矢追くんの高校聖活

これって

結局、若葉の寂しいと言う言葉に負けて、一緒に寝ることになったんだけど、抱き枕になっている。若葉はベットに入った瞬間、僕に抱き着いて「純のそばにいると安心する」と言ってすぐに寝てしまった。

そして、僕も眠りに落ちた。


目を覚ますとまだ２時半、若葉は僕の横にいない。

眠いので、そのまま、眠りにつこうとするとドアの外から人の声がする。若葉の声だ。

「おやすみなさい」

「おやすみ」

もう一人の声の主は影井先輩だ。そういえば、この間も夜に影井先輩と会っていたのを思い出すとなんとも言えない黒い何かが胸いっぱいに広がり、のどへ湧き上がってくる。

そんな時、ドアが開いて若葉が入ってきたので、目をつぶって寝ているふりをしている。

すると若葉が僕のベッドの前に立っているのが分かる。目をつぶっているので何も見えないが、じっと立っている。

一体何が起きているのかわからないが、さっきまであったイガイガが若葉がじっと立っている状況に反応し消えていき、やがて、口の中がカラカラになってきた。

ん？影？が近くなって顔に温かいものを感じる。それは若葉の顔が近づいてきているのをしめしている。心臓がバクンバクンとなっていてもう限界と目を開けると

びっくりした若葉の顔がまじかに迫っていて、僕と目が合った。

「じゅ…純？あわわわ！！」

バランスを崩した若葉は両手をついて、いわゆる、壁ドンの布団版、布団ドンの状態で迫ってきて

ゴチン！！！

額同士がぶつかり合った。

「「いった～！！」」