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八十七話
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久しぶりのアンアとの再会に胸を躍らせながら椅子に座りお茶を飲む。
寝る前だがそんな事気にはしない。
折角ウルエと二人っきりの時間を過ごせると思って居たフェルは
アンアの登場に物凄く不機嫌になり寝室に行き不貞寝してしまった。
何時ものフェルなら誰かとウルエを二人っきりになどしないのだが、
今回は相手がアンアと言う事もありそれを許している。
これはアンアに若干心を許していると言う表れだ。
フェルに何年も付きまとっている彼女の成果だ。
下らない世間話をしたりと色々と楽しく会話していく中で、
突然アンアがさらりと衝撃の事実を口にする。
「それにしても、一週間前に来るなんて学園が好きなんですわね。私と同じですわ!」
「え?一週間前……」
アンアの口からは一週間前と言う不吉な言葉が飛び出てきた。
一体何の一週間前なのだろうか、嫌な予感がする。
一週間前、学園、この二つの言葉があれば嫌でも分かるだろう。
そう、つまりウルエはフェルの嘘情報にまんまと騙され――
「学園再開の一週間前ですわよ?」
「……」
嫌な予感が見事に的中してしまった。
もう少し魔王城にいたかったと言う気持ちもあった為、少し残念だが、
こうしてアンアと早く再開出来たと言う事もあるので良しとする。
「う、うん、早くみんなと会いたいな!って思ってさお姉ちゃんに頼んで早く学園に来たの」
こういった所でもフェルの株を少しでも上げて置く。
「まぁ、ウルエは友達思いの良い子ですわね!それにしても良くこんなに早く学園復旧出来ましたね」
「ん?復旧?」
学園が崩壊したことは知っているウルエだったが、
他の皆にはどのような情報が伝わっているのか知りたかった為
敢えてそんなこと知りませんでしたよアピールをする。
「あら、ウルエは知らないの?学園が何者かによって破壊されたらしいわよ。
一説によると戦争の流れ魔法が飛んできたらしいですわ!」
「そうなんだ!怖いねぇ」
戦争の流れ魔法が飛んでくる……そんな訳ないだろと心の中で思うウルエだったが
当然口には出さないで心の奥底にしまっておく。
口が裂けてもうちの姉がやりましたなんて言えない。
だが、アンアなら真実を知っても納得して怒ったりすることはなさそうな気がする。
そのうち言ってみようか。そんな事を思いつつウルエは話題を変える。
「今度ね、フェルお姉ちゃんとダンジョンに行くんだ!」
「まぁ、それは羨ましいですわ!是非、私も!――と言いたい所なのですが
暫くの間安静にしていないといけないんですわ……」
「……どうしたの?やっぱりその傷が関係したりする?」
綺麗な顔も薄っすらと傷がある以外は健康そのものだ。
風邪を引いている様にも見えないため、原因があるとすれば傷のみ。
たかが傷の一つや二つで安静にしなくてはいけないなど少し大げさな気がするが、
傷口から菌でも入ったら大変。
「……フェルには言わないって約束出来る?」
「え、うん……」
真剣な眼差しを向け、何時もの様な口調ではなくなり
ウルエは思わず戸惑いつつも了承してしまう。
アンアはフェルには知られたくない様だが、現実はそう甘くは無い。
彼女はアンアが部屋に入ってきた瞬間、即時にアンアの身体を蝕んでいるモノの正体に気が付いていた。
「実は私、呪われているの」
「の、呪い?」
フェルに聞こえない様にと小声で話を進める。
魔法もある世界なのだから呪いがっても不思議ではないと思ってはいるのだが、
未知の出来事に戸惑ってしまう。
「そう、呪い。ちょっと間違っちゃってね、とっても怖い魔物の呪いを受けちゃったんだ。
一応これ以上悪化しない様に治療はしてもらったけど、暫くは安静にしてないといけないの」
フェルの言葉を聞いたウルエはどんな魔物だったのかも気になるのだが、
それ以上にその呪いを解くことは出来るのかどうか気になる。
「解けないの?」
「……そう、何人もの治療を受けたけど、誰一人解くことが出来なかったの。
だから私はこの呪いの効果を弱めて一生共に生きて行くしかないの……」
「……そんなの、可哀想だよ」
呪いと言うものは簡単に解けるものから相手が死ぬまで絶対に解けないものもある。
アンアの場合は運が悪くその後者なのだ。
「ちなみに、その呪いの効果って何なの?」
あまり聞きたくはないのだが、此処まで聞いてしまった以上は聞かずにはいられない。
もし死んでしまう呪いだったら、ウルエは後悔する事になるだろう。
聞かなければ良かったと、知らない方が気持ちが楽だったと。
「……魔物になるの」
「ま、魔物……」
「ええ、感情も理性も無くなり只本能のままに破壊を繰り返す魔物に……」
「……」
ウルエは言葉を失った。
こんなにも優しくあの姉にさえ心を許され掛けている彼女が
どうしてこんな目に合わなくてはいけないのか。
そして同時に誓った、彼女を魔物になんか絶対にさせないと。
寝る前だがそんな事気にはしない。
折角ウルエと二人っきりの時間を過ごせると思って居たフェルは
アンアの登場に物凄く不機嫌になり寝室に行き不貞寝してしまった。
何時ものフェルなら誰かとウルエを二人っきりになどしないのだが、
今回は相手がアンアと言う事もありそれを許している。
これはアンアに若干心を許していると言う表れだ。
フェルに何年も付きまとっている彼女の成果だ。
下らない世間話をしたりと色々と楽しく会話していく中で、
突然アンアがさらりと衝撃の事実を口にする。
「それにしても、一週間前に来るなんて学園が好きなんですわね。私と同じですわ!」
「え?一週間前……」
アンアの口からは一週間前と言う不吉な言葉が飛び出てきた。
一体何の一週間前なのだろうか、嫌な予感がする。
一週間前、学園、この二つの言葉があれば嫌でも分かるだろう。
そう、つまりウルエはフェルの嘘情報にまんまと騙され――
「学園再開の一週間前ですわよ?」
「……」
嫌な予感が見事に的中してしまった。
もう少し魔王城にいたかったと言う気持ちもあった為、少し残念だが、
こうしてアンアと早く再開出来たと言う事もあるので良しとする。
「う、うん、早くみんなと会いたいな!って思ってさお姉ちゃんに頼んで早く学園に来たの」
こういった所でもフェルの株を少しでも上げて置く。
「まぁ、ウルエは友達思いの良い子ですわね!それにしても良くこんなに早く学園復旧出来ましたね」
「ん?復旧?」
学園が崩壊したことは知っているウルエだったが、
他の皆にはどのような情報が伝わっているのか知りたかった為
敢えてそんなこと知りませんでしたよアピールをする。
「あら、ウルエは知らないの?学園が何者かによって破壊されたらしいわよ。
一説によると戦争の流れ魔法が飛んできたらしいですわ!」
「そうなんだ!怖いねぇ」
戦争の流れ魔法が飛んでくる……そんな訳ないだろと心の中で思うウルエだったが
当然口には出さないで心の奥底にしまっておく。
口が裂けてもうちの姉がやりましたなんて言えない。
だが、アンアなら真実を知っても納得して怒ったりすることはなさそうな気がする。
そのうち言ってみようか。そんな事を思いつつウルエは話題を変える。
「今度ね、フェルお姉ちゃんとダンジョンに行くんだ!」
「まぁ、それは羨ましいですわ!是非、私も!――と言いたい所なのですが
暫くの間安静にしていないといけないんですわ……」
「……どうしたの?やっぱりその傷が関係したりする?」
綺麗な顔も薄っすらと傷がある以外は健康そのものだ。
風邪を引いている様にも見えないため、原因があるとすれば傷のみ。
たかが傷の一つや二つで安静にしなくてはいけないなど少し大げさな気がするが、
傷口から菌でも入ったら大変。
「……フェルには言わないって約束出来る?」
「え、うん……」
真剣な眼差しを向け、何時もの様な口調ではなくなり
ウルエは思わず戸惑いつつも了承してしまう。
アンアはフェルには知られたくない様だが、現実はそう甘くは無い。
彼女はアンアが部屋に入ってきた瞬間、即時にアンアの身体を蝕んでいるモノの正体に気が付いていた。
「実は私、呪われているの」
「の、呪い?」
フェルに聞こえない様にと小声で話を進める。
魔法もある世界なのだから呪いがっても不思議ではないと思ってはいるのだが、
未知の出来事に戸惑ってしまう。
「そう、呪い。ちょっと間違っちゃってね、とっても怖い魔物の呪いを受けちゃったんだ。
一応これ以上悪化しない様に治療はしてもらったけど、暫くは安静にしてないといけないの」
フェルの言葉を聞いたウルエはどんな魔物だったのかも気になるのだが、
それ以上にその呪いを解くことは出来るのかどうか気になる。
「解けないの?」
「……そう、何人もの治療を受けたけど、誰一人解くことが出来なかったの。
だから私はこの呪いの効果を弱めて一生共に生きて行くしかないの……」
「……そんなの、可哀想だよ」
呪いと言うものは簡単に解けるものから相手が死ぬまで絶対に解けないものもある。
アンアの場合は運が悪くその後者なのだ。
「ちなみに、その呪いの効果って何なの?」
あまり聞きたくはないのだが、此処まで聞いてしまった以上は聞かずにはいられない。
もし死んでしまう呪いだったら、ウルエは後悔する事になるだろう。
聞かなければ良かったと、知らない方が気持ちが楽だったと。
「……魔物になるの」
「ま、魔物……」
「ええ、感情も理性も無くなり只本能のままに破壊を繰り返す魔物に……」
「……」
ウルエは言葉を失った。
こんなにも優しくあの姉にさえ心を許され掛けている彼女が
どうしてこんな目に合わなくてはいけないのか。
そして同時に誓った、彼女を魔物になんか絶対にさせないと。
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