アユタヤ＊＊＊続復讐の芽＊＊＊

嵐4

　思ったより短い間にスラトの港に街ができている。
「造船長この港はどうだ？」
「海が深いので５艇でも同時に停泊できます。それに入り江の岬が防衛にはピッタリです。今は２砲ですが６砲を予定しています。それとここの住民が耕作地の開拓に入っています」
「幾らくらいいる？」
「耕作地に入ったのは２千ですが、ここもアユタヤと同じに屯田兵制度を引きます」
「よし、小頭を呼んでくれ」
　前の船で来た下忍をまとめている小頭を呼んだ。彼には商人から情報を集めてデリーまでの道を探っていたのだ。下忍を２０人走らせていた。彼は地図を脱してくるとデリーまでの道を色を塗る。
「でもう出発できるか？」
「下忍３０人を選んで商隊を結成しています。万が一を考えて鉄砲を携帯します。案外細い道ですがデリーまで商人が出かけているようです。それとデリーの商人が見つかったので案内させます」
「どれくらいの旅になるのか？」
「商人は１月かけて行くと言っていますが？」
「明日朝出発だ」
　その足で凜が始めた酒場に顔を出す。そこには百人くらいの客が入っている。フランスの下士官のそばに座ると、凜がお酒を運んでくる。
「もう大繁盛だな？」
「また旅に出るのね？」
「そうだ。私を愛してくれる男はいないからな」
「男？今夜はそっと忍びます」