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第6章
厄介事? 青銀色のちびドラゴン
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「また、シローさんは厄介事に首を突っ込んで~」
スミレさんは口では文句を言っていたが、顔はニコニコしていた。
「シローさん、劉景星の部下が我々の後を付けようとしていましたが、ゴーホームで巻いたようです」
「ネイト、全然知らなかったよ」
「それと、店の裏口で出入りが頻繁に行われていたので部下が冒険者ギルドで我々の素性を調べてきたと推測されます」
「ふ~ん、それはちょっと気になるね」
「シローさん、そもそも何で俺たちは強盗に襲われたのですか?」
「金持ち貴族のボンボンに間違われた可能性もあるけど、劉景星が予め対抗する『九龍血盟団』に嘘の情報を流したかも?」
「それなら、食事中に起きた不自然な攻撃は辻褄が合うわ」
「スミレさん、今回は殲滅作戦がいいと思います」
「シローさん、劉景星とその影部隊は『全員殲滅』よ」
「イーライ、ネイト、ヒナミ、ホノカ、聞いたとおりだ。殲滅作戦でいこう」
「了解しました。先に店内を探索します」
(超小型ドローン設置完了。龍香苑の様子を転送)
◇ ◇ ◇ ◇
高級飲茶店「龍香苑」の内部映像がリビングの大型モニターに映し出された。
表向きは高級飲茶店だが……劉景星は裏稼業にも手を染めていて。店には不釣り合いな黒尽くめの服装の男たちが動いているのが見えた。
「やっぱりいました。シローさんたちを嗅ぎ回っていた影の連中です」
イーライが腕を組んだまま低くつぶやいた。
「イーライ、影って忍者みたいに諜報活動でもしているの?」と、シローが首を傾げた。
「劉景星が雇ってる裏稼業専門の連中です。普段は劉景星の護衛を兼ねていますが、人数が多すぎます」
推測になりますが、麻薬、人身売買、禁制品の輸入、殺人依頼、その他裏稼業全般に手を染めていると思います」
「じゃぁ、イーライたちで見つからないように悪事を調べ『殲滅作戦』だから殺していいよ」
「「「「はい、任せて下さい」」」」
深夜、シローたち4人は先に眠ることにした。
イーライたちは転移魔法で「龍香苑」の裏口近くに移動した。店の裏口は人気がなかった。表向きは上流貴族が優雅に点心を楽しむ高級店だが、裏口は完全に別の空気をまとっている。
イーライとネイト、ヒナミとホノカの4人は「龍香苑」の裏口に別の裏路を見つけ、店の地下へ通ずる入口を見つけた。
「サーチ」
「やっぱり、地下に影が五人いるようだ」
「『殲滅作戦』なので、強力なスタンガン✕5を発動しよう」
「ヒナミとホノカは援護を頼む」
ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、瞬間、影の5人は心臓麻痺で起こして昇天していった。
鉄格子の扉の向こうには……奥の部屋へとつながっていた。 奥の部屋には青銀色の鱗を持つ子犬くらいのちびドラゴンが鎖に繋がれて震えていた。劉景星の影の部下が五人、槍と短剣を構えて立っていた。
「侵入者だ!」
ビー、ビー、ビー、警報音が鳴り響き、大勢の部下たちが別の通路からやってきたらしく、4人は完全に包囲された。
「広域殲滅、サンダーボルト✕5」
ガラガラ、ピシャーン、ガラガラ、ピシャーン、ガラガラ、ピシャーン、ガラガラ、ピシャーン、ガラガラ、ピシャーン、大勢の部下たちは雷撃と電撃魔法で心臓麻痺で起こして一瞬で昇天していき積み重なっていた
「スタンガン✕5」
ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、
しかし、ここで問題が発生した。
「ギョワー」
鎖に繋がれたドラゴンの目が真っ赤に染まり、突然、耳をつんざく咆哮を上げたのだ。
その声だけで地下室の石壁が崩壊しそうになり、埃が舞い上がった。
「駄目だ、子ドラゴンが暴走してる!」
「シローさんたちに知らせよう」
「皆んな、大丈夫か?」
「はい、問題ありません」
「待って……」スミレさんが手を上げた。
「この子、衰弱しているけど怯えてるだけよ」
「パーフェクトヒール」
そう言って、スミレさんはパーフェクトヒールを唱えた。
眩い光がちびドラゴンを包み、震えが次第に収まっていく。
赤く染まった瞳が青銀に戻り、か細い声が響いた。
「……ほんとうに、たすけてくれるの?」
「もちろんよ。もう大丈夫」
スミレが優しく撫でると、ドラゴンは小さく鳴いて彼女の手に顔を寄せた。
スミレさんが安堵の息を吐くが、すぐ後ろから重い足音が響いた。
「シャンルンに来たばかりの使徒様どもが、俺の商売を嗅ぎ回るとはな」
「ドラゴンを鎖で繋ぐのが真っ当な商売なのか?」
サキヒコが鋭く言い放つ。
「この青龍はな、王に高値で売れるんだよ。国が欲しがってるんでな」
劉景星は笑みを浮かべたまま、右手を振った。
「やれ」
影たちが一斉に動いた瞬間、ヒナミとホノカが前に出た。
「スタンガン✕5・オーバーキル」
ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、
二人のバトルメイドはまるで舞うように戦い、影たちを次々と制圧していった。
イーライとネイトも援護に回り、同じようにグロッグで攻撃した。
一瞬で部下は全て心臓麻痺を起こし床に倒れていった。
今回はシローから『殲滅作戦』だから殺していいよと許可を得ているので情け容赦はなかった。
「……おのれ、こんな連中に…」
ビッ、ビッ、ビッ、 劉景星が言い終わる前にシローが留めをさした。
「敵殲滅完了、敵生命反応0を確認、依頼終了」
「ギョワー」
その時、鎖が砕け散って、子ドラゴンの咆哮が起きた。
「ゴーホーム」
青銀のドラゴンを抱えてログハウスに戻ったが、子ドラゴンをこのままにしておく訳にはいかなかった。
「龍香苑」の建物全体が子ドラゴンの咆哮で崩れ落ち瓦礫の山となった。公式記録では劉景星が調理中に爆発して従業員ともども建物の下敷きになったと記録された
「シローさん、神界からの緊急通信です。子ドラゴンは“リバイアサンの子”だそうです。放流先を指定されましたので、緊急発進します」
ポーン、ポーン。
放流先に到着し、シローたちは転移で子ドラゴンを解き放った。
ポチャン。
「グワ~」
「シローさん、スミレさん、リバイアサンのお母さんのようです」
「本当だ」
「ふう~、やっと片付いたね」
「シローさんの厄介事はドラゴンと共に去っていったね」「そうだね」
「「「「「「「「ハハハ……」」」」」」」
「ミカエル、オウランバータに向かってくれ」
「了解です」
(話終わり)
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スミレさんは口では文句を言っていたが、顔はニコニコしていた。
「シローさん、劉景星の部下が我々の後を付けようとしていましたが、ゴーホームで巻いたようです」
「ネイト、全然知らなかったよ」
「それと、店の裏口で出入りが頻繁に行われていたので部下が冒険者ギルドで我々の素性を調べてきたと推測されます」
「ふ~ん、それはちょっと気になるね」
「シローさん、そもそも何で俺たちは強盗に襲われたのですか?」
「金持ち貴族のボンボンに間違われた可能性もあるけど、劉景星が予め対抗する『九龍血盟団』に嘘の情報を流したかも?」
「それなら、食事中に起きた不自然な攻撃は辻褄が合うわ」
「スミレさん、今回は殲滅作戦がいいと思います」
「シローさん、劉景星とその影部隊は『全員殲滅』よ」
「イーライ、ネイト、ヒナミ、ホノカ、聞いたとおりだ。殲滅作戦でいこう」
「了解しました。先に店内を探索します」
(超小型ドローン設置完了。龍香苑の様子を転送)
◇ ◇ ◇ ◇
高級飲茶店「龍香苑」の内部映像がリビングの大型モニターに映し出された。
表向きは高級飲茶店だが……劉景星は裏稼業にも手を染めていて。店には不釣り合いな黒尽くめの服装の男たちが動いているのが見えた。
「やっぱりいました。シローさんたちを嗅ぎ回っていた影の連中です」
イーライが腕を組んだまま低くつぶやいた。
「イーライ、影って忍者みたいに諜報活動でもしているの?」と、シローが首を傾げた。
「劉景星が雇ってる裏稼業専門の連中です。普段は劉景星の護衛を兼ねていますが、人数が多すぎます」
推測になりますが、麻薬、人身売買、禁制品の輸入、殺人依頼、その他裏稼業全般に手を染めていると思います」
「じゃぁ、イーライたちで見つからないように悪事を調べ『殲滅作戦』だから殺していいよ」
「「「「はい、任せて下さい」」」」
深夜、シローたち4人は先に眠ることにした。
イーライたちは転移魔法で「龍香苑」の裏口近くに移動した。店の裏口は人気がなかった。表向きは上流貴族が優雅に点心を楽しむ高級店だが、裏口は完全に別の空気をまとっている。
イーライとネイト、ヒナミとホノカの4人は「龍香苑」の裏口に別の裏路を見つけ、店の地下へ通ずる入口を見つけた。
「サーチ」
「やっぱり、地下に影が五人いるようだ」
「『殲滅作戦』なので、強力なスタンガン✕5を発動しよう」
「ヒナミとホノカは援護を頼む」
ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、瞬間、影の5人は心臓麻痺で起こして昇天していった。
鉄格子の扉の向こうには……奥の部屋へとつながっていた。 奥の部屋には青銀色の鱗を持つ子犬くらいのちびドラゴンが鎖に繋がれて震えていた。劉景星の影の部下が五人、槍と短剣を構えて立っていた。
「侵入者だ!」
ビー、ビー、ビー、警報音が鳴り響き、大勢の部下たちが別の通路からやってきたらしく、4人は完全に包囲された。
「広域殲滅、サンダーボルト✕5」
ガラガラ、ピシャーン、ガラガラ、ピシャーン、ガラガラ、ピシャーン、ガラガラ、ピシャーン、ガラガラ、ピシャーン、大勢の部下たちは雷撃と電撃魔法で心臓麻痺で起こして一瞬で昇天していき積み重なっていた
「スタンガン✕5」
ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、
しかし、ここで問題が発生した。
「ギョワー」
鎖に繋がれたドラゴンの目が真っ赤に染まり、突然、耳をつんざく咆哮を上げたのだ。
その声だけで地下室の石壁が崩壊しそうになり、埃が舞い上がった。
「駄目だ、子ドラゴンが暴走してる!」
「シローさんたちに知らせよう」
「皆んな、大丈夫か?」
「はい、問題ありません」
「待って……」スミレさんが手を上げた。
「この子、衰弱しているけど怯えてるだけよ」
「パーフェクトヒール」
そう言って、スミレさんはパーフェクトヒールを唱えた。
眩い光がちびドラゴンを包み、震えが次第に収まっていく。
赤く染まった瞳が青銀に戻り、か細い声が響いた。
「……ほんとうに、たすけてくれるの?」
「もちろんよ。もう大丈夫」
スミレが優しく撫でると、ドラゴンは小さく鳴いて彼女の手に顔を寄せた。
スミレさんが安堵の息を吐くが、すぐ後ろから重い足音が響いた。
「シャンルンに来たばかりの使徒様どもが、俺の商売を嗅ぎ回るとはな」
「ドラゴンを鎖で繋ぐのが真っ当な商売なのか?」
サキヒコが鋭く言い放つ。
「この青龍はな、王に高値で売れるんだよ。国が欲しがってるんでな」
劉景星は笑みを浮かべたまま、右手を振った。
「やれ」
影たちが一斉に動いた瞬間、ヒナミとホノカが前に出た。
「スタンガン✕5・オーバーキル」
ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、ビッ、
二人のバトルメイドはまるで舞うように戦い、影たちを次々と制圧していった。
イーライとネイトも援護に回り、同じようにグロッグで攻撃した。
一瞬で部下は全て心臓麻痺を起こし床に倒れていった。
今回はシローから『殲滅作戦』だから殺していいよと許可を得ているので情け容赦はなかった。
「……おのれ、こんな連中に…」
ビッ、ビッ、ビッ、 劉景星が言い終わる前にシローが留めをさした。
「敵殲滅完了、敵生命反応0を確認、依頼終了」
「ギョワー」
その時、鎖が砕け散って、子ドラゴンの咆哮が起きた。
「ゴーホーム」
青銀のドラゴンを抱えてログハウスに戻ったが、子ドラゴンをこのままにしておく訳にはいかなかった。
「龍香苑」の建物全体が子ドラゴンの咆哮で崩れ落ち瓦礫の山となった。公式記録では劉景星が調理中に爆発して従業員ともども建物の下敷きになったと記録された
「シローさん、神界からの緊急通信です。子ドラゴンは“リバイアサンの子”だそうです。放流先を指定されましたので、緊急発進します」
ポーン、ポーン。
放流先に到着し、シローたちは転移で子ドラゴンを解き放った。
ポチャン。
「グワ~」
「シローさん、スミレさん、リバイアサンのお母さんのようです」
「本当だ」
「ふう~、やっと片付いたね」
「シローさんの厄介事はドラゴンと共に去っていったね」「そうだね」
「「「「「「「「ハハハ……」」」」」」」
「ミカエル、オウランバータに向かってくれ」
「了解です」
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