85 / 106
閑話〜日の本での出来事①〜
しおりを挟む
異世界より転移させられた黒崎秋人、シュウトが治める国家「日の本」
ここは、各国から差別・迫害・貧困etc…
様々な理由で人々が集まってくる。
この国でシュウトが定めた流民を受け入れる為の大きなルールは『人に迷惑をかけない、他人を思いやる』この二つの原則だ。
もちろん他にも細かな法や規則もあるが、原則ルールさえ守っていれば最低限の暮らしと安全が保証される。
しかし、このルールすら守れない者は癌と見なされ容赦無く締め出され
最悪の場合は処分か、殺されずとも奴隷として売られる事になってしまうほど厳しく定められている。
「…ハル、コハル!」
シュウトの呼びかけに即座に反応する人影が、恭しく跪き返事をする
「御用でしょうか、シュウト様?」
まるで忍者の様に現れるコハルの姿に頷くと、半民半国営として営んでいる各商店やフランチャイズ事業の売り上げ等を報告させる。
これはほぼ週一のペースで行われており、揉め事や従業員達からの相談等が無いかも確認しており、国家財政の根幹である事業収入の進捗にも気を配っているのだ。
何故ここまでシュウト自身が把握に努めなければならないかと言うと…
そう、日の本では税金が掛からないのだ。
ルールさえ守り市民になれれば、安全や公共インフラに払うべき税金を納めなくて良いと言う特権が与えられる。
もちろん一部の商店や国内で仕事を営む場合は、『献金』と言う形で徴収制度を敷いているが、金額は無理のない程度しか科せられない為、王国や帝国での暮らしとは雲泥の差であろう。
そんな国民からの税収と言う安定した固定収が少ない国家の台所事情は、シュウトが経営する旅館や飲食フランチャイズに、和風小物や着物ちっくな服飾品などの売り上げで国営費を賄っている。
だからこそ日々の売り上げや、そこで働く者達の意見は大変重要な確認事項となっているのだ。
一通りコハルから報告を聞き終えると、それに対して細かな指示を出していく。
もちろん国家運営の経験などシュウトには無いし、現世時代はしがないサラリーマンだった訳だが、自分なりに最善と思われる事を試行錯誤している。
必要な確認とすり合わせが終わると、コハルの意見も聞く。
この世界で大きな裏切りを経験したシュウトからすれば、彼女は全幅の信頼をおける数少ない仲間である。
そんな実務責任者の意見も聞き入れながらミーティングを終えた。
最後にこの後の所在を聞かれ、日課に向かうと言いシュウトは席を立つ。
コハルはそんな主人の姿を頭を下げて見送りながら少し微笑んだ。
昔のように重く厳しい表情では無く、ワクワクと嬉しさを抑えきれない顔をしていた
…
「入るぞ?」
「あっ、ハイ!どうぞっ!!」
まずシュウトが訪れたのは、メイドスーツに身を包みバッチリと容易を整えた、シュウトの妹…的存在であるアスナの部屋だ。
「…お前、本当に毎日ソレで行くのか?メイド服は和風なうちの国には合わないだろ?」
「ひどいっ!い、いいじゃないですかぁ!ルサリィちゃんのメイドスーツ姿が可愛かったから私も真似っこを……ダメ、ですかぁ?」
背が小さいので両手を合わせて祈る様に見上げて問うアスナ
普段は賑やかで元気な彼女が見せる愛らしい表情に、ギャップ萌えするシュウトらたじろぐ。
「あれくらい賢くなってくれれば、俺としても助かるんだけどな?」
可愛さに押される自分を抑え込み、にやりと笑うとアスナのふんわりとした栗色の髪をポンポンと撫でる。
アスナは「ムキーッ!」と、怒ったふりを見せてはいるが、その口元は緩んでいてスキンシップを楽しんでいるのが見て取れる。
…イチャイチャするのはヤメテもらいたいものだ。
そんなやり取りを経てようやく本題の街中デー…パトロールを始める二人。
今まではシュウト一人で行っていたが、アスナの目が治ってからは毎日一緒だ。
「大将、今日も二人で熱いですなぁ!」
「うるせぇ!ぶっ飛ばすぞっ!」
いつも通る青果店の前で店主の元冒険者に怒鳴り散らす横から、アスナが騒がせてすまないと店主に謝る。
その光景を周りの人達が朗らかに笑う。
これは昔の日の本ではあり得なかった光景だろう。
アスナが付き添う事でシュウトの棘が潜み、明るい空気が醸し出されるのだ。
これは記憶を無くしていた時のアスナでは表現出来なかったと思う。
それに辛い思いを色々と味わいはしたが、最終的にシュウトの元に戻れて身体も心も昔を取り戻せたのは、二人にとっても国にとっても大きな影響を与えた筈だ。
だから見下していたユウトの下に入る事すら厭わなかったのだろう。
それ程に大きな出来事だったと言う事だ。
「…アスナ、あいつを捕らえろ。」
突然一人の男を指差して命令を下すシュウト
「はっ、は、はいっっ!!アンチェインッ!」
驚きながらも即座に魔法を唱え指定された人物に光の鎖を発動するアスナ
突然の事に騒然とする国民達
焦って逃げようとする男…
しかし、光の鎖は対象者以外をすり抜けて男に迫ると四肢を正確に絡め取った。
「ぐっ、な!何をする!お、横暴だっ!」
動かない手足の代わりに精一杯の声で無罪を主張する男、しかしそんな彼の胸ぐらを掴むとシュウトは言い放つ
「帝国の密偵なんぞに人権も保護もねぇぞ?」
その言葉に顔を青ざめて反応する男
しかし、それも数秒の事で表情は一変し、死を覚悟した者のソレへと変化させていた。
「ちょっと待て、別にお前を咎めたり処罰する気は無い。ちょうど帝国に伝言を送りたいと思ってたんだよ。」
シュウトは男の自害を止めると、帝国に戻って雇い主である宰相カリオペアに伝えろと続ける。
「ウチやユウトの所に、またちょっかいを掛けようとしているみたいだが、挟撃されて滅ぼされたく無かったら大人しくしとけってな」
「ぐっ…わ、分かった。つ、伝える」
密偵の男は歯噛みしながらも了承する。
すると光の鎖が消え拘束が解かれた。
いそいそと走り去る男の背で民衆達が二人を持て囃す。
その声を胸に刻みながら男は帝国を目指した。
その後、二人は巡回を終えると一旦屋敷に戻りコハルと三人で予定を確認する。
「俺は近くの村を回ってくる。だいぶ余裕も出来たし少しくらいはここを空けても大丈夫だろ?」
「はっ、その間の事はお任せください。何かあれば連絡を飛ばさせて頂きます。」
「シュウト様、私はどうするのですか?」
「アスナは俺と来い。あと、共を付けるから5、6人見繕ってくれ。馬車も大きめのを頼む。」
「畏まりました。」
頭にハテナを浮かべるアスナを他所に、コハルは頷くと直ぐに行動を開始する。
一刻もしないうちに依頼した全てが揃いシュウト一行は街の外へと進み出した。
しばらく進むと自国の警戒が及ばない地域に差し掛かる。
たまに出てくるモンスターを護衛達に訓練がてら討伐させ、帝国とトプの大森林に繋がる境界辺りまで進んできた。
「お館様、この先に集落が見えます。…大した数ではありませんね、おそらく100人いれば良い方かと」
「あそこに向かうぞ。」
護衛団のリーダーを務める牛顔の青年に指示を出し、貧相な柵と簡単な作りの木造住宅が集まる村へと進んで行く。
普段モンスターくらいしか来客の無い村の門番は、大急ぎで警戒の鐘を鳴らし緊急事態を村の住人達に伝える。
「ととと、止まれっ!ってくださ…ぃ。」
明らかに自分達よりも高レベルだと分かる一団に必死の形相で、懇願するように止まってくれと頼む。
彼も自分の村を守る為に必死なのだ。
粗末な竹槍を向けられ停止したシュウトは、彼の心中など気にする事も無く「村長を呼んで来い、中にいれろ。」と言い放つ。
侵略者然とした態度に護衛団はやれやれと、アスナはオロオロとした表情を浮かべる。
程なくして現れた長老は、いかにもな老人では無かった。
腰も曲がっておらず年齢も壮年から初老と言ったところか。
「こ、こんな辺境の村に何のご用でしょうか…ここは帝国領になります。どうか手荒な事はっ」
「関係無いし興味もない、この村は俺の物だっ!」
「「…!?」」
言葉にならない表情で村長とシュウトを交互に見つめる村人達
村長の嘆願は何だったのか…一方的な暴力をチラつかせて、自分達の住処を都合良く荒らそうとする野蛮な男
少し冷静になってくると、あまりの理不尽な要求に村人達の頭に血が上っていく。
命を投げ打ってでも戦うべきだとの感情が村人達の表情から見て取れるほど熱くなっている
いつ、誰が飛び掛ってもおかしく無い状況に緊張感が辺りを包んだ。
ここは、各国から差別・迫害・貧困etc…
様々な理由で人々が集まってくる。
この国でシュウトが定めた流民を受け入れる為の大きなルールは『人に迷惑をかけない、他人を思いやる』この二つの原則だ。
もちろん他にも細かな法や規則もあるが、原則ルールさえ守っていれば最低限の暮らしと安全が保証される。
しかし、このルールすら守れない者は癌と見なされ容赦無く締め出され
最悪の場合は処分か、殺されずとも奴隷として売られる事になってしまうほど厳しく定められている。
「…ハル、コハル!」
シュウトの呼びかけに即座に反応する人影が、恭しく跪き返事をする
「御用でしょうか、シュウト様?」
まるで忍者の様に現れるコハルの姿に頷くと、半民半国営として営んでいる各商店やフランチャイズ事業の売り上げ等を報告させる。
これはほぼ週一のペースで行われており、揉め事や従業員達からの相談等が無いかも確認しており、国家財政の根幹である事業収入の進捗にも気を配っているのだ。
何故ここまでシュウト自身が把握に努めなければならないかと言うと…
そう、日の本では税金が掛からないのだ。
ルールさえ守り市民になれれば、安全や公共インフラに払うべき税金を納めなくて良いと言う特権が与えられる。
もちろん一部の商店や国内で仕事を営む場合は、『献金』と言う形で徴収制度を敷いているが、金額は無理のない程度しか科せられない為、王国や帝国での暮らしとは雲泥の差であろう。
そんな国民からの税収と言う安定した固定収が少ない国家の台所事情は、シュウトが経営する旅館や飲食フランチャイズに、和風小物や着物ちっくな服飾品などの売り上げで国営費を賄っている。
だからこそ日々の売り上げや、そこで働く者達の意見は大変重要な確認事項となっているのだ。
一通りコハルから報告を聞き終えると、それに対して細かな指示を出していく。
もちろん国家運営の経験などシュウトには無いし、現世時代はしがないサラリーマンだった訳だが、自分なりに最善と思われる事を試行錯誤している。
必要な確認とすり合わせが終わると、コハルの意見も聞く。
この世界で大きな裏切りを経験したシュウトからすれば、彼女は全幅の信頼をおける数少ない仲間である。
そんな実務責任者の意見も聞き入れながらミーティングを終えた。
最後にこの後の所在を聞かれ、日課に向かうと言いシュウトは席を立つ。
コハルはそんな主人の姿を頭を下げて見送りながら少し微笑んだ。
昔のように重く厳しい表情では無く、ワクワクと嬉しさを抑えきれない顔をしていた
…
「入るぞ?」
「あっ、ハイ!どうぞっ!!」
まずシュウトが訪れたのは、メイドスーツに身を包みバッチリと容易を整えた、シュウトの妹…的存在であるアスナの部屋だ。
「…お前、本当に毎日ソレで行くのか?メイド服は和風なうちの国には合わないだろ?」
「ひどいっ!い、いいじゃないですかぁ!ルサリィちゃんのメイドスーツ姿が可愛かったから私も真似っこを……ダメ、ですかぁ?」
背が小さいので両手を合わせて祈る様に見上げて問うアスナ
普段は賑やかで元気な彼女が見せる愛らしい表情に、ギャップ萌えするシュウトらたじろぐ。
「あれくらい賢くなってくれれば、俺としても助かるんだけどな?」
可愛さに押される自分を抑え込み、にやりと笑うとアスナのふんわりとした栗色の髪をポンポンと撫でる。
アスナは「ムキーッ!」と、怒ったふりを見せてはいるが、その口元は緩んでいてスキンシップを楽しんでいるのが見て取れる。
…イチャイチャするのはヤメテもらいたいものだ。
そんなやり取りを経てようやく本題の街中デー…パトロールを始める二人。
今まではシュウト一人で行っていたが、アスナの目が治ってからは毎日一緒だ。
「大将、今日も二人で熱いですなぁ!」
「うるせぇ!ぶっ飛ばすぞっ!」
いつも通る青果店の前で店主の元冒険者に怒鳴り散らす横から、アスナが騒がせてすまないと店主に謝る。
その光景を周りの人達が朗らかに笑う。
これは昔の日の本ではあり得なかった光景だろう。
アスナが付き添う事でシュウトの棘が潜み、明るい空気が醸し出されるのだ。
これは記憶を無くしていた時のアスナでは表現出来なかったと思う。
それに辛い思いを色々と味わいはしたが、最終的にシュウトの元に戻れて身体も心も昔を取り戻せたのは、二人にとっても国にとっても大きな影響を与えた筈だ。
だから見下していたユウトの下に入る事すら厭わなかったのだろう。
それ程に大きな出来事だったと言う事だ。
「…アスナ、あいつを捕らえろ。」
突然一人の男を指差して命令を下すシュウト
「はっ、は、はいっっ!!アンチェインッ!」
驚きながらも即座に魔法を唱え指定された人物に光の鎖を発動するアスナ
突然の事に騒然とする国民達
焦って逃げようとする男…
しかし、光の鎖は対象者以外をすり抜けて男に迫ると四肢を正確に絡め取った。
「ぐっ、な!何をする!お、横暴だっ!」
動かない手足の代わりに精一杯の声で無罪を主張する男、しかしそんな彼の胸ぐらを掴むとシュウトは言い放つ
「帝国の密偵なんぞに人権も保護もねぇぞ?」
その言葉に顔を青ざめて反応する男
しかし、それも数秒の事で表情は一変し、死を覚悟した者のソレへと変化させていた。
「ちょっと待て、別にお前を咎めたり処罰する気は無い。ちょうど帝国に伝言を送りたいと思ってたんだよ。」
シュウトは男の自害を止めると、帝国に戻って雇い主である宰相カリオペアに伝えろと続ける。
「ウチやユウトの所に、またちょっかいを掛けようとしているみたいだが、挟撃されて滅ぼされたく無かったら大人しくしとけってな」
「ぐっ…わ、分かった。つ、伝える」
密偵の男は歯噛みしながらも了承する。
すると光の鎖が消え拘束が解かれた。
いそいそと走り去る男の背で民衆達が二人を持て囃す。
その声を胸に刻みながら男は帝国を目指した。
その後、二人は巡回を終えると一旦屋敷に戻りコハルと三人で予定を確認する。
「俺は近くの村を回ってくる。だいぶ余裕も出来たし少しくらいはここを空けても大丈夫だろ?」
「はっ、その間の事はお任せください。何かあれば連絡を飛ばさせて頂きます。」
「シュウト様、私はどうするのですか?」
「アスナは俺と来い。あと、共を付けるから5、6人見繕ってくれ。馬車も大きめのを頼む。」
「畏まりました。」
頭にハテナを浮かべるアスナを他所に、コハルは頷くと直ぐに行動を開始する。
一刻もしないうちに依頼した全てが揃いシュウト一行は街の外へと進み出した。
しばらく進むと自国の警戒が及ばない地域に差し掛かる。
たまに出てくるモンスターを護衛達に訓練がてら討伐させ、帝国とトプの大森林に繋がる境界辺りまで進んできた。
「お館様、この先に集落が見えます。…大した数ではありませんね、おそらく100人いれば良い方かと」
「あそこに向かうぞ。」
護衛団のリーダーを務める牛顔の青年に指示を出し、貧相な柵と簡単な作りの木造住宅が集まる村へと進んで行く。
普段モンスターくらいしか来客の無い村の門番は、大急ぎで警戒の鐘を鳴らし緊急事態を村の住人達に伝える。
「ととと、止まれっ!ってくださ…ぃ。」
明らかに自分達よりも高レベルだと分かる一団に必死の形相で、懇願するように止まってくれと頼む。
彼も自分の村を守る為に必死なのだ。
粗末な竹槍を向けられ停止したシュウトは、彼の心中など気にする事も無く「村長を呼んで来い、中にいれろ。」と言い放つ。
侵略者然とした態度に護衛団はやれやれと、アスナはオロオロとした表情を浮かべる。
程なくして現れた長老は、いかにもな老人では無かった。
腰も曲がっておらず年齢も壮年から初老と言ったところか。
「こ、こんな辺境の村に何のご用でしょうか…ここは帝国領になります。どうか手荒な事はっ」
「関係無いし興味もない、この村は俺の物だっ!」
「「…!?」」
言葉にならない表情で村長とシュウトを交互に見つめる村人達
村長の嘆願は何だったのか…一方的な暴力をチラつかせて、自分達の住処を都合良く荒らそうとする野蛮な男
少し冷静になってくると、あまりの理不尽な要求に村人達の頭に血が上っていく。
命を投げ打ってでも戦うべきだとの感情が村人達の表情から見て取れるほど熱くなっている
いつ、誰が飛び掛ってもおかしく無い状況に緊張感が辺りを包んだ。
0
あなたにおすすめの小説
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった
仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。
爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
転生したらスキル転生って・・・!?
ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。
〜あれ?ここは何処?〜
転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる