17 / 50
第六章 ポックとマーフィーの大冒険
陽気なおじさん
しおりを挟む
体高の半分ほどの牙。
がっしりとした足。
鋭い眼光。
小さなポックなどあっという間に食べられそう。
そう思うとポックは少し震えた。
「おっ、クラベス婆さん。見ぃひん顔やけど、新入り?」
かなり軽いタッチで話す相手が目の前のおっかないサーベルタイガーだと気付くのにポックはかなり時間を要した。
クラベスはやれやれという表情をしたようだがお喋りなのか目の前のサーベルタイガーはベラベラと話を続ける。
「ちっこいの、どこから来たんや? ここはえぇとこやろ? 俺、ガキの頃にたまたまこの島に流れ着いたんやけどなぁ。気候はえぇし気ぃのえぇやつらばっかりやからなぁ。ここは天国やでぇ! あっ俺、サーベルタイガーのティンバっちゅぅねん。おめぇはなんてぇの?」
一気に捲し立てるティンバにクラベスは呆れてため息をつく。
「まったく…相変わらず騒々しいねぇ。かわいそうに、怖がってるじゃないか。」
クラベスはそう言って苦笑した。
「こ、こんにちは。」
ポックはおずおずと挨拶をして、これまでのいきさつを話す。
その間、ティンバはオーバーなリアクション(レオンと離ればなれになった辺りで目がうるうるしていた)で、ポックの話を聞いていた。
ひとしきり話終えると、ティンバは「よっしゃっ!」と突然大きな声をあげたのでポックとマーフィーは飛び上がりそうになる。
「おっちゃんに任しときぃ! ポックがお友だち会えるように手伝ったるさかい!」
そういうと大きな牙のはえた口が横に大きく広がった。
強面なので笑うとかなり異様な雰囲気が漂う。
もちろんそんなこと、本人には言えないが…。
「手伝うったってどうするっていうだい? だいたいあの塔に入るなんて危険すぎるよ。何されるか分かったもんじゃない。」
クラベスは呆れたように言うがティンバの鼻息は荒い。
「んなこといっても、こんなちんまい子が達と離ればなれになっとんのに…かわいそうやん!」
そう言うと「任しときぃ!」とどう見ても目にごみが入ったようなウインクをポックたちに投げ掛けた。
「正面から入られへんのやったら、違うとこから忍び込めばえぇ!」
至極全うな考えだが、ポックたちにはその手段がわからなかった。
「どっから入るってんだい?」
「空♪」
訝しげなクラベスに対してティンバは当たり前のように快活にそう言った。
「空?」
クラベスとポックの声が重なった。
マーフィーもよく分からないというように首(?)を傾げる。
さぁどうなるのやら。
がっしりとした足。
鋭い眼光。
小さなポックなどあっという間に食べられそう。
そう思うとポックは少し震えた。
「おっ、クラベス婆さん。見ぃひん顔やけど、新入り?」
かなり軽いタッチで話す相手が目の前のおっかないサーベルタイガーだと気付くのにポックはかなり時間を要した。
クラベスはやれやれという表情をしたようだがお喋りなのか目の前のサーベルタイガーはベラベラと話を続ける。
「ちっこいの、どこから来たんや? ここはえぇとこやろ? 俺、ガキの頃にたまたまこの島に流れ着いたんやけどなぁ。気候はえぇし気ぃのえぇやつらばっかりやからなぁ。ここは天国やでぇ! あっ俺、サーベルタイガーのティンバっちゅぅねん。おめぇはなんてぇの?」
一気に捲し立てるティンバにクラベスは呆れてため息をつく。
「まったく…相変わらず騒々しいねぇ。かわいそうに、怖がってるじゃないか。」
クラベスはそう言って苦笑した。
「こ、こんにちは。」
ポックはおずおずと挨拶をして、これまでのいきさつを話す。
その間、ティンバはオーバーなリアクション(レオンと離ればなれになった辺りで目がうるうるしていた)で、ポックの話を聞いていた。
ひとしきり話終えると、ティンバは「よっしゃっ!」と突然大きな声をあげたのでポックとマーフィーは飛び上がりそうになる。
「おっちゃんに任しときぃ! ポックがお友だち会えるように手伝ったるさかい!」
そういうと大きな牙のはえた口が横に大きく広がった。
強面なので笑うとかなり異様な雰囲気が漂う。
もちろんそんなこと、本人には言えないが…。
「手伝うったってどうするっていうだい? だいたいあの塔に入るなんて危険すぎるよ。何されるか分かったもんじゃない。」
クラベスは呆れたように言うがティンバの鼻息は荒い。
「んなこといっても、こんなちんまい子が達と離ればなれになっとんのに…かわいそうやん!」
そう言うと「任しときぃ!」とどう見ても目にごみが入ったようなウインクをポックたちに投げ掛けた。
「正面から入られへんのやったら、違うとこから忍び込めばえぇ!」
至極全うな考えだが、ポックたちにはその手段がわからなかった。
「どっから入るってんだい?」
「空♪」
訝しげなクラベスに対してティンバは当たり前のように快活にそう言った。
「空?」
クラベスとポックの声が重なった。
マーフィーもよく分からないというように首(?)を傾げる。
さぁどうなるのやら。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる