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なぜ
しおりを挟む「「いった~!!」」
痛い。若葉と目が合った瞬間、額に激痛が来た。
「いったい何なんだ。うぷっ」
今度は若葉が僕の上に乗っかってきた。
「うう…」
僕もかなり痛かったので、若葉も同じくらい痛いのだろう。僕の左肩に顔をうずめて、う…とうなっている感じ、まだおでこはズキズキとしているんだけど、収まってきていると
「ずるいよ。目を覚ますなんて」
耳元から若葉の声がした
「え?」
「いつから起きていたの?」
二人の声がした時からとはいえるはずもない。
「い…今だよ」
「ふーん」
若葉は完全に疑っている。
「ひょっとして、覗いていたの?」
「な…何を?」
若葉の顔がまじかに…そのつぶらな目でじっと見ている。
「やっぱり…見たんだね」
「見てない。何も僕は…うっ」
「声が大きい」
手で口を塞がれた。
「うう…」
「純、君が悪いんだよ。僕の秘密を盗み聞きするなんて」
若葉の一言で理解してしまった。この間、見た光景、影井先輩と二人でいたと言うこと、考えたくない!!がここまで約0.1秒、一気に起き上がり、彼の肩を両手で押し返した。
「純」
「…」
黙ってそうするしかなかった。
「悪かったよ。ごめん」
そう言い残して若葉は俺のベッドから出ていった。
エモい何かが、込み上げてくる。ただ、かぶった布団の中で、じっと耐えるしかなかった。
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