目を覚ますと雑魚キャラになっていたけど、何故か最強なんです・・・

Seabolt

文字の大きさ
228 / 267
WW-I

WW-I 3

しおりを挟む
俺はというと連合艦隊を率いサンカルロス領の近くにある沿岸部へ待機していた。それは、神聖教会の動きが気になったからだった。かなり損傷を受けたとはいえ、神聖教会の弩級戦艦は健在だ。その艦隊とエンドウ王国旗艦シバァを中心とした弩級戦艦5隻がエンドウ領内のトルネコ基地に終結をしているとの情報があったからだった。

「トルネコは、空爆したはずでは」

「どうやらこちらの攻撃を察知されていたらしい。ほぼすべての艦隊が出払っていて、戦艦キズーリだけが残っていたようです」

「ということは、我が国にも裏切者がいるということか?」

「そのようです」

「ミケえもん」

俺はミケえもんを呼び出した。すると画面上にミケえもんが出てきた

「村人様。如何なさいました」

「ミケえもん!!どうやらICBM発射基地に敵へ情報を漏らした奴がいるらしい」

するとミケえもんがびっくりした表情で、ぼそりと情報を漏らした奴って‥‥

「ひょっとして…」

「どうした?」

「村人様!!私を疑っているのですか?それはあんまりだ~!!」

ミケえもんの頭から湯気を出しながら怒っている。

「器用な奴…」

「もう!!知らない!!」

「ミケえもん!!お前を疑っている訳ではない。ミサイル基地にいるかもしれないと言っているのだ」

ミケえもんの怒りはまだ収まっていないようだ。そこで慌てた彼の部下が

「ミケえもん様!!これを」

「ふん!!こんなもので騙されないぞ!!」

そこには、ミケえもんの大好物、どら焼きではなく、カスタードクリームをふわふあのパンケーキ2枚で挟んだスィーツがあったのだった。騙されないと言いながらもチラチラとそのスィーツを乱したミケえもん。これで大丈夫だ。俺はその部下に指示をした。

「マッケイン大尉、それを今食べなさい」

「村人様!私がですか」

「そうだ。ミケえもんはいらないと言っているのだ。遠慮はいらない」

しばらく躊躇したマッケインに俺は言葉をかける

「命令だ」

「わかりました」

そう言って、マッケインがそのスィーツを手にとろうとした瞬間

「まってー!!」

大慌てでミケえもんがマッケインの手をパチっと叩いて、スィーツを取り上げた。

「ミケえもん。収まったか」

「はい…ところで、ウングウグ…さっきのスパイの件ですがうぐうぐ…」

「ミケえもん、食べるか話すかどっちかにしろよ」

「んー―おいしかった」

結局、ミケえもんは食べることを優先したのだった。

「あ…そうそう…ところで村人様、宣戦布告の文書見ました」

「宣戦布告の文書?いや…」

「そこには、”条件を無視した場合、主要基地と空港を空爆する”と書いてあります」

「う…ということは」

「そうです。この文面を見て基地に兵力や空港に戦艦を置いておくバカはまずいないですよ」

「その通りだな。すまぬ」

「いいえ…ということは、敵艦隊はまだ健在ということ、ラプラス・ジーメンの主力艦隊50隻はせん滅したが、神聖教会とエンドウの主力艦隊は健在だ」

「あ…そう・・」

「だから、敵艦隊をICBMで空爆したいのだが」

「動く敵を狙うのは難しいですが、やってみます」

「お願いだ。エンドウ領内にいる艦隊を攻撃してくれ」

「わかりました」

一方、ミレーヌ要塞を落としたマーレ―指令は焦っていた。前線基地が攻撃されたことで補給物資が来なくなったのだった。10万もの大軍を食べさせるには、それなりの補給が必要となる。その前線基地は既に存在していない。とりあえず15隻の精鋭艦隊用の補給艦シルビアが前線基地の様子を確認しに行ったのだが、国境付近で敵艦隊と応戦中との連絡を最後に、消息不明となっている。

「多分、シルビアは、沈められたかと」

「そのようだな」

「ということは、撤退するのも地獄か」

「そうだな。食料がない状態での進軍も又地獄だ」

しかし、精鋭艦隊司令ミッチー准将は、強気だった。

「我が艦隊がいるのだ。進軍あるのみだ」

「しかし、それでは、食料が持たない」

「食料など略奪すればよい」

「何ということを」

その時だった。ミレーヌ要塞で爆発が起こった。

「何事だ」

「敵からの攻撃です」

すると精鋭艦隊司令ミッチーは

「直ちに出撃!!」

「まて!!ミッチーこれは罠だ」

「ええい!!このまま何もしないで死ねるか!!」

再び轟音が要塞内に響いた。

「や無得ない。ここは撤退だ」

マレー司令は、撤退を決意したのだった。その様子を見ていた第7艦隊ミライススムは、

「提督!!如何なさいます」

「撤退する奴を攻撃するまでもない。ましては、背水の陣だ。敵からの反撃があったら、こちらの損害が増えるだけだ」

こうして、マレー司令は全軍を無事に帰還させることができたのだった。これをミレーヌの奇跡と呼んだのであった。しかし、この撤退によって、マレー司令は、司令としての職務を解任されることになった。そして次に司令官に就任したのはボッタクリダイスキーであった。








しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

貧乏奨学生の子爵令嬢は、特許で稼ぐ夢を見る 〜レイシアは、今日も我が道つき進む!~

みちのあかり
ファンタジー
同じゼミに通う王子から、ありえないプロポーズを受ける貧乏奨学生のレイシア。 何でこんなことに? レイシアは今までの生き方を振り返り始めた。 第一部(領地でスローライフ) 5歳の誕生日。お父様とお母様にお祝いされ、教会で祝福を受ける。教会で孤児と一緒に勉強をはじめるレイシアは、その才能が開花し非常に優秀に育っていく。お母様が里帰り出産。生まれてくる弟のために、料理やメイド仕事を覚えようと必死に頑張るレイシア。 お母様も戻り、家族で幸せな生活を送るレイシア。 しかし、未曽有の災害が起こり、領地は借金を負うことに。 貧乏でも明るく生きるレイシアの、ハートフルコメディ。 第二部(学園無双) 貧乏なため、奨学生として貴族が通う学園に入学したレイシア。 貴族としての進学は奨学生では無理? 平民に落ちても生きていけるコースを選ぶ。 だが、様々な思惑により貴族のコースも受けなければいけないレイシア。お金持ちの貴族の女子には嫌われ相手にされない。 そんなことは気にもせず、お金儲け、特許取得を目指すレイシア。 ところが、いきなり王子からプロポーズを受け・・・ 学園無双の痛快コメディ カクヨムで240万PV頂いています。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

処理中です...