310 / 499
第十章
415 ちょうどいい♪
しおりを挟む
コウヤは高さが丁度良くなったと大満足していた。
「えへへ♪ ちょうどいい♪ ありがとう、ぶらんなっ」
「っ、き、恐縮です……っ」
ブランナに膝抱っこされ、満足げに少し後ろへもたれかかるように上向き、頭の上にあるブランナの顔を見てお礼を伝える。それがまた可愛らしく、ブランナは表情を引き締めようと必死だ。だらしない顔は見せられないと心を強く持っている。
ブランナとしては、これもニールに与えられた試練のように感じていた。自分は試されているのだと意識する。とはいえ、今ここにニールはいない。彼はブランナをコウヤに付けると、コウヤの食事を頼みに厨房に向かったのだ。
幼くなってしまったコウヤに、王達に用意されているような食事は出せない。厨房にいるのは、日頃食堂の厨房を任されている神官達と、トルヴァランの王宮料理人達数名だ。よって、コウヤのためとなれば、喜んで子ども用の食事を提供してくれるだろう。
「ぬの をかさねたざぶとん だとねえ、まえ にすべっちゃうんだ~」
コウヤはブランナの考えなど知らず、無邪気に話を続ける。
「な、なるほど……それは危ないですね……」
思わず緩みそうになる頬を必死に制御するが、もう既に疲労で痙攣しそうだった。
「うん。だから、こどもよう のイスをつくったんだ~」
ご機嫌なコウヤは、ゆらゆらと頭を揺らす。それもまた可愛い。しかし、ブランナは誘惑に負けなかった。会話に集中することにする。
「っ、もしや、あの食堂の子ども椅子はコウヤ様の発案でしたか」
「そうっ。あし もぶらぶらしないようにだい になるのをつけて、よこ やまえ におちたり、すべらないようにかこいや、べると をつけたんだっ」
幼い子と食事なんて機会はなかったし、コウヤが幼かった頃は、いつだって今のようにベニ達が膝抱っこをしてくれていた。前世の影響か、子どもらしく落ち着きなく動き回ったりもしなかった。危ないと予想できたし、滑るのも気を付けるようになっていった。そのため、その時は特に不自由はなかったのだ。
リルファムを見て、あってもいいなと思い、試作した子ども用の椅子は、教会の孤児院で使い始めていた。そして、初めて反動で幼くなった時、子ども用の椅子や机の有用性を改めて感じた。哺乳瓶をはじめ、抱っこ紐などベビー用品も充実させ始めていたこともあり、すぐに子ども用の椅子も商業ギルドに登録したのだ。
とはいえ、すぐに普及するかといえばそうではない。特に椅子は、家庭でなんてまず考えないだろう。幼い頃しか使えない物は裕福な家庭にしか無理だ。よって、店で使ってもらう方針に切り替えた。まず手始めにと置いたのが、聖魔教会にある食堂だった。
「町の婦人達が、喜んでいましたよ。ベルトで固定したことで、動き回ることもなく、食事が終わるまできちんと座らせてやれると。椅子も倒れないように机に固定できるのも有り難いと」
「ごはんといっしょ にころげ おちたりするからね~。あれ、こどももなく けど、おかあさんたちもなき たくなるんだってきいた から」
コウヤは住民達とも仲がいい。そこで、愚痴を聞いたりしていたのだ。育児の悩みはどんな世界でも同じだ。その中で一番多かった愚痴がこれだった。せっかく作った食事をひっくり返されたというのが、泣きたくなるらしい。
兄弟が多い場合もあるため、一人だけに構っていられない。そこでやられると、どうしても許せないらしい。また怒っちゃったんだよねと落ち込んでいるお母さん達を慰めることがよくあった。
その時は子ども用の椅子をとまで考えが及ばなかったが、作って正解だったようだ。子どもからしても安心感もあるというのは、幼くなった時のコウヤ自身が実感したこと。小さくなるのも悪くない。
「なるほど……ところで……っ、そ、その……先ほどから何を?」
コウヤは話をしながらも、紙に絵を描いたり、文字らしきものを書いたりしていた。小さな手で、一気にこの世界に普及した鉛筆を握り、書き付ける様はなんとも言えない愛らしさだ。一生懸命、小さな子がお絵かきをしているようにしか見えない。鉛筆が長いのもポイントが高い。
孤児院育ちのブランナからすれば、初めて見る子どもの愛らしい行動の一つだ。地面に枝や石で落書きをするというのは見たことはあっても、大人の膝の上で、大人しく真剣に紙に描くというのは、ブランナにとっては、物語の中の夢のような優しい情景でしかなかったのだ。
それに少し感動していれば、コウヤが見上げてきた。
「ねえ、ぶらんな。じゅうま たちにね、しるしをつけたいんだ。どんなしるしがいいとおもう? できれば、かき やすいのがいいんだけど」
「印ですか……」
コウヤが描いたのは、ハートや星、ただの四角や三角、丸。
「うん。あとは、けいやく してるひとのなまえ のかしらもじ とか?」
「そうですね……私ならば、コチラを描くと思います」
「それ……あっ、しえんじ!」
ブランナは、コウヤの体を恐々支えていた腕を片方外し、聖魔教の制服の胸元に描かれている四円柱を指差した。
「うん! それなら、おおきさ もき にしなくていいねっ」
大型の魔獣も、小型の魔獣も、ジェットイーグルにも問題なく描ける。四つの円が集まり、四葉のクローバーのようになったマークだ。誰でもすぐに描けそうなのも良い。
「これ! これにけってい!」
紙に書き付けて、満面の笑みで何度も頷くコウヤ。そこに、ゼストラーク達三神とベニ、ルディエ、そして、トルヴァラン王家組、タリスにシーレス、更にはパックン、ダンゴ、先ほど戻ってきたらしいテンキが揃って飛び込んできた。
そして、若いパパとその子どもの図を見せるコウヤとブランナの様子を数秒見つめ、何人かが同時に叫んだ。
「「「「「っ、ずるい!!」」」」」
「あ……」
「あ~」
ブランナはこの後どうなるだろうかと少しばかりヒヤリとし、コウヤはそういえば棟梁に膝抱っこされながら設計図を書いた時も、何人かに言われたなと思い出す。
あわや一触即発という時。ニールが昼食を持って戻ってきた。
「みなさま、お食事の用意をさせていただきます」
ニールの後ろには、この場に来た者たち全員分の食事を乗せたワゴンが並んでいた。彼に抜かりはないのだ。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
二日空きます。
よろしくお願いします◎
「えへへ♪ ちょうどいい♪ ありがとう、ぶらんなっ」
「っ、き、恐縮です……っ」
ブランナに膝抱っこされ、満足げに少し後ろへもたれかかるように上向き、頭の上にあるブランナの顔を見てお礼を伝える。それがまた可愛らしく、ブランナは表情を引き締めようと必死だ。だらしない顔は見せられないと心を強く持っている。
ブランナとしては、これもニールに与えられた試練のように感じていた。自分は試されているのだと意識する。とはいえ、今ここにニールはいない。彼はブランナをコウヤに付けると、コウヤの食事を頼みに厨房に向かったのだ。
幼くなってしまったコウヤに、王達に用意されているような食事は出せない。厨房にいるのは、日頃食堂の厨房を任されている神官達と、トルヴァランの王宮料理人達数名だ。よって、コウヤのためとなれば、喜んで子ども用の食事を提供してくれるだろう。
「ぬの をかさねたざぶとん だとねえ、まえ にすべっちゃうんだ~」
コウヤはブランナの考えなど知らず、無邪気に話を続ける。
「な、なるほど……それは危ないですね……」
思わず緩みそうになる頬を必死に制御するが、もう既に疲労で痙攣しそうだった。
「うん。だから、こどもよう のイスをつくったんだ~」
ご機嫌なコウヤは、ゆらゆらと頭を揺らす。それもまた可愛い。しかし、ブランナは誘惑に負けなかった。会話に集中することにする。
「っ、もしや、あの食堂の子ども椅子はコウヤ様の発案でしたか」
「そうっ。あし もぶらぶらしないようにだい になるのをつけて、よこ やまえ におちたり、すべらないようにかこいや、べると をつけたんだっ」
幼い子と食事なんて機会はなかったし、コウヤが幼かった頃は、いつだって今のようにベニ達が膝抱っこをしてくれていた。前世の影響か、子どもらしく落ち着きなく動き回ったりもしなかった。危ないと予想できたし、滑るのも気を付けるようになっていった。そのため、その時は特に不自由はなかったのだ。
リルファムを見て、あってもいいなと思い、試作した子ども用の椅子は、教会の孤児院で使い始めていた。そして、初めて反動で幼くなった時、子ども用の椅子や机の有用性を改めて感じた。哺乳瓶をはじめ、抱っこ紐などベビー用品も充実させ始めていたこともあり、すぐに子ども用の椅子も商業ギルドに登録したのだ。
とはいえ、すぐに普及するかといえばそうではない。特に椅子は、家庭でなんてまず考えないだろう。幼い頃しか使えない物は裕福な家庭にしか無理だ。よって、店で使ってもらう方針に切り替えた。まず手始めにと置いたのが、聖魔教会にある食堂だった。
「町の婦人達が、喜んでいましたよ。ベルトで固定したことで、動き回ることもなく、食事が終わるまできちんと座らせてやれると。椅子も倒れないように机に固定できるのも有り難いと」
「ごはんといっしょ にころげ おちたりするからね~。あれ、こどももなく けど、おかあさんたちもなき たくなるんだってきいた から」
コウヤは住民達とも仲がいい。そこで、愚痴を聞いたりしていたのだ。育児の悩みはどんな世界でも同じだ。その中で一番多かった愚痴がこれだった。せっかく作った食事をひっくり返されたというのが、泣きたくなるらしい。
兄弟が多い場合もあるため、一人だけに構っていられない。そこでやられると、どうしても許せないらしい。また怒っちゃったんだよねと落ち込んでいるお母さん達を慰めることがよくあった。
その時は子ども用の椅子をとまで考えが及ばなかったが、作って正解だったようだ。子どもからしても安心感もあるというのは、幼くなった時のコウヤ自身が実感したこと。小さくなるのも悪くない。
「なるほど……ところで……っ、そ、その……先ほどから何を?」
コウヤは話をしながらも、紙に絵を描いたり、文字らしきものを書いたりしていた。小さな手で、一気にこの世界に普及した鉛筆を握り、書き付ける様はなんとも言えない愛らしさだ。一生懸命、小さな子がお絵かきをしているようにしか見えない。鉛筆が長いのもポイントが高い。
孤児院育ちのブランナからすれば、初めて見る子どもの愛らしい行動の一つだ。地面に枝や石で落書きをするというのは見たことはあっても、大人の膝の上で、大人しく真剣に紙に描くというのは、ブランナにとっては、物語の中の夢のような優しい情景でしかなかったのだ。
それに少し感動していれば、コウヤが見上げてきた。
「ねえ、ぶらんな。じゅうま たちにね、しるしをつけたいんだ。どんなしるしがいいとおもう? できれば、かき やすいのがいいんだけど」
「印ですか……」
コウヤが描いたのは、ハートや星、ただの四角や三角、丸。
「うん。あとは、けいやく してるひとのなまえ のかしらもじ とか?」
「そうですね……私ならば、コチラを描くと思います」
「それ……あっ、しえんじ!」
ブランナは、コウヤの体を恐々支えていた腕を片方外し、聖魔教の制服の胸元に描かれている四円柱を指差した。
「うん! それなら、おおきさ もき にしなくていいねっ」
大型の魔獣も、小型の魔獣も、ジェットイーグルにも問題なく描ける。四つの円が集まり、四葉のクローバーのようになったマークだ。誰でもすぐに描けそうなのも良い。
「これ! これにけってい!」
紙に書き付けて、満面の笑みで何度も頷くコウヤ。そこに、ゼストラーク達三神とベニ、ルディエ、そして、トルヴァラン王家組、タリスにシーレス、更にはパックン、ダンゴ、先ほど戻ってきたらしいテンキが揃って飛び込んできた。
そして、若いパパとその子どもの図を見せるコウヤとブランナの様子を数秒見つめ、何人かが同時に叫んだ。
「「「「「っ、ずるい!!」」」」」
「あ……」
「あ~」
ブランナはこの後どうなるだろうかと少しばかりヒヤリとし、コウヤはそういえば棟梁に膝抱っこされながら設計図を書いた時も、何人かに言われたなと思い出す。
あわや一触即発という時。ニールが昼食を持って戻ってきた。
「みなさま、お食事の用意をさせていただきます」
ニールの後ろには、この場に来た者たち全員分の食事を乗せたワゴンが並んでいた。彼に抜かりはないのだ。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
二日空きます。
よろしくお願いします◎
356
あなたにおすすめの小説
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
母は何処? 父はだぁれ?
穂村満月
ファンタジー
うちは、父3人母2人妹1人の7人家族だ。
産みの母は誰だかわかるが、実父は誰だかわからない。
妹も、実妹なのか不明だ。
そんなよくわからない家族の中で暮らしていたが、ある日突然、実母がいなくなってしまった。
父たちに聞いても、母のことを教えてはくれない。
母は、どこへ行ってしまったんだろう!
というところからスタートする、
さて、実父は誰でしょう? というクイズ小説です。
変な家族に揉まれて、主人公が成長する物語でもなく、
家族とのふれあいを描くヒューマンドラマでもありません。
意味のわからない展開から、誰の子なのか想像してもらえたらいいなぁ、と思っております。
前作「死んでないのに異世界転生? 三重苦だけど頑張ります」の完結記念ssの「誰の子産むの?」のアンサーストーリーになります。
もう伏線は回収しきっているので、変なことは起きても謎は何もありません。
単体でも楽しめるように書けたらいいな、と思っておりますが、前作の設定とキャラクターが意味不明すぎて、説明するのが難しすぎました。嫁の夫をお父さんお母さん呼びするのを諦めたり、いろんな変更を行っております。設定全ては持ってこれないことを先にお詫びします。
また、先にこちらを読むと、1話目から前作のネタバレが大量に飛び出すことも、お詫び致します。
「小説家になろう」で連載していたものです。
「俺が勇者一行に?嫌です」
東稔 雨紗霧
ファンタジー
異世界に転生したけれども特にチートも無く前世の知識を生かせる訳でも無く凡庸な人間として過ごしていたある日、魔王が現れたらしい。
物見遊山がてら勇者のお披露目式に行ってみると勇者と目が合った。
は?無理
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
私をいじめていた女と一緒に異世界召喚されたけど、無能扱いされた私は実は“本物の聖女”でした。
さら
恋愛
私――ミリアは、クラスで地味で取り柄もない“都合のいい子”だった。
そんな私が、いじめの張本人だった美少女・沙羅と一緒に異世界へ召喚された。
王城で“聖女”として迎えられたのは彼女だけ。
私は「魔力が測定不能の無能」と言われ、冷たく追い出された。
――でも、それは間違いだった。
辺境の村で出会った青年リオネルに助けられ、私は初めて自分の力を信じようと決意する。
やがて傷ついた人々を癒やすうちに、私の“無”と呼ばれた力が、誰にも真似できない“神の光”だと判明して――。
王都での再召喚、偽りの聖女との再会、かつての嘲笑が驚嘆に変わる瞬間。
無能と呼ばれた少女が、“本物の聖女”として世界を救う――優しさと再生のざまぁストーリー。
裏切りから始まる癒しの恋。
厳しくも温かい騎士リオネルとの出会いが、ミリアの運命を優しく変えていく。
婚約破棄をしておけば
あんど もあ
ファンタジー
王太子アントワーヌの婚約者のレアリゼは、アントワーヌに嫌われていた。男を立てぬ女らしくないレアリゼが悪い、と皆に思われて孤立無援なレアリゼ。彼女は報われぬままひたすら国のために働いた……と思われていたが実は……。
裁判を無効にせよ! 被告は平民ではなく公爵令嬢である!
サイコちゃん
恋愛
十二歳の少女が男を殴って犯した……その裁判が、平民用の裁判所で始まった。被告はハリオット伯爵家の女中クララ。幼い彼女は、自分がハリオット伯爵に陥れられたことを知らない。裁判は被告に証言が許されないまま進み、クララは絞首刑を言い渡される。彼女が恐怖のあまり泣き出したその時、裁判所に美しき紳士と美少年が飛び込んできた。
「裁判を無効にせよ! 被告クララは八年前に失踪した私の娘だ! 真の名前はクラリッサ・エーメナー・ユクル! クラリッサは紛れもないユクル公爵家の嫡女であり、王家の血を引く者である! 被告は平民ではなく公爵令嬢である!」
飛び込んできたのは、クラリッサの父であるユクル公爵と婚約者である第二王子サイラスであった。王家と公爵家を敵に回したハリオット伯爵家は、やがて破滅へ向かう――
※作中の裁判・法律・刑罰などは、歴史を参考にした架空のもの及び完全に架空のものです。
【読切短編】処刑前夜、地下牢に現れた王女は言った。「お前でなければ駄目なんだ」滅びの未来を覆す、騎士との契約
Lihito
ファンタジー
王国騎士団の副長ヴェルドは、無実の罪で投獄され、明日処刑される運命にあった。
腐敗した国に絶望し、静かに死を待つ夜。
地下牢に現れたのは、実権を持たない「傀儡」と噂されるイゾルデ王女。
彼女はヴェルドに仮死毒を渡し、こう告げた。
「死んで、私の影になれ」
彼女は知っていた。
この国が三年後に滅ぶこと。誰が裏切り者か。
そして——ヴェルドこそが、国を救うための唯一の「切り札」であることを。
これは、滅びの未来を知る孤独な王女と、一度死んで生まれ変わった騎士が、裏から国を救う「共犯」の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。