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【52:超大作ファンタジー映画】
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映画館に入って、三人並んで座席に座った。俺が真ん中で、左隣に日和、右側にさくら。学校の席と同じ並びだ。なんだか変な感じで面白い。
映画が始まってしばらくして、ふとさくらの横顔をチラ見した。熱心に映画に見入るさくらの顔が暗闇の中で、顔の前だけスクリーンの光に照らされている。顔の陰影がはっきりするからか、さくらがいつもよりも一層綺麗に見える。
ああ、デートの大定番の映画鑑賞。隣に日和さえいなければ、ホントにデート気分を楽しめたのに。
そう思って今度は日和の顔をチラ見した。
──あ、日和もやっぱり可愛いじゃないか。
いやいやいや、何を考えてるのか俺は。
確かに日和も可愛いけど。
改めて自分の心の内に自分で目を向ける。うーん、やっぱり俺は、さくらが好きだな。見た目だけじゃなくて性格も可愛いって思えるし、理屈抜きで好きだって感じもする。
ん? さくらの性格が可愛い?
あれほどまでに避けようとしていた、あの攻撃的なさくらの性格が可愛いだって?
もしや俺は、気が狂ってしまったのか!?
──あはは、そんなことないか。一緒に色々と時間を過ごすことで、さくらのあの振る舞いも、きっと彼女の不器用さの表れだと思えるようになってきた。なんだかんだ言って、やっぱり俺にはさくらが可愛い。
横に座るさくらのことが気になって、なかなか映画に集中できなかったけど、そのうち気がついたら俺も映画に見入ってた。映画は魔法の世界を舞台にした、ファンタジー超大作だ。
やがて映画はクライマックスに近づいて、主人公の男の子が悪い魔法使いと最後の大勝負をする場面を迎えた。お互いに強力な魔法を出してせめぎ合う。
敵の悪い魔法使いの攻撃が、あわや主人公の心臓を貫きそうになって、すんでのところで避けたけど、主人公は大怪我を負ってしまった。
はらはらドキドキの大ピンチで、手には汗がじっとりと滲んできたのがわかる。
「ん?」
その時、肘掛に置いていた俺の手のひらが、急にぎゅっと握られた。見るとさくらの手だ。さくらの手のひらも、汗がじとっと滲んでる。
思わずさくらの顔を見たら、真剣な顔でまっすぐスクリーンに見入ってる。主人公のピンチで手に力が入ってるみたいだ。俺の手を握ったのは意識的なのか無意識なのか、よくわからない。
俺がさくらの手をぎゅっと握り返すと、さくらの手はそれに応えるように、また俺の手をしっかりと握ってきた。
やっぱり意図的に俺の手を握ったんだ。握り返される感触が心地いい。広くて暗い映画館の中で、二人だけが繋がってるって感覚。
俺はまたスクリーンに視線を戻して、何食わぬ顔で映画を観る。だけどぎゅっと力を入れたままのさくらの温かい手の感触に、ドキドキと心臓が高鳴ったままだ。
「ん?」
左側の日和が何かに気づいたのか、俺の方を見た。やばい! さくらと手を握ってるところを日和に見られたらどうしよう。いや、角度的に日和からは見えないか? いや、でもやっぱり見えそうだ、とドキドキする。
右側のさくらの手の感触にドキドキ。
左側の日和に気づかれないかドキドキ。
そして正面の映画の、主人公のピンチにドキドキ。
なんだこれー!?
一粒で三度美味しい……じゃなくて、一つの映画でトリプルドキドキ!
こりゃ、アカン。心臓発作で死んでしまいそうだ……
今まで能力を封印していて普通の人間だと思われてたヒロインが。主人公を心から愛するそのヒロインが、実は強力な治癒魔法を持つ白魔導師だということをカミングアウトして、瀕死の重症を負った主人公を助けた!
ヒロインは魔法を使うと、自分自身が死んでしまうという呪いをかけられてるにもかかわらずだ! ああ、だめだよ、ヒロインが死んじゃうよ……
主人公はその事実を知って、そこまでして自分を助けてくれたヒロインのために大泣きしながら、悪の魔法使いに立ち向かって行った。主人公もヒロインのことを大好きなんだ。
ヒロインを想う気持ちが主人公の秘めた力を呼び起こして、とうとう悪の魔術師を倒した!
やったぜ、やった!
でも、このままヒロインは死んでしまうのか……
悲しい。悲しすぎる。
「うっ、うっ……」
右隣から嗚咽の声が聞こえてきて見たら、さくらの目から大量の涙が溢れてる。さくらがめっちゃ泣いてる。ひっくひっくとしゃくりあげながら、肩を震わせてる。
あっ、悪の魔術師が倒されて、ヒロインにかけられた呪いが解けていく!
ヒロインは死なずにすんだ! やった!
まさかこんな展開になろうとは、思ってもみなかった。
感動的なラストシーンが終わって、エンドロールが流れ終わっても、俺もさくらも席を立つことができないくらい感動してた。場内が明るくなってもじっとしてる俺とさくらに、日和が声をかけてきた。
「天心くーん、さくらちゃーん、そろそろ行きますよぉ」
「えっ? ああ、そうね。行きましょうか」
さくらはハッと気づいたような顔をして、握っていた俺の手を離した。そしてその手で涙を拭いながら席を立つ。俺も席を立って廊下に出た。
「いやーよかったねぇ! 感動した感動した!」
廊下を歩きながら、さくらはまだ目が赤いまま、にっこにこして言った。
「良かったですねぇ」
「まさか最後のところで、ヒロインが助かるなんて思っても見なかったよねー」
「へっ?」
さくらの言葉に、日和が意外そうな声を出した。まさか日和は、あの展開を予想してたと言うのか?
「ああ、俺も驚いたよ。まさか敵のラスボスを倒したら、ヒロインが奇跡的に助かるなんて、思いもよらないよな」
そんな感動的な展開を予想してる観客なんて、誰一人いないはずだ! 俺はヒロインはこのまま死んでしまうと思ってたから、完全に予想を(良い意味で)裏切られた!
「でしょーでしょー! 天心君もそう思うよね~」
「ああ、俺もそう思う」
「あ、ああそうですねぇ。よ、予想外でしたねぇ」
日和はなぜか苦笑いしてる。なぜ苦笑いしてるんだ日和?
「それに、ヒロインが実は秘めたる力を持った白魔導師だったなんて、全然気づかなかったよ!」
「うん、それそれ。私も気づかなかった!」
「へっ?」
俺とさくらがテンション上がってるのに、なぜか日和はまた変な声を出して、ぷっと笑った。なんなんだよ日和は?
「なるほどですねぇ。天心君の間抜けさに、益々拍車がかかってますねぇ。能力を強力に封印しすぎましたですかねぇ。まぁさくらちゃんは天然のようですけど」
日和が何かぼそぼそと言ったけど、よく聞き取れなかった。
「え? なんだって?」
「いえ、あのですねぇ。もしも天心君が秘めたる能力を持った人で、その能力を使ったら死ぬって場合、さくらちゃんがピンチだったらその能力を使いますかぁ?」
日和がにやにやしながら訊いてきた。映画と同じように、自分が死んででも愛する人を救えるのか?という質問。俺は即答できずに、固まってしまった。
「私なら、天心君を助けたいな」
俺の代わりにさくらが即答した。俺は思わず立ち止まって、さくらの顔をじっと見つめた。
映画が始まってしばらくして、ふとさくらの横顔をチラ見した。熱心に映画に見入るさくらの顔が暗闇の中で、顔の前だけスクリーンの光に照らされている。顔の陰影がはっきりするからか、さくらがいつもよりも一層綺麗に見える。
ああ、デートの大定番の映画鑑賞。隣に日和さえいなければ、ホントにデート気分を楽しめたのに。
そう思って今度は日和の顔をチラ見した。
──あ、日和もやっぱり可愛いじゃないか。
いやいやいや、何を考えてるのか俺は。
確かに日和も可愛いけど。
改めて自分の心の内に自分で目を向ける。うーん、やっぱり俺は、さくらが好きだな。見た目だけじゃなくて性格も可愛いって思えるし、理屈抜きで好きだって感じもする。
ん? さくらの性格が可愛い?
あれほどまでに避けようとしていた、あの攻撃的なさくらの性格が可愛いだって?
もしや俺は、気が狂ってしまったのか!?
──あはは、そんなことないか。一緒に色々と時間を過ごすことで、さくらのあの振る舞いも、きっと彼女の不器用さの表れだと思えるようになってきた。なんだかんだ言って、やっぱり俺にはさくらが可愛い。
横に座るさくらのことが気になって、なかなか映画に集中できなかったけど、そのうち気がついたら俺も映画に見入ってた。映画は魔法の世界を舞台にした、ファンタジー超大作だ。
やがて映画はクライマックスに近づいて、主人公の男の子が悪い魔法使いと最後の大勝負をする場面を迎えた。お互いに強力な魔法を出してせめぎ合う。
敵の悪い魔法使いの攻撃が、あわや主人公の心臓を貫きそうになって、すんでのところで避けたけど、主人公は大怪我を負ってしまった。
はらはらドキドキの大ピンチで、手には汗がじっとりと滲んできたのがわかる。
「ん?」
その時、肘掛に置いていた俺の手のひらが、急にぎゅっと握られた。見るとさくらの手だ。さくらの手のひらも、汗がじとっと滲んでる。
思わずさくらの顔を見たら、真剣な顔でまっすぐスクリーンに見入ってる。主人公のピンチで手に力が入ってるみたいだ。俺の手を握ったのは意識的なのか無意識なのか、よくわからない。
俺がさくらの手をぎゅっと握り返すと、さくらの手はそれに応えるように、また俺の手をしっかりと握ってきた。
やっぱり意図的に俺の手を握ったんだ。握り返される感触が心地いい。広くて暗い映画館の中で、二人だけが繋がってるって感覚。
俺はまたスクリーンに視線を戻して、何食わぬ顔で映画を観る。だけどぎゅっと力を入れたままのさくらの温かい手の感触に、ドキドキと心臓が高鳴ったままだ。
「ん?」
左側の日和が何かに気づいたのか、俺の方を見た。やばい! さくらと手を握ってるところを日和に見られたらどうしよう。いや、角度的に日和からは見えないか? いや、でもやっぱり見えそうだ、とドキドキする。
右側のさくらの手の感触にドキドキ。
左側の日和に気づかれないかドキドキ。
そして正面の映画の、主人公のピンチにドキドキ。
なんだこれー!?
一粒で三度美味しい……じゃなくて、一つの映画でトリプルドキドキ!
こりゃ、アカン。心臓発作で死んでしまいそうだ……
今まで能力を封印していて普通の人間だと思われてたヒロインが。主人公を心から愛するそのヒロインが、実は強力な治癒魔法を持つ白魔導師だということをカミングアウトして、瀕死の重症を負った主人公を助けた!
ヒロインは魔法を使うと、自分自身が死んでしまうという呪いをかけられてるにもかかわらずだ! ああ、だめだよ、ヒロインが死んじゃうよ……
主人公はその事実を知って、そこまでして自分を助けてくれたヒロインのために大泣きしながら、悪の魔法使いに立ち向かって行った。主人公もヒロインのことを大好きなんだ。
ヒロインを想う気持ちが主人公の秘めた力を呼び起こして、とうとう悪の魔術師を倒した!
やったぜ、やった!
でも、このままヒロインは死んでしまうのか……
悲しい。悲しすぎる。
「うっ、うっ……」
右隣から嗚咽の声が聞こえてきて見たら、さくらの目から大量の涙が溢れてる。さくらがめっちゃ泣いてる。ひっくひっくとしゃくりあげながら、肩を震わせてる。
あっ、悪の魔術師が倒されて、ヒロインにかけられた呪いが解けていく!
ヒロインは死なずにすんだ! やった!
まさかこんな展開になろうとは、思ってもみなかった。
感動的なラストシーンが終わって、エンドロールが流れ終わっても、俺もさくらも席を立つことができないくらい感動してた。場内が明るくなってもじっとしてる俺とさくらに、日和が声をかけてきた。
「天心くーん、さくらちゃーん、そろそろ行きますよぉ」
「えっ? ああ、そうね。行きましょうか」
さくらはハッと気づいたような顔をして、握っていた俺の手を離した。そしてその手で涙を拭いながら席を立つ。俺も席を立って廊下に出た。
「いやーよかったねぇ! 感動した感動した!」
廊下を歩きながら、さくらはまだ目が赤いまま、にっこにこして言った。
「良かったですねぇ」
「まさか最後のところで、ヒロインが助かるなんて思っても見なかったよねー」
「へっ?」
さくらの言葉に、日和が意外そうな声を出した。まさか日和は、あの展開を予想してたと言うのか?
「ああ、俺も驚いたよ。まさか敵のラスボスを倒したら、ヒロインが奇跡的に助かるなんて、思いもよらないよな」
そんな感動的な展開を予想してる観客なんて、誰一人いないはずだ! 俺はヒロインはこのまま死んでしまうと思ってたから、完全に予想を(良い意味で)裏切られた!
「でしょーでしょー! 天心君もそう思うよね~」
「ああ、俺もそう思う」
「あ、ああそうですねぇ。よ、予想外でしたねぇ」
日和はなぜか苦笑いしてる。なぜ苦笑いしてるんだ日和?
「それに、ヒロインが実は秘めたる力を持った白魔導師だったなんて、全然気づかなかったよ!」
「うん、それそれ。私も気づかなかった!」
「へっ?」
俺とさくらがテンション上がってるのに、なぜか日和はまた変な声を出して、ぷっと笑った。なんなんだよ日和は?
「なるほどですねぇ。天心君の間抜けさに、益々拍車がかかってますねぇ。能力を強力に封印しすぎましたですかねぇ。まぁさくらちゃんは天然のようですけど」
日和が何かぼそぼそと言ったけど、よく聞き取れなかった。
「え? なんだって?」
「いえ、あのですねぇ。もしも天心君が秘めたる能力を持った人で、その能力を使ったら死ぬって場合、さくらちゃんがピンチだったらその能力を使いますかぁ?」
日和がにやにやしながら訊いてきた。映画と同じように、自分が死んででも愛する人を救えるのか?という質問。俺は即答できずに、固まってしまった。
「私なら、天心君を助けたいな」
俺の代わりにさくらが即答した。俺は思わず立ち止まって、さくらの顔をじっと見つめた。
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