課金ガチャアイテムだけで生き抜く!異世界生活‼︎

ネコまっしぐら。

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合流と遭難

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 …シャ~
 シャ~、シャシャ~

 …
 乗り継ぎ所を出発してから、一時間以上は経っただろうか?
 俺はサンドスネーク達のご機嫌な歌を聴きながら、
蛇車ソリを走らせている。

 あれから何度か、小型のモンスター…
 サンドラビットや、サンドウルフに、梟のようなモンスターマジックオウル等を見かけたけど、サンドスネーク達の方が強いのだろうか、襲いかかってくる事は無かった。


「ユウト様、そろそろ御者を代わりましょうか?」

 後ろの幌からティファが顔を出しながら、聞いてくる。
 たった一時間で、すでに二回目だ…笑

 どうやら、俺が働いているのに自分は、のほほん…としているのが、歯痒いようだ。

 そんな働き屋なティファには、ルサリィの相手をお願いし、俺は前を向く。
 ルサリィはティファお姉ちゃんに懐いてるようで、幌の中は二人の笑い声に満ちてる。
 俺が代わって気を遣わせるよりは、ルサリィも楽しいだろうし、揺れない御者台は結構快適なのだ。

 砂は飛んで来るけど…



 ーーーードガガガッ!

 「…なっ!?」
 突然、ソリが地面にハマって舵がとられる!

 先見の眼鏡が足元を赤く表示している。
 しまった…二人の事に気を取られていて、モンスターの張った罠を見落としたようだ…

 サンドスネーク達が、必死に這い出ようともがいているが、蟻地獄のようにソリが吸い込まれていくため、そう簡単には抜け出られそうにない。
 異常を感じたティファが幌から出てこようとするのを、俺は右手で止めると反対の手で取り出したアイテムを使う。

「リロードオン!」
 ー氷狼の牙ー
 ・対象に3~4本の氷塊を降らせる

 アイテムを使うと、青色に淡く光る牙は、手の中から消え去る。
 それと入れ替わりで、蟻地獄の中心にいるサンドスコーピオンの頭上には、氷柱のように大きな氷の塊が現れて、スコーピオンを串刺しに潰していく。

 「…ギィィギギギ……」
 サンドスコーピオンが倒れると、砂の流れは収まったけど、車輪の部分まで埋まってしまっている…

   「…シャ~シャシャー!!」
 スネーク達が頑張ってくれたお陰で、ようやく蟻地獄を脱出する事ができた。
   …感謝、感謝だ、偉いぞ!

「さすが、ユウト様です!」
「…お兄ちゃん凄いです!」
 元の体制に戻って走り出そうとすると、幌から体を半分出して、ティファが俺を称賛してくれ、さらに、そのティファの下からケモっ子のルサリィが顔を出して、同じく称賛してくれるのだが…

 …ティファの胸にケモ耳が悲鳴を上げているでわないかぁぁっ!
 おぉぉ、ルサリィよ…
   そのポジションニングは萌えるぜっ!



……
 俺はエロい事を考えているのを悟らせない様に、
 爽やかな笑顔を意識して「二人共、大丈夫だったか?」と、返しておくのを忘れない。
 …また変態返しのフォローするのはシンドイしな。


 気を取り直して進み始めると、後ろから、
「ユウトお兄ちゃんは凄いんですね!」
「…そうなの、ユウト様は凄い御方なのよ!」
 と、俺をベタ褒めする声が聞こえてくる。

 …て、照れるじゃないか。


 …思えば、現世では人と関わる事が少なかったから、褒められる事なんて皆無だったな…
 あ、そういや昔、工場勤務の時に残業したくないが為に、超スピードでライン作業をしていると、金髪の関西弁が五月蝿い奴に、「作業が早くて正確だ!」と、褒められた事があったな。
 コミュ障全開だった俺は、それを華麗にスルーしたんだけど…ちょっと嬉しかった思い出だな。



 少し、おセンチな気分で蛇車を走らせる事、さらに一時間ちょっと。
 四度目のティファの交代発言をスルーしていたら


 …遠くに砂塵が上がっているのが見えた。

 今回はしっかり、先見の眼鏡で辺りと進路を見渡す。
 …うん。
 どうやら、罠などは無いみたいだ。
 確認が終わると、ティファに声を掛けて異常を知らせる。

 顔を出したティファが、どうやら誰かが戦っているようだと言ってくるのだが、この距離だと俺には全然分からない。
 …良くあんなに遠くの影が何か分かるもんだ。

 そう関心しながらもスピードを上げていくと、確かに、結構大きめのモンスターと…人のようなシルエットが戦っているのが分かった。
 …一人だろうか?

 あのサイズ差だと、だいぶ実力差が無いと厳しそうに見える…美女の冒険者とかなら、助けて、是非お知り合いに…
 と思って、近づきながら目を凝らしてよく見ていると見知った顔に気付く。
   …レンだ。

 …何でこんな所にレンが?
 確か、王都に帰った筈じゃあないのか?

 レンが必死にモンスターの周りを右往左往しながら攻撃している姿が見える。
 それに障壁が見えるから、シャーロットもいる…
 それに気付いた俺は途端に心配度が跳ね上がり、二人の元に進みながら声を張り上げる。



「…あぁ!?おぉ、ユウトやないかっ!頼む、助けて…うわっ」
 火炎のブレスを間一髪のところで躱してるレンに「任せろ!」
 と、カッコよく伝えると、アイテムを発動する。

「リロードオン」  
    ー氷狼の牙ー

 モンスターの頭上に現れた氷塊を…
「ブレスで相殺しただとっ!?」

 横からちょっかいを出した俺に気づくと、デッカイ鳥頭がこちらをロックオンして、魔法を打ち込もうとしてる…
   このままだとティファやルサリィに被害が及ぶと判断して、俺はすぐに蛇車から横っ飛びすると、賢明の盾を召喚して構える。

 ーーーーガガ…ドガーン!!


 盾に直撃した雷撃は、アイテムの効果で俺にダメージを与えられないが、効果を発揮した盾は脆く崩れ去る

「ティファ、グーロだっ!厄介な奴だけど、三人ならなんとかなるはずだから殺るぞっ!!」

 …バッ!
 俺の声に反応して、すぐにティファも幌から飛び出してくる。

「サンドスネークはルサリィを安全な所に運んでくれ!」

「…シャシャー!」
 俺の言う事を理解してくれたのか、はたまた本能なのか二匹はグーロの射程外へと離れて行く。
 …お利口さんだ!

 俺達はレンに近づき、シャーロットを含め四対一の状況になる。
 …ん?グーロの横に人が立ってる…

 俺の視線に気付いたのか「あれは敵や!」と、レンが叫ぶので、「なるほど、召喚士か?」と俺は納得する。
 …その割に様子が変だけど


 ティファが敵の注意を引きながら攻撃を仕掛けてくれていると、レンが経緯を掻い摘んで説明してきた。

「…すまんユウト!助かったわ。」

「一体、何があったんだ?」

「詳しい説明は後や…グーロの回復が早くて苦労しててんけど、あの綺麗な姉ちゃんが居ればなんとかなりそうやなっ!」

 さらにレンは、自分が考えた作戦を伝えてくる。

 …ふむ。
 ティファが囮になって、シャーロットのスキルで輪切りにして倒す、か。
 確かに成功率は高そうだけど、倒しきれるのだろうか?

 俺は少し考えてからティファに指示を出す。

「ティファ!奴の注意を引きつけて、断罪の輪が発動されたら、直ぐに離れて距離を取ってくれ!」
 ティファが目線と頷きで、了解の意を示してくる。

 俺はレンに、追加で範囲アイテムを使うから巻き込まれないようにと注意し、それで倒しきれ無いようなら、トドメは頼むとお願いする。

 レンは頷くとシャーロットの前に立ち、スキルを使う間の守りに入り。
 障壁を解除したシャーロットが、タイミングを見て断罪の輪を発動した。

 ティファに意識を向けていたグーロは、自分が光の輪に包まれて、突然、身動きが出来なくなった事に驚いているようだ。


「…ウゥグゥアアァァア!!」
 発動された断罪の輪は、グーロの体に喰い込みその巨体を侵食して行く。
 絶叫を上げながら、紫色の血液と悪臭を辺りに振りまくグーロ…

 俺が握りしめていた炎龍の牙を発動しようとした瞬間、グーロの上に載っている、三つの頭の内の一つが動いた…
 ボロのフードを被っていたので良く分からなかったんだが、どうやら"ソレ"は人間の頭部で、俺にはシスターのように見えた。

 その頭部が絶叫すると、俺達は体が動かなくなり、俺を含めた周りにいた全員が砂に吸い込まれて行くのが見える。

「リロードオン!炎龍の牙ぁぁ!」
 吸い込まれる前にグーロだけでも倒そうと、素早く周囲を見回して、効果範囲に味方が居ない事を確認し、アイテムを発動させる。


 …ゴォォォ!!
 「…グゥアゥゥオォォ」
 グーロは激しく燃え上がって崩れ落ちていく…


「…やったか?」
 頭が吸い込まれる前に見た感じだと、おそらく倒せた筈だ。


 …だけど、落下は止まらず砂に呑まれた。






 …
 ……

「…ここは?」
 次に眼が覚めると、辺りは真っ暗だった。
 どうやら死んだ…訳では無いようだな。

「おーい!…誰かいるかぁ!?」

 ……

 返事は無いので、どうやらバラバラに落ちてしまったようだ。

 …しかし、最期のアレは何だったんだろう?
 モンスターの持つ、特殊スキルとかだろうか…
   確かにグーロは頭部にある頭の力で適正レベルが変わるけど…それでもあんなのは見た事も戦った記憶もないな。

「そういや、グーロの横に居た奴も燃えてたっぽいけど……まぁ、敵だったみたいだし良いか。」
 誰もいない洞窟に俺の独り言が辺りに響く。

 辺りは暗く3m先になると人がいても気づかなさそうだ…取り敢えず暗闇を何とかしないと。

「リロードオン」
 ー永久の灯(エターナルカンテラ)ー
 ・消そうとしても光が消えないカンテラ

 辺りが、カンテラの光でポワッと明るくなるり辺りが見えてくる。
 やっぱり周りは砂の壁で覆われている…砂の地底ダンジョンとかなんだろうか?
 周りに見えるのは砂の通路が伸びているだけだ。

 …とにかく誰かと合流しなければ。
 遭難したのに動き回るのは良く無いそうだけど、このままじゃジリ貧だしと覚悟を決めて歩き出す。



 ……ザッザッ…ザッ

 あれから、だいぶ歩いたのに誰とも会わない…
「う~ん…引き返した方が良いのだろうか?」
 俺はかなり不安になっていたのだが、前方にようやく大きなドーム状のスペースを見つける事が出来て、喜びながら通路を通り中に入り辺りを照らす…
 と、幼女が倒れていた。

「…ふむ。ルサリィルートに入ったか。」
 俺は某恋愛シュミレーションゲームを思い浮かべながら、しょうもない事を呟いてルサリィの元に忍び寄る。
 …レンルートじゃなくて良かった。


「おい…ルサリィ、しっかりしろ、大丈夫か?」
「ん…ぅ~ん…んん"?お、お兄ちゃん!?」
 …何で寝込みを襲われそうになった顔をしているのかな、ルサリィよ…ちょっとしかヤラシイ顔になってないやい!


 俺はイケメン顔を作って、モンスターを倒したら全員砂に飲み込まれてしまって、皆を探している所だと説明した。

「どっ、どうしよう!ティファお姉ちゃんが…」

「…大丈夫だって!俺達でも生きてるのにティファが死んだりするもんか。」
 頭をポンポンと撫でて、泣きそうなルサリィを安心させる。

 こっそりケモ耳を触っていたのは内緒だ。
 …モフモフ最高……



……
 俺が無言で耳の感触に感動していると、不思議に思ったのか、ルサリィが上目遣いで俺の顔を覗き込んでくる。

 …くぅおんのぉ!ロリカワイイなぁ…こんちくしょうっ!!

 俺は平静を装い直しつつ、ティファ達を探しい行こうと声をかけルサリィを起こすと、入った方と反対の通路に向かう。
   そして、不安なのかそんな俺の服の裾をルサリィが摘み一緒に歩き出す。

 『…ルサリィが仲間になった。』

 脳内で素敵な効果音を鳴らしながら、ルサリィを連れてドーム状の部屋から出た。
 …他にめぼしい物は何も無かったしな。

 カンテラを照らしながら、転ばないようゆっくり歩いていると、通路の前方に"黒い何か"が、蠢いているのが見える。

 俺はルサリィを自分の後ろに守りながら、ゆっくり進んで行く…
 
「なっ!?デザートスパイダーかっ!…リロードオン!」
 ーシンドルの短剣ー
 ・第2~第5位までの魔法がランダムで発動

 召喚した短剣を振ると、ファイヤーボールが出るけど、威力が弱い…
 一応デザートスパイダーの弱点属性だったから、ソコソコの動揺は誘えたようで助かった。
 そしてその隙にもう一度、俺は短剣を振りかざした。

…バチバチッ……ドォゥン!
 次は、サンダースピアが出た!


……バヂチッ!…プス…プス…ドサッ
 デザートスパイダーは煙を上げながら、動かなくなり地面に転がった。

「ふぅ、何とかなったな…」

「お兄ちゃん凄い!」
 俺は額を拭うフリをしてカッコ良く台詞を言うと、手を叩いて褒めてくれるルサリィに振り向いた…

   すると…
「ルサリィあぶないっ!!ぐぅあぁっ……」



  …俺はデザートゴブリンの斧を受け吹き飛んだ。
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