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第5章
強制発動
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4人がワイバーンの群れを倒しモンゴリア国の飛空石の鉱山に着いた頃……
神界ではテオスシステムからヨダシステムに拡張が終わり、世界に散らばっているジェネオス、アギオスから詳細な情報が集まっていた。
サキヒコとカナエの場合は少々特殊で、LV25からLV1400になったので二人を亜神として認めるか認めないかでオリンポスの神々は揉めていた。
LV25だった転生者がいきなりLV1400になったのは今までに前例がなくオリンポスの神々は議論するしか方法がなかったのであった。
「では、結論から申す、サキヒコとカナエを亜神として認め、早々にシロー、スミレ夫婦から自立させることを決定する」
「「「「「「「「「「「「異議な~し」」」」」」」」」」」」
「では、自立プログラムを発動させるのじゃ」
「ゼウス様に進言します、サキヒコとカナエに下賜したタブレットの更新が未だに終わっておりません」
イペアトスが申し訳なそうに進言した。
「ミーミル、ソフィア、今までのタブレット破棄して新たに作るのじゃ」
「「はっ、仰せのままに」」
「ゼウス様に進言します、サキヒコとカナエに下賜したキャンピングカーの更新が未だに終わっておりません」
イペアトスの妻神、クリュメネが遠慮がちに進言した。
「ミーミル、ソフィア、今までのキャンピングカーも破棄して新たに作るのじゃ」
「「はっ、仰せのままに」」
ヘーラはイペアトスとクリュメネをギロリと睨んだが、二人は神力でどうにか耐えた。本来ならもっと早くにサキヒコとカナエに神託を下すべきであったが、今回は完全に後手後手に回ってしまったのだった。
「次に亜神となったジェネオス、アギオスを何処に移動させるかじゃが……」ゼウスは悩んでいた。
「そうじゃ、先にシロー、スミレ夫婦を強制転移してしまえば嫌でも二人は自立しかないのじゃ」ゼウスは一人で納得していた。
一方で新しいタブレットの製作とキャンピングカーの製作は大天使ミカエルを中心に他の大天使たちも総動員され製作にあたった。
「では、サキヒコとカナエを担当してもらう天使はアズラエルに決定じゃ」
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ……
大天使たちの拍手が終わると同時にタブレットと真新しいキャンピングカーは出来上がっていた。
「自立プログラム発動」
ミーミルとソフィア、ヘスティア、アテナ、アルテミスの5柱の神はヨダシステムの起動を確認し、ヘーラに報告した。
ヨダシステムが再起動したことで、既にLV99に達しているジェネオスとアギオスは覚醒がしやすくなり、これまでよりも自発的に冒険を行うプログラムになっていた。
-------------------------------------
次の朝……サキヒコとカナエが寝ていた部屋では……
ヨダシステム作動、システム正常、神託を正常受信、強制プログラム発動
ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、
いきなりアラーム音が大音量で鳴り出し、隣のシローたちの部屋でも同じようにアラームが大音量で鳴り続けた。
「カナエ、早く目覚ましを止めて」
「サキヒコさん、早く起きて、タブレットが浮かんでいるよ」
「サキヒコさん、カナエさん、おはようございます」
「私は新たに作り直してもらい、大天使アズラエルの名をいただきました」
「これからはアズラエルとお呼び下さい」
「アズラエルだね、よろしく」
(シローさん、スミレさん、おはようございます。起きていますか?)
(サキヒコ、おはよう。俺たちもミカエルのアラームで起こされたから、早く着替えてリビングに来てくれ)
(了解っす)
「サキヒコ、カナエさん、おはよう。タブレットが新しくなったようだね」
「シローさん、スミレさん、おはようございます」
「そうです、今朝はいきなりアラームで起こされました」
「サキヒコ、そうブーブー言うなよ」
「神様たちも何か用事があって朝早くから二人を起こしたと思うよ」
「そうですかね」
「信心深き者たちよ」
「我らはキビピーチ市を統べる、イアペトスとクリュメネなり」
突然部屋が金色に輝いて4柱の神様たちが現れた。
「サキヒコ、カナエはシロー、スミレ夫婦の指導により早々にLV1400まで上げたのは大義あった」
「今日より、亜神として世のため人のために活躍することを期待しておるが、レベルに対して経験が足りておらぬのが事実じゃ。よって今よりシロー、スミレ夫婦の元を離れ、二人だけで魔物の討伐を行い経験値を稼いでいくのじゃ」
「今日はこれよりサキヒコ、カナエの二人だけで洞穴に潜り魔物を倒した後で飛空石を手に入れてくるのじゃ」
ログハウスは既に収納の中に出来ておるので、飛空石の設置と改造はアズラエルの指示に従うのじゃ」
「信心深き者たちよ」
「我らはこの世界を統べるゼウスとヘーラである」
「シロー、スミレ夫婦はサキヒコ、カナエの二人を一人前に育てたことは大義であった」
「今日よりサキヒコ、カナエの二人だけ魔物討伐をさせるので今後手出しすることは一切禁ずる」
「この神託が終了後、シロー、スミレ夫婦は先にキビピーチ市に戻り、暫くは待機をするのじゃ」
「6日後にはイポニアで次の指導場所へ飛ぶように神託を与えるのでそれまではサキヒコとカナエの成長をキビピーチ市から静かに見守るのじゃ」
こうして4柱の神様たちは消えていかれた。
「サキヒコさん、サキヒコさん、窓の外を見て」
カナエさんは窓の外を指差した。
「うぉ~、シローさん、俺たちのログハウスが出来ています」
「カナエ、外に出て確認しよう」
「サキヒコさん、私たちのキャンピングカーが新しくなっている」
「本当だ」
「サキヒコさん、ログハウスの中に入れるの?」
「カナエ、駄目みたいだよ、ロックされていて入れないよ」
(サキヒコとカナエが屋外に出たのを確認)
(自立プログラム強制発動!! シロー、スミレ夫婦の強制転移発動)
(サキヒコ、カナエ、先にキビピーチ市で待っているから)
(カナエさん、元気でね)
「あっ、シローさん、スミレさん!!」
(サキヒコ、カナエ、先にキビピーチ市で待っているから)
(シローさん、俺たちも直ぐに追いつきます)
(カナエさん、元気でね)
(スミレさんありがとうございました)
シローとスミレのログハウスが一瞬で消えてしまった後……暫くの間2人はログハウスが消えた空を見上げていたが、気を取り直して目の前の森に向かってサキヒコがドローンを飛ばした。
(話終わり)
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神界ではテオスシステムからヨダシステムに拡張が終わり、世界に散らばっているジェネオス、アギオスから詳細な情報が集まっていた。
サキヒコとカナエの場合は少々特殊で、LV25からLV1400になったので二人を亜神として認めるか認めないかでオリンポスの神々は揉めていた。
LV25だった転生者がいきなりLV1400になったのは今までに前例がなくオリンポスの神々は議論するしか方法がなかったのであった。
「では、結論から申す、サキヒコとカナエを亜神として認め、早々にシロー、スミレ夫婦から自立させることを決定する」
「「「「「「「「「「「「異議な~し」」」」」」」」」」」」
「では、自立プログラムを発動させるのじゃ」
「ゼウス様に進言します、サキヒコとカナエに下賜したタブレットの更新が未だに終わっておりません」
イペアトスが申し訳なそうに進言した。
「ミーミル、ソフィア、今までのタブレット破棄して新たに作るのじゃ」
「「はっ、仰せのままに」」
「ゼウス様に進言します、サキヒコとカナエに下賜したキャンピングカーの更新が未だに終わっておりません」
イペアトスの妻神、クリュメネが遠慮がちに進言した。
「ミーミル、ソフィア、今までのキャンピングカーも破棄して新たに作るのじゃ」
「「はっ、仰せのままに」」
ヘーラはイペアトスとクリュメネをギロリと睨んだが、二人は神力でどうにか耐えた。本来ならもっと早くにサキヒコとカナエに神託を下すべきであったが、今回は完全に後手後手に回ってしまったのだった。
「次に亜神となったジェネオス、アギオスを何処に移動させるかじゃが……」ゼウスは悩んでいた。
「そうじゃ、先にシロー、スミレ夫婦を強制転移してしまえば嫌でも二人は自立しかないのじゃ」ゼウスは一人で納得していた。
一方で新しいタブレットの製作とキャンピングカーの製作は大天使ミカエルを中心に他の大天使たちも総動員され製作にあたった。
「では、サキヒコとカナエを担当してもらう天使はアズラエルに決定じゃ」
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ……
大天使たちの拍手が終わると同時にタブレットと真新しいキャンピングカーは出来上がっていた。
「自立プログラム発動」
ミーミルとソフィア、ヘスティア、アテナ、アルテミスの5柱の神はヨダシステムの起動を確認し、ヘーラに報告した。
ヨダシステムが再起動したことで、既にLV99に達しているジェネオスとアギオスは覚醒がしやすくなり、これまでよりも自発的に冒険を行うプログラムになっていた。
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次の朝……サキヒコとカナエが寝ていた部屋では……
ヨダシステム作動、システム正常、神託を正常受信、強制プログラム発動
ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ、
いきなりアラーム音が大音量で鳴り出し、隣のシローたちの部屋でも同じようにアラームが大音量で鳴り続けた。
「カナエ、早く目覚ましを止めて」
「サキヒコさん、早く起きて、タブレットが浮かんでいるよ」
「サキヒコさん、カナエさん、おはようございます」
「私は新たに作り直してもらい、大天使アズラエルの名をいただきました」
「これからはアズラエルとお呼び下さい」
「アズラエルだね、よろしく」
(シローさん、スミレさん、おはようございます。起きていますか?)
(サキヒコ、おはよう。俺たちもミカエルのアラームで起こされたから、早く着替えてリビングに来てくれ)
(了解っす)
「サキヒコ、カナエさん、おはよう。タブレットが新しくなったようだね」
「シローさん、スミレさん、おはようございます」
「そうです、今朝はいきなりアラームで起こされました」
「サキヒコ、そうブーブー言うなよ」
「神様たちも何か用事があって朝早くから二人を起こしたと思うよ」
「そうですかね」
「信心深き者たちよ」
「我らはキビピーチ市を統べる、イアペトスとクリュメネなり」
突然部屋が金色に輝いて4柱の神様たちが現れた。
「サキヒコ、カナエはシロー、スミレ夫婦の指導により早々にLV1400まで上げたのは大義あった」
「今日より、亜神として世のため人のために活躍することを期待しておるが、レベルに対して経験が足りておらぬのが事実じゃ。よって今よりシロー、スミレ夫婦の元を離れ、二人だけで魔物の討伐を行い経験値を稼いでいくのじゃ」
「今日はこれよりサキヒコ、カナエの二人だけで洞穴に潜り魔物を倒した後で飛空石を手に入れてくるのじゃ」
ログハウスは既に収納の中に出来ておるので、飛空石の設置と改造はアズラエルの指示に従うのじゃ」
「信心深き者たちよ」
「我らはこの世界を統べるゼウスとヘーラである」
「シロー、スミレ夫婦はサキヒコ、カナエの二人を一人前に育てたことは大義であった」
「今日よりサキヒコ、カナエの二人だけ魔物討伐をさせるので今後手出しすることは一切禁ずる」
「この神託が終了後、シロー、スミレ夫婦は先にキビピーチ市に戻り、暫くは待機をするのじゃ」
「6日後にはイポニアで次の指導場所へ飛ぶように神託を与えるのでそれまではサキヒコとカナエの成長をキビピーチ市から静かに見守るのじゃ」
こうして4柱の神様たちは消えていかれた。
「サキヒコさん、サキヒコさん、窓の外を見て」
カナエさんは窓の外を指差した。
「うぉ~、シローさん、俺たちのログハウスが出来ています」
「カナエ、外に出て確認しよう」
「サキヒコさん、私たちのキャンピングカーが新しくなっている」
「本当だ」
「サキヒコさん、ログハウスの中に入れるの?」
「カナエ、駄目みたいだよ、ロックされていて入れないよ」
(サキヒコとカナエが屋外に出たのを確認)
(自立プログラム強制発動!! シロー、スミレ夫婦の強制転移発動)
(サキヒコ、カナエ、先にキビピーチ市で待っているから)
(カナエさん、元気でね)
「あっ、シローさん、スミレさん!!」
(サキヒコ、カナエ、先にキビピーチ市で待っているから)
(シローさん、俺たちも直ぐに追いつきます)
(カナエさん、元気でね)
(スミレさんありがとうございました)
シローとスミレのログハウスが一瞬で消えてしまった後……暫くの間2人はログハウスが消えた空を見上げていたが、気を取り直して目の前の森に向かってサキヒコがドローンを飛ばした。
(話終わり)
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