5 / 54
005 全部同機させられるみたいで
ジルナリスにはシルフィスカの境遇が不憫に映っていた。
シルフィスカの事は、九歳以下の冒険者見習いの頃から知っている。冒険者として正式に認められるのには、十歳にならないといけなかった。
シルフィスカを見かけない日はほとんどなかった。いつだってなんらかの仕事を受け、少ない食事をして夕刻前に帰っていく。
それは、正式に冒険者となってからも変わらず、驚くほどの実力でもって一気に一流へと駆け上がっていった。
直接関わるようになったのは、二、三年前くらいだろうか。付き合ってみるととても気さくで、びっくりするほど気が合った。
「ねえ、シルフィ。あたしの娘にならない? 貯金ばっかりして、好きなことしてないでしょう? 蓄えなんて気にしなくていいからさ。どう?」
実は、シルフィスカを養女にと望む者は多かった。ギルドマスターも、世話になった領主や商家の当主も一度や二度や三度は誘っていたのだ。寧ろ、顔を合わせる度に挨拶代りに言っている。
けれど、シルフィスカは誰にも首を縦に振らなかった。
「お荷物にしかならないよ? でもそうだな。身辺が綺麗に片付いたら……考えてもいいかな」
そう寂しそうな笑みを見せたシルフィスカ。だが、まさかあのベリスベリー伯爵家の娘だとは思わなかった。
一体、シルフィスカはどうやって身辺を綺麗に片付けるつもりだったのだろうか。ちょっと怖くて聞けない。
だが、結果的にこうして義理の娘になった。扱いは信じられないほど劣悪であったとしても、こうして自分の手の届く場所に来てくれた。
ならば、どれほど息子や夫が反対したとしても、自分だけはシルフィスカを愛そう。実の娘のように。信頼できる友人の一人としてでも。
「っ……本当に、これでいいんだね」
「もちろんだ。でも……ありがとうジーナ。心配してくれたんだろう?」
「っ、当たり前でしょうっ。あたしが絶対に幸せにするっ」
そうしなければ、他のシルフィスカを慕って養女にと望んだ者達から、どんな仕置きを受けるか分からない。何より、申し訳なかった。
「ははっ。これじゃあ、ジーナに嫁いだみたいだ」
いつものように明るく笑うけれど。シルフィスカは知らないだけだ。本当に愛されるということを。思われるということを。ならば、教えてあげよう。
「もうっ、冗談ばっかり。いいわ。覚悟なさいっ。娘として溺愛してやるんだからっ」
「それは怖いな。ほどほどで頼む」
「いやよ!」
あんな家の家族を忘れるくらい大事にするんだ。娘として親に愛されるということを教えてやるのだから。
◆ ◆ ◆
屋敷を手に入れてからのシルフィスカは自由を謳歌していた。
転移魔法で外に出かけ、今までと変わらず冒険者として活動する。そして、夜寝るためにだけ屋敷に戻ってくる。
そういう日々を過ごしていたのだが、数日後にこちらも冒険者として出てきたジルナリスに捕まった。
「ちょっとシルフィ。出かけるなら出かけるって言いなさいよっ」
「いや、寧ろ出かけない日の方が稀だと分かるだろうに」
シルフィスカは、呪解の薬をこの国に接収されてから、国外の冒険者ギルドでしか活動しない。どれほど求められても、あの国のために働くつもりはなかった。
それがギルドも分かっているため、特に強要もしない。寧ろ、有能な高ランク冒険者に嫌われた国として、ギルドは何かあれば見捨てる方向で動いていた。それだけシルフィスカは多くの者に慕われている。
だからシルフィスカを外で捕まえようとすれば、ジルナリスも国外まで出なくてはならず、かなりそれに時間がかかったらしい。大変ご立腹だった。
「もうっ、信じらんないわっ。だいたい、何よあの執事っ。あたしは問題ありませんとか言ってお茶出されたわ。ケーキとかめちゃくちゃ美味しかったんだけどっ」
おかしな怒り方だ。
シルフィスカの住む屋敷には、メイドがいない。屋敷の管理を頼む執事もいなかったのだが、現在、それを行う者が一人だけいる。
「ああ。あれか、いい感じだろ。この前ようやく修理と調整が終わったんだ」
「は? いや、あたしが言ってんのは執事よ? 真っ白い髪のキレイな青年のこと」
「わかってるって。だから、あれ人じゃないんだ。古代のゴーレム。機械人形だよ。迷宮で手に入れてさあ、三体あるから三つ屋敷持てるなあって思ってたんだ。全部同機させられるみたいで……って、おーい。ジーナ?」
口を開けてジーナは完全に固まっていた。
「そ、それって、オートマタっていう……アレよね? 古代の城を管理していたっていう……超有能なバトラー……」
「そうそう」
「完全体で手に入れられたら、一生どころか一つの村の人が何もしなくても四代分は生きていけるっていう……アレよね?」
「それそれ」
「仮に完全体であったとしても、一流の魔術師が何十人と束になってひと月分魔力を注ぎ込んでようやく数分動くっていうアレよね?」
それでも手に入れたいと思うのは、起動中に彼らが話す古代の情報が大変貴重だからだ。これにより、古代の魔導具を再現するきっかけとなったりする。とはいえ、彼らも主人と認めない者に誰彼構わず話しもしなかった。
「それな~。ちょっと元から魔力回路弄ってやったら自分で魔素を供給して半永久的に動くようになったんだ。ってか、元はそうやって動いてたみたいでさあ。なんでその一度の起動中にそれを聞かなかったんだろうな?」
「……古代の魔導具でも弄るのは危険だってわかってるでしょうっ。なんて危ないことするのさっ」
だからこそ、確信が持てるようにオートマタを必死で起動させるのだ。間違って古代の魔導具を弄れば、町一つ簡単に吹っ飛ぶ大爆発が起こる。
「迷宮の中とか、人の居ない場所を選んでるよ。ってか、起爆術が仕掛けてあるだけなんだから、それさえ外せば問題ないんだよ。あれは他人が簡単に使えないようにするためのただのセーフティー装置なんだからさあ」
「……」
それが分かる者がいないのだが、そこにシルフィスカは気付いていなかった。
大体、シルフィスカは自分ができることが他人にできないとは思っていない。努力すれば何だってできるんだという考え方がシルフィスカにはある。
死ぬ気でやれば治癒魔法も覚えたし、使いまくって神にも会えた。そこで出会った神に教えられた武術や魔術は努力しなくては身につかなかった。
これは、いくら夢の中でできても現実は違う。そういう理屈だ。
「それで? 何か用があったのか? ユキトに言ってくれれば、こっちに伝わるんだが?」
「ユキト? それがあの子の名前?」
「名乗らなかったか?」
「……聞いた気もする」
名乗らない訳はないので、聞いている筈だった。
「で? なんだ?」
「っ……もうすぐ舞踏会があるから、ドレスを一緒に仕立てようと思って……」
「ドレス? 必要ないぞ? 結構持ってるしな」
「……え?」
ドレスなんて、冒険者をしていたシルフィスカが持っているとジルナリスは思えなかったのだろう。
「そうだな……じゃあ、ジーナに選んでもらおう。一度も袖を通さず死蔵してるのが沢山あり過ぎて選ぶのは難しいからな」
「……へ?」
そうして、呆然とするジーナを連れて転移で自宅に戻るのだった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
次回、17日に上げます。
よろしくお願いします◎
シルフィスカの事は、九歳以下の冒険者見習いの頃から知っている。冒険者として正式に認められるのには、十歳にならないといけなかった。
シルフィスカを見かけない日はほとんどなかった。いつだってなんらかの仕事を受け、少ない食事をして夕刻前に帰っていく。
それは、正式に冒険者となってからも変わらず、驚くほどの実力でもって一気に一流へと駆け上がっていった。
直接関わるようになったのは、二、三年前くらいだろうか。付き合ってみるととても気さくで、びっくりするほど気が合った。
「ねえ、シルフィ。あたしの娘にならない? 貯金ばっかりして、好きなことしてないでしょう? 蓄えなんて気にしなくていいからさ。どう?」
実は、シルフィスカを養女にと望む者は多かった。ギルドマスターも、世話になった領主や商家の当主も一度や二度や三度は誘っていたのだ。寧ろ、顔を合わせる度に挨拶代りに言っている。
けれど、シルフィスカは誰にも首を縦に振らなかった。
「お荷物にしかならないよ? でもそうだな。身辺が綺麗に片付いたら……考えてもいいかな」
そう寂しそうな笑みを見せたシルフィスカ。だが、まさかあのベリスベリー伯爵家の娘だとは思わなかった。
一体、シルフィスカはどうやって身辺を綺麗に片付けるつもりだったのだろうか。ちょっと怖くて聞けない。
だが、結果的にこうして義理の娘になった。扱いは信じられないほど劣悪であったとしても、こうして自分の手の届く場所に来てくれた。
ならば、どれほど息子や夫が反対したとしても、自分だけはシルフィスカを愛そう。実の娘のように。信頼できる友人の一人としてでも。
「っ……本当に、これでいいんだね」
「もちろんだ。でも……ありがとうジーナ。心配してくれたんだろう?」
「っ、当たり前でしょうっ。あたしが絶対に幸せにするっ」
そうしなければ、他のシルフィスカを慕って養女にと望んだ者達から、どんな仕置きを受けるか分からない。何より、申し訳なかった。
「ははっ。これじゃあ、ジーナに嫁いだみたいだ」
いつものように明るく笑うけれど。シルフィスカは知らないだけだ。本当に愛されるということを。思われるということを。ならば、教えてあげよう。
「もうっ、冗談ばっかり。いいわ。覚悟なさいっ。娘として溺愛してやるんだからっ」
「それは怖いな。ほどほどで頼む」
「いやよ!」
あんな家の家族を忘れるくらい大事にするんだ。娘として親に愛されるということを教えてやるのだから。
◆ ◆ ◆
屋敷を手に入れてからのシルフィスカは自由を謳歌していた。
転移魔法で外に出かけ、今までと変わらず冒険者として活動する。そして、夜寝るためにだけ屋敷に戻ってくる。
そういう日々を過ごしていたのだが、数日後にこちらも冒険者として出てきたジルナリスに捕まった。
「ちょっとシルフィ。出かけるなら出かけるって言いなさいよっ」
「いや、寧ろ出かけない日の方が稀だと分かるだろうに」
シルフィスカは、呪解の薬をこの国に接収されてから、国外の冒険者ギルドでしか活動しない。どれほど求められても、あの国のために働くつもりはなかった。
それがギルドも分かっているため、特に強要もしない。寧ろ、有能な高ランク冒険者に嫌われた国として、ギルドは何かあれば見捨てる方向で動いていた。それだけシルフィスカは多くの者に慕われている。
だからシルフィスカを外で捕まえようとすれば、ジルナリスも国外まで出なくてはならず、かなりそれに時間がかかったらしい。大変ご立腹だった。
「もうっ、信じらんないわっ。だいたい、何よあの執事っ。あたしは問題ありませんとか言ってお茶出されたわ。ケーキとかめちゃくちゃ美味しかったんだけどっ」
おかしな怒り方だ。
シルフィスカの住む屋敷には、メイドがいない。屋敷の管理を頼む執事もいなかったのだが、現在、それを行う者が一人だけいる。
「ああ。あれか、いい感じだろ。この前ようやく修理と調整が終わったんだ」
「は? いや、あたしが言ってんのは執事よ? 真っ白い髪のキレイな青年のこと」
「わかってるって。だから、あれ人じゃないんだ。古代のゴーレム。機械人形だよ。迷宮で手に入れてさあ、三体あるから三つ屋敷持てるなあって思ってたんだ。全部同機させられるみたいで……って、おーい。ジーナ?」
口を開けてジーナは完全に固まっていた。
「そ、それって、オートマタっていう……アレよね? 古代の城を管理していたっていう……超有能なバトラー……」
「そうそう」
「完全体で手に入れられたら、一生どころか一つの村の人が何もしなくても四代分は生きていけるっていう……アレよね?」
「それそれ」
「仮に完全体であったとしても、一流の魔術師が何十人と束になってひと月分魔力を注ぎ込んでようやく数分動くっていうアレよね?」
それでも手に入れたいと思うのは、起動中に彼らが話す古代の情報が大変貴重だからだ。これにより、古代の魔導具を再現するきっかけとなったりする。とはいえ、彼らも主人と認めない者に誰彼構わず話しもしなかった。
「それな~。ちょっと元から魔力回路弄ってやったら自分で魔素を供給して半永久的に動くようになったんだ。ってか、元はそうやって動いてたみたいでさあ。なんでその一度の起動中にそれを聞かなかったんだろうな?」
「……古代の魔導具でも弄るのは危険だってわかってるでしょうっ。なんて危ないことするのさっ」
だからこそ、確信が持てるようにオートマタを必死で起動させるのだ。間違って古代の魔導具を弄れば、町一つ簡単に吹っ飛ぶ大爆発が起こる。
「迷宮の中とか、人の居ない場所を選んでるよ。ってか、起爆術が仕掛けてあるだけなんだから、それさえ外せば問題ないんだよ。あれは他人が簡単に使えないようにするためのただのセーフティー装置なんだからさあ」
「……」
それが分かる者がいないのだが、そこにシルフィスカは気付いていなかった。
大体、シルフィスカは自分ができることが他人にできないとは思っていない。努力すれば何だってできるんだという考え方がシルフィスカにはある。
死ぬ気でやれば治癒魔法も覚えたし、使いまくって神にも会えた。そこで出会った神に教えられた武術や魔術は努力しなくては身につかなかった。
これは、いくら夢の中でできても現実は違う。そういう理屈だ。
「それで? 何か用があったのか? ユキトに言ってくれれば、こっちに伝わるんだが?」
「ユキト? それがあの子の名前?」
「名乗らなかったか?」
「……聞いた気もする」
名乗らない訳はないので、聞いている筈だった。
「で? なんだ?」
「っ……もうすぐ舞踏会があるから、ドレスを一緒に仕立てようと思って……」
「ドレス? 必要ないぞ? 結構持ってるしな」
「……え?」
ドレスなんて、冒険者をしていたシルフィスカが持っているとジルナリスは思えなかったのだろう。
「そうだな……じゃあ、ジーナに選んでもらおう。一度も袖を通さず死蔵してるのが沢山あり過ぎて選ぶのは難しいからな」
「……へ?」
そうして、呆然とするジーナを連れて転移で自宅に戻るのだった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
次回、17日に上げます。
よろしくお願いします◎
あなたにおすすめの小説
私が生きていたことは秘密にしてください
月山 歩
恋愛
メイベルは婚約者と妹によって、崖に突き落とされ、公爵家の領地に倒れていた。
見つけてくれた彼は一見優しそうだが、行方不明のまま隠れて生きて行こうとする私に驚くような提案をする。
「少年の世話係になってくれ。けれど人に話したら消す。」
何もしなかっただけです
希臘楽園
ファンタジー
公爵令嬢であり王太子の婚約者であった私は、「地味だ」という理由で婚約を破棄され、王宮を去った。
それまで私が担っていた役目を、誰も知らないまま。
――ただ何もしなくなっただけで、すべては静かに崩れていく。
AIに書かせてみた第14弾は、「追放ざまぁ」系の短編。
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
【完結】精霊に選ばれなかった私は…
まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。
しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。
選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。
選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。
貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…?
☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
妹に聖女の座を奪われ極寒の地に追放されましたが、冷酷公爵様の不器用な溺愛と巨大もふもふ精霊王に囲まれ幸せです
黒崎隼人
ファンタジー
枯れ果てた王都の大地に、夜な夜な魔力を注ぎ、命の息吹を与え続けていた伯爵令嬢のルシエル。
しかし彼女は「真の聖女」としての手柄をすべて異母妹のマリアンヌに奪われ、さらには無実の罪を着せられて、一年中雪と氷に閉ざされた極寒の北の公爵領へと永久追放されてしまう。
すべてを失い、死を覚悟してたどり着いた氷の城。
そこで彼女を待っていたのは、「冷酷公爵」と恐れられる若き領主・カリスだった。
しかし彼は、噂とは正反対の、不器用だが誰よりも領民思いで優しい男性だった。
カリスに隠された真の力を見出されたルシエルは、彼と「1年間の契約結婚」を結び、北の大地を救うために立ち上がる。
温かい食事、安全な寝床、そしてカリスの不器用な優しさに触れ、ルシエルの凍りついていた心は少しずつ溶かされていく。
さらに、怪我をしていたところを助けた巨大な銀狼――実は恐ろしい「精霊の王」ブランにもすっかり懐かれてしまい、ルシエルの周りはかつてないほどの温もりともふもふで満たされていく。
一方、真の聖女を失った王都は急激に枯れ果て、崩壊の危機を迎えていた。
焦った王都側はルシエルを連れ戻そうと理不尽な要求を突きつけ、ついには呪いの攻撃まで仕掛けてくる。
だが、今のルシエルはもう一人ではない。愛する人たちと、自らの居場所を守るため、彼女は真の力を解放する――!
これは、すべてを奪われた少女が、北の地で不器用な公爵様と愛らしい精霊王に囲まれ、世界一温かい春を咲かせるまでの、奇跡と溺愛の物語。
わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。
織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。
父であるアーヴェント大公に疎まれている――
噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。