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4章 始まる冒険者生活 少年期

初めての怒り

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お待ちなさい
と声をかけて来たのは1人のメイド
人間ではあるが、歳は40そこそこの人間だ
上から目線なのが気になるが
なんだコイツ?

「なにか御用でしょうか?」

「小銭をやるから護衛なさい!」

と、言い、小銭が入った袋をこちらの足元に投げてきた
しかもこれ、かなり少ないだろ…
Gランクすら雇えるか分からないレベルだぞ

「どうせ小銭を稼ぐしか脳のない小物でしょう、それだけあれば喜んで護衛するのでしょう、冒険者と言うのは」

はっ?何を言ってるんだこいつは?
あっ…わかった…こいつあれだ、自分の価値観しか信じてないクソめんどくさいババァだ
………大丈夫か?
こいつ王家の紋が着いた馬車から降りてきただろ…
冒険者と揉め事起こしたら大分マズイのが分からないのか?
関わるのは…面倒くさそうだな

「お断りします、お受けするメリットが無いです、もし護衛として雇うのならこの程度の金額じゃ足りません、相応の対価を頂かなければ護衛として受けられませんので、お返しします」

投げられた小銭袋を投げ返す

「なっ!私に恥をかかせるのですか!冒険者なんて低俗な事をやっている子供が!この王家に仕えるメイドにたて突くのですか!」

こいつ…やばいな…王家に仕えるメイドがとか…
むしろ余計に不味いだろう、しかもこちらの事を軽んじている
王家のメイドだからまだあれだが…
これで王家の者がそうゆうことすれば…
ややこしくなるな、早めに離れるか

断ってさっさと退散しようとセルフィを連れて行こうとした瞬間

「黙りなさい」

「「はっ?」」
俺も相手のメイドもいきなりの事にびっくりした

そこには…静かに怒っているセルフィがいた

「黙りなさいと言ったのです、それでも貴方はメイドですか?」

「な、なにを!私は王家に仕えているメイドですよ!平民風情が!」

「黙りなさいと言っているのが聞こえないのですか!!!」

あっ…これやばい…
かつてないほどセルフィがブチギレている
これは…初めてだ…
セルフィが怒ることすら見たことないのに…ただ怒るだけでは無い、ブチギレているのだ、これは止められないな…

「貴方はメイドなのでしょう?恐らくそこの馬車にいらっしゃる方か王家の…それなのに、貴方は主にどうするかも訊ねないでご自分で勝手に行動をし、あまつさえ助けて貰ったものに礼も返さずに貶める発言ばかり!貴方の行動全てメイドの風上にも置けない程の最低な事ばかりです!更には貴方の軽率な行動で貴方の主!引いては王家の顔に泥を塗る行為!メイドとして失格です、1からメイドの仕事に誇りを持ち学び直しなさい!」

おぉう…
やべぇ…マジでキレてる
なるほど…ね
セルフィは産まれた瞬間からメイドとして誇りを持っている
産まれた時から俺に仕える事を決めていて、そのために学び研鑽していたのだ
俺をバカにされただけでなく…メイドとしての行動も出来ていないアイツに腹を立てたのか

その後
相手のメイドの心が折れる程に論破していき
怒り…遂には泣かせてしまった





セルフィを怒らせるのはやめよう
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