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世界の大波9

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 イギリスの軍艦が緊急避難で1艇アユタヤに入ってきた。リーの話ではスペイン艦隊とぶつかり1艇が沈没、この船がようよう逃げて来たようだ。50人ほどの死者と復旧できないほどの大破だ。茉緒はその足で王宮に向かう。王宮の前にはイギリスの関係者がごった返している。
「リーもっと詳しく聞かせてくれ」
 リーはイギリス商館から戻ったところのようだ。
「今近衛軍を3百軍艦の救援に出しています。どうも艦長の話では最近スペイン艦隊との衝突が多発しているようです」
「スペインの実力は?」
「ここは出遅れたところがありかなり強引に戦略しているのです。アユタヤにもすでに通商の申し込みがあります。こちらでもフランスに加え港を開くか検討しています。軍艦は一番高性能と思います」
「いよいよだな?」
「ここにいたのか?」
 サンベット王が覗く。
「どちらにしても列国の戦いを持ち込まれないようにすること。思ったより早いですね?」
「ならイギリスとフランスにスペインの通商を伝手えましょう」
「だがそれまでに決めることがあリます」
 茉緒は前から考えていたことがある。
「外国が入れる場所を限定するのです」
と茉緒は地図を持ってきてアユタヤの街を区切る。租界地だ。
「これからはますます難しくなります。リーはヒデを使って準備を始めてくれ」



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