スパンキング短編集

紅臀堂律

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あるブラック企業の話・前編(M/F、鞭、ブラック企業、連帯責任、理不尽、ハード)

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この会社に入社したの女性社員は、初日から後悔することになる。
この会社は外から見れば普通の大手企業の下請け企業だが、女性が入社し中に入ればすぐに異様さに気がつく。

 ***

この会社の女性社員は出社するとすぐにロッカールームで下半身裸になり前掛けを着用しなければならない、その際下着も許されず前掛けだけで丸出しの尻で一日の業務を行うのが決まりだった。
理由は『すぐに懲罰が行えるように』『常に赤く腫れた尻を晒させるため』その為だけに女性社員はこのような前掛けつけさせられて尻を晒すことになる。

そんな会社では仕事の最中、叱責や注意の代わりに飛んでくるのは必ず鞭だった。
『書類の提出間違い』『挨拶が小さい』『髪の毛が肩についている』『昼に味噌味のカップ麺を食べていた』など、他の会社なら注意か指摘もされないまた笑い話にしかならない理由でも、ここではすぐに鞭が振り下ろされる。
外部の人間には決してこの事がバレぬように女性社員達は内勤のみで営業などは社長や幹部の男性社員が行っている、傍から見たら社長自ら営業に行くような熱心な会社に見えるだろうが実際には女性社員の尻を叩く為に行っていることだ。
叩かれない日は一日もない、終業時には全員の尻が真っ赤に染まっているそれがこの会社の日常だ。

そんな中でも最も理不尽なのが「連帯責任」と呼ばれる罰だった。

 ***

ある日、社員が上司から頼まれた資料で打ち間違いをした。
普通なら上司に軽く注意される程度の些細なミスだ。だがこの会社では違った。フロアに響き渡る上司の怒鳴り声。

「連帯責任だ! 全員立て!」

瞬間、女性社員たちは顔を引きつらせながら立ち上がる。
スーツの上着を着たままだから腰から下は前掛けのみ。
尻は既に晒されているので、ただ机に両手をつけば準備は整う。

上司は鞭を手に取りミスして怒鳴られた社員に向かって更に怒鳴る。

「お前は最後だ!お前のせいで仲間が叩かれるのをそこで見てろ!」

とデスク横に立たされる。
そして端のデスクから別の社員を呼ぶと社員はうつむきながら上司のデスクに手を付き尻を突き出すと、上司はその尻に向けて鞭を振り下ろした。

 ビシィッ!

「あぁっ……!」

小さな悲鳴が漏れる。赤い線が走り、女性社員は肩を震わせた。
会社の規定で連帯責任の鞭は最低十二発、更に上司の裁量次第で回数は容赦なく増えた。
その社員は結局20回叩かれて自分のデスクに戻らされるも次の社員も同じように机に手をつき、尻を突き出すと上司が鞭を打ち付ける。

順番に叩かれている間は、横に立たされた『原因の女性社員』はボロボロと泣きながら目を逸らすことも許されずに仲間の同僚達の鞭打ちを見る。
彼女は同僚たちの尻が鞭で赤く染まっていくたびに「ごめんなさい……!わたしのせいで……!」と涙を流し続けた。

 ***

やがて部署全員の鞭打ちが終わると『原因』の女性の番が来た。

「ほら!お前のせいでみんな尻を叩かれたんだ!謝れ!!」

と上司にデスク前には引っ張られると女性は泣きながら

「わたしのせいでごめんなさい!……わ、わたしのお仕置きみてください……!」

と無理やり言わされると、既に泣き腫らした目で机に手をつき、尻を差し出した。

 ビシィッ! ビシィッ! ビシィッ!

「あぁっ!!いたい!ごめんなさい!ごめんなさい!」

先程の他の社員達とは比べものにならない速度と回数で容赦無く鞭が叩きつけられる。

 ビシィッ! ビシィッ! ビシィッ!

彼女は涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら、上司に押さえられて怒鳴られ鞭で叩かれる度にたびに声を絞り出す。

「あぁっ!!ごめんなさい!わたしのせいでみんなお仕置きされてごめんなさい!……痛い……!」

フロアには彼女の悲鳴と、鞭が尻に食い込む音、そしてそれを見させられてる同僚達の啜り鳴き声が響き渡る。 

 ***

やっと悲惨な鞭打ちが終わると彼女の尻は見るも無残に赤紫に腫れ上がっていた、そしてそのまま部署中央に置かれた晒し台へ引きずるように連れて行かれる。
同僚たちが彼女を支え、涙ぐみながらも規定通りに彼女を腰と手足を革ベルトで拘束する。
鞭でミミズ腫れに赤黒く腫れ上がった尻を突き出したまま、一時間部署の真ん中で晒されてとことん辱める、それが連帯責任の原因の社員の罰だった。

そして一時間後、拘束が解かれると彼女は震える足で立たされ、部署全員の前で頭を下げる。

「お仕置きを受けさせてしまって、ごめんなさい……」

それが終わると山積みの仕事が待っている。
泣きながらデスクに戻る彼女の尻を、上司が再び手でバチン!と叩きながら怒鳴った。

「ほら、泣いてないでさっさと仕事にしろ!」
「ああっ!?ごめんなさい!ごめんなさい!」

連帯責任で叩かれても同僚たちは原因になった社員を誰も責めなかった。
皆、必ず一度は「連帯責任の原因」にされ、同じ屈辱を味わっておりむしろ同情の眼差しを送りながら、それぞれ机に向かって涙を拭い、痛む尻で座りながら業務を再開した。

この会社では、理不尽なスパンキングは日常茶飯事、それが女性社員全員の心身をじわじわと蝕んでいった。
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