになります)
(じゃあ、スライムの場所に案内してくてくれ)
(了解しました。案内します)
四人は冒険者ギルドを出て草原を歩いていた。シローはレイピアをサキヒコとカナエに渡してスライムの倒し方を教えた。スライムは草むらに潜んでいたようで、直ぐに跳ねて出てきた。
「サキヒコ、カナエさん、レイピアでスライムを突き刺すんだ」
「わかりました」
「カナエも一緒にやって」
ポヨーン、プシュ、ポヨーン、プシュ、ポヨーン、プシュ、二人は夢中でスライムを刺しまくっていた。スライムは刺されると魔石に変わるので二人は魔石を拾えるだけ拾ったのだった。
ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、二人のレベルがまた上がったのだった。
二人がスライムをおよそ50匹くらい倒したところで、四人は冒険者ギルドに一旦戻ってきた。
「サキヒコ、スライムの魔石を受付に持って行ってお金に換えてもらうんだ」
「はい」
「魔石の買い取りお願いします」
「はい、承ります。スライムの魔石は全部で50個ですね」
「スライムの魔石50個で銀貨5枚になります」
「ありがとう」
「シローさん、終わりました」
「サキヒコ、これも勉強だよ」
「はい」
「ミカエル、次を頼む」
「次も定番のゴブリン退治になります」
「ゴブリン退治はレイピアで充分ですが……具現化は初めてだと時間がかかるので、いつもの短剣型魔導銃を先に作っておきました」
「ミカエル、ありがとう」
「サキヒコ、カナエさん、ミカエルが短剣型魔導銃を作ったのでゴブリン退治に行きましょう」
「シローさん、レベルが上がると自分で武器が作れるのですか?」
「そうだよ、『具現化』と言ってチート・スキルの一つで自分で武器でも服でもお菓子でも何でも出来るようになるよ。ただし魔力を持っていかれるのである程度の魔力量も必要なんだ」
「シローさん、マジっすか」
「ああ、本当だよ、俺たちを信じて全力でレベル上げをするんだ」
「了解っす」
やっと、サキヒコのやる気が起きてきて『全開モード』になってきたのだった。
「サキヒコ、カナエさん、ゴブリンに見つからないよう、群れにそっと近づこうよ」
「シローさん、了解っす」
「サキヒコさん、ゴブリンの群れよ、気をつけて」
「構えて、撃て」
パシュッ、パシュッ、パシュッ、パシュッ、パシュッ、短剣型魔導銃から放たれた弾は命中補正がかかっているので外れることはなかった。ゴブリンは次々と倒れていった。
パシュッ、パシュッ、パシュッ、パシュッ、パシュッ、
パシュッ、パシュッ、パシュッ、パシュッ、「ふぅ~、やっと終わった」
「サキヒコさん、頑張ったね」
「サキヒコ、カナエさん、お疲れ様。グロいけど、これからゴブリンの耳を回収しようか」
「リラックス」
ゴブリンの耳はシローがナイフで手本を見せ、サキヒコが14匹分を袋に入れた。
ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン
「ミカエル、今のゴブリン退治で二人共、神様からスキルが貰えるレベルまで上がったな」
「ええ、大丈夫だと思います」
「信心深き者たちよ」
「汝らの涙ぐましい努力に儂らは感心したのじゃ。今回は特別に天界より神の加護とスキルを授ける」
「二人とも『ステータス』と唱えるのじゃ」
【名前】サキヒコ・ヤマダ
【種族】人族
【年齢】17
【称号】錬金術師
【スキル】イアペトス神の加護
具現化 転移 収納
【LV】25
【MP】25000
【名前】カナエ・キタムラ
【種族】人族
【年齢】17
【称号】魔女
【スキル】クライトー神の加護
聖女の術 料理人
【LV】25
【MP】25000
「神様、スキルをありがとうございました」
「サキヒコ、カナエさん、レベルが上って良かったね」
「シローさん、スミレさん、ありがとうございます」
「うぉっす!! シローさん、キャンピングカーじゃないですか?」
「ああ、そうだね」
「これって、俺たちの車ですか?」
「そうだよ、ジェネオスとアギオス聖女になっても、旅を続けるには宿代が要るかね。それで稼がないと食っていけないしな。それでキャンピングカーで魔物退治に行く訳さ」
ちなみに……ジェネオスはオリンポスの神様が認めた正式な勇者の事でLV99で認定されるよ。アギオスも同じでオリンポスの神様が認めた正式な聖女の事でLV99で認定されるんだ」
「へえ~、じゃあ、転生者は『勇者・聖女』では無いのですか?」
「そうだよ、最初から勇者・聖女と名乗ると色々と厄介な事になるからね。今までのジェネオスとアギオスが既存の勇者・聖女から色々と差別されて、国外に脱出する自体になっているのさ」
「もっと簡単に言うと◯◯町の勇者・聖女の既得権を侵害するから余所者は追い出されるのさ」
「このイポニア全体で勇者・聖女が10000人いるとも言われているのが、要は名乗った者勝ちで神様には認められていないから『Cランク冒険者』になってチヤホヤされているのさ」
「じゃぁ、俺たちは目立たずに活躍したほうがいいのですか?
「まぁ、その方が波風が立たないだろうね」
「シローさん、キャンピングカーに乗ってもいいですか?」
「ああ、皆んなで乗ろう」
運転席には、既にタブレットが設置されていた。イアペトス様とクリュメネ様は早々にキャンピングカーとタブレットを下賜されたので大盤振る舞いだとシローは思ったのだ。
「サキヒコ、タブレットのスイッチを入れてみて」
「ようこそ、サキヒコさん、カナエさん、私は賢者です、ご質問は何なりとお聞き下さい」
「カナエ、タブレットが喋っているぞ」
「ええ、何で喋るのか不思議だよね」
「サキヒコ、画面に向かって『賢者』と言うんだ」
「賢者」
「サキヒコさん、ご用件は何でしょうか?」
「このように、『賢者』は音声認識でサキヒコとカナエさんの命令を聞くので画面に向かってしゃべるだけなんだ」
「次はタブレットに向かって『レベルアップ』と言ってみて、賢者から指示が出るはずだよ」
「レベルアップ」
「サキヒコさん、レベルアップですが……今日は魔物退治はこれで終了です。お二人はレベル25まで上がりましたが、冒険者としての基礎知識はゼロのままなので、明日は冒険者初心者講習を受けることを強くおすすめします。詳しくは冒険者ギルドで聞いて下さい」
「サキヒコ、カナエさん、とりあえずは、冒険者ギルドに戻ろうか」
四人は冒険者ギルドに戻ることになった。サキヒコ、カナエさんは受付で初心者講習の案内を聞いていた。
「すみません、冒険者初心者講習は今日は受講可能ですか?」
「はい、午後から別館で開催されますので受講されますか?」
「はい、二人お願いします」
「では、お二人のカードを提示願います」
「サキヒコ、それからゴブリンを買い取ってもらうんだ」
「先ほどゴブリンをやっつけて来たのですが……」
「何匹ですか?」
「ゴブリン14匹です」
「ゴブリンは1匹銀貨3枚ですので14匹で金貨4枚と銀貨2枚になります」
「ありがとうございます」
「では、午後の鐘が鳴りましたら別館に行って下さい」
「「はい」」
(話終わり)
--------------------------------------
「はじめまして、シローとスミレです」
「はじめまして、サキヒコとカナエです」
「サキヒコさん、カナエさん、受付に並んで先に冒険者登録を済ませましょう」
「シローさん、よろしくお願いします」
冒険者ギルド受付の女性はサキヒコとカナエに冒険者登録の記入方法を丁寧に教えてくれたのだった。
「こちらの申し込み用紙にお名前を書いてください」
「お名前はサキヒコ・ヤマダ様とカナエ・キタムラ様ですね」
「年齢はお二人とも17歳ですね」
「称号は無しですが……『薬師見習い』で登録しておきますね」
「では、こちらがお二人のFランク冒険者カードになります」
「ありがとうございます」
◇ ◇ ◇ ◇
【名前】サキヒコ・ヤマダ
【種族】人族
【年齢】18
【称号】薬師見習い
【スキル】
【LV】1
【MP】100
【名前】カナエ・キタムラ
【種族】人族
【年齢】18
【称号】薬師見習い
【スキル】
【LV】1
【MP】100
◇ ◇ ◇ ◇
受付の前でいつまでも立っている訳にもいかないのでシローたちは食堂へ移動してサンドイッチと紅茶を注文した。
「サキヒコさん、カナエさん、転生する時に神様に何もスキルをもらってこなかったのですか?」
「ええ、俺は元々引きこもりだったので、幼馴染のカナエにずっと面倒を見てもらっていたのです」
「1週間前の夜、腹が減ったのでカナエと二人でコンビニに行こうとしたら二人ともトラックにドーンされたのです。それで、訳が分からないままこっちの世界に来たのですが、神様が言われるには元々の基礎レベル低すぎてスキルがもらえなかったのです」
「それは大変だったね」
「サキヒコさん、カナエさん、お二人とも、朝食を食べる前にこのポーションを飲んでくださいね。体がスッキリして活力が湧いてきますよ」
「はい」
「サキヒコさん、甘くて飲みやすいね」
「ああ、そうだね」
「朝食が終わったら簡単な訓練をするので俺たちについて来てください」
「シローさん、よろしくお願いします」
ちょうどサンドイッチと紅茶が運ばてきたので美味しくいただいた。
(ミカエル、魔導ブースターで2人のレベルをLV5に上げられるか?)
(可能です。魔導ブースターは既に作成してあります」
(ありがとう)
シローはバッグからハートのペンダントを2つ取り出して2人に渡した。
「お二人はしばらくの間、このハートのペンダントを付けていただきます」
「サキヒコさん、何だかとても体が熱く感じるの」
「俺も体が熱くなってきた」
ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、どうやら、魔導ブースターが働いて正常にレベルが上がったようだ。
(魔力袋拡張完了、バイタル異常なし)
サキヒコとカナエは魔導ブースターを付けたことで、直ぐにレベル5まで上がったのだった。サキヒコとカナエの状態が落ち着いたのでシローは冒険者ギルド外に出ることにした。
(ミカエル、二人は外に出ても大丈夫か?)
(ハイ、最初はお決まりのスライム退治からになります)
(じゃあ、スライムの場所に案内してくてくれ)
(了解しました。案内します)
四人は冒険者ギルドを出て草原を歩いていた。シローはレイピアをサキヒコとカナエに渡してスライムの倒し方を教えた。スライムは草むらに潜んでいたようで、直ぐに跳ねて出てきた。
「サキヒコ、カナエさん、レイピアでスライムを突き刺すんだ」
「わかりました」
「カナエも一緒にやって」
ポヨーン、プシュ、ポヨーン、プシュ、ポヨーン、プシュ、二人は夢中でスライムを刺しまくっていた。スライムは刺されると魔石に変わるので二人は魔石を拾えるだけ拾ったのだった。
ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、二人のレベルがまた上がったのだった。
二人がスライムをおよそ50匹くらい倒したところで、四人は冒険者ギルドに一旦戻ってきた。
「サキヒコ、スライムの魔石を受付に持って行ってお金に換えてもらうんだ」
「はい」
「魔石の買い取りお願いします」
「はい、承ります。スライムの魔石は全部で50個ですね」
「スライムの魔石50個で銀貨5枚になります」
「ありがとう」
「シローさん、終わりました」
「サキヒコ、これも勉強だよ」
「はい」
「ミカエル、次を頼む」
「次も定番のゴブリン退治になります」
「ゴブリン退治はレイピアで充分ですが……具現化は初めてだと時間がかかるので、いつもの短剣型魔導銃を先に作っておきました」
「ミカエル、ありがとう」
「サキヒコ、カナエさん、ミカエルが短剣型魔導銃を作ったのでゴブリン退治に行きましょう」
「シローさん、レベルが上がると自分で武器が作れるのですか?」
「そうだよ、『具現化』と言ってチート・スキルの一つで自分で武器でも服でもお菓子でも何でも出来るようになるよ。ただし魔力を持っていかれるのである程度の魔力量も必要なんだ」
「シローさん、マジっすか」
「ああ、本当だよ、俺たちを信じて全力でレベル上げをするんだ」
「了解っす」
やっと、サキヒコのやる気が起きてきて『全開モード』になってきたのだった。
「サキヒコ、カナエさん、ゴブリンに見つからないよう、群れにそっと近づこうよ」
「シローさん、了解っす」
「サキヒコさん、ゴブリンの群れよ、気をつけて」
「構えて、撃て」
パシュッ、パシュッ、パシュッ、パシュッ、パシュッ、短剣型魔導銃から放たれた弾は命中補正がかかっているので外れることはなかった。ゴブリンは次々と倒れていった。
パシュッ、パシュッ、パシュッ、パシュッ、パシュッ、
パシュッ、パシュッ、パシュッ、パシュッ、「ふぅ~、やっと終わった」
「サキヒコさん、頑張ったね」
「サキヒコ、カナエさん、お疲れ様。グロいけど、これからゴブリンの耳を回収しようか」
「リラックス」
ゴブリンの耳はシローがナイフで手本を見せ、サキヒコが14匹分を袋に入れた。
ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン、ピコーン
「ミカエル、今のゴブリン退治で二人共、神様からスキルが貰えるレベルまで上がったな」
「ええ、大丈夫だと思います」
「信心深き者たちよ」
「汝らの涙ぐましい努力に儂らは感心したのじゃ。今回は特別に天界より神の加護とスキルを授ける」
「二人とも『ステータス』と唱えるのじゃ」
【名前】サキヒコ・ヤマダ
【種族】人族
【年齢】17
【称号】錬金術師
【スキル】イアペトス神の加護
具現化 転移 収納
【LV】25
【MP】25000
【名前】カナエ・キタムラ
【種族】人族
【年齢】17
【称号】魔女
【スキル】クライトー神の加護
聖女の術 料理人
【LV】25
【MP】25000
「神様、スキルをありがとうございました」
「サキヒコ、カナエさん、レベルが上って良かったね」
「シローさん、スミレさん、ありがとうございます」
「うぉっす!! シローさん、キャンピングカーじゃないですか?」
「ああ、そうだね」
「これって、俺たちの車ですか?」
「そうだよ、ジェネオスとアギオス聖女になっても、旅を続けるには宿代が要るかね。それで稼がないと食っていけないしな。それでキャンピングカーで魔物退治に行く訳さ」
ちなみに……ジェネオスはオリンポスの神様が認めた正式な勇者の事でLV99で認定されるよ。アギオスも同じでオリンポスの神様が認めた正式な聖女の事でLV99で認定されるんだ」
「へえ~、じゃあ、転生者は『勇者・聖女』では無いのですか?」
「そうだよ、最初から勇者・聖女と名乗ると色々と厄介な事になるからね。今までのジェネオスとアギオスが既存の勇者・聖女から色々と差別されて、国外に脱出する自体になっているのさ」
「もっと簡単に言うと◯◯町の勇者・聖女の既得権を侵害するから余所者は追い出されるのさ」
「このイポニア全体で勇者・聖女が10000人いるとも言われているのが、要は名乗った者勝ちで神様には認められていないから『Cランク冒険者』になってチヤホヤされているのさ」
「じゃぁ、俺たちは目立たずに活躍したほうがいいのですか?
「まぁ、その方が波風が立たないだろうね」
「シローさん、キャンピングカーに乗ってもいいですか?」
「ああ、皆んなで乗ろう」
運転席には、既にタブレットが設置されていた。イアペトス様とクリュメネ様は早々にキャンピングカーとタブレットを下賜されたので大盤振る舞いだとシローは思ったのだ。
「サキヒコ、タブレットのスイッチを入れてみて」
「ようこそ、サキヒコさん、カナエさん、私は賢者です、ご質問は何なりとお聞き下さい」
「カナエ、タブレットが喋っているぞ」
「ええ、何で喋るのか不思議だよね」
「サキヒコ、画面に向かって『賢者』と言うんだ」
「賢者」
「サキヒコさん、ご用件は何でしょうか?」
「このように、『賢者』は音声認識でサキヒコとカナエさんの命令を聞くので画面に向かってしゃべるだけなんだ」
「次はタブレットに向かって『レベルアップ』と言ってみて、賢者から指示が出るはずだよ」
「レベルアップ」
「サキヒコさん、レベルアップですが……今日は魔物退治はこれで終了です。お二人はレベル25まで上がりましたが、冒険者としての基礎知識はゼロのままなので、明日は冒険者初心者講習を受けることを強くおすすめします。詳しくは冒険者ギルドで聞いて下さい」
「サキヒコ、カナエさん、とりあえずは、冒険者ギルドに戻ろうか」
四人は冒険者ギルドに戻ることになった。サキヒコ、カナエさんは受付で初心者講習の案内を聞いていた。
「すみません、冒険者初心者講習は今日は受講可能ですか?」
「はい、午後から別館で開催されますので受講されますか?」
「はい、二人お願いします」
「では、お二人のカードを提示願います」
「サキヒコ、それからゴブリンを買い取ってもらうんだ」
「先ほどゴブリンをやっつけて来たのですが……」
「何匹ですか?」
「ゴブリン14匹です」
「ゴブリンは1匹銀貨3枚ですので14匹で金貨4枚と銀貨2枚になります」
「ありがとうございます」
「では、午後の鐘が鳴りましたら別館に行って下さい」
「「はい」」
(話終わり)
--------------------------------------
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中
桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。
やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。
「助けなんていらないわよ?」
は?
しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。
「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。
彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~
桂
ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。
そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。
そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。
異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる
家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。
召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。
多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。
しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。
何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
