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第二部:らいおんはうさぎにこがれる
出口が見えない迷路
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花の弟と言葉を交わしたのは十日前のこと。
それから、司の足は天文サークルの部室から遠のいていた。
単純に、年末でバイトが忙しかったということもある。だが、それよりも大きな理由は、空から投げられた問いかけにあった。
『あなたは、自分が姉の信頼に足る人間だとは思っていないんですか?』
あの台詞と共に、司を見つめて訊ねてきた空の真っ直ぐな眼差しが脳裏によみがえる。
彼がそう問うたのは、きっと、ただのシスコンだから、ではないのだろう。いや、それもあるかもしれないが、花の家族は彼女の苦しみに間近で触れ、共にその苦しみを噛み締めてきたのだ。花に注ぐ空の想いは、普通の姉弟の間にあるものよりも重いものに違いない。
(彼女が、俺を信頼している……?)
司は黙々と足を動かしながら、奥歯を食いしばった。
花を良く知る弟が、そう言った。ならば、それは正しいのかもしれない。
(彼女の信頼に応えられる自信もないのに、傍にいてもいいものなのか?)
判らない。
苛立ち混じりの息をついた司とすれ違いかけた学生が、ビクリと横に跳ぶ。彼以外にも、司の顔に目を走らせた通行人は慌てたように眼を逸らし、そそくさと彼を迂回してく。
どんな危険物だよとツッコみたくなるような態度を取られても、司は意に介さなかった。というよりも、そんなことに割く意識の余裕がなかったとも言える。彼の頭の中では、未だこのまま部室に行っても良いものか否かの選択がせめぎ合っていたから。
空から言われるまで、司は、自分本位で花の近くにいられた。傍にいるのも、彼女に手を貸すのも、自分がそうしたいからしていただけ――それで、良かった。
だが、花が彼に対してどう思っているのかを考え始めたら、それができなくなってしまったのだ。
ある意味、彼女のその『信頼』が重く感じられて。
今日は年明け早々に予定している初日の出観測合宿の打ち合わせがあるから部室に行かざるを得ない。明日から大学は冬期休暇で、このタイミングを逃したらまたしばらく花と会う機会は持てなくなってしまうし、今、会っておいた方が良いのだろう。だが、正直、司には、まだ、花と顔を合わせる気構えができていなかった。入学してからというもの、花とは三日と空けずに会っていたから、十日もご無沙汰だと尚更気まずいような感じがする。あれやこれやが重なれば、自ずと、部室への足も鈍るというものだ。
(まあ、しょうがねぇよな)
十日考えても答えが見つからなかったのだから、これ以上グダグダ考え続けても無駄な足掻きというものなのだろう。
元々、司は考えるよりも動く方が得意なのだ。
(なるようにしかならんな)
彼はもう一度大きく息をつき、落としていた視線を上げ、足を速める。
部室に着いてみると、先客がいた。よりによって花一人、だ。窓際に置かれたソファに座り、膝の上には文庫本を置いている。
この狭い部室に二人きりになるのだということに気付いた瞬間、思わず司は顔をしかめた。金古か乾がいてくれたら、場がもっていただろうに。いつもはうっとうしく花と司の間に割り込んでくる金古の存在が、今の彼には溺れる者がすがる藁のように感じられた。
だが、そんな司の複雑な心中をよそに、彼を見た瞬間に花がパッと顔をほころばせる。
「あ、獅子王くん、久しぶり」
弾む声で名を呼ばれ、司は落ち着かない気分になった。不快なわけではなく、むしろ、みぞおちの辺りが温まるような心地良さを伴って。
司はことさらゆっくりと足を運び、花に近寄る。二歩分ほどの距離を置いて、机の周りに置かれたパイプ椅子の一つを引き出し、彼女の前に陣取った。
「元気そうだな」
「うん、獅子王くんもね。バイト、頑張ってるんでしょう? あんまり無理しないでね?」
彼を案じる色で笑顔を曇らせてそう言った花に、バイトは半ば言い訳にしていた司は若干の後ろめたさを覚える。
「まあ、ボチボチやっているから」
肩をすくめて司がそう返すと、花の顔に再び柔らかな笑みが戻った。
「そっか。獅子王くん、バイトって、ガソリンスタンドと運送屋さんだっけ?」
「ああ、メインはな」
他に細々といれている日雇いバイトを入れると、両手の指でも足りないかもしれない。
「どっちも体力勝負だよね。だから、そんなに筋肉ついてるのかな」
小首をかしげた花は、微妙に羨ましそうだ。
「つけたいのか?」
「うん。だって獅子王くん、どんなに重い荷物もヒョイッって持っちゃうから。そういうところ見ると、いいなって思う。それに――」
ふと花の声が小さくなり、ほんのわずか伏せられた目に、微かな翳が差す。
「――それに、力があれば、強くなれるから。気持ちの強さだけじゃどうにもならないことって、やっぱり、あるから」
その台詞は、司に届けようとしたものではなかったのかもしれない。今にも掻き消えそうな囁き声だったから。
「宇佐美……?」
呼びかけはしたが、司は続ける台詞を見つけられずに口ごもった。その彼の声で我に返ったように、花はパッと眼を上げる。
「あ、今日って、初日の出合宿の話し合いだよね。獅子王くんも行けるの?」
不自然なほど唐突に切り替えられた話に司は目を細めて花をうかがったが、彼に向けられた彼女の眼差しからは、先ほどにじんだ翳はきれいに拭い去られていた。まるで、最初からそんなものはなかったかのように、きれいさっぱりと。
朗らかな彼女の笑顔を前に、司は両手を握り締めた。
(これはつまり、俺には弱さを見せていない、ということになるんじゃないのか?)
いちいち、空の台詞が脳裏によみがえってしまう。
花は笑っている方がいいと思う。
彼女が笑っていられるように、何ものからも守ってやりたいと、司は思う。
だが、今、彼は花の笑顔以外の表情も見たいと――彼女が見せようとしているもの以外の思いも見せて欲しいと、思っていた。
口をつぐんだまま花を見つめる司に、彼女が首をかしげる。
「獅子王くん?」
「……ああ、初日の出な。行くよ。その予定だ」
答えた司に、花が満面の笑みを浮かべる。
「やった。嬉しい」
明るい声でそう言ってから、小首をかしげた。
「最近あんまり会えないから、ちょっと寂しかったの」
さりげなく与えられた屈託のないその台詞に、司はグゥと息を詰めた。
(これは、『弱さ』なのか? そうなのか……?)
自問し、司はかぶりを振る。いや、きっと、花に他意はないのだ。それは、単純に、友人に対して向けられた言葉に過ぎず、ちょっとした挨拶か何かくらいの重さしかないのだ。
そうは思っても、そんな他愛のない花の台詞に彼の胸はざわついた。そのざわつきが腕を這い下り、無意識に手が彼女の方へと伸びかける。
危うくその手が花に届きそうになり、彼女を引き寄せ抱き潰しそうになったところで、不意に部室の扉が開いた。
「あれ、獅子王君に――宇佐美さん。早いね」
まず司に、次いで彼の背中に隠れていた花に気付いたらしい兼岩の声で一気に現実に引き戻され、司は不自然なほどの勢いで手を引っ込める。
(あ、ぶな、かった)
愕然と胸の内で呟いた司の額に冷や汗が滲む。
今のそれは、自分でそうしようと思ってのことではなかった。衝動的に手が動いて、不用意に花に触れそうになったのだ。
相手が花でなくても意味なく女性に触れるなどすべきではないし、自分でコントロールできていなかったのだから、なお悪い。
自分は自制心がある方だと、司は自負していた。
だが、花を前にしたときだけ、こういうことが起こる。しかも、稀ではなく、しばしば。
――誰よりも、理性を働かせておきたい相手だというのに。
このままでは、本当に、彼女の信頼に値しない人間になり兼ねない。
(くそ)
荒く息をついた司に、花が眉根を寄せる。
「どうしたの?」
「……何も」
ボソリと答えながら、こんな調子で一泊二日の合宿に参加しても良いものなのだろうかと、司は眉間にしわを刻んだ。
それから、司の足は天文サークルの部室から遠のいていた。
単純に、年末でバイトが忙しかったということもある。だが、それよりも大きな理由は、空から投げられた問いかけにあった。
『あなたは、自分が姉の信頼に足る人間だとは思っていないんですか?』
あの台詞と共に、司を見つめて訊ねてきた空の真っ直ぐな眼差しが脳裏によみがえる。
彼がそう問うたのは、きっと、ただのシスコンだから、ではないのだろう。いや、それもあるかもしれないが、花の家族は彼女の苦しみに間近で触れ、共にその苦しみを噛み締めてきたのだ。花に注ぐ空の想いは、普通の姉弟の間にあるものよりも重いものに違いない。
(彼女が、俺を信頼している……?)
司は黙々と足を動かしながら、奥歯を食いしばった。
花を良く知る弟が、そう言った。ならば、それは正しいのかもしれない。
(彼女の信頼に応えられる自信もないのに、傍にいてもいいものなのか?)
判らない。
苛立ち混じりの息をついた司とすれ違いかけた学生が、ビクリと横に跳ぶ。彼以外にも、司の顔に目を走らせた通行人は慌てたように眼を逸らし、そそくさと彼を迂回してく。
どんな危険物だよとツッコみたくなるような態度を取られても、司は意に介さなかった。というよりも、そんなことに割く意識の余裕がなかったとも言える。彼の頭の中では、未だこのまま部室に行っても良いものか否かの選択がせめぎ合っていたから。
空から言われるまで、司は、自分本位で花の近くにいられた。傍にいるのも、彼女に手を貸すのも、自分がそうしたいからしていただけ――それで、良かった。
だが、花が彼に対してどう思っているのかを考え始めたら、それができなくなってしまったのだ。
ある意味、彼女のその『信頼』が重く感じられて。
今日は年明け早々に予定している初日の出観測合宿の打ち合わせがあるから部室に行かざるを得ない。明日から大学は冬期休暇で、このタイミングを逃したらまたしばらく花と会う機会は持てなくなってしまうし、今、会っておいた方が良いのだろう。だが、正直、司には、まだ、花と顔を合わせる気構えができていなかった。入学してからというもの、花とは三日と空けずに会っていたから、十日もご無沙汰だと尚更気まずいような感じがする。あれやこれやが重なれば、自ずと、部室への足も鈍るというものだ。
(まあ、しょうがねぇよな)
十日考えても答えが見つからなかったのだから、これ以上グダグダ考え続けても無駄な足掻きというものなのだろう。
元々、司は考えるよりも動く方が得意なのだ。
(なるようにしかならんな)
彼はもう一度大きく息をつき、落としていた視線を上げ、足を速める。
部室に着いてみると、先客がいた。よりによって花一人、だ。窓際に置かれたソファに座り、膝の上には文庫本を置いている。
この狭い部室に二人きりになるのだということに気付いた瞬間、思わず司は顔をしかめた。金古か乾がいてくれたら、場がもっていただろうに。いつもはうっとうしく花と司の間に割り込んでくる金古の存在が、今の彼には溺れる者がすがる藁のように感じられた。
だが、そんな司の複雑な心中をよそに、彼を見た瞬間に花がパッと顔をほころばせる。
「あ、獅子王くん、久しぶり」
弾む声で名を呼ばれ、司は落ち着かない気分になった。不快なわけではなく、むしろ、みぞおちの辺りが温まるような心地良さを伴って。
司はことさらゆっくりと足を運び、花に近寄る。二歩分ほどの距離を置いて、机の周りに置かれたパイプ椅子の一つを引き出し、彼女の前に陣取った。
「元気そうだな」
「うん、獅子王くんもね。バイト、頑張ってるんでしょう? あんまり無理しないでね?」
彼を案じる色で笑顔を曇らせてそう言った花に、バイトは半ば言い訳にしていた司は若干の後ろめたさを覚える。
「まあ、ボチボチやっているから」
肩をすくめて司がそう返すと、花の顔に再び柔らかな笑みが戻った。
「そっか。獅子王くん、バイトって、ガソリンスタンドと運送屋さんだっけ?」
「ああ、メインはな」
他に細々といれている日雇いバイトを入れると、両手の指でも足りないかもしれない。
「どっちも体力勝負だよね。だから、そんなに筋肉ついてるのかな」
小首をかしげた花は、微妙に羨ましそうだ。
「つけたいのか?」
「うん。だって獅子王くん、どんなに重い荷物もヒョイッって持っちゃうから。そういうところ見ると、いいなって思う。それに――」
ふと花の声が小さくなり、ほんのわずか伏せられた目に、微かな翳が差す。
「――それに、力があれば、強くなれるから。気持ちの強さだけじゃどうにもならないことって、やっぱり、あるから」
その台詞は、司に届けようとしたものではなかったのかもしれない。今にも掻き消えそうな囁き声だったから。
「宇佐美……?」
呼びかけはしたが、司は続ける台詞を見つけられずに口ごもった。その彼の声で我に返ったように、花はパッと眼を上げる。
「あ、今日って、初日の出合宿の話し合いだよね。獅子王くんも行けるの?」
不自然なほど唐突に切り替えられた話に司は目を細めて花をうかがったが、彼に向けられた彼女の眼差しからは、先ほどにじんだ翳はきれいに拭い去られていた。まるで、最初からそんなものはなかったかのように、きれいさっぱりと。
朗らかな彼女の笑顔を前に、司は両手を握り締めた。
(これはつまり、俺には弱さを見せていない、ということになるんじゃないのか?)
いちいち、空の台詞が脳裏によみがえってしまう。
花は笑っている方がいいと思う。
彼女が笑っていられるように、何ものからも守ってやりたいと、司は思う。
だが、今、彼は花の笑顔以外の表情も見たいと――彼女が見せようとしているもの以外の思いも見せて欲しいと、思っていた。
口をつぐんだまま花を見つめる司に、彼女が首をかしげる。
「獅子王くん?」
「……ああ、初日の出な。行くよ。その予定だ」
答えた司に、花が満面の笑みを浮かべる。
「やった。嬉しい」
明るい声でそう言ってから、小首をかしげた。
「最近あんまり会えないから、ちょっと寂しかったの」
さりげなく与えられた屈託のないその台詞に、司はグゥと息を詰めた。
(これは、『弱さ』なのか? そうなのか……?)
自問し、司はかぶりを振る。いや、きっと、花に他意はないのだ。それは、単純に、友人に対して向けられた言葉に過ぎず、ちょっとした挨拶か何かくらいの重さしかないのだ。
そうは思っても、そんな他愛のない花の台詞に彼の胸はざわついた。そのざわつきが腕を這い下り、無意識に手が彼女の方へと伸びかける。
危うくその手が花に届きそうになり、彼女を引き寄せ抱き潰しそうになったところで、不意に部室の扉が開いた。
「あれ、獅子王君に――宇佐美さん。早いね」
まず司に、次いで彼の背中に隠れていた花に気付いたらしい兼岩の声で一気に現実に引き戻され、司は不自然なほどの勢いで手を引っ込める。
(あ、ぶな、かった)
愕然と胸の内で呟いた司の額に冷や汗が滲む。
今のそれは、自分でそうしようと思ってのことではなかった。衝動的に手が動いて、不用意に花に触れそうになったのだ。
相手が花でなくても意味なく女性に触れるなどすべきではないし、自分でコントロールできていなかったのだから、なお悪い。
自分は自制心がある方だと、司は自負していた。
だが、花を前にしたときだけ、こういうことが起こる。しかも、稀ではなく、しばしば。
――誰よりも、理性を働かせておきたい相手だというのに。
このままでは、本当に、彼女の信頼に値しない人間になり兼ねない。
(くそ)
荒く息をついた司に、花が眉根を寄せる。
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