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ぼっち…
しおりを挟む「若葉来ないの?」
休み時間にくる若葉が今日は来ない。理由は分かっている。昨日のことを思い出していると黒島の顔つきが怪しい。
「ひょっとして、喧嘩でもしたの?」
「…」
あれをけんかと呼べるのだろうか一方的に突き放してしまったのは事実。
「ふーーーん…喧嘩したんだ…」
「喧嘩してないよ」
「そうなんだ。で喧嘩の理由は?むふふ…」
こいつのかなり怪しい笑い方をしている。気味が悪いくらいだ。
「してないって言ってるだろう」
「そうなんだ。てっきり…」
「てっきりって、なんだんだ?」
「どっちのお尻に入れるかで喧嘩したのかと」
「そんなわけあるか!!」
「そうだよね。相手が普通の男の子なら君はお尻に入れられ方だから」
「変なこと言わないでくれ!!僕はまともだ!!あっ!!」
みんなの視線が痛い。僕はまともなのに…確かに女の子っぽいのは事実だけど、時々、男子生徒からも告白されて、男と言って相手に驚かれたことはある。
★★★★
「珍しいな。一人か?」
「影井先輩」
「若葉はどうした?」
「えっ…と」
昼休みの食堂、回答に戸惑っていると「ここいいか?」と聞いてきて僕の前に座ると先輩の横についてきていた女子たちの一人が
「淳君は今日一人なの」
「ええ…」
「そうなんだ…若葉ちゃんと二人でいるとレズカップルみたいでかわいいのに」
ぶほ…
思わずラーメンを吹き出しそうになった。
「え…若葉とはそんな関係じゃないよ」
「うそーーー。どうみても、若葉ちゃん。淳のこと好きだよ」
「そんなはず…」
★★★★
放課後、部屋に戻りつらいと思いながら、トボトボと歩いていると目の前を若葉と影井先輩が歩いている。仲がいい二人を見て
逃げ出してしまった。
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