ホワイト・ルシアン

たける

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第21章.クリスマス

2.

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うさぎの耳が揺れる。少し伸びた髪が乱れる。ソファが軋み、肢体が桃色に染まる。

「はァッ……あッ……とも……き……!」

俯せに横たわる澪さんを、後ろから何度も突き刺す。

「み……おさ……ハァ……気持ち……いい……」

柔らかな澪さんのナカで膨脹する欲望を、何度も擦りつけては叩きつけ、絞まる口を指で押し広げる。

「んぅ……あッ……!あンッあッ……!朋樹、止め……」

激し過ぎる律動に、澪さんが降参する。が、止めはしない。
本当はもっと欲しい癖に。とは言わないけど──代わりにペニスを引き抜き──濡れた尻を舐める。自分の注いだ精液が溢れ、舌に苦い後味が残った。
次いで澪さんを仰向けに転がし、上下する胸元を撫で回す。ピンと勃つ乳首に舌を這わせ、さっきまで挿入していた場所へ指を捩込んだ。

「止めて欲しいって?本気で言ってるの?」

ぐちゅぐちゅと音を鳴らす秘部に、2本目を突き刺して更に攻める。

「ひァッ……あッ……!ひンッ……うッ、んッ……」

足を大きく広げるうさぎは卑猥で、もっと太い物をくれとせがんでるみたいだ。オレは3本目を突き入れてから、澪さんの手首を掴んだ。

「あァッ……!朋樹……痛……い……ッ!」


──知ってる。澪さんが我慢している事は。だから、もっと痛がらせてあげる……


力を込めると──澪さんの顔は歪み──潤んだ瞳から滴を零した。
なんてそそられる顔をするんだろう。オレは笑みを浮かべ、指を引き抜いた。指先に白濁が絡み、粘質な糸を引く。それを澪さんのペニスへと塗り込むように擦り、勃起したソレに激しい刺激を与えた。

「あー……ッ!あッ、朋樹……い……や、あッ……!」

手首とペニスを同時に痛め付け、精神まで犯す。

「ねぇ、澪さん……まだ、止めろって言うの?」

射精した澪さんのペニスを撫でながら、オレは紅潮したうさぎの顔を見つめた。

「何で最中には何も言ってくれないの?」

手を放し、澪さんの顔の横につく。僅かに沈んだソファの上で、澪さんは荒い呼吸をしていた。

「気持ちいい、とか、もっと、とか。あるでしょ?なのに嫌、だとか、朋樹、だとかしか言わない……オレは下手なの?感じてないの?」

澪さんは敏感に反応している。だから、感じていない、と言うのはでっちあげだった。そう言えば──澪さんは少しでも──心に秘めた事を言ってくれる。そう思った。

「いや……そうじゃ、ないんだ……」

濡れた瞳から、怯えは消えている。

「じゃあ、何?教えてよ、澪さん」

片足を抱え、外側へ開かせる。濡れた秘部が蠢き、オレは唾を飲んだ。

「オレとするのは、そんなに嫌なの?」

体を起こし、太股を足の付け根に向かって撫でると、澪さんの体が小さく震えた。

「いや……じゃ……なァッ……!あッ!ひ……!」

言葉の途中で挿入する。澪さんは痛みに悲鳴を上げ、拳を強く握りしめた。

「じゃあ……ハッ……好き?」

腰を突き出す。深く入り込むペニスは、柔らかな肉に包まれ、歓喜に震えた。

「ひゥ……あッ……!んァ……す……き……あーッ……!」

ビクリと跳ねる澪さんの足を、もう片方抱える。腰を上げ、根本までペニスを挿入してから、オレは小刻みに腰を揺らし始めた。
ぐちゅっぐちゅっと音を立てる秘部は、澪さんの体温と同じく熱い。オレは夢中で抜き挿しを繰り返し、澪さんを、いや、うさぎを犯した。

「じゃあ、気持ちいい?くッ……感じ……る?」

ナカへ放ち、オレは深い息を吐いた。澪さんのペニスはまだ反り勃ち、欲望を吐き出せなかった苦しみに震えている。

「朋樹……あぁ……お願い……」

うさぎの耳が垂れている。

「イかせてって?じゃあ、おねだりしてみてよ」

引き抜き、足を撫でる。ぐぷぐぷと溢れる精液を掬い上げ、澪さんの唇へなすりつけた。

「んぅ……おね……がい……朋樹……い……かせて……」


顔が真っ赤に染まっているのを見遣り、オレはまた1つ、澪さんを崩せた事に興奮した。

「いい子だね、澪さん。よく言えたね」

ご褒美だよ、とつけ加え、澪さんを口に含んだ。苦い先走りが咥内に広がるけど、オレはそれを溜飲した。

「と……もき……!ハァ……ハァ……あッ!」

何度もくわえ直し、深く口に含み、唇と舌で澪さんを刺激する。震える体はソファの上で悶え、甘い嬌声に混ぜて名前を呼ぶ。

「もっと……聞かせて……ちゅぷ……ちゅっ……よ……」

吐息だけでも感じているのか、澪さんは淫らな声を上げた。

「あァッ……!朋樹……もう……あッあッ……い……ちゃ……はァんッ……!」

咥内に注がれた白濁を飲み下し、オレは顔を上げてうさぎを見つめた。泣いて赤くなった目が、更にうさぎっぽく見せている。

「オレが欲しい?うさぎちゃん」

澪さんに覆いかぶさりながら、手は秘部へと伸ばす。指先で入口をなぞるように触れると、またヒクヒクと蠢いた。


──さぁ、オレを求めて……


じっと赤い目を見つめる。澪さんは見つめ返し、そして困ったように微笑んだ。

「朋樹……君が欲しい」

そう言った唇に触れ、キスをする。秘部に入り込む指が入口を押し広げ、澪さんはオレの中で小さく跳ねた。

「オレも澪さんが欲しい」

広げた入口から、ゆっくりと自身を潜り込ませ、温かな感激を受けながら更に奥を目指す。狭く湿度の高い澪さんのナカは、何度も訪れたくなる観光スポットのようでいて、秘密にしたい隠れ家のような心地よさがあった。


──誰にも知らせない。誰にも譲らない。


うさぎはオレだけのものだ。

「澪さんは、もうオレのものだよ」

髪を掬い、うさ耳を撫でる。
白い肌。赤い目。淋しがり屋。
そんな澪さんを、飼い馴らしたいと思った。




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