GO TO THE FRONTIER

鼓太朗

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第八章 虫と獣の戦争

闇に紛れて

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レオンたちは二手に別れて行動を開始することになった。
レオン、ハイデン、サラチームはウェライ、ポック、マーフィーと共に先陣を切って虫の本拠地に忍び込む。
目指すは煙突山えんとつやまと呼ばれるやたらと鋭角の山の麓。
山の麓には巨大な穴が開いていてそこが虫たちの帝国の入り口だった。
昼なお暗い森の奥。
常闇の洞窟と呼ばれるそこは光の届かない闇の底への入り口だった。
洞窟の入り口にはカマキリのモンスター、デッドマンティスが2匹。
レオンは他のメンバーに目配せするとボソボソと呪文を唱えた。
風景と同化する呪文。
唱えた直後、レオンを含むメンバー全員が風景になり、姿を消した。
足音をたてないように気を付けながらデッドマンティスの傍らを通過する。
言うならば息も止めてデッドマンティスを回避したレオンたちは真っ暗な洞窟へと歩を進めた。
洞窟に入るとレオンは別の呪文を唱えた。
真っ暗な中でも視界が効く魔法だ。
サラに光源を出すのようにさせても良かったのだが、虫たちの中には光に反応するものも多い。
不用意に光を出すのは危険と判断したのだ。
ライモンダから継承した能力を駆使して歩を進めるレオンたち。
洞窟には無数の虫たちが身を寄せ合っている。
黒光りするその虫はスカラベと呼ばれる肉食の虫たち。
姿を現した瞬間骨だけになるまで食いつくされる恐るべき虫たちだ。
炎に弱いという前情報があったとしても無益な戦闘は避けたいところ。
レオンたちは息を殺してスカラベの群れを潜り抜けた。
洞窟はほぼ一本道で、蛇行しながら地下深くへ進んでいた。
途中、デッドマンティスはじめ、警備に当たるであろうモンスターたちの控え室のような部屋。
ヴィスパナイトのサナギたちが安置されるホールのような部屋など、うっかりすれば大乱闘になりかねない部屋もあった。
鼓動が聞こえるくらいの静寂の中、暗闇に紛れて進むレオンたちはやがて広い大広間のような部屋に出た。
中では松明が燃え、長いテーブルに虫たち(恐らく主要なリーダー格なのだろう)の姿が見えた。
しかし、彼らは微動だにせずテーブルに向かっているだけで何もしない。
生きているのかすら疑うレベルだ。
大広間の傍ら、壁際に張り付くように立つレオンたち。
次の瞬間、部屋の入り口付近に鉄格子の扉が降りた。
ガシャン、と大きな音にビクッとしたレオンたち。
上座に座る巨大な蜘蛛のモンスター、ダークスパイダー(以前ポックと対峙したものよりも数倍大きな個体)が、なんともおぞましい声色で呟くように話始めた。
「飛んで火に入るとは良くいったものだ。皆の衆、網に獲物がかかったぞ!」
一斉にレオンたちに向けられる視線。
身体の毛がすべて逆立つような衝撃を放つ視線は、まがうことなくレオンたちに注がれていた。
「愚かな獣たちよ。後悔するがいい。ここがそなたらの墓場となる」
そう言うと同時に席についていた虫系の魔物たちが一斉に立ち上がり、こちらに威嚇のためだろう強烈な羽音を立ててこちらににじりよってきた。
「見られているのか?」
ウェライはそう呟くと、一歩前に出た。
「レオン、もはや隠れている必要はないようだ。これは壮大な罠だったようだ」
やれやれという声色でウェライはそう言うと一歩前に出た。
相手を前にするとそうそうたる顔ぶれ。
リーダー格のダークスパイダー。
以前ポックを襲ったヴェスパナイト。
デッドマンティスの更に上位に当たるマンティスナイト。
スカラベの巨大版のようなスカラベメイジなどなど。
なんともおぞましい面々がもはや勘違いではないようで一点にレオン達を凝視し、カサカサと不気味な音をたててこちらに近づいてきた。
「やるしかない…か?」
ハイデンはそう言うとサラに炎系の魔法の準備を指示する。
「視界阻害の魔法、解除するよ」
レオンはそうささやく。
魔法が解除された瞬間、戦闘開始だ。
ピーンと張り詰める緊張感が包み込む。
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