同級生で美少女の巫女さんが、陰キャの俺に興味を持って追いかけてくるのは何故なのか?

波瀾 紡

文字の大きさ
27 / 56

【27:ロリ神様と女子トーク】

しおりを挟む
 それからすぐに両親が仕事から帰宅して、この話は途中になってしまった。だから結局『好意がさりげなく伝わる方法』は聞けてない。そこが一番大事なとこなのにー!


 それはともかく、久しぶりに親子四人水入らずで夕食を食べた。水入らずだけど、神様は入ってたな。

 まあロリ神様もおとなしくしてたから、特に差し障りはなかったけど。


 でもしかし。天心君の気持ちを惹きつけたいって私が思ってることを、お姉ちゃんの思惑どおりにバレたのは悔しい。だからあの後お姉ちゃんとは、何も喋らなかった。

 食事の最中もずっとお姉ちゃんは「機嫌なおしてよー」とか言ってきたけど、あえて無視した。ホントに誘導尋問が悪質なんだから、お姉ちゃんは。


 夕食が済んで、すぐに二階の自分の部屋に戻った。

「ぷはーっ。ずっと黙ってて、息が詰まったぞよー」

 扉を閉めてベッドの上に座ったら、ずっと横についてたロリ神様が目の前に立って、ようやく口を開いた。

 素直に言う通りにしてくれてた。なかなかいいとこあるじゃん、ロリ神様。

「別にずっと側にいなくたって、好きにどこでも行けば良かったのに」
「いやいや。人間の、しかも神主の生活がどんなものか、見てみたかったもんでな」
「そっか」

 こうやって改めて見ると、可愛い顔をしてるし、なんだか妹ができたみたい。素直にしてたら、いい子なんだけどなぁ。

「ところで巫女よ」
「ん? なに?」
「お前さん、天心を好いとるのか?」

 いきなりまた、ずどんとストレートに訊いてくるわね、ロリ神様。

「いや……べーつーにー」
「そうなのか」
「なんで?」
「お前さんの姉がそう言うとったからな。ワシは天心を気に入っとる。けどお前さんが天心を好きなら、あんまりそういうことを言うのも悪いと思ってな」
「へ、へぇ。天心君の、どんなとこを気に入ったのかなぁ?」

 まぁ相手は神様だから、ライバルにはならないと思うからいいけど……ストレートにそう言われると、もやもやするなぁ。

 あはは、神様相手に嫉妬するなんて、私バッカみたい。

「そうじゃなぁ。あやつはいい加減そうに見えて、正義感が強い誠実な男だという気がする」
「うん……そうかもね」
「それにな。なんかよくわからんのじゃが、魅力を感じる」

 そういえばロリ神様は、カフェで天心君に抱きついた時も、そんなことを言ってたなぁ。神様が魅力を感じるって、いったいなんだろ?

「このワシもハッキリとは把握できないんじゃが、あやつの身体の奥から、なんか魅力的な『気』というか、そういうものがわずかに溢れ出てるように思うんじゃ」

 それは、天心君の霊力のせいかしら?

 いまだに天心君の強力な霊力が何なのか、わからない。本人はまったく自覚がないみたいだし。

 私はちゃんとした理由もあって『霊力が強い男性』が好きだ。

 だけどそれだけじゃなくて、天心君から滲み出る霊力には、なぜか魅力を感じるというか、惹きつけられるっていうか……

 なんだかわからないけど……ああっ。
 天心君のことを考えてたら、胸の奥がムズムズする。

 なに? この感覚は?

 ロリ神様も、同じような感覚を持ってるのかな? なんかちょっと親しみを感じる。

 ロリ神様になら、本心を言っても大丈夫だよね。どうせ誰にも姿は見えないし、声も聞こえないんだから。

「あのさ、ロリ神様」

 あ、ロリ神様とか言っちゃった。やば。

「なんじゃ、巫女よ」

 あれ? もうその呼び名を受け入れてるのね。あはは。天心君が散々、そう呼んでるもんねー ま、いっか。

「私もね、ロリ神様の言う感覚がわかる」
「ん? どういうことじゃ?」
「天心君から溢れ出る気というか霊力というか。なんかすっごい魅力を感じるんだ。えへへ」

 あれ? ロリ神様はきょとんとしてる。
 私の言ってる意味が、通じなかった?

「そっか、巫女よ。天心のことが好きか?」
「え? そんなストレートに言われると……」
「好きじゃないのか? ワシは好きじゃぞ」
「う、うん。やっぱりこれは、好きってことだな。うん!」
「そうか、やっぱりな」

 ロリ神様は、にんまり笑ってる。やっぱわかってるんだ。そりゃ完全に見抜かれてる感じだもんなぁ。


「なるほどなぁ。やっぱりなぁ」

 その時、横の方から急に声が聞こえて、振り向いたらお姉ちゃんが腰に手を当てて立ってた。お姉ちゃんの後ろの扉は開いてて、知らない間にそっと扉を開けて私の部屋に入ってきてたんだ!

「え? お姉……ちゃん? いつの間に? 勝手に入るなんて」
「さくらー入るよ~」
「は?」

 そして姉は、もう既に部屋の中にいるのに、後ろにある扉をトントンとノックした。

「ちゃんと礼儀をまっとうしたぞ」
「順序が逆~ぅ!」

 普通は、1、ノックする。2、入るよ~って言う。3、話しかける、の順番でしょ。

 完全に順序が逆だから!

「まあいいじゃん、さくら。私たち、仲良し姉妹なんだから」
「姉妹でも、プライバシーはあるでしょっ!?」

 とほほなお姉ちゃんだわ。

「よーし、さくらの恋の成就じょうじゅのために、ひと肌脱ぐとしますか!」

 なぜかお姉ちゃんは、トレーナーの袖をめくり上げてる。今ここで、そんなに気合を入れなくても……

「ひと肌脱ぐって、何をするつもり?」
「私が直接その天心君とやらに会って、うまくさくらの魅力を伝えてやるよ」
「いや、ひと肌脱がなくていいからっ。簡単なアドバイスくれるだけでいいから!」

 お姉ちゃんが気合を入れてそんなことしたら、ロクなことにならないような気がする。


「そおかぁ?」
「うん、そうそう!」
「さくらみたいなウブで不器用で、そのくせ怒りっぽくて怒ると口が悪い子が、ちゃんとできる?」

 なにそれ? 私が全然ダメ人間みたいじゃない?

「でもさくらは根は優しいし、すっごくいい子なんだもんねぇ~」

 いきなり姉が、がばっと私に抱きついてきた。

「さくらなら、きっといい男と付き合えるよ。お姉ちゃんは応援してるからねっ!」

 ぎゅぅーっと抱きしめられる。どうしんたんだろ、お姉ちゃん。


 あれ? お姉ちゃんの肩が震えてる。私の肩に顔を埋めて、ちょっと泣いてない?

「くそっ、シンジのやつ、浮気なんかしやがって……」

 お姉ちゃんの怨みがこもったような呟きが聞こえた。

 えーっ? もしかしてシンジって、お姉ちゃんの彼氏? やっぱ浮気されたんだ? さっきの嫌な予想が当たってた。

 突然お姉ちゃんはさっと私から離れて、私に満面の笑みを向けた。

「さっ、じゃあさくらの恋がうまくいくアドバイスをしてあげよう!」

 お姉ちゃん、それ──説得力なさすぎー!!
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件

暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件

遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。 一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた! 宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!? ※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

幼馴染に告白したら、交際契約書にサインを求められた件。クーリングオフは可能らしいけど、そんなつもりはない。

久野真一
青春
 羽多野幸久(はたのゆきひさ)は成績そこそこだけど、運動などそれ以外全般が優秀な高校二年生。  そんな彼が最近考えるのは想い人の、湯川雅(ゆかわみやび)。異常な頭の良さで「博士」のあだ名で呼ばれる才媛。  彼はある日、勇気を出して雅に告白したのだが―  「交際してくれるなら、この契約書にサインして欲しいの」とずれた返事がかえってきたのだった。  幸久は呆れつつも契約書を読むのだが、そこに書かれていたのは予想と少し違った、想いの籠もった、  ある意味ラブレターのような代物で―  彼女を想い続けた男の子と頭がいいけどどこかずれた思考を持つ彼女の、ちょっと変な、でもほっとする恋模様をお届けします。  全三話構成です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...