夢追い旅

夢人

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後始末

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 舅は片足を切断することに決まった。
 それで臨時の人事移動があった。相談役の息子が部長となって、周平が不動産事業部課長を兼務することになった。相談役からは実際の作業の推進をするように直接依頼があった。
「これからどうすれば?」
 部長室で息子から声をかけられた。
「まず、これからSハウスに向かいます。200億で赤坂の買い付けを貰うことになっています。その足でS銀行に向かい、融資の担保抹消の依頼をするのです」
「でも外してくれないのでは?」
「200憶では無理です。でも前もって話を入れてあるので、条件が出ると思います」
 ここまでは舅が根回しを終えている。
「それからM銀行の頭取に予約を入れていますので会います」
「M銀行の条件が出るわけだな?」
「条件はすでに相談役と聞いています。その準備に入るわけです。でも、ここは我々では役不足なので頭取に任せます。不動産事業部としては取引書類をまとめる作業を今日から始めます。問題は赤坂の不明資金の解明です。ここまでは不動産事業部長の仕事ですね」
「とは言っても?」
「不明金の始末をしないと、M銀行もハイとは言いませんよ。そのためにすでに裏口座を引き上げる用意はしています」
 これは藤尾が作業を約束してくれている。
「なんでも調べているんだな」
「これが本来の調査部の仕事なんです。会長はこの調査部を利用して社長になり会長になりました。社長になる人はここをしっかり押さえていないとダメです」
 あなたは次の次社長なのですよと心の中でつぶやく。





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