インドア派高校二年生、卓球始めました……?

天道 一真

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第二章 初陣

ついに初の大会らしいですよ

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   そして大会当日。
 俺は集合時間の30分前に集合場所である駅に着いていた。ちなみに俺以外は誰もいない。
 昨日は緊張で眠れず、朝もいつもより早起き。道に迷った時を考え早めに出たのはいいが、特に迷うことは無く予想より早めに着いてしまったのだ。
 今日は先生の指示で全員ユニフォームを着てくるように言われたので俺も着てきている。だがデザインが赤と黒をベースにした派手なものになっているので目立つのではないかと思った。しかし今は人が少ない。これなら安心である。
 ソシャゲでもしようかなーと思っていたその時だった。
 「お、早いじゃないか」
 と、親友の近藤が駅の入り口から現れた。
 「まあ、暇だったからな」
 「嘘つけ、道迷うといけないから早めに来たんだろう?前に俺と二人で出かけるときもそんな感じの理由で早めに来てたからな」  
 間もなく嘘がバレたところで駅から誰か見覚えがある人が出てきた。
 「あ、清水」
 「……よく分からないがむかつくな」
 軽く名前を呼んだだけでむかつかれるってひどくないか。
 「おはよう清水」
 「おはようございます。部長」
 俺が少しショックを受けている間に二人は挨拶を済ませていた。対応の差に泣きそう。
 「おはようございまーす!」
 「お、おはようございます」 
 「おはようみんな」
 宮崎と木村、そして西村先輩が一緒にやってきた。
 「おはようございます。西村先輩」
 「おはよう原君。調子はどうだい?」
 「ははは……緊張、してます」
 「まあ原君は外での試合初めてだしね。無理に肩の力入れなくていいと思うよ」
 「ありがとうございます。リラックスして臨みます」
 まあ、ゲームでもしらない人とチャットしながら対戦したことあるし、そんな感じと思えばいいかな?
 そんなこんなで集合時間まであと20分ぐらい。他の人と何か話そうとして―――――いつの間か来ていた一年の二人のほうに目をやると、すでに二人はアップを始めていた。気になったので、二人に邪魔だとは思うが話しかけてみることにした。
 「こんな時間からアップか?大会が始まるまで時間あると思うんだけど」
 「ああ、そういえば先輩今回が初めてですもんね」
 そう言うと宮崎は木村にストレッチを手伝ってもらいながら説明を始めた。
 「開会式が終わってから少しの間は時間はあるっスけど、こういう体を温めてからのストレッチができるような時間はないっすから今のうちにこうやってやってるっすよ。ほら、近藤先輩いま西村先輩と走ってるじゃないっすか」
 宮崎に指摘され、周りを見渡してみると近藤と清水の二人が、一緒に走っていた。
 「もちろん、出番によっては空く人もいますけどじっくりするには今の内が一番っスね」
 「なるほど……というか宮崎と木村一年だよな。今回の大会って今年一番初めの大会って聞いてるけど、なんで至極当然のように言ってるんだ?」
 俺はふと思ったことを指摘すると宮崎と木村は、?とした表情になった。
 「あれ木村、俺たちあのこと言ったっけ?」
 「言ってないよ宮崎君」
 「ありゃま。これは失礼したっス」
 宮崎と木村は申し訳なさそうになった。
 「実は俺たち確かに入部してから大会は初めてなんすけど、中学の時は一緒の学校で卓球部だったっスよ」
 「その時も、こうやって早く来て、アップ、していました」
 「そういうことか」
 前にみんなでファミレスに行ったときは中学時代のことを一切聞いていなかったな。
 「他の人はやらなかったのか?」
 「そうっすね~。皆ガチってわけじゃなかったっすから、俺と木村しかやってなかったっスね」
 再び周りを見渡すと確か他校でアップをしている人はかなり少ない。意識の差ってやつなのか。
 とはいえすることが無いのは事実。というわけで俺も二人を見習ってさっそくアップしようと一緒にやってくれる人を探し始めた。
 が、それは1分もせずに終わった。
 「……清水、一緒にストレッチ、やるか」
 「……チッ、仕方ないな」
 ということで少し微妙な空気の中、俺たちはストレッチをすることになったのだった。
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