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冷戦5

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 茉緒は下忍を関所の建物の外回りに伏せて、自分は床下の中に潜った。恐らく獄は地下室にあるだろうと踏んだ。アユタヤの城も獄は地下にあった。やはり床の奥に鉄柵のあるところを見つけた。時間をかけて柵を切る。そこから地下通路に出る。
「昨夜応援隊が百入ったが救出に来ると思うか?」
「隊長は来ると言っている」
 見張りの兵が入れ替わる。茉緒は暗がりから気配を消して牢の前に来る。捕まえられた下忍2人は横たわっているが、凜の姿がない。
「凜はどこだ?」
 忍者にしか聞こえない声で話す。
「茉緒さま。罠を仕掛けられました。手ごわいです。凜さんはここの隊長の部屋にいます」
 一度外に出て屋根裏に入り込む。隊長の部屋は2階の見晴しのいい場所にある。廊下に兵が1人立っているがさほど警戒はないようだ。上から覗き込むと危惧していた状況だ。凜が全裸でベットに縛り付けられている。すでに何度か強姦された後だ。隊長は半裸で酒を飲んでいる。
 凜が茉緒の合図に気づいたようだ。
「情けないよ」
「久しぶりに凜の裸を見たな。明日明後日のいずれかに仕掛けるが動けるか?」
「ええ」
 茉緒は一旦森の中に戻り下忍を地下牢に送った。だだ凜の姿は見せられない。凜は茉緒が助けるしかない。
「ちょっと関所のあたりに別な気配があるのですが?」
 関所に伏せている下忍が報告に現れる。
「やはり身を伏せているようで10人ほどがいるようです」





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