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秀長12
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狗は表向きは行方不明ということで狐だけに伝えて姿を消した。もちろん秀長から密命を受けた。どうも彼の中では秀次は諦めたようだ。だが誰に自分の今の仕事を繋ぐか焦っているように見える。今片方の秀吉の聞き手である千利休を探れと言うことだ。千利休にもすでに年寄りを付けている。
彼の報告ではここ3か月宗矩と3回、黒田と2回、秀次と2回会っている。だが話の内容を聞けるところではない。秀長が言うには秀吉自身が疑いを持ち始めていると言うことだ。秀長としては千利休に将来は任せたいと言う気があるようだ。
千利休の茶室に5日潜り込む。これは誰か重要な人物と会うと言う情報を得たからだ。茶室には服部のような気配はない。茶室に頭巾を被った男が入ってくる。
「久しぶりだのう?」
天海だ。
「光秀殿?」
「今は天海だ。誰と組むかしっかり考えられたかな?」
「私は茶人です。確かに今の秀吉殿は変わられた。秀次殿にかけたのですがそれも無理のようですね?だが家康殿というわけにも」
「私は家康殿を選んだ。これからじわじわ内部に手を入れます」
「私も用心しろと言うことかな?」
「利休殿、あなたはすでに殿下に疑われておりますぞ」
これだけ言うと天海は去っていった。この話も秀長には伝えた。
だが僅か1か月後茶々の子供がなくなり、千利休は秀吉から死を賜ることとなった。長老であるそろりもお側から外されることになった。これも天海が絡んでいるのだろうか。
「狗、もう殿下は手に追えぬ人になった」
と秀長が嘆いた。
彼の報告ではここ3か月宗矩と3回、黒田と2回、秀次と2回会っている。だが話の内容を聞けるところではない。秀長が言うには秀吉自身が疑いを持ち始めていると言うことだ。秀長としては千利休に将来は任せたいと言う気があるようだ。
千利休の茶室に5日潜り込む。これは誰か重要な人物と会うと言う情報を得たからだ。茶室には服部のような気配はない。茶室に頭巾を被った男が入ってくる。
「久しぶりだのう?」
天海だ。
「光秀殿?」
「今は天海だ。誰と組むかしっかり考えられたかな?」
「私は茶人です。確かに今の秀吉殿は変わられた。秀次殿にかけたのですがそれも無理のようですね?だが家康殿というわけにも」
「私は家康殿を選んだ。これからじわじわ内部に手を入れます」
「私も用心しろと言うことかな?」
「利休殿、あなたはすでに殿下に疑われておりますぞ」
これだけ言うと天海は去っていった。この話も秀長には伝えた。
だが僅か1か月後茶々の子供がなくなり、千利休は秀吉から死を賜ることとなった。長老であるそろりもお側から外されることになった。これも天海が絡んでいるのだろうか。
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と秀長が嘆いた。
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