スパンキング短編集

紅臀堂律

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ある懲罰院での懲罰(M/F、パドル、鞭、ケイン、司法の懲罰)

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この世界には、刑務所に収監されるほどではない罪や条例違反を犯した女性が罰を受けに行く「懲罰院」という公共施設がある。
ここで執行されるのは、ただひとつ――厳格なスパンキングだ。

 ***

この女性も指定された日、輸送で届けられた懲罰指示書を持ってロビーを訪れた。受付を済ませると更衣室へ案内され、普段着を脱ぎ、上半身だけを白いシンプルな懲罰着に着替える。しかし下半身は裸でお尻丸出し、羞恥に頬を赤く染めながらも従わざるを得ない。

更衣室を出て医師による簡単な問診を行い、懲罰可能と判断され指定された待機室に入ると、長椅子にはすでに十人前後の女性が並んで座っており、それぞれお尻がまだ白い人もいれば、既にお尻が赤く腫れ上がっている人もいる、女性は監視員に促されて空いてる所へと座った。

懲罰待ちの者は俯き、暗い影を落としている。懲罰をを終えた者は、痛みに顔をしかめて啜り泣いていたり、嗚咽混じりで泣いてる者もいる。
部屋には監視員が見張っており、それぞれの女性の時間を管理しているので勝手に立ち去ることはできない。
女性も空いている所に座ると目の前の三つの扉を見る。

その扉の奥にはそれぞれ懲罰室、中からは絶えず叩打の音と泣き声が重なって響いてくる。

 ――バチン! ビシィッ! ピシィッ!

「ごめんなさい……!ごめんなさい……!!」
「もうしません……!許して……!」
「痛い!……いたい……!!」

懲罰されている3人分の悲鳴と謝罪とお尻を叩かれる音が重なり合い聞こえて、待機する女性たちの背筋を震わせた。
聞かされる側は恐怖で青ざめ、叩かれる側はそれを聞かれる羞恥に苛まれる。

やがて懲罰室の扉がひとつ開き、お尻を真っ赤に腫らした女性がふらつきながら出てきた。
嗚咽を漏らしつつ席に座らされ座った衝撃でお尻を痛みに顔を顰める。
そしてその直後、監視員に名を呼ばれた別の女性が立ち上がり、震えて恐る恐る同じ懲罰室へ入っていく。
やがてその懲罰室からお尻を叩く音と悲鳴が聞こえ始める。

――出る者と入る者が入れ違う。誰もが無言で、自分の番を待つしかない。

さらにお尻を腫らした女性が指定の時間を終えて退出を促された。
足取りは重く、更衣室へ向かいながらも手でお尻を撫でながらよろよろと退出していく。
その背中を見送りながら(わたしも、もうすぐ……)と懲罰室から聞こえてくる音を聞きながら顔を青くして震えた。

 ――そして、ついに名前を呼ばれてしまった。

 ***

重い足取りで懲罰室へと入ると、そこには冷たい台と無表情な男性懲罰官が待っていた。
彼女は台にうつ伏せに乗ると手足を拘束されて、お尻を叩きやすい姿勢に固定された。


「それでは懲罰を始める」

宣告は短く冷たい。
次の瞬間、平たい木のパドルが尻に振り下ろされた。

 ――バシンッ! バシンッ!

「うっ……!」

最初は堪えようとするが、やがて呻きが涙声に変わる。容赦ない殴打にお尻はあっという間に真っ赤に腫れるが

「あっ……ひぃ……!!」

そしてパドルを終えたばかりの腫れたお尻に続いて鞭が打ち込まれる。

 ――ビシィッ! ビシィッ!

「ひっ……あぁっ! ごめんなさいっ!」

声を張り上げても手は緩まない。パドルと違う痛みにお尻の赤みが濃くなり、鋭い痛みに背筋が震える。
泣き叫ぶ女性とは対象的に懲罰官は泣き叫ぶ声も聞こえないかのように冷静に懲罰を執行していく。

パドルと鞭で容赦なく叩かれて真っ赤に腫れ上がって痛々しいお尻、そのお尻に最後のケインが容赦なく振り下ろされる。

 ――ピシィィッ! ピシィィッ!

「ああぁあ!!!」

鋭い線が走るたびに、悲鳴と嗚咽が混ざり、羞恥と痛みに意識が遠のきそうになる、何回打たれたのか数える余裕もない。

 ――ピシッ! ピシッ! ピシッ!

「あぁ!!ごべんなざい!ごべんなざい!いだいぃ……!!」

ただ冷徹な執行が淡々と続き、彼女は泣き叫ぶ中泣き、(何であんなことをしたのか)と己の罪を噛みしめるしかなかった。

 ***

「以上で懲罰は終わりだ」

やがてケインも終わり、拘束が解かれ、やっと懲罰は終わった。
懲罰員に支えられてふらつきながら立ち上がり、待機室へ戻されると、ほかの女性たちが伏し目がちに彼女の姿を見た。
お尻の痛みと羞恥に耐えながら、指定時間が来るまで反省席に座らされ、その間にも自分のお尻の痛みと他の女性の懲罰の音や声を聞かされて反省するのだった。

 ***

指定の時間となり退出し再び医師の元へ、軽く傷のみケアをされる……完全には癒やしてもらえない、この痛みを抱えて帰路につくのもまた懲罰だからだ。
更衣室で元の服に着替える、布地がお尻に触れるたびに息が漏れる。
そして受付で終了申請をすると職員が「これで懲罰は完了です。お疲れ様でした」と告げられて、ようやく外に出られた。

夕暮れの街は、日常そのものの光景だった。人々は懲罰院の存在を当然のものとして受け止めている。
彼女は痛む尻をかばいながら歩き出した。二度とここに来ないと、心の奥で固く誓いながら――。
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