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近衛軍8

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 砦に戻ると修復工事が始まっていた。宗久はもうラオスに入ったようで入れ替わりに王宮からワンバットの新しい族長が3百の騎馬で到着した。
「久しぶりだ茉緒」
「宗久さんに会われましたか?」
「ああ、ラオスも和寇に狙われている。提案も聞いた」
 屋敷に入って酒を酌み交わす。隣にワンバットの頭とヒデも座っている。
「ラオスの王にもここにワンバットが砦を置くことの許し儲けた。しばらくは5百を置こうと思っている」
「近衛軍も3百を。街道の宿場からも2百はすぐに駆けつけれます」
「ベトナムには和寇は?」
「あの城に潜ってきましたが、ベトナムの兵が3千、和寇が2千もいます」
「5千も?」
「だがこの砦を攻めるのには今の道では5千の兵力は活かされません。近衛軍の持ってきた大砲を据えれば攻めは防げます。それより今回で和寇は海からの攻めに変更すると思います」
 茉緒はアユタヤに戻ったらすぐに海戦の準備を考えている。イギリス商船に南蛮船を沈まされたことで茉緒は今建設中の南蛮船を一回り大きく、大砲のさらに大きなものを搭載を指示している。和寇の後ろにイギリスがいる。
「イギリスは手ごわいです」
「ラオスもビルマも海軍がないからな」
「きっとアユタヤから上陸してきます。近衛軍は明日にはアユタヤに戻ります」



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