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宇宙連邦基地へ到着したジョシュとノッドは、すぐさま司令官のノナカと対面した。
「一体どうしたって言うんだい?デビット艦長。君は……」
「時間がないんです、司令官。確認したい事があるんです」
デスクを挟んでジョシュがノナカに話している間、ノッドは物珍しげに室内を見回していた。
「……そんな事があったのか。確かに、ヨラヌス星駐屯の士官及び医師から、疫病が発生していると連絡はあった。だが本部でもまだ、トラボタヌ石の使用許可を検討中なんだ」
そう言うと、ノナカは椅子に深く背中を預けた。ジョシュはそんな司令官を見つめながら、自分がどうするべきかを考えていた。
「その疫病と言うのは、伝染力はどのぐらいなんです?」
驚異的なものなら、即座に使用許可をもらわなければならないだろう。いくら本部が渋ろうとも、ジョシュが現在彼等と直接交渉しているのだ。
「進行は遅いが、トラボタヌ石以外でも治療は可能なんだ」
「他にどのような治療が?」
「セッキ石だよ。勿論これは、ヨラヌス星にある。だが彼等が言うには、足りなくなる可能性がある為、トラボタヌ石が必要だと言うんだ」
──なるほど、どうりで本部が返答を渋る訳だ……
ジョシュは腕組みをした。そしてモニター越しに会話した、艦長とおぼしきヨラヌス人を思い出した。無表情ではあったが──必死そうな口振りだった──どうしてもトラボタヌ石を持ち帰らなければならない意思を感じた。
「ならば、許可を出すべきですよ。もし彼等が言うようにセッキ石も足りなくなった時、早急にトラボタヌ石を精製しなければならなくなる。我々が許可を渋らせたせいで、助かる筈の命が奪われたらどうします?酷い非難を浴びせられる事になりますよ」
そう言うと、ノナカは皺を更に深く刻んだ。
「そう言うが、ヨラヌス人は信用出来ないんだよ」
「どうして?真面目そうな奴等だったし、嘘はついてなさそうだったよ」
ノッドがジョシュの隣に立ち、そう言った。ノナカの黒い瞳がノッドに向けられ、暫く観察するように凝視している。
「デビット艦長、彼は?」
「ノッド科学士官ですよ。本部からの報告書をお読みになりませんでしたか?」
嫌みに聞こえたらしく、ノナカはジョシュを睨んで咳払いをした。
「あぁ、サイボーグの。彼がそうだったのか、ちっとも分からなかったよ」
ノッドからジョシュへ視線を変えたノナカは、そうだ、と呟いた。
「ヨラヌス人は、我々宇宙連邦軍への平和的加入をまだしていないんだ。何が気に入らなくて入らないのかは知らないが、未だ説得中なんだよ。まぁ、何とか駐屯所を置く事には同意してもらったがね」
広い宇宙には、数々の生物が存在している。まだ人類が接触していない種族もいるだろう。そんな宇宙に於いて、宇宙連邦軍は平和を掲げている。それに加入した惑星については、彼等が他の惑星に荒らされないよう注意を払い、もし仕掛けられたとしても、宇宙連邦軍が全力を挙げて加勢に回る。他にも物資の供給やら何やら、得な事がある。
だが、敢えて加入しない感屋もある。それは好戦的で、独裁的な、そして宇宙を自分達の物にしようと、常日頃から画策しているような連中だ。
それらが戦争を吹っ掛けたり、他の惑星へ無許可侵入をさせない為に、ジョシュ達はパトロールをしている。
「今回の事で、入ってくれるかも知れないじゃんか」
ロを慎め、と言わんばかりに、ノナカはノッドを睨んだ。だが当の本人は、どこ吹く風と言わんばかりの顔をしている。
「確実性がないと、本部は許可を出さないだろう」
「だったら、私達が彼等を説得します。トラボタヌ石の運搬も見張り、もし下手な事をしようとしたら、全力で食い止めます」
わざと自信に満ちた顔を作り、ノナカを見据えた。すると司令官は小さく唸りながらも、通信ボタンを押した。
「第7字宙連邦基地のカザミ・ノナカだ。本部に繋いでくれ」
「一体どうしたって言うんだい?デビット艦長。君は……」
「時間がないんです、司令官。確認したい事があるんです」
デスクを挟んでジョシュがノナカに話している間、ノッドは物珍しげに室内を見回していた。
「……そんな事があったのか。確かに、ヨラヌス星駐屯の士官及び医師から、疫病が発生していると連絡はあった。だが本部でもまだ、トラボタヌ石の使用許可を検討中なんだ」
そう言うと、ノナカは椅子に深く背中を預けた。ジョシュはそんな司令官を見つめながら、自分がどうするべきかを考えていた。
「その疫病と言うのは、伝染力はどのぐらいなんです?」
驚異的なものなら、即座に使用許可をもらわなければならないだろう。いくら本部が渋ろうとも、ジョシュが現在彼等と直接交渉しているのだ。
「進行は遅いが、トラボタヌ石以外でも治療は可能なんだ」
「他にどのような治療が?」
「セッキ石だよ。勿論これは、ヨラヌス星にある。だが彼等が言うには、足りなくなる可能性がある為、トラボタヌ石が必要だと言うんだ」
──なるほど、どうりで本部が返答を渋る訳だ……
ジョシュは腕組みをした。そしてモニター越しに会話した、艦長とおぼしきヨラヌス人を思い出した。無表情ではあったが──必死そうな口振りだった──どうしてもトラボタヌ石を持ち帰らなければならない意思を感じた。
「ならば、許可を出すべきですよ。もし彼等が言うようにセッキ石も足りなくなった時、早急にトラボタヌ石を精製しなければならなくなる。我々が許可を渋らせたせいで、助かる筈の命が奪われたらどうします?酷い非難を浴びせられる事になりますよ」
そう言うと、ノナカは皺を更に深く刻んだ。
「そう言うが、ヨラヌス人は信用出来ないんだよ」
「どうして?真面目そうな奴等だったし、嘘はついてなさそうだったよ」
ノッドがジョシュの隣に立ち、そう言った。ノナカの黒い瞳がノッドに向けられ、暫く観察するように凝視している。
「デビット艦長、彼は?」
「ノッド科学士官ですよ。本部からの報告書をお読みになりませんでしたか?」
嫌みに聞こえたらしく、ノナカはジョシュを睨んで咳払いをした。
「あぁ、サイボーグの。彼がそうだったのか、ちっとも分からなかったよ」
ノッドからジョシュへ視線を変えたノナカは、そうだ、と呟いた。
「ヨラヌス人は、我々宇宙連邦軍への平和的加入をまだしていないんだ。何が気に入らなくて入らないのかは知らないが、未だ説得中なんだよ。まぁ、何とか駐屯所を置く事には同意してもらったがね」
広い宇宙には、数々の生物が存在している。まだ人類が接触していない種族もいるだろう。そんな宇宙に於いて、宇宙連邦軍は平和を掲げている。それに加入した惑星については、彼等が他の惑星に荒らされないよう注意を払い、もし仕掛けられたとしても、宇宙連邦軍が全力を挙げて加勢に回る。他にも物資の供給やら何やら、得な事がある。
だが、敢えて加入しない感屋もある。それは好戦的で、独裁的な、そして宇宙を自分達の物にしようと、常日頃から画策しているような連中だ。
それらが戦争を吹っ掛けたり、他の惑星へ無許可侵入をさせない為に、ジョシュ達はパトロールをしている。
「今回の事で、入ってくれるかも知れないじゃんか」
ロを慎め、と言わんばかりに、ノナカはノッドを睨んだ。だが当の本人は、どこ吹く風と言わんばかりの顔をしている。
「確実性がないと、本部は許可を出さないだろう」
「だったら、私達が彼等を説得します。トラボタヌ石の運搬も見張り、もし下手な事をしようとしたら、全力で食い止めます」
わざと自信に満ちた顔を作り、ノナカを見据えた。すると司令官は小さく唸りながらも、通信ボタンを押した。
「第7字宙連邦基地のカザミ・ノナカだ。本部に繋いでくれ」
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