206 / 212
19th ステージ
206 コレでいいよ!
しおりを挟む
女神様は笑っていた。
《教会がっ! 教会が賑やかっ! 楽しいことになってるんだけどっ!》
「筋肉狂信者が生まれるで……」
《いいよいいよっ。私の世界だし、コレでいいよ!》
まさかの女神のお許しが出てしまった。
《だいたい、結局は自分の力よ。信じるだけの力なんて、ちっぽけな勇気に変換されるくらいだわ。全部こっちに頼られても困るし~》
「……これ、記録残らん? 消せる? ピーがいるんやけどっ。モザイクでいい!」
慌てるのはリンディエールだけ。当の本人は、信仰が危うくなる言動にもお構いなしに続ける。
《信じる先が筋肉になれば? 努力しただけ応えてくれるし、そこから信じるよりも努力! って分かるわよね~。うんうん。良い教えだわ。脳筋最高!》
祈る時間あるなら努力しろやとでも言いそうな女神の発言に、もはや手を尽くす力もない。だが、これだけはと思ってリンディエールは告げる。
「あかんって! 筋肉で語るようになったら国が……ドロドロしたのなくなりそうやな……」
よくよく考えると良い気がしてくるから不思議だ。
《今の子達ならね~。頭使うことも知ってるから、平和になるわよ》
「なるほど……筋金入りの脳筋やのうて、頭脳派からの鞍替えなら考え方がスマートになるだけやな」
これが女神マジック。リンディエールは納得する方向に舵をきる。
《そうそうっ。だから、あの子、リンちゃんのお友達のリフスさん家の子みたいなのを量産して欲しいわね~》
「ベンちゃんの量産……なんや、教育プログラム作ればええんか?」
《いいんじゃない? そんな感じで是非ともよろしく~⭐︎》
軽い女神様だ。少し肩を落としたところで、ヒストリアが顔を出す。
「リン? 女神とのチャット、どうだった?」
「ベンちゃんを量産しろ言われたわ」
「……ベンディを? あれか、教会を知ってか」
「そうそう。筋金入りのはいらんのやって」
「まあ、そうだろうな……」
悠が張り切っていることもあり、フィットネスジム化した教会は、着々と各国に広まっている。
「そういえば、ユウから手紙が来ていたぞ」
「なんやて?」
わざわざ手紙でというのは珍しい。それを受け取って見てみれば、更なるジム化計画だった。
「……音楽が欲しい……椅子をトランポリン化……ディスコみたくミラーボール……はやり過ぎやろ。それはフィットネスジムやのおて、ディスコになるで……」
「ディスコか……だが、あのミラーボールは見るの楽しそうだ」
「……ステンドグラスですでに教会なんてキラキラやん?」
ヒストリアがミラーボールを作ろうと決意しそうだったため、少し話を逸らしていく。
「確かに。家にはないからな。それでは十分ない気がするな」
「せやな。それで納得させるわ。音楽はまあ……ラジオ体操も無音よりアレがあった方が……」
「おっ! ラジオ体操! そうだ。あの体操はよく考えられているらしいじゃないか。それに、誰もが知っているというのは良い。共通のものがあるというのは大事だろう」
「……確かに」
讃美歌が当たり前のように、何か教会では当たり前のお決まりの体操があっても良いかもしれない。
そう思うとリンディエールも乗り気になった。
「国ごとでも、大陸共通でもおもろいな。よし! これや! 国と国のつながりを保たせる策! オリンピックの先駆けにはピッタリや!」
「なるほど。頭も使いそうだしな」
「考えることも大事なんやて、先に教えられれば、筋金入りの脳筋さんは回避できる! はずや!」
こうして、次の目標は決定した。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
《教会がっ! 教会が賑やかっ! 楽しいことになってるんだけどっ!》
「筋肉狂信者が生まれるで……」
《いいよいいよっ。私の世界だし、コレでいいよ!》
まさかの女神のお許しが出てしまった。
《だいたい、結局は自分の力よ。信じるだけの力なんて、ちっぽけな勇気に変換されるくらいだわ。全部こっちに頼られても困るし~》
「……これ、記録残らん? 消せる? ピーがいるんやけどっ。モザイクでいい!」
慌てるのはリンディエールだけ。当の本人は、信仰が危うくなる言動にもお構いなしに続ける。
《信じる先が筋肉になれば? 努力しただけ応えてくれるし、そこから信じるよりも努力! って分かるわよね~。うんうん。良い教えだわ。脳筋最高!》
祈る時間あるなら努力しろやとでも言いそうな女神の発言に、もはや手を尽くす力もない。だが、これだけはと思ってリンディエールは告げる。
「あかんって! 筋肉で語るようになったら国が……ドロドロしたのなくなりそうやな……」
よくよく考えると良い気がしてくるから不思議だ。
《今の子達ならね~。頭使うことも知ってるから、平和になるわよ》
「なるほど……筋金入りの脳筋やのうて、頭脳派からの鞍替えなら考え方がスマートになるだけやな」
これが女神マジック。リンディエールは納得する方向に舵をきる。
《そうそうっ。だから、あの子、リンちゃんのお友達のリフスさん家の子みたいなのを量産して欲しいわね~》
「ベンちゃんの量産……なんや、教育プログラム作ればええんか?」
《いいんじゃない? そんな感じで是非ともよろしく~⭐︎》
軽い女神様だ。少し肩を落としたところで、ヒストリアが顔を出す。
「リン? 女神とのチャット、どうだった?」
「ベンちゃんを量産しろ言われたわ」
「……ベンディを? あれか、教会を知ってか」
「そうそう。筋金入りのはいらんのやって」
「まあ、そうだろうな……」
悠が張り切っていることもあり、フィットネスジム化した教会は、着々と各国に広まっている。
「そういえば、ユウから手紙が来ていたぞ」
「なんやて?」
わざわざ手紙でというのは珍しい。それを受け取って見てみれば、更なるジム化計画だった。
「……音楽が欲しい……椅子をトランポリン化……ディスコみたくミラーボール……はやり過ぎやろ。それはフィットネスジムやのおて、ディスコになるで……」
「ディスコか……だが、あのミラーボールは見るの楽しそうだ」
「……ステンドグラスですでに教会なんてキラキラやん?」
ヒストリアがミラーボールを作ろうと決意しそうだったため、少し話を逸らしていく。
「確かに。家にはないからな。それでは十分ない気がするな」
「せやな。それで納得させるわ。音楽はまあ……ラジオ体操も無音よりアレがあった方が……」
「おっ! ラジオ体操! そうだ。あの体操はよく考えられているらしいじゃないか。それに、誰もが知っているというのは良い。共通のものがあるというのは大事だろう」
「……確かに」
讃美歌が当たり前のように、何か教会では当たり前のお決まりの体操があっても良いかもしれない。
そう思うとリンディエールも乗り気になった。
「国ごとでも、大陸共通でもおもろいな。よし! これや! 国と国のつながりを保たせる策! オリンピックの先駆けにはピッタリや!」
「なるほど。頭も使いそうだしな」
「考えることも大事なんやて、先に教えられれば、筋金入りの脳筋さんは回避できる! はずや!」
こうして、次の目標は決定した。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
476
あなたにおすすめの小説
私だけが愛して1度も笑ったことの無い夫が、死んだはずの息子を連れてもどってきた
まつめ
恋愛
夫はただの一度も私に笑いかけたことは無く、穏やかに夫婦の時間をもったこともない。魔法騎士団の、騎士団長を務める彼は、23年間の結婚生活のほとんどを戦地で過ごしている。22歳の息子の戦死の知らせが届く。けれど夫は元気な息子を連れて私の元に戻って来てくれた。
あなたが後悔しても、私の愛はもう戻りません
藤原遊
恋愛
婚約者のアルベルトは、優しい人だった。
ただ――いつも、私より優先する存在がいただけで。
「君は分かってくれると思っていた」
その一言で、リーシェは気づいてしまう。
私は、最初から選ばれていなかったのだと。
これは、奪われた恋を取り戻す物語ではない。
後悔する彼と、もう戻らないと決めた私、
そして“私を選ぶ人”に出会うまでの、静かな恋の終わりと始まりの物語。
もうすぐ帰って来る勇者様と私の結婚式が3日後ですが、プロポーズされていないといくら言っても誰も信じてくれません
まつめ
恋愛
3日後に村をあげての盛大な結婚式がある。それはもうすぐやって来る勇者様と自分の結婚式。けれど勇者様は王都の聖女様と結婚すると決まっている。私は聖女様の代わりに癒し手として勇者様を治療してきた、だから見事魔王を打ち破って帰って来た時、村人達は私が本物の聖女だと勘違い。私がいくら否定しても誰も聞いてはくれない。王様との謁見を終えてもうすぐ勇者様が村に帰って来る。私は一度も好きだと言われてないし、ましてや結婚しようとプロポーズも受けていない。村人達はお祭り騒ぎで結婚式の準備は加速していく。どうしようと困っているのに、心の奥底で「もしかしたら……」と大好きな勇者様が自分を選んでくれる未来を淡く期待して流されてしまう私なのだった。どうしよう……でもひょっとして私と結婚してくれる?
『魔力ゼロの欠陥品』と蔑まれた伯爵令嬢、卒業パーティーで婚約破棄された瞬間に古代魔法が覚醒する ~虐げられ続けた三年間、倍返しでは足りない~
スカッと文庫
恋愛
「貴様のような無能、我が国の王妃には相応しくない。婚約を破棄し、学園から追放する!」
王立魔道学園の卒業パーティー。きらびやかなシャンデリアの下、王太子エドワードの声が冷酷に響いた。彼の隣には、愛くるしい表情で私を嵌めた男爵令嬢、ミナが勝ち誇ったように寄り添っている。
伯爵令嬢のリリアーヌは、入学以来三年間、「魔力ゼロの欠陥品」として学園中の嘲笑を浴び続けてきた。
婚約者であるエドワードからは一度も顧みられず、同級生からはゴミのように扱われ、ミナの自作自演による「いじめ」の濡れ衣まで着せられ……。
それでも、父との「力を隠せ」という約束を守るため、泥を啜るような屈辱に耐え抜いてきた。
――だが、国からも学園からも捨てられた今、もうその約束を守る必要はない。
「さようなら、皆様。……私が消えた後、この国がどうなろうと知ったことではありませんわ」
リリアーヌが身につけていた「魔力封印の首飾り」を自ら引き千切った瞬間、会場は漆黒の魔力に包まれた。
彼女は無能などではない。失われた「古代魔法」をその身に宿す、真の魔道の主だったのだ。
絶望する王太子たちを余目に、隣国の伝説の魔術師アルベルトに拾われたリリアーヌ。
彼女の、残酷で、甘美な復讐劇が今、幕を開ける――。
三回目の人生も「君を愛することはない」と言われたので、今度は私も拒否します
冬野月子
恋愛
「君を愛することは、決してない」
結婚式を挙げたその夜、夫は私にそう告げた。
私には過去二回、別の人生を生きた記憶がある。
そうして毎回同じように言われてきた。
逃げた一回目、我慢した二回目。いずれも上手くいかなかった。
だから今回は。
追放された地味令嬢、実は王国唯一の“魔力翻訳者”でした 〜役立たずと言われましたが、もう契約は終了です〜
あめとおと
恋愛
王太子から「魔法が何も起こらない役立たず」と断罪され、婚約破棄された伯爵令嬢リリア。
追放された彼女の能力は――
魔法の“意味”を読み解き、術式そのものを理解する力《魔力翻訳》。
辺境の魔導研究所でその才能を見出された彼女は、
三百年解読不能だった古代魔法を次々と再生させていく。
一方、彼女を失った王都では魔法事故が連鎖。
国家結界すら崩壊寸前に――。
「戻ってきてほしい」
そう告げられても、もう遅い。
私を必要としてくれる場所は、
すでに別にあるのだから。
これは、役立たずと呼ばれた令嬢が
本当の居場所と理解者を見つける物語。
【短編】『待つ女』をやめたら、『追われる女』になりました
あまぞらりゅう
恋愛
婚約者の王太子を、いつも待ち続けてきたシャルロッテ侯爵令嬢。
だがある日、彼女は知ってしまう。彼には本命の恋人がいて、自分のことを都合よく放置していただけなのだと。
彼女が待つのをやめた瞬間、追ってきたのは隣国の皇太子だった。
※覚えやすさや分かりやすさを重視しているので、登場人物の名前は「キャラクター名+身分表記」にしています
★小説家になろう2026/1/29日間総合8位異世界恋愛7位
★他サイト様にも投稿しています!
「その気になれない」と婚約破棄したあなたの、話を聞く必要がありますか?
さんけい
恋愛
国境を守るために結ばれた婚約を、侯爵家の令息は「その気になれない」という身勝手な理由で壊した。しかも婿入りする立場でありながら、愛人を認めろとまで言い出して――。
侮られ、傷つきながらも、伯爵家の跡取り娘エーディアは立ち止まらない。父とともに次の手を打ち、地に足のついた堅実な男ユリウスと出会い、領地と未来を少しずつ立て直していく。
一方、婚約を軽んじた元婚約者は、家にも王都にも見限られ、じわじわと立場を失っていく。
これは、誰かに苦しみを背負わせようとした男が自滅し、自分の足で立つ女が静かに幸福をつかむ、国境領ざまあ婚約破棄譚。
全44話。予約投稿済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる