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第2章
46話
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……あれ? いつもの怒鳴り声がしないんですけど。ハッ、マズい、ジェイクじゃなかった?
失敗したかも、と慌てて顔を上げると、そこにいるのはやっぱりジェイクだ。間違っちゃいない。でも態度がいつもと違う?
入り口に立ち尽くし、表情が今にも泣き出しそう。まるで捨てられそうになってる仔犬みたいな顔してる。
「ジェイク?」
訝しげに名前を呼んで確認すると、ハッと気づいたのか、私の側に寄ってきて両手を握ってくれた。
私が腰をかけているベッドの端に同じように腰かけると思ったら、その手前でズルズルとしゃがみこみ、床に座った。
私が座っているちょうど膝の上に握った両手、更にその上に額を乗せて安堵のため息を深くつく。
「ごめんニコル。前の日に守るなんて言っておきながら、全然守れてなかった。攫われたと気づいたのも、半日以上過ぎてからだったし」
「なあに、そんなこと? 結果的に攫われなかったし、よかったってことじゃないの? むしろ私が攫われてごめんなさいって感じだったしね」
私はジェイクの頭をゆっくりと撫で、彼の頬に両手を添えて目元に軽いキスをした。
いや、ホントは唇か迷ったんだけどさ、やっぱり女性から積極的に攻めるのもねぇ。ここは淑女の嗜みって感じでいってみようかと。そんな脳内会話をしてるうちに、今度は彼の方から、しっかりと唇にチューをいただきましたよ。ついでにハムハムされもしたんだけど、あたふたしてるうちに頭の回路がパンクしちゃって、クッタリしてしまった。
そのまま腕の中にすっぽりと収まりながら、話を聞く。
「今回ばかりは、本当にニコルが消えてしまうんじゃないかって不安になったんだ。アルベリアのヘビ野郎がお前を気に入ってたから、絶対に会わせないようにしてた。帰国の連絡受けて安心しちまったのが敗因な」
「家から出られなかったのって、もしかして?」
「ああ、ニコラスに頼んだ。ただ、狙われるかもしれないってのは内緒にしてもらってな。お前襲われたばっかりでここんところビクビクしてたからな?」
なんだ、だからニコラスも頑なに家から出さなかったのか。変に対抗意識を燃やして、そのせいで怒られて。
ありゃあ、私、何やってんだろね。空回りばっかりしてる。
ズーン、と落ち込んでいるとジェイクが心配そうに顔を覗いてくる。
「どうした?」
「んー、私っていつも先走って迷惑ばっかりかけてるなぁって反省してるところ」
私の自嘲めいた物言いに、ジェイクはふふっと小さく笑ってからギュッと抱きしめてきて、ゆっくりと話しかけてくる。
「素直に反省するニコルも可愛いな。でも俺、多少の跳ねっ返りも引っくるめて、お前の全部が好きなんだが」
うっわぁ、この人ストレートに口に出し過ぎですってば。そんな告白されたら心臓持ちませんからぁっ。
私が恋愛レベル低いの見越してサラッと言ってくるんだもん、困っちゃう。
頭から湯気がでるくらい真っ赤な顔になって、恥ずかしくて燃えカスになりそうですぅ。
「さあ、ニコル。家に帰ろうか?」
私はコクンと頷き、ジェイクの手を取って立ち上がった。
馬車を勧められたが、まだ暴走の恐怖が体に染みついているので丁重にお断りした。
しばらく馬車は懲り懲り。ジェイクと二人で馬に乗って帰るのが一番安全だもの。
ノリス団長に丁寧に挨拶して、馬に跨ろうと動き出した時、向こうから声をかけられた。
「ニコル嬢もジェイク様も末長くお幸せに。私がもう少し若くてあなたがジェイク様に出会う前でしたらプロポーズしてましたよ、ははは」
んな、なんて嬉しいことを!
思わずポッと赤くなって頬に手をやったら、後ろから軽く小突かれた。
「お世辞に決まってんだろ、馬鹿者」
ぷうっと膨れて振り返ると、多少ムスッとしながらも普段のジェイクに戻ってることに安心した。ヤキモチ妬いてくれたんだと思うと、ちょっとだけ嬉しくてクスクスと笑ってしまった。
失敗したかも、と慌てて顔を上げると、そこにいるのはやっぱりジェイクだ。間違っちゃいない。でも態度がいつもと違う?
入り口に立ち尽くし、表情が今にも泣き出しそう。まるで捨てられそうになってる仔犬みたいな顔してる。
「ジェイク?」
訝しげに名前を呼んで確認すると、ハッと気づいたのか、私の側に寄ってきて両手を握ってくれた。
私が腰をかけているベッドの端に同じように腰かけると思ったら、その手前でズルズルとしゃがみこみ、床に座った。
私が座っているちょうど膝の上に握った両手、更にその上に額を乗せて安堵のため息を深くつく。
「ごめんニコル。前の日に守るなんて言っておきながら、全然守れてなかった。攫われたと気づいたのも、半日以上過ぎてからだったし」
「なあに、そんなこと? 結果的に攫われなかったし、よかったってことじゃないの? むしろ私が攫われてごめんなさいって感じだったしね」
私はジェイクの頭をゆっくりと撫で、彼の頬に両手を添えて目元に軽いキスをした。
いや、ホントは唇か迷ったんだけどさ、やっぱり女性から積極的に攻めるのもねぇ。ここは淑女の嗜みって感じでいってみようかと。そんな脳内会話をしてるうちに、今度は彼の方から、しっかりと唇にチューをいただきましたよ。ついでにハムハムされもしたんだけど、あたふたしてるうちに頭の回路がパンクしちゃって、クッタリしてしまった。
そのまま腕の中にすっぽりと収まりながら、話を聞く。
「今回ばかりは、本当にニコルが消えてしまうんじゃないかって不安になったんだ。アルベリアのヘビ野郎がお前を気に入ってたから、絶対に会わせないようにしてた。帰国の連絡受けて安心しちまったのが敗因な」
「家から出られなかったのって、もしかして?」
「ああ、ニコラスに頼んだ。ただ、狙われるかもしれないってのは内緒にしてもらってな。お前襲われたばっかりでここんところビクビクしてたからな?」
なんだ、だからニコラスも頑なに家から出さなかったのか。変に対抗意識を燃やして、そのせいで怒られて。
ありゃあ、私、何やってんだろね。空回りばっかりしてる。
ズーン、と落ち込んでいるとジェイクが心配そうに顔を覗いてくる。
「どうした?」
「んー、私っていつも先走って迷惑ばっかりかけてるなぁって反省してるところ」
私の自嘲めいた物言いに、ジェイクはふふっと小さく笑ってからギュッと抱きしめてきて、ゆっくりと話しかけてくる。
「素直に反省するニコルも可愛いな。でも俺、多少の跳ねっ返りも引っくるめて、お前の全部が好きなんだが」
うっわぁ、この人ストレートに口に出し過ぎですってば。そんな告白されたら心臓持ちませんからぁっ。
私が恋愛レベル低いの見越してサラッと言ってくるんだもん、困っちゃう。
頭から湯気がでるくらい真っ赤な顔になって、恥ずかしくて燃えカスになりそうですぅ。
「さあ、ニコル。家に帰ろうか?」
私はコクンと頷き、ジェイクの手を取って立ち上がった。
馬車を勧められたが、まだ暴走の恐怖が体に染みついているので丁重にお断りした。
しばらく馬車は懲り懲り。ジェイクと二人で馬に乗って帰るのが一番安全だもの。
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「ニコル嬢もジェイク様も末長くお幸せに。私がもう少し若くてあなたがジェイク様に出会う前でしたらプロポーズしてましたよ、ははは」
んな、なんて嬉しいことを!
思わずポッと赤くなって頬に手をやったら、後ろから軽く小突かれた。
「お世辞に決まってんだろ、馬鹿者」
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