【完結】てんかん患者の嗚咽

ルナ

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【6】学校でも一波乱

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 キーンコーンカーンコーン

「起立、礼っ!」
『おはようございます』

 クラスの委員長が朝の号令をかけ、ほかのクラスメイトも後に続いて担任の教師に挨拶をする。 

「はい。おはようございます。え~今日はー」

 担任もしっかりと挨拶を返し、今日も平和に朝のホームルームが始まるのだろうと、このクラスに在籍する全員が思っていた矢先。ソレは何の前触れも無く起きる。





 朝のホームルームで挨拶をした後、息が一瞬フッと止まったような気がした。






バタッ
ガシャン

 先ほど周りの同級生と同時に礼をし、着席した途端。ルナが、座っていた自身の席から落ちた。
 突如意識を失い、倒れたのだ。

「ルナ?おーい」

ビクンッ…ピクッ…バタバタッ

 そして、間もなくしてルナの痙攣が始まった。周りの生徒と担任は「またか…」や「しょうがねぇな…」と言わんばかりの表情を浮かべている。(たぶん )

「おい、誰か…あ、○○と◆◆。ルナを保健室まで運んでやってくれ」

 担任が、教室にある黒板の前に配置されている教卓から指示をする。

「はーい」
「えぇ~俺すかー?」

ルナの前の席に座る男子生徒である○○と、ルナと比較的仲の良い左隣の席にいる男子生徒◆◆がルナの運搬係に任命された。
 素直に応じた○○と、露骨に面倒くさそうな態度を見せた◆◆。二人は協力して、肩を組みながら運んだのか。それとも乱暴にルナの身体を引きづって保健室まで運んだのか。担架でも用意して運んだのか。ソコの詳細は不明である…。





☆●◇■△▼尺稼ぎ▽▲□◆○★





「…ぅん?」

ルナが目を覚ましたのは教室では無かった。白い布団、ベッド、床、天井。

(あ…コレ保健室のパターンや)

 ワンシーンで瞬時にルナは理解した。

「あ、気がついた?」

 起きて早々に鼓膜を震わすのは保健室の先生の声。
 その後、ほぼ放課後の時間帯に担任の教師も保健室まで顔を出しに来てくれた。そして一度発作で倒れたからには一人で帰宅させる事は危険と判断され、その日は親を呼ばれ父親の車で無事に帰宅した。
 こんな事を繰り返すうちにルナは学校を休みがちになり、ほぼほぼ登校することは無くなっていった。
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