魔法適性率0な私は、魔法殺し《マギアエタンドラー》と呼ばれているそうです。

栗花落多瑠音(玉蜀黍)

文字の大きさ
12 / 23
1章 退学篇

7話 変化

しおりを挟む
奇跡と言える成果を得た試合から数日。


 少しではあるが、周りが変わりつつあった。


「ごきげんよう」


「あら、ごきげんよう」


 シャネルへと普通に挨拶するようになった。


 当たり前と言えば当たり前なのだが、あの状況からは考えられない出来事だ。


「シャネル、ごきげんよう」


「アリシア、ごきげんよう」


 教室へ入り、何時もの席に座るとアリシアが話し掛けてきくるて…


 「そう言えば、この前あのナディアさんを凌いだあれは何?」


「私にも分からないですね」


 「へぇ、無意識に使ったって、可成り凄いじゃん」


 先日の試合で、気掛かりがあったアリシアはその事を問う。


 当の本人も全く知る由もなく、発動条件すら不明だ。


 普段から使えるのか、危機的状況にのみ有効なのか。


 「けど、あの力を使いこなせれば次は完全に勝てると思うんだけど」


 「凄い自信じゃん。けど確かに、そうかもな」


 最強と言う肩書きの相手に一度効いてるのだから、次も効くと思いたい。



 「にしても、驚いたよな。あの幼女せんせいには」


 「普段あまり見かけること無いですもんね」


 「何時もは会議室に籠って仕事してるとか」


──まあ、無理もない。


 あの若さで先生をしているのだから。


 食事以外で会議室から出ることは滅多にはない。


 何時もサボっている訳ではない。


一応仕事している。


 教材の解り難い部分を簡素化して解りやすくしたり、それぞれの学年に配るプリント作成等々。


結構忙しいのだ。


「飛び級とかパナイって」


 「七歳でここの学科制覇したってヤバすぎますね」


 コレットの事を聞かされた二人はそのよう反応をしていた。


 「あの空間魔法は恐ろしかった」


 「確かにあれはヤバいね。ありゃ勝てないや」


 思い出しただけでも鳥肌が立つ。


それも無理はない。


あれはチートなのだから。    


 そのような相手に、対抗する術など持ち合わせていない。


 「そんなことよりも、交流祭で頑張らなきゃいけないです」


「交流祭ね。何だろね」


 シャネルから出た聞きなれぬ言葉に、呟くと。


「そんな事も知らないのか」


 会話を聞いていた隣の席の少女が割り込む。


 「交流祭とは、他の学園との交流を目的としていて、この中で絆を深めて行くイベントだ」


 交流祭について説明してくれて…


 何処かワクワクしてる様に見える。


 「そこで戦えるなんて、凄いことなんだ」


「そうなんですね」


 目をキラキラさせる少女へ、そう返す。


 そこへ先生が入ってきて、ホームルームが始まった。


 色々と連絡をし、授業が始まった。


 授業はどんどんと進んでいき、あっという間にお昼休みに。


 シャネルとアリシアは食堂へ向かう。


 食堂へ着くや否や、ビュッフェを楽しんだ。


 食べ終わって、教室へ戻っていく。


 ──やはり可笑しい。シャネルが魔法を使えないのが

 

 食事を済ませたエステルは違和感を抱いていた。


 ──あまりにもスムーズに行き過ぎている。何かあるとしか思えない。


 あのシャネルの結果に疑いを持ち始めたエステル。


しかし方法が分からない。


機械にあるのか、或いは──


 不信感があるのだから、間違いなく何かあるのは違いないだろう。


 「──魔法殺し。あれは汚名何だよね」


恐らくは間違いないだろう。


問題なのは──


 「どうして、シャネルのが狙われたのか」


 本当にそうなら、何かあるはずだ。


 等と考えていると、昼休みの終わりが近付く。


 なので急いで片付けを済ませ、教室へと戻っていく。


「やっぱり魔法使えたんだ。前迄は」



 偶々居合わせていたコレットが、ボソッと呟いた。


 「本当に仕掛けられてたんだ。本来のお姉さんとなら楽しくやれたのかな。だとしたら残念」


 愛くるしい瞳には悲しみの表情が浮かぶ。


──一体何処へ魔法は消えたのか。


 それを知るもは、盗んだと思わしき人物しか知り得ない。



コレットもまた会議室へ戻っていった。




    
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜

Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌

招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」 毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。 彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。 そして…。

処理中です...