式神

夢人

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和解18

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 帝の和解の詔が正式に出た。和解条件はすぐに信長に知らされこれも正式に和解の受理を伝えてきた。だが長島には本願寺の僧兵や民衆が集まり織田の総攻撃が行われたが失敗に終わった。朱雀は信長に逆らったことになる。だが当時秀吉も竹中半兵衛も本願寺との戦いを避けるべきとの判断だったのだ。
「修験者は役に立っただろう?」
「いつ帰って来たのだ?」
「蝦蟇達も戻っている。今は秀吉様もただ水攻めを待つばかりで私の用もない。それに今は黒田官兵衛様に遠ざかれているのよ」
 元気がない。
「朱雀内々に手伝ってほしいの?」
「秀吉様に命令されたのか?」
「違うわ。半兵衛様が生きておられるときに光秀に注意するのだと言っておられたの」
 それは何度か聞いている。それで光秀と一条兼良の間も調べてきた。
「何度も秀吉様に光秀から書簡が来ていると言っていたでしょ?でも秀吉様はそれを破り捨てて何も話さないのよ。同じ書簡が最近黒田官兵衛様にも届いているようなの。官兵衛様は内々に手のものを使って返事を送っている」
「だが光秀の元には果心がいる。気を付けろよ」
「朱雀は細川藤孝に当たってほしいのだ」
「それはどうして?」
「秀吉様に細川藤孝から書簡が届いたのも破り捨てているのよ」
 そう言えば果心が光秀が細川藤孝の引きで将軍に仕えたと話していたのを思い出した。
「今光秀は?」
「今回の詔で朝廷に織田の代表として参内している」
 表向きは本願寺撤退の功労者は光秀になっているが、信長はそうは思っていないだろう。
「細川藤孝は光秀と共に出てきているわ」
「ならば今夜の一条邸の歌会に行こう。式神から連絡があった」
 久しぶりに黒装束で二人で一条邸の天井裏にも潜り込む。式神が気配を消して柱と一体になっている。覗き込むと一条兼良を囲んで公家が並び光秀と藤孝が並んでいる。今回は関白の姿はない。だが歌会には訝しいところはない。深夜に散会となり揚羽は光秀に朱雀は藤孝を付けた。




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