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第三章:角笛の音色と新たな夜明け
裏切りのススメ①
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ルト川北岸。
そこを二人のニダベリル兵が歩いていた。グイ大隊第二中隊第七歩兵小隊に属するヴァリとベリングだ。
任務は川岸の警戒だったが、ヴァリの目は何も探していない。彼の頭の中は、昼間にあった出来事で埋め尽くされていた。
食事の支度、馬の世話、夜間の見回り等の『雑務』は、彼ら『転向者』の役割だ。他の正規軍の兵士や徴兵者――『ニダベリル国の』兵士達――が昼の戦いの疲れを癒している間も、『転向者』達は忙しく立ち働く。今夜の哨戒は他の者が当たっていたが、皆から離れた静かなところで考えたいことがヴァリにはあったから、当番の者に代わってもらったのだ。相談相手にベリングも巻き込んで。
――あれは、確かにロキスだった。
ヴァリは、昼間目にしたものを反芻する。
黒髪に赤い目。世に似た人間はいるかも知れないが、別人だとするには瓜二つの域を超えていた。
だが、何故、死んだと思われていた彼がグランゲルドの兵士として戦っていたのか。
「なあ、ベリング」
ヴァリは相方の名前を呼ぶ。さして熱のこもらぬ眼差しで川向こうに目をやっていたベリングは、その声に振り返った。
「何だ?」
「ロキスがいた」
「はあ?」
「グランゲルド軍にロキスがいたんだよ」
「ロキスって、あのロキスかい?」
「ああ」
頷いてヴァリは川面を見つめる。
月の明かりを映して輝く豊かで美しい流れ。そしてその川岸には、冬が明けてまだ間もないというのに、溢れんばかりに萌える木々。
噂で聞いたように、グランゲルドは豊潤な土地だった。空気の味までニダベリルとは違う気がする。
立ち止まったベリングがまじまじとヴァリを見つめながら訊いてきた。
「あいつは脱走したってことかい? 侵入者に殺されたんじゃなく?」
「そうみたいだな」
そう答え、ヴァリは肩を竦める。
「何だって、そんな……」
ベリングはその声に「信じ難い」という響きを込めて呟く。ヴァリも同感だった。脱走したのがロキスでなければ、さほど驚きは無かっただろう。ロキスだから、意外なのだ。あれほど戦うことを好んでいた――生きがいにしていたと言ってもいい、ロキスだから。
あるいは、より絶望的な戦いを、求めたのだろうか。
ロキスの口癖は、戦いで死ねるなら本望だ、だった。
今回の戦いで、グランゲルド側の劣勢は明らかな筈だった。あちらに行けば、戦いの中で命を落とせると思ったのかもしれない。
ベリングも同じように考えていたようだ。物思いにふけっていたヴァリを、彼の声が引き戻す。
「でも、あいつも当てが外れただろうな。今となっちゃ、グランゲルドよりウチの方が余程マズイ状況だろ?」
「そうだな」
ベリングの言うとおりだった。実際のところ、グランゲルドと比べてどうなのかというのは判らないが、彼の知る限りでは、ニダベリルがこれほどの打撃を受けたことは今までになかったことだ。
「……もしかしたら、この戦、負けるんじゃないか?」
ヴァリの頭の中に潜んでいたことを、ベリングが言葉にする。それは、他の者がいる場所で口にすれば、即座に処刑されてもおかしくない内容だった。兵の士気を脅かす発言は、それだけで軍紀違反だ。
「かもな。でも、まだ奥の手があるだろ? 明後日には使えるみたいじゃないか」
「ああ、火薬玉かい? 確かにね」
そう答えながらも、ベリングはどこか上の空だった。
ヴァリが言葉を重ねようとした、その時。
不意に、砂利を踏む音が響く。ヴァリもベリングも動いておらず――それは明らかに二人から離れた場所からのものだった。
「誰だ!?」
誰何の声を上げながら、灯かりをそちらに向ける。そこにあるのは丈の高い草の一群。
灯りに照らし出されたのは、そこから出てこようとしている一つの人影だった。相手の胸元に当たっていた光を、上へとずらす。
現れた顔に、ヴァリとベリングは同時に息を呑んだ。
「よう」
まるで散歩の途中で出会ったかのような、気軽な声。完全に寛いだ様子で、近付いてくるのは。
「ロキス」
二人は、ほぼ同時にその名を口にする。
「お前、何でこんな所に――」
呑気にそんな問いを発して、次の瞬間、彼らは腰の剣を抜き放った。今のロキスは、敵なのだ。
「おいおい、物騒だな」
刃を向けられても、ロキスにまるで怯んだ様子はない。構わず二人の元に向かってくる。
「黙れ! お前はグランゲルドに寝返ったんじゃないのか?」
「あ? まあ、そうとも言うかな」
「貴様!」
かつての仲間に向けてシレッとそう言ってのけたロキスに、ヴァリ達が気色ばむ。剣を抜く気配も見せない彼に、二人同時に躍り掛かった。
ヴァリもベリングも、『転向者』の中では腕が立つ方だ。つまり、ニダベリル軍の中ではそれなりの強さであるとも言える。しかし、ロキスは彼らの上を行っていた。
ロキスは振り下ろされたヴァリの剣をヒョイとかわすと、流れるような身のこなしで彼の背後に回る。しまったと思った瞬間、首に腕が回され、いつの間にかロキスの手の中に現れていた短剣が脈打つ場所にピタリと当てられていた。冷たい刃の感触に、ヴァリは動きを止める。
ロキスはヴァリの手から剣を奪うと、ベリングへとそれを向けた。
「よし、ベリングもそいつをしまってもらおうか? 時間がないからさっさと本題に入りたいんだよ」
ベリングの逡巡が、ヴァリには手に取るように判った。だが、所詮、ロキスに敵わないことを悟ったのだろう。ややして剣を腰の鞘に戻した。
「何しに来たんだ?」
捕らわれたまま、ヴァリは背後のロキスに問う。彼から殺気は微塵も感じられなかった。もしも殺す気なら、一瞬でけりがついていた筈だ――その腕が、ロキスにはある。
「言っただろ? ちょっとお話があるんだよ。お前らにも悪い話じゃないと思うけどな」
そう言って、唐突にロキスはヴァリを解放した。振り向いて慎重に後ずさり、ヴァリはロキスと距離を取る。
「何だ? 話とは」
ヴァリの促しにロキスが口にしたのは、耳を疑う内容だった。
「は?」
聞こえた台詞が受け入れ難く、思わず、ヴァリは間の抜けた声を出す。ベリングからも呆気に取られている気配が伝わってきた。
「だからさ、こっちに来ないかっての」
そんな二人に向けて、ロキスがまるきり同じ台詞を繰り返す。
「こっち? グランゲルドに、か?」
「そう」
にんまりと笑いながら、ロキスは頷く。寝返りを唆しているとは思えない口振りだった。
「他の『転向者』にも伝えて欲しいんだよな」
「そんな真似ができるわけないだろう!」
「そうか? 何でだ? 『転向者』がニダベリル軍にいる理由は何なんだよ? 忠誠心? まさかな。単なる惰性だ。あるいは妥協、かな。違うか?」
ヴァリもベリングも答えられない。どちらも、ロキスの台詞を否定する言葉を持っていなかった。
黙ったままの二人に、ロキスが呆れた声を上げる。
「おいおい、口が無くなっちまったのか? 何とか言えよ」
揶揄するようなその台詞に、ヴァリは唇を湿らせる。
そこを二人のニダベリル兵が歩いていた。グイ大隊第二中隊第七歩兵小隊に属するヴァリとベリングだ。
任務は川岸の警戒だったが、ヴァリの目は何も探していない。彼の頭の中は、昼間にあった出来事で埋め尽くされていた。
食事の支度、馬の世話、夜間の見回り等の『雑務』は、彼ら『転向者』の役割だ。他の正規軍の兵士や徴兵者――『ニダベリル国の』兵士達――が昼の戦いの疲れを癒している間も、『転向者』達は忙しく立ち働く。今夜の哨戒は他の者が当たっていたが、皆から離れた静かなところで考えたいことがヴァリにはあったから、当番の者に代わってもらったのだ。相談相手にベリングも巻き込んで。
――あれは、確かにロキスだった。
ヴァリは、昼間目にしたものを反芻する。
黒髪に赤い目。世に似た人間はいるかも知れないが、別人だとするには瓜二つの域を超えていた。
だが、何故、死んだと思われていた彼がグランゲルドの兵士として戦っていたのか。
「なあ、ベリング」
ヴァリは相方の名前を呼ぶ。さして熱のこもらぬ眼差しで川向こうに目をやっていたベリングは、その声に振り返った。
「何だ?」
「ロキスがいた」
「はあ?」
「グランゲルド軍にロキスがいたんだよ」
「ロキスって、あのロキスかい?」
「ああ」
頷いてヴァリは川面を見つめる。
月の明かりを映して輝く豊かで美しい流れ。そしてその川岸には、冬が明けてまだ間もないというのに、溢れんばかりに萌える木々。
噂で聞いたように、グランゲルドは豊潤な土地だった。空気の味までニダベリルとは違う気がする。
立ち止まったベリングがまじまじとヴァリを見つめながら訊いてきた。
「あいつは脱走したってことかい? 侵入者に殺されたんじゃなく?」
「そうみたいだな」
そう答え、ヴァリは肩を竦める。
「何だって、そんな……」
ベリングはその声に「信じ難い」という響きを込めて呟く。ヴァリも同感だった。脱走したのがロキスでなければ、さほど驚きは無かっただろう。ロキスだから、意外なのだ。あれほど戦うことを好んでいた――生きがいにしていたと言ってもいい、ロキスだから。
あるいは、より絶望的な戦いを、求めたのだろうか。
ロキスの口癖は、戦いで死ねるなら本望だ、だった。
今回の戦いで、グランゲルド側の劣勢は明らかな筈だった。あちらに行けば、戦いの中で命を落とせると思ったのかもしれない。
ベリングも同じように考えていたようだ。物思いにふけっていたヴァリを、彼の声が引き戻す。
「でも、あいつも当てが外れただろうな。今となっちゃ、グランゲルドよりウチの方が余程マズイ状況だろ?」
「そうだな」
ベリングの言うとおりだった。実際のところ、グランゲルドと比べてどうなのかというのは判らないが、彼の知る限りでは、ニダベリルがこれほどの打撃を受けたことは今までになかったことだ。
「……もしかしたら、この戦、負けるんじゃないか?」
ヴァリの頭の中に潜んでいたことを、ベリングが言葉にする。それは、他の者がいる場所で口にすれば、即座に処刑されてもおかしくない内容だった。兵の士気を脅かす発言は、それだけで軍紀違反だ。
「かもな。でも、まだ奥の手があるだろ? 明後日には使えるみたいじゃないか」
「ああ、火薬玉かい? 確かにね」
そう答えながらも、ベリングはどこか上の空だった。
ヴァリが言葉を重ねようとした、その時。
不意に、砂利を踏む音が響く。ヴァリもベリングも動いておらず――それは明らかに二人から離れた場所からのものだった。
「誰だ!?」
誰何の声を上げながら、灯かりをそちらに向ける。そこにあるのは丈の高い草の一群。
灯りに照らし出されたのは、そこから出てこようとしている一つの人影だった。相手の胸元に当たっていた光を、上へとずらす。
現れた顔に、ヴァリとベリングは同時に息を呑んだ。
「よう」
まるで散歩の途中で出会ったかのような、気軽な声。完全に寛いだ様子で、近付いてくるのは。
「ロキス」
二人は、ほぼ同時にその名を口にする。
「お前、何でこんな所に――」
呑気にそんな問いを発して、次の瞬間、彼らは腰の剣を抜き放った。今のロキスは、敵なのだ。
「おいおい、物騒だな」
刃を向けられても、ロキスにまるで怯んだ様子はない。構わず二人の元に向かってくる。
「黙れ! お前はグランゲルドに寝返ったんじゃないのか?」
「あ? まあ、そうとも言うかな」
「貴様!」
かつての仲間に向けてシレッとそう言ってのけたロキスに、ヴァリ達が気色ばむ。剣を抜く気配も見せない彼に、二人同時に躍り掛かった。
ヴァリもベリングも、『転向者』の中では腕が立つ方だ。つまり、ニダベリル軍の中ではそれなりの強さであるとも言える。しかし、ロキスは彼らの上を行っていた。
ロキスは振り下ろされたヴァリの剣をヒョイとかわすと、流れるような身のこなしで彼の背後に回る。しまったと思った瞬間、首に腕が回され、いつの間にかロキスの手の中に現れていた短剣が脈打つ場所にピタリと当てられていた。冷たい刃の感触に、ヴァリは動きを止める。
ロキスはヴァリの手から剣を奪うと、ベリングへとそれを向けた。
「よし、ベリングもそいつをしまってもらおうか? 時間がないからさっさと本題に入りたいんだよ」
ベリングの逡巡が、ヴァリには手に取るように判った。だが、所詮、ロキスに敵わないことを悟ったのだろう。ややして剣を腰の鞘に戻した。
「何しに来たんだ?」
捕らわれたまま、ヴァリは背後のロキスに問う。彼から殺気は微塵も感じられなかった。もしも殺す気なら、一瞬でけりがついていた筈だ――その腕が、ロキスにはある。
「言っただろ? ちょっとお話があるんだよ。お前らにも悪い話じゃないと思うけどな」
そう言って、唐突にロキスはヴァリを解放した。振り向いて慎重に後ずさり、ヴァリはロキスと距離を取る。
「何だ? 話とは」
ヴァリの促しにロキスが口にしたのは、耳を疑う内容だった。
「は?」
聞こえた台詞が受け入れ難く、思わず、ヴァリは間の抜けた声を出す。ベリングからも呆気に取られている気配が伝わってきた。
「だからさ、こっちに来ないかっての」
そんな二人に向けて、ロキスがまるきり同じ台詞を繰り返す。
「こっち? グランゲルドに、か?」
「そう」
にんまりと笑いながら、ロキスは頷く。寝返りを唆しているとは思えない口振りだった。
「他の『転向者』にも伝えて欲しいんだよな」
「そんな真似ができるわけないだろう!」
「そうか? 何でだ? 『転向者』がニダベリル軍にいる理由は何なんだよ? 忠誠心? まさかな。単なる惰性だ。あるいは妥協、かな。違うか?」
ヴァリもベリングも答えられない。どちらも、ロキスの台詞を否定する言葉を持っていなかった。
黙ったままの二人に、ロキスが呆れた声を上げる。
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揶揄するようなその台詞に、ヴァリは唇を湿らせる。
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